「コートの貴公子」

                             赤星直也:作

第16話 テニス大会


 そして試合が始まった。
今度の相手は第2シードで、ちょっと名の知れた選手だが、今の真一には足元にも及
ばず、簡単にストレート勝ちした。
当然、観客や記者が真一を気にして取り囲んでいく。
「進藤さん、どうしてここに?」「優勝したらどうします?」質問が相次いだが、一
切答えず会場を後にした。

 翌日の新聞には「あの高田が、コーチとして復活!」大きな見出しで出ている。
それには「やりにくくなったわ…」思案する雅美だ。
一方、真一が登校すると「真一く~ん!」女生徒が真一を取り囲みはしゃいでいる。
新聞に載ったから無理もないが、優子はだけは機嫌が悪い。

 真一は順調に進んで決勝となった。
相手は東都大学生で、日本でも有数の実力者だ。
「飲まれたらダメよ。普段通りにやるの」指導する雅美の声を聞きながらコートに出
ていくと、学校からも応援団が来て、声を上げている。

 その声をかき消すかのように「ピ~!」笛が鳴り試合が始まった。
真一のサーブで始まったが、決勝まで来ただけあってミスはない。
(ミスした方が負けだ…)真一も悟って、丁寧に、しかも強く打ち返すが、なかなか
ポイントが取れない。

 1時間経っても、第1セットはイーブンで、まさに死闘と言っていい。
だが、体力に勝る相手が、次第に真一を押していき、6-7で第1セットを取った。
「真一君、頑張ったわね。もう少しだったのにね」
「取られたんだから、取り返すだけだよ!」
「そうよ、その気でやるのよ」雅美の言葉で奮起した真一は、第2セットを7-6で
取りイーブンとした。

 しかし、体力差には勝てず、必死に食い下がるが、相手のマッチポイントになった。
「負けてたまるか!」真一は最後の気力を絞り、アドバンテージすると、会場は拍手
の渦となる。
真一は気力を振り絞ってラケットを振ったが、最後に押されて優勝を逃した。

 決着が付くと真一はコートで泣き、相手と握手した。
「かなり強いね。内の学校へ来いよ」相手が言うと「明和に行きます。そして、必ず
あなたに勝ちます!」言い切った。
「そうか、俺もお前を負かしてやるからな!」また握手してコートから出た。

 試合が終わり、別荘に戻ると庄司が待っていた。
「残念だったな。後一歩だったのにな…」
「そうなの。体力差がまともに出たわ」
「それより、体を洗った方がいいぞ」

 「そうね、真一君一緒に入ろう!」2人は浴室で汗を流し「雅美さん、もうオナニ
ーしていいよね?」
「いいけど、オナニーよりセックスしない?」
「じゃ、いいんだね。今からでもやりたい!」
「いいわよ、このまま行こう」濡れた体をタオルで拭くと、全裸のままで庄司の元へ
と向かう。

 「あなた、今回は先にやるから許して…」
「構わないよ。僕は夜もやれるから」
「ありがとう」雅美はそういうと、真一の肉竿を口で擦りだした。
「ウグ、ウグ!」唇で擦っていくと一気に膨らみ喉奥に当たっている。

 「もういいわよ。私に入れて!」仰向けに寝ると、真一が上に乗り肉竿で突きだし
た。
「あ、あ、あ~!」久しぶりの肉竿に声を上げている。
真一が肉竿のピストンを速めていくと、淫汁が流れ出し「ヌチャ、ヌチャ!」湿った
音が出ていく。

 真一が暫く腰を振っていると「私にやらせて!」入れ替わって雅美が馬乗りになっ
た。
「行くわよ」腰を振っていくと、淫裂に肉竿が吸い込まれていく。
「気持ちいい、やって貰えるといいよ」乳房を掴んで揉んでいる。
それに刺激されて「僕もやるよ」進藤もズボンを脱いで下半身を剥き出しにした。

 「わかったわ。一緒にやってもいいわ」雅美は体を倒して真一と抱き合い、庄司は
雅美の肛門に肉竿を押し込んでいく。
「あ、あ、あ~!」喘ぐ雅美だが、真一と庄司の肉竿が動き出すとさらに声を上げた。
「いいわ、凄くいい!」その声を聞きながら、肉竿は動きを速めて登り切った。

 「出る~!」「行く~!」3人は同時に絶頂を迎え、淫裂と腸内に精液が送り込ま
れた。
「良かった、凄く良かった…」精液を垂らしながら雅美は息を弾ませている。
だが、真一にはまだ物足りなかった。
(帰ったらオナニーしないと…)優子の写真を見ながらやるつもりで、服を着ると自
宅に戻った。

 家に戻ると、美子はおらず優子だけがいた。
「優子だけか?」
「そうよ。帰ったら洗濯しろって。ほら脱ぐのよ」言われるまま脱いでパンツも脱い
だ。
「それはいいわ。脱がなくてもいい!」
「そうは行かないよ。優子とやりたいんだ!」抱きついて、服を捲り上げていく。

 「ここじゃイヤ。真一の部屋でしよう、あそこなら、してもいい!」2人は真一の
部屋に入ると抱き合う。
「欲しいよ。優子が欲しい!」
「私も欲しいの」優子は不自由な姿勢でスカートパンティと脱いで、淫裂を露わにし
て真一が上に乗った。

 「入れるよ!」ゆっくりと、淫裂を肉竿が突いていく。
「優子、出したいけどいいか?」
「ダメ。大人になるまで待って…」
「わかった、我慢する」肉竿は徐々に動きを速めて絶頂を迎えた。

 「外よ、お腹はダメ!」急いで肉竿を抜いて優子の恥丘に射精した。
「間に合ったよ」ホッとする真一に「お口で綺麗にしてあげる!」優子の舌が肉竿を
なめている。
「優子、必ずお嫁にするからな」その言葉に頷きながらなめ続けた。

 翌日の新聞には真一の事が載っている。
それに、明和大学を目指しているのも載っていたから、優子は機嫌が悪い。
学校へ行くと「真一、今までどうして黙っていたのよ!」進学の事が追求された。
「悪かった。あれは成り行きで、ああなったんだ。相手に負けて、悔しかったから…」

「でも、本当に大学行くの?」
「行ってもいいけど、優子はどうする?」
「私も、真一と同じ学校へ行きたい!」
「それだったら、2人一緒に、雅美さんに教わろうよ!」
「帰ったらそうしよう」

 2人はこれからの事を決めたが、進藤が教えている明和大学でも、真一が話題にな
っていた。
「進藤君、江藤真一を奥さんがコーチしているって本当かね?」
「本当です。妻の話では、かなりの素質があるそうです。それに、内の4年生もやっ
と勝ったそうですよ」

 「そのことは知ってる。何とか、内に入れられないかな?」
「本人も入りたいそうですが、学力が問題でして…」
「それなら、君の奥さんが教えてはどうかな。テニスだけでなく、勉強も…」
「部長、それは良い考えです。必ず、江藤を引っ張りましょうよ。いい宣伝になりま
すよ」
「進藤君、僕からもお願いする。辛いだろうけど、暫く我慢してくれ」こうして、雅
美が真一と優子の指導をする事になった。

 話がまとまると、翌日から授業を終えた2人は、雅美の元に通っている。
真一は夕方まで、テニスを練習し、優子も手伝っている。
夕方からは2人とも勉強で「ほら、ここ見なさいよ!」怒られながらも教わっている。