「二人妻」

                     赤星直也:作
第8話 美咲の妊娠 

 一族は儀式が終わると屋敷から出て行き、友和と美咲は汚れた股間を洗うために浴
室に向かった。
美咲は淫裂から太股まで筋となった鮮血をシャワーで洗い、友和も返り血を浴びた肉
竿を綺麗に洗っている。

 「美咲。これが邪魔だな」友和が美咲の絨毛を摘むと「お父さん、許して下さい。
同級生に見られたら困ります。卒業したら綺麗にしますからそれまでは許して下さい」
泣き顔になった。

 「だったら仕方ないな。そのかわり、毎晩相手をして貰うよ。それに子供を産んで
もらうぞ」
「それはわかっています…」この夜から、美咲は友和と同じベッドに寝なければなら
なくなり、全裸になって抱き合い、乳房を揉まれ乳首も吸われて「あっ、あー!」喘
ぎ声をあげている。

 (まだ、喪失したばかりだけど…)「美咲、チンポを触ってくれよ」友和にリード
されながら、萎縮している肉竿を掴んだ。
(小さいわ。あんなに大きかったのに…)美咲が肉竿の先端を掴むと、むくむくと膨
らんで(大きくなった、風船みたいに膨らんだ!)肉竿が堅くなっていく。

 「もういいぞ。いくよ!」友和は美咲の両足の間に入り込み、足を掴んで肩に掛け
た。
(どうするのかしら?)訳の分からない美咲だが、淫裂に肉竿が入ってくるのはわか
り「ヒー!」裂かれるような痛みが股間を襲う。

 友和は美咲の足をクッションがわりにして体を乗せ、それを美咲が足で押し返して
いく。
それは、友和が楽にピストンを行える体位で「あん、あん、あん!」(体の奥までオ
チンチンが入ってくる!)喘ぎながら美咲は膣の痛みに耐え、友和はゆっくりと登り
詰めて、再び射精を繰り返していく。

 (間違いない。これでは間違いなく妊娠してしまう…)美咲は「ハー、ハー!」荒
い息使いをしながら淫裂から精液を流していた。

 美咲は涼子に代わって、妻の役目を果たすがメイドの役は免除され、大学へも通っ
ていた。
朝は友和と一緒の車に乗って駅まで行き、そこから電車に乗って通っている。
また、学校の帰りには涼子の見舞いに必ず寄っていた。

 そんな美咲の献身に、涼子も手術が成功し、病気も完全に直り、もうすぐ退院と決
まった。
日曜日、友和と美咲は2人連れ添って見舞いに出かけ「お母さん、もうすぐ退院だっ
て。お父さんも喜んでいるわよ」
「そうね、もうすぐ退院ね」涼子がそう言い終わらない内に「気持ちが悪い!」美咲
は口をお押さえて吐き出した。

 「美咲!」友和は慌ててハンカチで美咲のおう吐物を片付けていく。
(やった。俺の子供が美咲の体に宿ったぞ!)顔には出さないが、喜ぶ友和は「つい
でだ。見てもらおう!」と美咲を診察室へ連れていく。

 友和と美咲は顔なじみの医師に相談した。
「こちらで診察しますから」医師は産婦人科の診察室に美咲を連れて行き、診察室に
は女性の医師が2人を待っていた。

 「これから診察しますから、下半身を脱いで下さい」美咲は顔を赤らめながらスカ
ートを脱いだ。
真っ白なパンティ1枚になり、そのパンティも脱いで下半身の淫裂を剥き出しにし、
恥ずかしいのか股間を両手で隠す。

 「その台に乗って!」美咲は恥ずかしさを我慢し、台の上に仰向けになり両足を広
げると、真っ黒な陰毛に覆われた股間からピンクの淫裂が覗いている。
美咲は両手で顔を覆っているが、女医は美咲の事など気にも止めず、淫裂を両手で広
げ膣の中を覗く。

 「あっ!」思わぬ行為に、美咲は驚きの声をあげるが「ちょっと我慢してね」腹部
にネバネバした透明の液体を塗って超音波プローブを押しつけと、画像に小さな影が
映し出されている。

 「最後の生理はいつなの?」
「3ヶ月前です」小さな声だ。
「じゃあ、3回ないの?」
「はい、ないんです」

 「もう、いいわ。服を着ていいわよ」女医は黙ったまま後片づけをし、美咲も黙っ
たままパンティを履いていく。
「これからはナイロンのパンティはやめて、綿にしなさい。それに、緩めの物を履く
のよ。赤ちゃんの為にね」

 「それじゃ、妊娠ですか?」驚く美咲に「そう、3ヶ月目に入ってるよ。明日もう
1度来なさい、母子手帳の申請書を書いておくからね」美咲は覚悟していたが、現実
に妊娠してみると自分が情けなくなった。

 診察室から出ていくと友和と女医が話しており「美咲!」友和が声を掛けると「お
父さん!」美咲は泣き顔になった。
「でかした。よく俺の子供を身ごもった。これから役所に行くぞ」
「でも、日曜日だから保健課は開いてませんよ」女医が言う。
「いいえ、婚姻届です。まだ出してないんです」

 「それじゃ、はやりの『でききゃった結婚』なんですか?」
「この年だから、恥ずかしくてお父さんと呼ばせていたんです!」うまい嘘をつく友
和だ。
「そうだったんですか。私は不倫の果てかと思って…」笑う女医だ。

 2人は涼子の病室に戻るが、美咲の妊娠は教えなかった。
「軽い食あたりだって!」
「そうだよ、俺も心配したよ。なんたって跡取りなんだからな」涼子も笑顔になって
いる。

 「お母さん、もうすぐ退院よ。3ヶ月は長かったわね」
「そうね、長かったわ。美咲、もうすぐ卒業でしょう?」
「論文は終わって、単位を貰えれば卒業できるの」
「そう、よかったわね。これから、お母さんのことは気にしないで生きていくのよ」

 涼子との話を終え、病院を出ると美咲と友和は市役所に行き、結婚届の用紙を貰い
屋敷に戻ると早速2人はサインをしていく。
「美咲、離さないよ」
「お父さん」美咲と友和は抱き合っている。
(これで、2人を同時に抱けるな)友和は念願が叶い、さらに自分の子供まで作れた
から喜びもひとしおだ。

 そんな友和に「兄ちゃん、おめでとう」妹夫婦がお祝いに駆け付けた。
「美咲さん、ぜったに男を産むのよ。もし、女だったら男が生まれるまで産み続けな
さいよ」
「はい、頑張ります」結婚届には友和の妹夫婦が証人となってサインした。
しかし、美咲はもうすぐ退院する涼子への言い訳に苦慮している。