『ありさ 土蔵の濡れ人形  第二章』
 
                    Shyrock:作

第三話「真白き恥丘」

 「ふん、ちゃんと感じとるやないか。わしの目はごまかされへんで。おなごは気持
ちようなったら声色が変わるから直ぐ分かるんや。ほれほれ、刷毛で実(さね)いじ
られる気分はどうや?」
「ひぃ!ゆ、許しくください!」
「ほれほれ」
「ひぃ~~~っ!」

 「ふふふ、せっかく蒸し手拭いで温めたこっちゃし、ぼちぼち剃るとしょうか。実
(さね)いじりは後からなんぼでもでけるからなあ」
肉芽をなぶっている間に少し石鹸が落ちたので、九左衛門は淡い繁みにもう一度刷毛
で石鹸を塗った。

 「石鹸はこんなもんでええやろ。おまえのこのいやらしいおけけをきれいに剃り落
したるさかいな」
「そ、そんな……」
「動いたらあかんで。大事なとこ怪我したら困るやろ?じっとしとくんやで」

 九左衛門は剃刀の刃をそっとありさの恥丘にあてがった。
刃先の冷たい感触が柔肌に触れると、ありさはぶるっと身を震わせた。
静かな土蔵に「じょりじょり」という毛剃りの音が響き、ありさの秘所を覆うわずか
な陰毛が剃り上げられていき、白い地肌が次第に露出していく。

 剃り上げた陰毛と石鹸が九左衛門の左手の甲に乗っていく。
ありさは屈辱に耐えきれずしくしくと泣きだした。

 「泣くことあらへん。毛なんかすぐに生えてくるわ。ただし山波の若旦那とやらし
いことでけんように当分の間はツルツルにしといたるわ。がっはっはっは~」
九左衛門は剃刀を動かしながら冷酷な言葉を浴びせた。

 剃るために肌を押さえるふりをして、指でありさの性器の感触を楽しんだりもした。
指が敏感な部分に触れると、ありさが小さく反応するのが何とも楽しかった。
恥骨周辺に茂っていたわずかな若草は瞬く間に剃り上げられ、まるで童女のようにな
って、青く剃り跡が光っている。

 「おけけが少ないから剃るのんが楽やわ。毛深いおなごやったらおそそから肛門の
周りまでびっしりと生えとるんやで。おまえは女やからそんなこと知っとるわけない
か。がっはっはっは~」
「……」

 「よっしゃ、これでええやろ」
九左衛門が蒸し手拭いで残りの石鹸を拭い落とす。
「どうや。ツルツルになった気分は?」

 ありさは泣きじゃくるばかりであった。
一切の翳りも失ったありさの恥丘は、まるで童女のその部分のようだった。
しかし、その中央で生々しく口を開く肉の裂け目は、それが成熟を始めた少女のそれ
であることを主張している。

 その奇妙な対比が、凄まじい色香を醸しだしていた。
九左衛門はその神々しいまでの美しさに思わず息を飲んだ。
「山波の若旦那がおまえを脱がして、お股におけけがなかったらびっくりするやろな
~。いや逆に余計興奮しよるかも知れへんな」

 「ぐすん……本当に知らないんです……その人……」
「ふん、強情ややっちゃな。それはそうと、瑞々しいお股しとるな」
「恥ずかしい……見ないでください……」
「ほんとに美味そうや」

 九左衛門は片足吊りをされて大きく開かれたありさの淫裂を覗き込み、よだれを垂
らさんばかりに口を吸いつけた。
その刹那、ありさは全身に強い衝撃が走り、天井から吊り下げている縄を波打たせ悲
鳴をあげる。

 ありさの肉の裂け目をこそぐように舌を這わせた九左衛門は、ありさの花弁全体を
ペロペロと舐め始めた。
「ひぃ~~~!やめてください!」
「ええ味しとるな~。しゃぶるだけで五年は若返りそうやで~」

 ぐっしょり濡れるほど秘所を舐め倒した後、九左衛門は木箱を開いた。
「そやそや、塗り薬を忘れとったわ。おけけ剃られてヒリヒリするやろ?よう効く薬
を塗ったるわ」
「……?」

 九左衛門は木箱からてのひらに乗るくらいの小さな朱塗りの容器を取り出した。
容器の蓋を開けると、中にはどろりとしたクリーム状のものが入っていた。
「ありさ、これよう効くで」
「え?いいです……ヒリヒリしませんから。塗らなくても大丈夫です……」

 得体の知れない薬をいぶかしく思ったありさは塗布されるのを断った。
「遠慮せんでええって」
九左衛門はありさが断っても意に介さず、ひとさし指で塗り薬をすくい取り、ありさ
の秘所にゆっくりと塗り始めた。

 手慣れた指さばきで大陰唇から小陰唇へと、そして花弁の中まで丹念に塗り込めて
いく。
ありさは腰をよじり九左衛門の指を避けようとするが、緊縛されている身では逃れよ
うがなかった。

 九左衛門は秘所全体に塗り終わると、たもとから煙管を取り出し口に咥えた。
「しもた。ここは土蔵の中やちゅうのん忘れとったわ。表で一服吸うてくるから大人
しゅう待っときや。天井から吊るされてるから、大人しゅうしとく以外無理か」

 九左衛門が土蔵から出て行って数分が経った。
その頃ありさは身体にわずかだが異変を感じ始めていた。
どことなく身体が熱いのだ。

 しかし熱があるわけではなく、風邪の兆候とも異なる。
熱さは身体の一部分から次第に身体全体に広がっていく感じがした。
(身体が熱くなってきた……着物着ていないのに……どうして……?)

 
                

   この作品は「愛と官能の美学」Shyrock様から投稿していただきました