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「逮捕せよ」
赤星直也:作
第3話 証言
レイプ犯は女医の淫裂の中に3回放出した。
「気持ちよかったぜ。さすがに女医さんのオ○ンコは最高だ。今度は婦警とやってみるか!」連続レイプ犯は脱いだパンツとズボンを履き、終えると「5万出せ、レイプ代だよ」と催促する。
「バックの中に財布があります…」その言葉にレイプ犯はバックから財布を取りだし、札束の中から5万だけを引き抜いた。
「頂くぜ。レイプした代金だからな」抜いた金をポケットに仕舞い込むと女医の腕を縛った紐を解いていく。
「オ○ンコを剃りたいけど、今回は許してやる。生えそろった頃にまた来るからな」仮面を被った男は背中を向け、堂々とドアから出て行く。
女医は泣きながら立ち上がり「もう、いや。レイプされるのは、イヤよ!」急いで服を着だした。
「訴えてやる。もう、許せない!」覚悟を決めたのか、女医は服を着込むとマンションから出て行き紀子の所へと向かった。
警察署に現れた女医が「すみませんが、田端さんにお話がありまして…」いきなり言うと、対応する婦警も「どちら様ですか?」戸惑った顔になっている。
「大堂病院の医師です。沢口と言います…」
「少しお待ち下さい」暫くして制服を着込んだ紀子が現れた。
「この前はお世話になりました」紀子が礼を言うと「いいえ、それより大事な話がありまして!」
「わかりました。こちらへ」紀子は空いている会議室に沢口を連れ込んだ。
「早速ですが、大事な事って何でしょうか?」
「連続レイプ犯の事です…。犯人の右腕にはサソリの刺青が彫ってあります…」項垂れて沢口が言った。
「沢口さん、どうしてそれを。まさか、沢口さんも…」紀子が驚きの声を上げると「う、う、うー!」沢口は堪えきれずに泣き出した。
「そうでしたか。洗浄はなさいましたか?」問いにはクビを左右に振った。
「でしたら、行きましょう。私と一緒に!」
「いや、恥ずかしくていけない。ヘアのない性器を知り合いに見せるなんて出来ない!」泣き声が止まらない。
「でも、犯人を捕まえるためです。証拠が必要なんです。体液が!」その言葉にも泣いたままだ。
「女医さんならわかってください。絶対に秘密を守りますから」必死に説得する紀子に「わかりました。一緒に行って下さい…」承知する。
「勿論です。私服に着替えてきますから待ってください!」紀子は一端捜査室に入った。
「明智警視、重大証言がありました。連続レイプ犯の右腕にサソリの刺青があったそうです!」
「ホントか。証人に、会わせてくれ!」
「今は無理です。被害者ですから…」
「そうか。病院で処置してから田端君が聴取してくれ」
「わかりました。行って来ます」紀子は沢口と一緒に病院に向かった。
「恥ずかしいです。こんな事をするなんて!」体が震えている。
(女医さんも女なんだわ。私もレイプされたら、こうするのかな?)落ち着かせようとする紀子だ。
「沢口さん、行きましょう!」紀子は沢口の腕を掴んで治療室に入った。
「ここで、脱ぐのね。恥ずかしいわ…」スカート、パンティと脱いで、下半身が露わになっている。
「始めます!」医師は言うが、沢口は両手で顔を覆ったままだ。
医師はピンクに割れた淫裂から体液を採取して「取れました。後は洗浄します」沢口の淫裂が洗浄されていく。
「もう大丈夫です。薬も出しておきますから」終わると医師は出て行く。
「恥ずかしかった。性器を見られるなんて!」処置が終わった安心感でやっと笑顔になった。
「詳しくは警察署で聞かせ下さい」
「わかりました…」服を着込むと2人は警察署に戻ってきた。
戻ると早速事情聴取が行われる。
「2回レイプされました…」
「辛かったのね」田端は沢口から残さず聞こうとしている。
「それ以外、何か言ってませんでした?」
「言ってました。女医のオ○ンコは最高だって。今度は婦警とオ○ンコしてやるって!」
「婦警をレイプするって、言っていたのね?」
「はい、そう言っていました…」沈黙する紀子だ。
暫く聞いてから「今日はありがとうございました。またお伺いに行きます」礼を言うと沢口を帰した。
沢口からの事情を聞いた紀子は明智の待つ捜査室に戻った。
「どうだった?」
「婦警が狙われています。犯人が言っていたそうです!」
「そうか、婦警には注意させるように全署に言っておくよ」
「紀子さんも注意してよ。婦警だからね」
「野口君は優しいのね。お嫁になって上げようか?」
「お願いします、田端さん。必ず幸せにしますから!」
「バーカ。冗談に決まっているでしょう!」
「酷いな、人をからかうなんて…」
「わかっているでしょう、私の好みは知性のある人よ」
「じゃあ、僕は知性がないとでも?」
「さあ、どうかしら?」笑い声が捜査室に響いていく。
「冗談はそこまでだ。これから捜査会議を始める!」明智の言葉で操作会議は始まった。
捜査会議では沢口の証言で、連続レイプ犯には刺青があると絞られてきた。
「次は婦警がレイプされるかも知れないぞ。全署に通知しろ。それにマスコミにも流してサソリの刺青を探し出せ!」
明智指示で全署に婦警レイプ予告が知らされて(私もレイプされるかも知れないのね…。ヘアを綺麗に剃られた上にカメラで撮られるかも…)怯える婦警達だ。
それに、連続レイプ事件の事がマスコミに流され、腕にサソリを彫った男の情報提供を呼びかけた。
その報道は連続レイプ犯も見ており「腕を見られたか。危なくなった。ここは一端、おとなしくしていた方が利口だな」犯人は黙りを決めた。
マスコミでレイプ犯の事が報じられると同時に模倣する者も現れた。
日本各地で鉄仮面を被った男が女性をレイプする事件が相次いだ。
しかし、連続レイプ犯は必ず戦利品と言ってヘアを剃り、剃られた性器をカメラで撮っている。
今回、各地の事件ではヘアを剃られた女性はおらず、それにカメラに撮られた女性もいない。
「模倣犯が相次いでいるな、早く捕まえないと。サソリの刺青の情報は無いか、野口!」
「3件入ってます。今、確認しています」
「そうか、夕方にまた会議だ。それまで捜査してくれ」明智はそれを言うと紀子と一緒に沢口のマンションを調べていく。
「鑑識からは屋上に登った形跡がないそうです」
「屋上に登った形跡がないだと…。すると…」明智の顔が変わった。
「田端、鑑識を直ぐ呼べ。あの、マンションの屋上を調べさせろ。急ぐんだ!」
「は、はい!」紀子は明智に言われた通りに鑑識を呼び寄せ、隣のマンションを調べさせた。
勿論、カモフラージュしてマンションの点検との名目だ。
「明智さん。ここです、ここからです!」作業服を着た鑑識官が叫んだ。
その言葉に一斉に駆け寄っていくと「ほら、ナイロンの繊維が着いています」
「でも、どうやってあそこに行けるのかしら。下でなく横よ?」
「イヤ、これで犯人像が掴めたよ。お手柄だ。これはお手柄だぞ!」
「私にはさっぱりわかりません。ここから横に行ったとしても、戻らないといけないし。独りでは無理ですよ」
「いいから、捜査会議の準備だ。急いで全員を集めろ。これはお手柄だぞ」繊維くずを見つけた鑑識官は大事そうにそれを仕舞い込んでいた。
「これが大きな証拠になるなんてな…」鑑識官も明智の考えがわからなかった。
こうして、明智の招集した捜査会議が紀子や野口は理解出来ないまま始まった。
「犯人像がわかった。犯人は自衛隊、レスキュー隊、船乗り、ロッククライミングの経験者だ。日系米兵もあり得るぞ!」
「何故です、明智さん?」
「犯人は隣の屋上からまっすぐ降りて、振り子のように揺れて飛び移ったからだ!」
「それと犯人像はどういう関係が?」
「普通なら先端を何かに縛って降りていくが、犯人は縛ってない。引っかけて2本にし、ちょうど手頃な所で、体にロープを巻き付けた。あるいはカラビナを使って固定した。これがカラビナだ!」明智は金属製の金具を上げた。
「その後、振り子のように体を振ってテラスを掴み、解いてロープを引いたんだ。片方のロープを引けば縛ってないから、解けてロープが被害者のテラスに呼び込める。そして、鍵の掛かってない窓から進入した。犯行を終えた後はテラスからロープをダブルに使って降りたか、堂々とドアから出たかだ!」明智の説明を黙って聞く捜査員だ。
「こんな事ができるのは素人では無理だ。高さ20メートルの恐怖にうち勝てるのは慣れた者しかいない。サソリはどうなっている?」
「その情報を調べたましたが全てアリバイがありました!」
「そうか、情報は無しか。さっそくだが、性犯罪社の履歴からもう一度洗い直してくれ」ここで犯人像が浮かび上がった。
犯人像が浮かび上がると、早速警視庁の中に捜査1課、捜査2課合同の捜査本部が設けられた。
捜査員は東京の主だった所を隅々まで回ったが、サソリの情報が全くなく捜査は完全に息詰まった。
「今日も手がかり無しですか…」いらだつ捜査員達だ。
その捜査陣にソープ嬢から思わぬ情報が寄せられた。
「私、サソリの刺青をした男と相手した事あるわよ」
「どんな男だったか教えてくれ!」
「いやよ。私達を取り締まる事しか考えてないから教えないわよ!」
「そう、言わないで。しばらくは大目に見るからさ」
必死に説得する野口に「いいわ、教えてあげる。でも、仕事場でよ。あなたならお金はいらないわ」「まずいよ、いくら何でも!」慌てる野口だ。
「イヤなら、それでいいわよ。教えないだけだから」
「行きます。行くから教えてください」野口はまだ夕方だというのに、証人のソープで裸になって体を洗われていく。
「ダメ、そこを触られたら出ちゃいます…」
「出すのよ、ここは出すとこなの。ほら、オッパイを触るのよ」逞しい体を弄ぶようにしながら女性は野口の精液を受けとめた。
「気持ちよかったでしょう?」
「ああ、よかったよ。それより、例の話を教えてください」
「いいわよ。あれは2年ほど前だった。沖縄で働いていた頃よ」
「2年前の沖縄?」
「そうよ、兵隊さんと一緒にいたわ。ほら、緑と茶の服を着て!」
「迷彩服か。それじゃあ、アメリカ人なんだ」
「ううん、日本人にみたいだった。皆が、トミーって呼んでいたけど…」
「トミーと呼ばれていたのは間違いないですね?」
「勿論よ、間違いないわ。右肩にサソリの彫り物があった!」
「ありがとう、助かったよ」野口は急いで服を着ようとした。
「ダメ。もう一回よ。でないと、帰さないわよ」
「まずいですよ。こんなの見られたらクビですから!」
「お金を貰う訳じゃないから、いいでしょう。やってよ。ほら、こんなに堅くなって!」肉竿を擦り出す証人だ。
「ダメ、行きそうです。そんな事をしたら!」
「出していいのよ、ここに!」今度は騎乗位で野口を求めるソープ嬢で、野口は2回放出してから解放された。
その後、野口は真っ先に捜査本部に戻り「明智警部、わかりました。犯人はトミーと名乗る男だそうです。それに米軍関係者です」野口はソープ嬢から聞いた事を話した。
「トミーか。沖縄県警と連絡を取って協力して貰え。それに米軍にも!」
「それは無理です、明智さん。日米地位協定でよほどの事が無い限り協力は貰えません!」
「そうだったな、田端君。野口、沖縄へ行って来い、直ぐにだ!」
「わかりました、行って来ます」
「県警には連絡はしておきます、野口さん」その言葉で野口は沖縄に向かった。
那覇空港に立った野口は県警の出迎えを受けてまっすぐに警察本部に入っていく。
「早速ですが、トミーと名乗る男の件ですが…」
「お伺いしてます。サソリの刺青ですね。その男は一度、飲食店で喧嘩を起こしてます」
「じゃあ、身元がわかっているんですね?」
「残念ですが不明です」
「捕まえたんでしょう、その男を?」
「その通りです。ですが、逮捕できなかったんです。米軍の関係者でしたから…」
「日本人でしょう。何故、逮捕出来ないのですか?」
「日系でした。国籍はアメリカですからアメリカ人です。それに、喧嘩くらいだとMPの仕事で私達の出番じゃありませんし…」
「そんなバカな、喧嘩だって犯罪でしょう?」
「日米地位協定です。国際協定が足かせで動けないんですよ」
「それじゃあ、どうしようも無いじゃありませんか?」
「その通りです。ですが、トミーがよく通っていた店がありますからご案内します」
野口は県警の刑事と一緒に沖縄の歓楽街で捜査を行った。

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