「緊縛の罠」
                                 赤星直也:作

第9話 志津江の頼み

 マンションに戻り、バッグから衣服を出して着始めると電話が鳴った。
「もしもし、雨宮ですが…」それは志津江からだ。
「よろしければ、お食事を一緒にしませんか?」夕食の誘いで、別に予定がないから誘
いに乗ることにした。

 よそ行きの服に着替えて、志津江が指定したレストランに向かうと、それほど混んで
なく、志津江を見つける事ができた。
志津江は黒いシックなワンピースを着ている。

 テーブルに付くと、すぐにワインがだされて雑談を始め、出された料理も食べた。 
「ところで雨宮さん、明日は休日でしょう?」
「そうですが?」
「それでしたら、今夜は私の家に泊まって下さい」

 「でも、迷惑でしょう?」
「いいえ。ぜひ泊まっていらして!」なぜ泊まる事を進めるのか分からない。
「実は、康夫さんの事で話があるの…」康夫さんと聞いて(そう言えば、あれっきりだ
わ。会いたい…)官能がうずき始めた。

 「それに、ここではできない話なの」志津江と雨宮はレストランを出て、志津江のマ
ンションに向かって歩いていく。
志津江のマンションは、ランジェリーショップのすぐそばにあり、エレベーターで部屋
に向かい、ドアを開けて瞳を迎え入れた。

 女性の部屋なので、瞳の部屋と同様に綺麗に整理されている。
冷蔵庫を開け、志津江はミネラルウォーターを取り、ウィスキーを入れて掻き回す。

 「志津江さん。康夫さんの事って、何かあったんですか?」
「実は身内のことなので、言いにくいの」水割りを瞳に差し出し、瞳はそれを飲む。
「康夫さんの奥さん、妊娠してるの知ってるでしょう?」
「林君から聞いてるわ」志津江は水割りを飲みながら「それで、奥さんが私と康夫さん
の仲を疑ってるのよ」瞳は唖然とした。

 「本当は、セッックスをしてるから事実なんだけど、親戚がうるさいの」早い話が、
志津江と康夫の間は無関係と言って欲しいとの事だ。
「いいわよ。康夫さんがそれでいいというなら」話しがまとまり、2人だけの宴会が始
まった。

 本来、酒は弱い瞳だが、今夜は進められるとそれを飲んでしまい、もう限界を越えて
いる。
「私酔ったみたい。先に休ませて」瞳はWサイズのベッドに横に寝た。

 それから、どれくらい時間が経ったろうか。瞳は息苦しさを感じた。
寝返りしようとしたが、手が動かない。
朦朧とした意識がハッキリしていくと脚も動かせない。
(どうして?)瞳は両手両足を、大の字にされ、細い紐で縛られている。
しかも、衣服全てを剥ぎ取られ、全裸にされていた。

 「気が付いた、私の恋人さん!」言葉をかける志津江も全裸になっている。
「どうして、こんな事をするの?」
「瞳さんを、レイプしたいの…」
「レイプ…。だって、志津江さん女でしょう?」冗談はやめてと言おうとしたが「……」
言葉を無くしていた。

 志津江の腰にはペニスバンドが巻き付けられ、恥丘には男性のシンボルが付いてる。
「どう、りっぱでしょう。痛くないようにゼリーを塗ってあるの」志津江は瞳の上に乗
り、樹脂製のペニスを膣に当てゆっくり力を入れていく。

 樹脂製のペニスが瞳の膣深く入り込んだ。
「お願い、やめて!」だが、気にも留めす、志津江は笑いながらピストン運動を始めた。
「ごめんね、初めてだから」唇を瞳に押しつけながら、右手で乳房を愛撫していく。

 ピストン運動も、時々狙いを外して淫裂以外に突き刺さり「ヒ~!」その度に悲鳴を
揚げ、志津江が謝りの唇を重ねた。
いつしか、志津江も慣れたのか、ピストン運動もスムーズになり「あ、あ、あ~」うわ
ずった声をあげ、淫裂からは淫液が溢れ出ている。

 「どう、感じてる?」
「最高よ。もっと奥までして欲しい…」しかし、今の体勢では限界であるのを二人は知
っている。
志津江は、両手両足の紐を解き「うつ伏せにになって、お尻を高くあげて」優しい声で
言う。

 瞳は、言われたままにうつ伏せになり、両足を広げてお尻を高く差し出した。
すると、樹脂製のペニスが淫裂にゆっくり入りんで行く。
「感じる…。本当にセックスしているみたい…」ペニスが根本まで入り込むと「行くわ
よ!」志津江は瞳の腰を固定してからピストン運動を始めた。

 「あ、あん、あん~!」あえぎ声がピストンする度に揚がり、淫裂から流れ出た淫汁
は太股まで流れ出ている。
志津江がなおも腰を動かし続けると、瞳は悶え続けて「行く、行く~!」悲鳴とも取れ
る声を揚げてベッドで崩れた。
同じように、志津江も一緒に疲れ果て崩れ落ちた。

 二人は荒い息づかいのまま、静かにして動かなかった。
数分間の出来事だったが、2人には長く感じられる。
その静けさを破って「ねえ、私にもしてくれない?」志津江は瞳の唇を吸う。

 「当然よ、私にもさせて!」瞳は志津江が付けていたペニスバンドを腰に装着し、志
津江がしたように淫裂にゆっくりと押し込んで行く。
「あ、あ、あ~!」樹脂のペニスが志津江の膣深く入って膣を刺激している。
根本まで押し込むと「いくわよ!」ピストンを始めると「あん、あん、あん!」志津江
の背中浮き、反り返りだす。

 瞳は、志津江の乳房を揉みながら休まず続け「いくわ…。康夫さん…。もっとして…」
康夫と聞いて一瞬、動きを停めたが、何事も無かったように再び,ピストンを始めた。
すると、志津江も淫裂から淫汁を流して尻まで濡らしている。

 志津江は「お願いだけど、お尻にして欲しいの。変態じゃないのよ…」自分が変態と
思われるのはいやなようだ。
そして、志津江はうつ伏せになり、お尻を差し出と、肛門が丸見えになっている。
(痛くないのかしら?)気にしながらお尻にペニスを押し込むと「あ、あ,凄い!」志
津江の全身が震えている。

 瞳はペニスのピストンを再び始めたが「あ、あ、あ~!」前にも増して声を上げ、髪
の毛を振り乱している。
(お尻で感じている…。そんなに、いいのかしら?)ピストンを続けると「行く~。お
尻で行く~!」絶頂を迎えようとしている。
なおも腰を動かしていくと、淫裂から漏れ出た淫汁がシーツを濡らしてく。

 そして、志津江は「康夫さん…。お尻もいい!」と叫ぶとベッドに崩れ落ちた。
(お尻って、気持ちいいんだ…)瞳も疲れて崩れ落ちると、志津江の脇で深い眠りにつ
いた。

 窓から木洩れ日がさし、目覚めた瞳は「あっ、ここは?」昨夜のことを思い出した。
それに、一糸纏わぬ全裸のままで寝ていた。

 「気がついたようね」志津江はすでに起きており、衣服を付けてない。
昨夜は気がつかなかったが、乳房は思ったより大きく、年の割にピンと乳首が上を向い
てる。
だが、年齢は隠せず、下腹部は脂肪で膨らみ瞳に比べて見劣りしている。
それに、絨毛は剃り落とされ淫裂からは肉襞が飛び出してる。

 「昨日はごめんなさいね」謝るなり、瞳に抱き、乳首を吸い両手で乳房を揉みだす。
「いったい、どうしたの?」
「私寂しかったの。瞳さん、これからも付き合ってくれる?」
暫く考え「乱暴はしないと約束するならいいけど…」「勿論よ」優しく口づけをすると、
対象が乳房から恥丘に変わった。

 志津江の舌は、瞳の淫裂の割れ目に沿って上下し、先端の突起を丁寧になめ回した。
「そこはだめ!」強い口調だが、志津江はやめようともせず、舌を動かし続ける。
それには「いいわ…」歓喜に変わり、再び女性同士の愛撫が行われた。

 やがて、時は進んで10時になろうとしていた。
「お願いがあるの。聞いてくれる?」困った顔で志津江が言い出す。
「私に、できることなの?」
「そうなの。瞳さんでないとだめなのよ」

 迷った末に「いいわよ。どんな事なの?」承知した。
「昨日も言ったと思うけど、康夫さんの奥さんの事なの。千秋さんが私を疑ってるの。
それで嘘をついて欲しいの」
志津江に言われ「わかった。肉体関係が無いことを証明するのね。どうすればいいの?」
「簡単な事よ。私とレズをするの」それには驚く瞳だ。

 2人だけならいいが、千秋の前で志津江とレズをするというのは抵抗がある。
暫く悩んだ末に、承知すると「ありがとう。早速だけど、今から行こう」2人は康夫の
家に向かった。

 康夫の家は郊外にあり、旧家なので広々とした敷地の中に、がっちりとした構えの屋
敷だ。
門から玄関まで50メートルもあり、玄関を開けるとお腹が膨らんだ千秋が出てきた。
「あの件でお話が」志津江が言うと「分かった。とにかく、上がって!」千秋の案内で
2人は客間に通された。

 「今日は、あいにく主人もメイドもいませんので、無礼をお許し下さい」丁寧に千秋
は挨拶する。
「ところで志津江さん。そちらの方は?」
「失礼しました。私は聖心高校の英語教師の雨宮瞳です」瞳も挨拶した。

 そして、一通りの挨拶が終わり本題に入ろうとしている。
長々と千秋は言うが、早い話が2人がレズだと言うならここで見せろという事だ。
「分かりました。お見せします」承知すると秘密の部屋に案内される。

 その部屋には、大きなベッドや色々の道具が置かれてある。
SM、レズ、アナルなど責めの道具が、これでもかとばかりに置かれてある。
千秋はベッドの側にあるイスに座り「始めて下さい」催促する。

 言われるがまま、2人は衣服を脱いで下着姿になったが、2人の着ている下着はセク
シー下着で、乳房と淫裂が見えるようになっていた。
「それも、脱いでするんでしょ?」
「勿論です。あそこもしますし…」志津江は両手を背中に回して、役目のしないブラジ
ャーを脱ぎ、瞳もブラジャーを脱いで上半身が裸になった。

 「2人ともいい形ね。私のなんか、だらしなく下がっているのよ」乳房に目を細めて
いる。
「仕方ないわよ。妊娠中だから」今度はパンティを掴んで引き下げた。
「レズって、ヘアを剃るんだ…」
「そうとは限らないけど、ヘアがあると口の中に入って…」なおも引き下げ、足を抜い
ていく。

 同じように、瞳もパンティを引き下げると恥丘には絨毛がある。
「あなたは剃らないの?」千秋は瞳の絨毛が気になっている。
「剃るのには抵抗がありまして…」下を向いたままパンティも脱ぎ、全裸になった。

 そして、2人が全裸になると、志津江は昨日使ったペニスバンドを腰に巻き付け、タ
ップリとゼリーを塗っていく。
瞳は(あれが膣にはいるんだ…)それを横目で見ながらベッドに仰向けに寝て、志津江
を待つと横に座わって、口づけをしてから上に覆い被さってきた。

 乳房を左手で揉み、男性のシンボルを右手で瞳の淫裂に押し当て、腰を突き出し「い
いわ、凄くいい…」あえぎ声をあげた。
人前でのレズは「見られている!」との羞恥心で、さらに膣への刺激が強くなり、淫汁
が溢れていく。
「大丈夫みたい。行くわよ!」志津江は両乳房を揉みながらピストンを始め「あ、あ、
あ~!」喘ぎ声を揚げ、背中を浮かす瞳を、千秋はじっと眺めてる。

 やがて、瞳は志津江と体勢を入れ替え、騎乗位の体位で結合を始めていく。
「いいわ、凄くいい!」瞳は下になった志津江の両乳房を掴んで腰を動かし、志津江も、
瞳の揺れ動く乳房を揉んで応えた。

 二人は陶酔しきって、千秋の側に人がいるのには気づかない。
「雨宮先生、好きなんですね」聞き覚えの声がする。
「兄貴だけじゃ物足りず、叔母さんとレズもするのかい?」

 「健三、今なんて言った?」
「兄貴じゃ足りず……」千秋は瞳の頬を強く叩いて「痛い!」悲鳴があがった。
「よくも主人を寝取ったわね。許さない!」千秋は怒り心頭のようだ。

 「姉貴、落ち着けよ!」林もなだめ「姉貴も康夫兄さんと気持ちを分けってやれよ。
溜まってるんだぜ、兄貴の性欲が!」なだめている。
その甲斐あって、落ち着きを取り戻したのか「確かにセックスはしてないわ。それに口
や手で処理もしてあげない…」冷静になってきた。

 「でも健三。この美人の先生を縛り上げて、いたぶりたいのよ!」
「また病気か。仕方ないかな」健三も「雨宮先生、姉貴は月一回に病気になるんだ。許
してよ」
「健三、早く縛ってしまいなさい!」千秋の意味が瞳には分からない。