「逮捕しちゃう!」
                              赤星直也:作

第12話 仕置きとその訳 

 スポットライトを浴びる早苗は、泣き顔をしながら、両手を後ろで組んでいるが、少
し間をおいてから、流れるテンポの良い音楽に合わせて踊り出した。
足を高く上げ、惜しげもなく淫裂の中を見せ、乳房を揺らせて踊る姿は、まさしく妖艶
と言っていい。

 「見て。パイパンだから、オ○ンコが丸見えでしょう?」
「そんな、オ○ンコだなんて…」
「産でかわいいわね。あの子も、きっと締まりは良いはずよ」
「締まりって、性器ですか?」
「そう。チンポをグイグイ締めて、男を喜ばせるタイプよ」それには応えず、2人は黙
ったままだ。

 早苗は、なおも踊り続け、体から汗が流れて、ライトで光っている。
淫裂を晒しているから、劇場では無理だが、芸術性も高い踊りだ。
(凄いわ。あんな才能があったなんて…)興奮して眺めていると、膣の中が濡れてきた。
(興奮してきた…。私もレズなのかしら?)気付かれないように見ていると、音楽も鳴
りやみ、店内も明るくらなり、スポットライトも消えた。

 「凄いでしょう。今日のは凄くいいできだわ」息を弾ませて言う。
「今日という事は、毎日やっているんですか?」
「希望者がいればやるの。いない時はやらないし、その時次第ね」
「あなたも、やった事あるの?」
「一度だけある。でも、受けなかった。今回は大受けみたいだけど」2人が話している
と、また店内が暗くなり、暫くして、スポットが灯ると、今度は赤紐で縛られていた。

 赤紐は両乳房を、上下で縛り上げ、更に両手を後ろ手に縛って、自由が効かない。
「これはSMよ。きっと相手がいるわ」その通りで、見た事もない女性も現れ、早苗を
辱めだした。
それは、2人は見たくない光景で、見ようとはしない。
そんな2人に気付いたのか「もうすぐ終わるわ。後5分かな?」話しかける。
確かに、エステ嬢の言う通りで、5分過ぎるとスポットが消え、店内も明るくなった。
「凄かったでしょう。ここは、女だけの秘密基地なのよ」話かけてくる。

 2人は、エステ嬢と1時間程飲むと寮に戻るが、腑に落ちない事ばかりで、なかなか
寝付けない。
「そうだ、克子はどうしてるかな?」思い立つと、克子の部屋に向かう。
「克子、起きてる?」
「起きてるわ。今夜は、なかなか寝付けないのよ」
「私もなの。早苗さんの事が気になって仕方ないのよ」克子も気になっていたようだ。

 暫く話すと「克子。あの踊りを見たら、膣が濡れだしたのよ」
「幹子もなの。私もそうだった。凄く、エロっぽかったわよね」
「克子も何だ。なんだか、エッチしたくなって…」
「だったら、やろうよ。今夜は泊まって!」そう言うと、幹子の服を脱がし、乳房を吸
い出す。
「待って、まだ準備が…」そう言いながら、克子の服を脱がしていく。
乳房を吸い、撫でると、淫裂を愛撫してから、指で中を掻き回し「あ、あ、あ~!」声
を上げだした。
 
 翌日、2人が出勤し着替えをしていると、元気なく早苗が入ってきた。
「早苗さん、元気ないわね」声を掛けても返事はなく(昨日の事が応えているんだ)着
替えを済ますと職場に向かった。
「おはようございます」課長に声を掛けると「2人に署長が話をしたいと言ってる。朝
礼は良いから、行きなさい!」署長室に行くように言われた。

 「署長室ですか?」思い当たる節はなく(まさか、早苗さんの事では?)不安に思い
ながら出向くと少年課の有紀がいた。
「あら、あなたも呼ばれたんだ!」2人を見るなり話しかけてくる。
「そうなのよ。でも、何で呼ばれたわからないの」
「私もよ。何も悪い事してないのに…」3人が話していると、早苗も入ってきた。
「早苗さんもですか?」
「でも、何で呼ばれたか、わからないの…」不安な顔で話していると「待たせたね」署
長が現れた。

 署長は、4人の顔を見てから「これなら受ける。美人ばかりだし」と頷いて「実は、
少年犯罪予防として…」長々と話すが、要はダンスチームを作り、高校などを回って、
少年の防犯に努めて欲しいとの事だ。
それには「私、ダンスなんて無理です…」幹子が言い出す。
「誰でも、初めは初心者だ。緒方君をリーダーとしてやって欲しい!」そう言われれば、
拒めない。

 それに、業務命令でもあるから「わかりました、頑張ります!」そう答えて各自職場
に戻った。
この、ダンスチームの事は瞬く間に署内に知れ渡り、話題になったが「ダンスなんて、
した事ないのに…」不安顔の幹子と克子だ。 

 2人は職場に戻り、事務処理を済ますと、いつものようにパトロールに出かけた。
町中を走り抜け、郊外の公園に来ると、見覚えのあるワゴン車が止まっており「神田さ
んだ!」素通りしようとしたが、気づかれて停めさせられた。

「こっちへ、来いよ」幹子はワゴン車に乗せられた。
「元気なようだな。溜まっていてね」
「昨日、やったばかりよ。溜まる訳ないわよ」
「それが、溜まって仕方なくて…」座席が倒されると、ベット代わりになり、そこに押
し倒される。

 「やめて、声を出すわよ!」抵抗するが、制服のボタンが外され、ワイシャツのボタ
ンも外された。
「ほう、色気ないのを着てるのか。今度はスケスケを着ろよ」白いブラジャーを捲り上
げ、乳房を露わにした。
「イヤ、レイプなんてイヤ!」抵抗しても無駄で、乳房を吸われたまま、スカートも引
き下げられた。
「やめて、今日はイヤなのよ!」足をばたばたしても、足首から抜かれ、小さなパンテ
ィも、引き裂かれた。

 「行くぞ!」不自由な姿勢のまま、神田は肉竿で幹子の胎内深く突きだした。
「ヒ~!」痛みに、悲鳴を上げても容赦なく、肉竿が淫裂を突き刺さしていく。
「嫌い…。あんたなんか、大嫌い…」涙を流しながら叫ぶが、両手で神田を抱きしめて
いた。
神田は、欲望を満たすべくピストンを行い、淫裂の奥に噴射した。

 噴射を済ますと、何事もなかったかのように車を降り、パトカーに乗り込んだ。
変わって、克子と小野がワゴン車に乗り込み、克子も幹子と同じ事をされ泣き顔で戻っ
てきた。
幹子と克子は、車内で淫裂から漏れ出た精液を拭き、パンティを履かず、制服の乱れを
直していく。
2人が制服の乱れを直すと「これを見てくれ!」写真を、それぞれ手渡すが「早苗さん
だ!」見るなり声を上げた。

 「そうだ、生活課の緒方早苗だ。ふざけた事をやったから、仕置きしただけだ!」
更に「仕置きやってる最中に、二匹のメス猫が覗き見してたぞ。そのメス猫にも、さっ
き仕置きをしたが…」(知っていたんだ!)2人は、言い訳すらできない。
「いいか。今度やったら、こんな事では済まないからな!」強い口調で言う。
「もうしません…。ですが、なぜ早苗さんが仕置きされたかだけは、教えてください…」

 「小野の姉さんがやってるバーを知ってるだろう。あのバーにイチャモン付けたんだ
よ」
「それって、どういう事なの?」
「新しい店を出そうと許可申請をしたら、あの店は風俗まがいの事をやっているから風
俗店扱いにしろと、横車を出したんだ」
「あのレズバーが、風俗ですか?」

 「お前も、そう思うだろう。レズバーで相手にされなかったから、八つ当たりしたそ
うだ…」
「それで、仕置きですか?」
「当然だ。損害は体で返して貰うつもりだ。素っ裸のダンスは、只だったがな…」
「体で稼ぐって、売春も?」
「あるかもな。秘密だから、漏れる事はまずないが…」

 「そんな、客を取らせるなんて!」
「イヤだろう。だから、これからも俺たちに従うんだ。いずれ、いい思いをさせてやる
から」怯えた幹子の胸を撫でると「散々、やったでしょう?」手が叩かれた。
「怒った顔が、かわいいな。お詫びとして、これでパンツを買え。ただし、色気のある
やつだ!」1万渡すと、2人は走り去った。

 「覗きも、知っていたんだ…」
「そうみたい。だから、レイプ同然にセックスしたんだ…」やっと理解できた。
「でも、客を取らせるかもって、言ってたわよね?」
「うん、言っていた。もしかして、早苗さんが…」そこで言葉が停まり、黙り込んでし
まった。
暫く、沈黙が続いたが「戻ろうよ」「うん」パトカーは、署を目指して、走り出した。