「逮捕しちゃう!」
                              赤星直也:作

第9話 初めてのエステ

 やがて、5時になり、着替えを済ませた2人は、周りを気にしながら店に入った。
店では清子が待っていて「何も、悪い事をしているわけではないから…」店を手伝うよ
うに言う。
「でも、ばれたら首になるかも…」
「そんな事ないわよ。アルバイトしてる訳じゃないし。ただの客でしょう。ただ、エッ
チな服を着てるけど」

 「それはそうですが、お金も貰いましたし…」
「あれは、向こうが勝手にくれたのよ。私は、あなた達を雇ってはいないわよ。ただ、
座っていてくれと、頼んだだけだし」何とかして、やらせようとする魂胆だ。
そう言われれば、断るわけにも行かず2人は服を脱いでいく。

 そして、全裸になると、昨日の服を着込んでから、カツラやサングラスをした。
「これで、大丈夫だわ」鏡を見てから店に入った。
それから暫くして「ねえ、一緒に飲もうよ」早苗が隣に座った。
「良いわよ。今夜は一緒にいたいし…」幹子は、早苗の服の中に手を入れて、乳房を掴
んだ。

 (なんだ、こんなに小さいんだ。私の方が勝ってる…)満足そうに揉んでいくと「オ
ッパイだけなの?」早苗は唇を重ねてきた。
「ここにも、してあげるわよ」克子も加わり、スカートの中に手を入れて、淫裂を撫で
ていく。
「良いわよ、凄くいい。今夜も行くからね」気持ちよさそうに、幹子の胸に顔を埋めて
いる。
(イヤだわ。これだから、年増は嫌いよ!)そう思いながらも、早苗を抱いた。

 3人は、店の片隅で抱きあっていたが「私も、よろしいでしょうか?」新たに女性が
現れた。
「そうね。この際だから、皆でやりましょうよ」
「それはいいわね。相手がいなかったし…」客同士が、臨時のカップルを作り、唇を重
ねていく。
それは、異様な光景だが、客はお構いなしに抱き合い、11時になると克子と幹子は、
着替えて寮に帰った。 

 それから数日後、いつものように仕事をしていると、レズバーの事が同僚の間でも噂
になった。
(もう、限界だわ。これ以上やらない方が良い…)清子と連絡を取ると「そうなんだ、
噂になったらまずいわね。でも、普段着なら良いんでしょう?」
「ええ。客として行く分には平気ですが…」
「だったら来てよ。お酒代は取らないから」やはり、顔の整った2人がいないと、レズ
バーとしても客が集まりにくい。

 仕方なく、2人は私服のままで店に入った。
店の中は、いつものより混んではいるが、まだ余裕はある。
2人は、水割りを注文して飲んでいると「珍しいのね」早苗が声を掛けた。
「噂を聞いて、来てみたの」幹子が言うと「そうなんだ。だったら、わかるわよね?」
意味ありげに言う。
「でも、触るだけよ。エッチはイヤだから…」
「わかっているわよ。仕事仲間だし」早苗はそう言うと、肩を抱いて胸を撫でていく。

 「私のより大きいのね。態度も大きいけど」
「そんな、態度が大きいだなんて…」
「冗談よ。気にしないで」そう言って唇を重ねてくる。
「あなたにもよ」2人に唇を重ねると胸を撫でていく。
2人も、早苗の胸を交互に撫でて返すと、気持ちよさそうな顔になっている。
「いい、この事は誰にも言わないのよ」
「わかってます」その後、3人は一緒に水割りを飲んだ。 

 それからも、2人は店に通っていたが「実は、頼まれた事で、困っているのよ」清
子は2人に告げた。
「頼まれ事ですか?」
「そうなの。エステなんだけど、客を紹介してくれって言われて」
「エステですか…」
「そうなの。あなた達は美人だから必要ないけど、お願いだから行って欲しいのよ」
「でも、高いんでしょう?」
「それなら大丈夫よ。今までのお礼よ」2人に5万ずつ渡した。

 「これを、頂く理由がありません!」2人は返そうとした。
「あるわよ。あなた達のおかげで客が増えて、儲かったのよ。これれ位、受け取って。
どうせ、エステで使うんだし」無理矢理押し付ける。
「わかりました。明日にでも行ってみます…」渋々、受け取った。

 翌日、清子との約束通りに、教わったエステ店に入ると「いらっしゃいませ」白衣を
着た女性が挨拶してくる。
「初めてなので、わからないんですが…」
「それでしたら、コースがございまして…」説明を始めた。
「それだったら、このコースでやって下さい」2人は7万と書かれたコースを選んで代
金を支払うが、やはり、女性の心理で、高いと効果があると思っている。

 「こちらで、やります」2人はエステ室に案内され、服を脱いでいく。
下着も脱いで、全裸になると、小さなベッドに並んで仰向けになった。
「お二人とも、綺麗なスタイルをなさっていますね。羨ましいですわ」白衣を着たエス
テ嬢は褒めながらも、乳液を掌に塗ってから、乳房のマッサージを始めた。

 マッサージを始めると、乳房は生きているように、プヨプヨと動いている。
それに、刺激を受けたか、乳首も膨らんでいくが、構いなしに、乳首も指の間に挟んで
軽く潰し、その瞬間「あっ!」呻くような声を上げた。
(そんな事しないで。声が出ちゃうわよ…)敏感な部分を刺激されて、乳首は更に膨ら
み、膣の中も濡れている。
エステ嬢は、乳房の後に腹のマッサージし、次ぎに太股を始めたが、指が時折、淫裂を
触り、その度に「ピク!」太股が硬直していく。 

 エステ嬢は、そんな事などお構いなしだ。
「仰向けになって下さい」言われた通りにすると、淫裂も触り出す。
(そこは、しなくていいのに…)目を閉じ、幹子はされるがままにしていると、一番敏
感なクリトリスが綿棒で、撫でられだした。
「そこはダメ。声が出ちゃう!」
「お客様、気になさらないでください。声の出るのが当然ですから。出さない方が変で
すよ」手を抜かず、丁寧に撫でだした。

 (気持ちいい…。指も入れて欲しい…)腰を浮かせて、くねらせていると「お客様、
今回は特別に…」指が膣に入り込み、動き出す。
それには、堪えきれず「あ、あ、あ~!」喘ぎ声を上げだした。
克子も、同じように淫裂の中に指を入れられ「あ、あ、あ~!」腰を動かしている。

 二人の反応に、エステ嬢は満足しながら「もっとして、いいでしょうか?」尋ねる。
「行かせて…。このまま行きたい…」
「かしこまりました。それでは、体を張って致します」二人のエステ嬢は白衣を脱ぎだ
す。
「お客様はお綺麗ですから、丁寧にします」白衣を脱ぐと下着を着けてなかったから、
乳房と淫裂が露わになった。
淫裂は二人とも剃ってあり、ピンクの割れ目が生々しい感じがする。

 「それでは始めます…」そう言うと、口付けをし、乳房を撫でながら乳首も吸いだし
(レズだわ、この人達レズなんだ…)二人は拒まず、されるがままにしている。
暫く乳房を愛撫すると、淫裂を舌でなめ出し、丁寧に肉襞やクリトリスとなめていく。
「あ、あ、あ~!」声も大きくなっていき、頃を見計らって、ディルドーが淫裂に押し
込まれた。

 「それはダメ~。指だけにして~!」2人は声を上げるが「この方が楽しめますよ」
エステ嬢は気にする様子もなく、ディルドーを動かし続けた。
2人の淫裂は、流れ出た液体でグッショリになっている。
エステ嬢は、暫く動かしてからディルドーを抜くと拭き、濡れた淫裂も丁寧に拭いて、
白衣を着た。

 「お客様、感想はいかがだったでしょうか?」今度は、普段通りのマッサージを始め
た。
「感想といわれても…」言葉が思い浮かばない幹子だ。
また克子も「気持ちよかったのは確かだけど…」克子も言葉が続かなかった。

 エステは2時間程で終了し、店を出ると「あら、贅沢してるのね」生活課の早苗がい
た。
「これも、勉強ですから…」
「勉強ね、お高い勉強だこと。美人はお金持ちなんだ」2人には嫌みに聞こえるが「先
輩はどうしてここに?」と尋ねると「私もエステしようかと思って来たの。でも高そう
だし迷っているの。あなた達はいくら払ったの?」
それには顔を見合わせて「5万円でした…」清子から渡された金だけ言う。

 「5万か、高くて無理だわ。それだったら、飲んだ方がましだし」エステを諦めた早
苗は「ねえ、これからホストクラブに行かない?」思い掛けない言葉が、飛び出た。
「ホストバーですか…」呆然とする2人に「そうなの、レズもいいけど、男も知った方
がいいし」得意そうに言う。
(どうしよう。神田さんと小野さんを知られたら困るし…)戸惑う2人だが「いいわ。
ただし、割り勘だからね」渋々承知した。
「決まりね、いい店知っているから行こう」3人はホストバーへと向かった。