「淫らな離島」

                     赤星直也:作

第5話 全裸のマラソン

 麗華が宿舎に戻って2時間程過ぎてから舞子が戻って来た。
「ご苦労様でした」見ていた麗華だが知らないふりをしている。
「もう、大変だったのよ」舞子は話すが決して麗華の顔を見ようとはせず(辛いのね、舞子さんも)話しに合わせている。

 「麗香さん、明日は村長と会わなければいけないの。だから学校は1人でお願いね」
「わかりました」麗華は承知した。

 翌朝、麗華が1人で小学校に向かって歩いて行くと「よ、元気かい?」声が掛けられた。
(不良の忠夫ね、無視しないと…)無視して歩いていくが後を忠夫が付いてくる。
(しつこいわね、何なのよ)麗華が校舎に入っても忠夫が付いてきた。

 それには「一体、何の用なのよ!」開き直った。
「怒るなよ。できたんだよ、写真が!」
(写真だなんて嘘よ、こんな小さな島に機械かある訳ないし…)疑う麗華だ。

 「とにかく、見ろよ!」忠夫が昨日撮った写真を机の上に並べていくと「いや~!」声をあげた。
写真には乳房と淫裂を晒したまま勃起した肉竿を掴んだり、淫裂を手で広げている姿が写っている。
そればかりではなく、肛門に忠夫の肉竿が入っている写真もあった。

 「こんなの、いらない!」写真を破ろうとすると「破ってもいいよ。パソコンでいくらでも印刷できるから」その言葉に涙が流れていく。
「目的はなんなのよ!」泣きながら叫ぶと「言ったろう。オ○ンコが目的だって!」
「いやよ。セックスだけは許して下さい…」

 「オ○ンコがだめなら仕方ないな。だったら、素っ裸でマラソンはどうだ。一週間だけでいいが…」
「島の人に見られてしまいます…」体を震わせて拒むと「早朝だよ、朝の5時なら誰もいないぞ」
「それでも、ヌードはいやです…」
「それだったら、オ○ンコだ!」
「いやです。セックスは絶対いや」麗華は泣き出してしまい、話しにならない。

 「仕方ないな。夕方まで考えろ。オ○ンコか、素っ裸のマラソンかを選べ!」
「決まったら、どうするのよ?」
「マラソンなら真っ赤な下着を。オ○ンコなら真っ黒の下着を窓からぶら下げるんだ」
「持ってないわ。黒も赤も…」
「そうだろと思って用意した。これだ!」忠夫は袋を投げつけた。

 それを、急いで開けると下着が入っている。
(真っ赤なパンティとブラジャーだわ。それに、真っ黒なパンティとブラジャーも入っている!)中身を確認した。
「いいな。3時までにはどっちかをぶら下げるんだ。マラソンはこのコースだ。それから、オッパイとオ○ンコを手で絶対に隠さない事!」忠夫は紙に地図を書いて説明している。

 「もし、どっちも下がっていなかったら、この写真はエロ雑誌に売り込むからな」雑誌社宛の封筒をちらつかせている。
「それだけは、やめて下さい」麗華は年下の忠夫に土下座していく。
「決めるのはあなただが、今日も素っ裸を見せて欲しいな」忠夫は麗華の上着のボタンを外していく。
「やめて。お願いですから、やめて!」声を出すが抵抗はしない。

 「ほう、今日はシンプルですね」真っ白なブラジャーが露になっている。
「オ○ンコは自分で出すんですよ」
「そんな事できません!」
「写真がどうなっても、いいのですか?」
「わかりました…」麗華は涙を流しながらスカートのホックを外すが(自分でパンティを脱ぐなんて…)体が震えている。

 「急いで、早く!」いらだった忠夫の叫び声にファスナーを下げると真っ白なパンティが股間を覆っている。
(性器が、丸見えになってしまう…)目を閉じて両手で腰のゴムを下げていく。
「いいですね。先生のオ○ンコの毛が!」
(そんなこと言わないでよ!)さらに、パンティを下げ足を抜いた。
「今度はブラですよ。これで素っ裸だ!」忠夫がブラジャーのホックを外して腕から脱がされていく。
麗華は生まれたままの姿になり、乳房と淫裂を忠夫に晒している。
 
 「これが処女のオ○ンコなんですね。僕が真っ先に破りますよ」指で淫裂を開いて眺めていく。
「やめて、お願いだから…」元気なく言う麗華に「人形みたいだ。これじゃ、楽しくないよ」反応しない麗華に、忠夫は乳房を撫でると「いいですね。3時までですよ」言い残して小学校から出て行き1人残されている。

 「どうしよう。素っ裸でマラソンなんて!」脱いだ下着を履きながら全裸姿で走る自分を想像していく。
「いやよ、オッパイと性器を誰かに見られてしまう…。必ず誰かに…」

 マラソンを捨てて、今度は忠夫とのセックスを想像していく。
「いや。あんなオチンチンが入るなんていや。痛くて我慢できない!」
麗華は、全裸を晒す姿と忠夫とセックスする姿を繰り返し想像していく。

 そして、昼近くになったがなかなか決心が付かず、宿舎に戻っても結論がでない。
「セックスすればバージンを失ってしまうけど、素っ裸ならバージンが守れるかも知れない…」迷ったあげく、麗華は窓に真っ赤なパンティとブラジャーをぶら下げた。

 真っ赤な下着は目立っており「父ちゃん、明日は早起きだね」下着を見ながら島民が話し合っている。
「そうだよ、早起きだよ。カメラあったよな?」
「見るだけで充分でしょう、これからはいくらでも見れるんだから。それよりも、見たら私にもしてよ。しばらくご無沙汰なんだからね」
「わかっている。カメラはどこなんだ?」こんな会話が小さな島で囁かれていた。

 当然に寄宿舎に戻った舞子にも下着が見えて見え「麗香さんもなんだ!」真っ赤なパンティとブラジャーに、体が震えている。
 
 翌日、麗華は4時半だというのに起きている。
「素っ裸と言ってたわね」麗華は着ているパジャマを脱ぎ「これも脱がないと…」パンティも脱ぐと真っ黒な絨毛に覆われた股間が露になった。
その後、ブラジャーのホックを外し、大きな乳房が揺れてカップから飛び出した。

 「セックスよりはましよ。ヌードを見られるかも知れないけど、7回走ればいいだけだし…」
麗華が時計を見ながら部屋を出るとその様子を舞子が見ていた。
(麗香さんも私と同じ事をされるんだ…)生まれたままの姿で歩く姿に同情している。

部屋を出て、玄関で運動靴を履き「もうすぐだわ。後1分ね」時計を見ている。
「よし、行かないと!」そっとドアを開けて、生まれたままの姿で通りに出た。

 麗華が走り出すと「せ、先生!」全裸の姿の麗華に島民が驚いて声をあげたが「見ないで、お願いですから!」乳房を揺らせながら通り過ぎて行く。
(どうして、こんな時間に起きているのよ!)真っ赤な顔をして走っていくと「来た、素っ裸だ!」麗華を待っていたかのように島民の男性が通りに並んでいる。

 「イヤー、見ないで!」(隠せないんだ…。オッパイと性器は…)麗華は豊満な乳房を揺らせ股間の絨毛を晒しながら走っていく。
男達はカメラで麗華のヌードを撮りだし「いやー。撮らないで、写真はいやです!」声をあげ、泣きな叫ぶが容赦はしない。

 それでも(フルヌードを撮られてしまった…)泣きながら忠夫が指示した通りに走っていく。
「見ないで。お願いよー!」叫びながら全裸で走る麗華を見逃すまいと、行く先々にカメラを持った島民が待ち受けていた。
(こんな事なら、セックスをするんだった!)後悔しながら走っている。

 麗華を見ているのは男性だけではなく「麗香さん。素っ裸の感想はどうなの?」ルミと陽子も待ちかまえていた。
「せめてものお情けです…。写真だけは撮らないで下さい…」泣きながら叫ぶと「撮らないわよ。これからはいつでも裸は見れるから」薄笑いを浮かべるルミと陽子だ。

 麗華が、ルミと陽子の前を走り過ぎると忠夫達不良仲間が待ちかまえていた。
「オッパイがいいね。オ○ンコやらせてくれよ」卑猥な言葉を麗華に投げつけて(言わないで、オ○ンコなんて!)大粒の涙を流しながら走り去った。
休むとその分、ヌードが多く撮られる恐れがあったから「ハア、ハア!」息を荒立てながら休まず走っていた。
 
 走り出してから1時間程経った。
「もうすぐだ…。見えてきた…」麗華の目に宿舎が見えると、噂で島民が大勢待ちかまえている。
「いや、いやー。見ないで~!」顔を背けて乳房を揺らせ、股間の絨毛を晒しながら大勢の島民の前を走って行く。

 そして、居並ぶ島民に全裸を見られながら宿舎の中に入った。
麗香は玄関で舞子に出会うなり大きな声で泣き出し、その声に恵子も現れたが「麗香さんも素っ裸に!」絶句して後の声がでなかった。

 「とにかく、お風呂に入ろうね」先輩の舞子は泣きじゃくる舞子を抱きかかえて浴室に連れていく。
「辛かったでしょう。素っ裸を晒すなんて…」
「死にたい。死んでしまいたい。こんな思いをするなら、死んだ方がいい…」
「だめよ。死んでも何にもならないわ。それよりも生きることを考えなさい。どんな恥ずかしいことをされても生きるのよ」舞子は自分の考えを言いながら麗華の体を洗っていく。

 浴槽で体を洗っていると、麗華にも落ち着きが戻ってきた。
「見られたわ。フルヌードを…」呆然と天井を見つめて「今更戻れないし、見られた以上は仕方ない…」割り切った。
浴室で汗を洗い終えると、生まれたままの姿で自分の部屋に戻り「これから、どうすればいいのかしら?」不安に思いながらパンティ、ブラジャーと着けてツーピースを着込んでいく。

 「麗香さん、ご飯よ!」恵子は気遣って、全裸になった訳など聞こうとはせず、同様に舞子も訳を聞かなかった。
「いただきます!」2人は何もなかったように朝食を食べていく。

 「麗香さん。生徒さんの名前覚えた?」舞子はわざと話題を逸らせた。
「覚えました。3人しかいないから、直ぐに覚えました」
「そうね、3人しかいないもんね。でも、来年は10人が入ってくるのよ」
「そんなに多く入学するんですか?」
「住民が増えているんですって。村長さんが言っていた」
 
 朝食を済ますと「麗香さん、一緒に行こうか!」2人は宿舎から小学校へと歩いて行く。
2人が歩く後ろから「新任の先生よ。オッパイが大きくて羨ましいわ」「腰のくびれ見ました。綺麗な体でしたよ。それに、ヘアの生え具合はヌードモデルも形無しよ」島民が話していた。
(そんなこと言わないでよ!)麗華は自然と涙が滲んで行く。

 「行きましょう!」麗華を気遣い、舞子が早足になるとそれに麗華も続いてが「先生、明日もお願いしますよ。素っ裸のマラソンを!」通りかかった島民から声を掛けられ「いや、もういや!」堪えきれずに泣き出した。
「う、う、うー!」大粒の涙を流しながら小学校の校門をくぐっていくが「泣いちゃだめ。あれくらいで泣いて、どうするのよ」励ます舞子だ。

 そして、翌朝も麗華は衣服を脱いでいく。
「ヌードを見られるのは仕方ないけど、カメラで撮られるのはいやだわ」呟きながら生まれたままの姿になっていく。
「もうすぐ5時ね。行くしかない!」麗華が部屋を出て玄関に向かうと「麗香さん!」恵子が声をあげた。
「マラソンしてきます。フルヌードですが…」呟くように言うと「行ってらっしゃい」恵子も力無く返した。

 ドアを開けて外に出ると島民が待っている。
「今日も素っ裸だ。いい眺めだな」
「オッパイがいいよ、でかいし!」
「オ○ンコはどうなってるのかな?」麗華のヌード姿に批評があがっている。

 (そんなことは、言わないで!)乳房を揺らせて走り出した。
(カメラでまた撮られていく…)やはり、島民はカメラ持参で乳房と股間の絨毛を晒す姿を逃すまいと撮っていく。
「撮らないで~。見るだけにして~」叫びながら走っていく。
 
 (もういや。ヌードで走るなんて、いや。セックスした方がましよ。悔しいけど…)全裸で走る姿を撮られるのに麗華は耐えられなかった。
「ハア、ハア!」息を弾ませ、やっと宿舎に戻って来ると「お帰りなさい」舞子と恵子が出迎えたが顔が曇っている。
麗華は黙って浴室で汗を流し「これ以上ヌードを撮られたくないからセックスするしかないわ。でも、痛いだろうな…」淫裂を撫でている。

 麗華は浴室で体を洗い終えると衣服を着込み、真っ赤なパンティとブラジャーに変えて真っ黒なパンティとブラジャーを窓から吊した。
「痛いけど裸を見られるより増しだし…」甘い考えだったが、それが最善と麗華は考えた。

 「見ろよ、新任の先生、遂に決心したぞ」
「そう見たいね、これで島の住民が増えるわね」真っ黒なパンティとブラジャーを見ながら島民が話し合っている。
「でも、相手は誰かしら?」
「順番から言えば役場の中井かな…」
「お似合いだわ。孝史さんとなら」
「俺もあのオッパイに抱かれたかったよ」
「私のオッパイじゃ、ダメなの?」島民達が真っ黒なパンティとブラジャーを見上げて話し合っている。