「哀れみの女刑事」

                             赤星直也:作


第20話 新商売


 辱めはこれだけで済まなかった。
「最後は私よ、場所を変えましょう」主人と一緒に別な部屋へと移動すると、2人は「イヤです。痛いのはイヤです!」声を上げた。

 「イヤでもやって貰うわ。傷は付けないからいいでしょう、悦子さん!」
「傷を付けなければ、かまいませんよ」
「聞いたでしょう。ほら、手を出すのよ」言われるまま両手を出すと、ロープで縛られ「ここはお仕置き室なの」ボタンを押すとロープが引き上げられていく。

 それに怯えて「やめて、痛いのはイヤです!」叫んでも聞き入れる様子はなく、2人の足が浮き上がる寸前でボタンから指が離れた。
「そんなに怖がらなくていいわよ。殺すような事はしないから」笑いながら、良子の乳房の上下に細い紐を巻き付けた。

 その後、両脇で上下の紐を縛り、乳房の根本から絞り上げられ「ヒ~!」悲鳴を上げた。
「まだまだよ。ここにも」真ん中も縛られて乳房が変形していく。
「あなたにもやるわね」良子を縛り上げると、貴子も同じように縛って「イヤ~!」悲鳴を上げても何も出来ないから乳房が哀れな形にされた。

 2人を縛り上げると写真に撮りだすが「あら、始まっているのね」先程の女性が入って来て「そうよ、これがいいのよね」苦しそうな顔を撮っていると「ねえ、私にも手伝わせて!」見ていた1人が申し出た。

 「いいわよ。それだったら…」良子の太股にロープを巻き付け、引き上げた。
「やめて下さい。丸見えになっています!」
「それがいいのよ。オ○ンコを撮るんだから」平気な顔をして言い、淫裂が丸出しになった所で止めた。

 「悦子さん。ヘアを半分だけ剃らせて!」
「半分だけなの?」
「そう。そのほうが面白いし」
「面白そうね、剃ってもいいわよ」悦子が承知すると「私が剃るの?」「そうよ、それを撮るの。でも、片側半分だけよ。片方はそっくり残すの」良子の生えそろったばかりの絨毛は消され出した。

 しかし、右側だけ剃り落とされているから、卑猥さが際だっている。
「イヤらしいオ○ンコよ。全部剃った方が綺麗に見えるのに…」
「この方がいいのよ。面白いし」剃っていく様子も撮られ、程なくして淫裂の右半分が剥き出しにされた。

 「見て。あなたのオ○ンコよ!」鏡で見せた。
「イヤ、剃るなら全部にして下さい。こんなのイヤです!」
「イヤでも我慢して。終わったら自由にしていいから」主人が撮りだすと「う、う、う!」嗚咽を上げていく。

 それを見て「こっちは、私にやらせて!」また1人が申し出た。
「いいわよ。こっちは左半分ね」貴子も太股にロープが巻き付けられ、引き上げれていく。
「イヤ、剃らないで。イヤです!」叫んでも「ダメよ、あなたもやるの」聞き入れようとはせず、カミソリが当てられた。

 こうして、2人は淫裂の半分を剥き出しにされ、残り半分はそのままにされた。
「面白いわね、こうやるのも」
「そうよね、上下を剃るのはあるけど、左右で分けるのは初めてだわ」撮られるのを笑いながら見ていた。

 絨毛を剃り終えると太股が解かれた。
(やっと終わった…)そう思ったが、両手も一旦解くと後ろ手に縛り直し、隅に置かれた台車を押してきた。
その台車には三角形の尖った角材が乗っていて、見るなり「イヤ、お尻が切れます!」悲鳴を上げる。

 「切れないわよ。オ○ンコに食い込むだけよ」2人の足下まで押して跨らせる。
「いや、いやです!」
「まだ始まっていないわ。これから始まるのよ」台車のペダルを踏むと、角材が浮き上がり、2人の足も浮いて「やめて…ギャー!」尖った部分が淫裂に食い込んでいく。

 「降ろして。お願いです、降ろして下さい!」手も使えず、痛みが襲っていく。
「これくらいでいいわね」ペダルから足を降ろして撮りだすが「降ろして…」淫裂の痛みは半端ではないから涙まで流している。

 「いいわよ、その顔が!」サドの気があるのか、苦しむ姿を撮りまくってから「だらしないわね、これくらいで泣くなんて」呟きながら降ろし、両手、乳房と全部解いた。

 だが、終わりではなく、今度は鎖で繋がれた。
首にも巻き付けらると引き上げられたが、さすがに苦しくて目を閉じ、爪先で立っている。
「そうよ、それでいいの!」苦しむ様子を撮っていく。

 それには「奥さん、これまでにしましょう、大部撮りましたし…」あの悦子がやめさせようと声を掛けた。
「そうね、これくらいでいいか。後は普通でね」やっと鎖から解放された。

 しかし、2人の股間には卑猥にされた絨毛がある。
(恥ずかしい、こんなのない方がいい…)両手で押さえたまま歩いて元の部屋に戻った。
「お待たせ。これからは奈美さんもいいわよ」
「ありがとう。小華も一緒に撮ろうよ」
「そうね、3人のほうが面白いわね、ほら、ここに並んで!」言われるまま並ぶが、良子と貴子は両手で股間を押さえて離そうとはしない。

 「ほら、手を退けて。それじゃ、ヌードにならないわよ」
「でも、ヘアが…」
「いいから退けるのよ!」怒鳴り声が上がり、渋々手を退けると「あ、はははは!」何も知らない奈美が笑い出した。

 「笑わないで。好きでやったんじゃありません…」泣き声になっている。
「でも、面白くて。こんなヘアは始めてよ」笑いを堪えながらスイッチを押しているが「う、う、う!」と泣き出した。

 「泣かないのよ。そのヘアがイヤなら全部剃りなさいよ」
「はい、剃ります」2人は皆の見ている前で剃りだした。
「いいわね、それも」カメラのスイッチが押されるが(何も撮らなくていいのに…)黙って剃り続け、少女のような淫裂になると「終わったわね、撮るから準備して」撮影がまた始まった。

 撮影は1時間程で終わった。
「服を着てもいいわよ」3人は急いで服を着だし「良子に貴子。良くやったから飲ませてやるわよ」機嫌良く悦子が言い(断ったら、何されるかわからないし…)渋々、付いていく事にした。

 車に乗って町に向かうが、薄暗くなっておりネオンも点滅している。
「ここよ、ここがいいわね」店の前で停まり、3人は車から降りて中に入るとすでに客がいた。
その客の隣にはホステスが寄り添うように座っている。

 暫く話をしていると女性が現れ「あ、あの人は!」見覚えのある顔に声を上げた。
その声に「お久しぶりね。おかげで、刑務所送りになったわ。今は仮出所だけど」笑いながら話しかけてきた。

 「沙羅さん、どうしてここに?」
「あそこが潰れたからよ。こっちだって、生活がかかっているしね」
「そうなの。是非、沙羅さんの力が欲しくてね…」悦子が説明していく。

 それを黙って聞いているが(同じだ、蛇島と同じ事をする気だわ。一体何のための捜査だったのよ…)怒りが込み上げてきた。
説明が済むと2人はヤケを起こしたように飲み、店内が客で溢れ返ってくる。

 「行こう。これから面白いのがあるから」悦子と一緒に2階に上がると、店内の中央に小さなリングがある。
「ま、まさか、殴り合いをさせる気なの?」良子が声を上げると「そんな暴力はしないわよ。とにかく見てなさい」言われるまま見ていると、リングに女性が上がり、それと向き合うように客の男性も上がっていく。

 二人が上がると、ゴングが鳴らされ組み合った。
だが、女はあっという間に押し倒され、着ていたコスチュームが脱がされていく。
「やめてよ~!」悲鳴を上げても引き下げられ、胸が露わにされると客も満足なのか歓声を上げている。

 戦っている男はなおも引き下げて、足首から脱がして女性を全裸にした。
女性は手で股間を押さえ悲鳴を上げるだけだ。
「手の込んだストリップじゃないの?」
「そうかしら。これからよ」その言葉通りで、男は全裸にした女性に乗ってズボンを引き下げた。
「まさか、セックスを…」
「そうよ、その通り」悦子は得意顔だ。

 2人が思った通りで、ズボンを引き下げた客は女を四つん這いにして腰を押しつけていく。
「いや、いや~!」悲鳴を上げても誰も助けようとはしない。
良子は心配になって「いいんですか、このままで?」悦子に聞くと「いいのよ。お金を貰ってやっているの。対戦料は2万よ」

 「それじゃ、手のこんだ売春よ!」
「違うわ、客が勝手にやっているだけよ。もう一度、そんな言い方したらお仕置きだからね!」2人には返す言葉がない。

 その間にも「やめて、イヤ~!」本心から叫んでいるのかわからないが、客は歓声を上げ喜んでおり、やがて男は動きを停めた。
「イヤ、出さないで~!」悲鳴が大きくなり、肉竿が抜かれると白い液体が流れ出て「う、う、う!」本気で泣いている。
「平気なんですか、出されても?」
「飲んでいるわよ。そうでなかったら、やらせないわよ」ニヤニヤして見ていた。

 暫くすると、相手が入れ替わった。
ゴングが鳴らされ、対戦するが男性客は酔っていても強く「やめて~!」悲鳴を上げながらコスチュームが脱がされ全裸にされた。

 「焼き印よ、焼き印がある!」全裸にされた女性にも、奴を丸で囲んだ印が押されていた。
「気づいたでしょう、蛇島の手先よ。今度、内の下で働く事になったの」
「それじゃ、乗っ取った訳ですか?」
「そんな人聞き悪い事は言わないで。買収よ、買収!」

 「凄いわね、あの蛇島がよく売ったわね…」
「そこはお金よ。それに権力かな?」
(ワイロだわ。政治が絡んでいる…)それは明らかだが、今の2人にはどうする事も出来ず、黙ったままいると次々と対戦相手が変わっていく。

 「どう、あなた達もやってみる?」
「イヤです。やる気もしません!」
「そうよね。あなた達には別な事をやって貰いたいし…」ニヤリと笑い3人は一回の店内に戻った。

 一階に戻ると、ショータイムが始まり、けたたましい音楽が鳴る中、ホステス達は制服を脱ぎだす。
ワンピースのボタンを外し、肩から下げていくと下着は着ておらず乳房が露わになる。
それでも下げると無毛の淫裂も露わになり、その淫裂の上には金色のリングが取り付けられていた。

 「そんな、性器ピアスだなんて!」驚く2人だが、全裸になったホステスは、向かい合うように立ってリング同士が紐で結ばれていく。
「まさか、綱引きでは?」黙ってみていると尻が叩かれ後ずさりを始めた。
「ヒ~!」「痛い~!」悲鳴を上げながら堪えていると、淫裂が変形していく。

 それでも、尻にムチが当てられて引き合った。
当然、淫裂も限界まで伸びきっているから血が滲んでいる。
「もうダメ、許して!」痛みが堪えきれずに前に出ると「お仕置きです。お願いします」沙羅の声に客が手を挙げた。

 「はい。あなたにお願いします」ムチが渡された。
「打たないで。お願いです!」
「そうは行くか、尻を出せ!」渋々四つん這いになると「行くぞ!」ムチが尻をたたき出し「ピシー、ピシー!」打たれるたびに赤い筋ができ「ギャ~!」悲鳴も上がっていく。

 ムチで10回打たれると「お礼です!」打たれた女性が相手の手を胸に導く。
「そんな、打った男にするなんて…」呆然と見ている中、両手で乳房を揉み、乳首も吸うがホステスはされるがままにしている。
それが済むと別なホステスが向き合い、淫裂のリングが繋がれ引き合いが始まった。

 「どう、前とは違っておとなしくなったでしょう?」
「でも、性器にピアスなんて…」
「焼き印やダーツよりいいわよ。外せばいずれは塞がるし」
「それは、そうですが…」返す言葉もなく、水割りを飲も続けた。

 それから半月後、女性だけのクラブが営業を始めた。
クラブと言っても、酒場もあればエステや浴室もあり個室もあるから暇な女性には丁度良かった。
そんな女性が押し掛ける中、良子と貴子は勤務が終わると酒場に出て相手をさせられている。

 客は巧みに話しかけ、個室に連れ込むと抱きついてくる。
「わかっているでしょう。して欲しいの」
「心得ております」唇を重ねると全裸になって抱き合い、客の淫裂に樹脂のペニスを押し込み「いいわ。もっと激しくして…」飢えた客の相手をしていた。

 悦子が考えたこの商売は以外にも受けて、思わぬ収入となったがそれを良く思わない者もいた。
「たかが、エステの成り上がりじゃないのよ。あなた、何とかして!」奈美は嫉妬していた。
「そんなに怒るなよ。生まれてくる子供に良くないぞ!」
「でも、悔しいのよ。悦子が出しゃばるから!」

 「そうだよな。最近、白石の態度もでかくなったよな。この辺で一発、噛ますか」
「そうして。そうしたら、毎週セックスしてもいいわ」
「お前がそこまで言うとはな。小華ともいいんだな?」
「いいわよ。あなたが悦子を懲らしめてくれるなら」
「わかった。すぐに手を打つよ」岡林夫婦は策を巡らせた。