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「買われた婦警」
赤星直也:作
第7話 事故と債務
それから1週間後に、麗香と沙織は同僚の結婚式に招待され「麗香、うらわましね」
「うん、私にもいい人いないかしら」そんな思いだ。
式が無事に終わり「ああ、疲れた!」麗香は沙織と式場から車を走らせていた。
「羨ましいな。私も彼氏が欲しいな。そしてエッチしたてみたい!」「私も欲しい
な!」麗香は気持ちに隙間ができていた。
道路は日曜日の夕方ということで空いており「10キロ位はオーバーしても…」そん
な感じでアクセルを踏んでいる。
車はスピードオーバーして走り、信号が麗香の目に入った。
「間に合う!」そのまま交差点に飛び込んだが「ダメ、止まって!」麗香の目に自転
車に乗った男が横断していく。
「いやー!」急ブレーキを掛けると「キ、キ、キィー!」ブレーキ音と「ドスン!」
鈍い音がした。
「やった、やってしまった!」動揺する麗香と沙織だ。
沙織と麗香は急いで車を降りて、様子を見ていく。
「生きているわ。救急車を呼ばないと」沙織は慣れた手つきで携帯電話を掛けた。
仕事柄、慣れたいたので相手に詳しく説明し「警察にも報告しておかないと!」自分
の勤務している湘南署に電話で事故を報告する。
暫くして救急車とパトカーが駆けつけた。
「大丈夫だ。意識もしっかりしているし、外傷もないな」その声にホッとする麗香と
沙織だ。
「花園。死亡でなかったから、よかったぞ!」先輩の警官が麗香に注意し「申しわけ
ありませんでした…」先輩に平謝りする麗香だ。
幸いにも、相手は骨折だけで済んだ。
しかし、全治3ヶ月で「確か、保険に入っていたはずだったわ」麗香は事故の発生を
保険会社に報告した。
すると「申しえ分けありませんが、その事故は補償いたしかねます」断られ「どうし
てですか?」信じられないといった顔つきになっている。
「お客様は24才年齢制限を利用なされています。麗香さんの誕生日は3日後です
から、お支払いできません」
麗香は更新するとき、年齢制限条項を追加していた。
月3千円も違うので「もうすぐだし、いいや!」と変更したばかりだった。
麗香は悔やんだが、もう遅く「仕方ないわ。貯金もあったはずだし…」これからの
事を案ずる麗香だ。
それに、親に援助を頼んでも、やっと生活している実家には、頼めない状況だ。
翌日、麗香は被害者の両親に謝罪をすると、家族も麗香の態度に笑顔だ。
父親はこの町で開業医をしており、沖田亮太と名乗り、妻は幸代と名乗る。
(あれ、どこかで見た顔だぞ。まさか、あのレズをしていた婦警では?)健一は麗
香に見覚えがあるが、思い出されない。
「とにかく、健二が退院してからまた話し合いましょう!」兄の弁護士である健一も
言っている。
(よかった。許して貰えて!)麗香は両親に謝った後、被害者を見舞った。
そこは湘南署から歩いて5分ほどで、制服を着たまま、麗香は見舞った。
「申しわけありませんでした…」平謝りの麗香に「やってしまった事は、仕方ありま
せんよ」相手も笑顔で言う。
男は沖田健二と名乗り、26才で医師の見習いであるインターンだ。
(あれ、どこかで見たぞ。そうだ、婦警のレズをした子だ)「それより、償いをして
貰わないと…」
そんな事とは知らず「できるだけの事はします…」麗香が答える。
「それでしたら、昼休みはここで話し相手になってくれませんか。寂しいんです。
年寄りばかりで…」
「それだったら、おやすい御用です」
「よかった。明日からは美人の婦警さんが話し相手だ!」ギラリと目を輝かせる健一
だ。
麗香が交通事故を起こしたのとほぼ同じくして、湘南署を訪れた者がいた。
「宮下沙織さんにお会いしたいのですが…」その男は麗香に声を掛けた。
(見覚えがあるわ。もしや、健二さんのお兄さんでは?)麗香は「もしかして、私が
事故を起こした健二さんのお兄さんではないでしょうか?」
「そうです。やっぱり、が麗香さんでしたか。美人だな、健二にはもったいない」
健一の言葉に顔を赤らめる麗香だ。
「沙織さんは私よりも美人ですよ。ちょっとお待ち下さいね」麗香は沙織を呼びに行
く。
しばらくしてから沙織が現れた。
「はじめまして。私はこういう者です」名刺を沙織に渡す。
「宮園沙織です。何か御用でも?」健一は沙織の顔を見つめている。
(綺麗だ。麗香さんと同じくらい綺麗だ!)しばらく間をおいてから「ここでは言
いにくいことがありまして…」健一は小さな声で言う。
「勤務後でもいいんですか?」
「かまいません。5時に伺います」健一は署から出て行き「もしかして?」不安な顔
になっていく沙織は、その後の仕事に身が入らない。
そして、5時に再び健一が湘南署を訪れ「お待たせしました」私服姿の沙織が現れ
た。
(制服姿もいいけど、これも綺麗だな…)シャツを着込んでGパン姿だ。
「とりあえず、喫茶店ででも」
「それでしたら、馴染みがありますから」馴染みの喫茶店に入り、向かい合って座っ
た。
「お話って、なんですか?」
「実は、お兄さんの保証人のことです」
(やっぱり、そうっだたのね)黙ったままの沙織に「お兄さんは、借金を抱えたまま
行方がわからないんですよ」
「私も、連絡を待っているんですが…」
「返済期限が切れまして、申しにくいのですが、沙織さんが債務者になったんです」
健一の言葉にうなだれる沙織だ。
「金額は9百万です。金利を含めると1千万弱になります」
健一の言葉に沈黙が続いた。
「無理です。私にはそんなに返す余裕がありません…」今にも泣き出しそうな沙織だ。
実家も別な借金の保証人になっていたので、差し押さえられたのを、知らされている。
「困ったな…。そうだ、内の親父に相談しよう。ほら、花園麗香さんの事故費用も
猶予しているし」
「いいんですか。健一さん」
「何とかさせますよ」やっと笑い顔になる沙織だ。
「今度の日曜にでも、どうです?」
「必ず、お伺いします」沙織は健一の父親が経営する病院の名前を教えた。
「そこだったら知っていますよ」と答え、健一は自宅に戻ってきた。
「親父、話がある!」健一は亮太と相談し「なんだか、我が家は婦警によく関わる
な。実際、警察の仕事もしてるが…」父親の亮太は沙織に合ってから融資を決めるこ
とにして、それが沙織にも告げられた。
そして、日曜日になって沙織が健一の家を訪れた。
「宮森沙織です」丁寧に挨拶していく沙織に「綺麗な方ね。健一が夢中になるわけだ
わ」「ほんとだ。健一とつき合って貰えるなら立て替えましょう」その場で立て替え
が決まり「利息は、沙織さんが健一とのお付き合いで、返して貰います」笑顔になる
沙織だ。
重荷が取れ、ホッとする沙織に「わしは、沙織さんが健一の嫁になってくれればい
いなと思ってます」真っ赤な顔になっていく沙織だ。
「私もよ。麗香さんが健二の妻で、沙織さんが健一の妻なら、申し分ありませんわ」
ますます顔が赤くなる沙織だ。
2人の言葉はお世辞でなく、本心からだった。
その一方、麗香は健二への見舞いで、病院を訪れた。
「麗香さん、待ってたよ。カーテンを閉じてくれないかな」麗香は言われたままベッ
ドをカーテンで閉じていく。
「麗香さん。退院したら、僕とデートしてくれないかな?」
「恥ずかしいわ、デートだなんて」麗華の顔が赤くなっていく。
そんな麗香に(ちょっと、からかってみるか!)健二は麗香に思わぬ事を言う。
「麗香さんは、どんなのを履いているのか、見せてくれないかな?」小さな声なの
で麗香にしか聞こえない。
「履いているって?」「パンティ!」小さな声でまた言う。
(バカ言わないでよ。どうしてパンツを見せなければいけないのよ)声こそ出さなか
ったが驚いた顔になっている。
「僕は婦警さんに、ひかれたんだよね?」健二はニヤニヤしながら麗香を脅す。
「僕のお願いを聞いてくれないなら、補償は高いですよ」
「わかったわ。見せてあげるわよ」震える声で答えた。
「速く、お願いします。看護婦さんが来るから」ニヤニヤしながら健二は麗香の制服
姿を眺めている。
麗香は裾に両手をやって、スカートを持ち上げていく。
(見られないかしら?)麗香は薄いカーテンで仕切られた病室の中で、制服のスカー
トを捲った。
(もっとあげて!)健二は手でもっとあげるよう、合図していく。
(許して、これだけで!)股間を覆っていた布の下部が見えている。
濃紺の婦警のスカートの下からは、真っ白な布が現れた。
膨らんだ股間を包んだ白い布からは、うっすらと、生えかけた絨毛が透けて見える。
「麗香さんの好きな色は白なんですね」
「そ、そうなんです。白が好きなんです」真っ赤な顔の麗香は、顔を背けてスカート
を持ち上げ、パンティの全てを健二に見せている。
「ここが、かわいいですね」パンティの上から、膨らみを持った恥丘を撫でた。
「ダメです。そこはだめです」小さな声を上げながら麗香はスカートを戻す。
「僕は白が嫌いなんです。どうせなら、スケスケの黒がいいです」麗香にやっと聞こ
えるように言う。
「そ、そんな…」その後は声にならない。
「そのうち、見せて下さいよ」健二は麗香の手を握り「そ、そのうちにね…」麗香は
健二に挨拶してから湘南署に戻った。
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