「哀れみの女刑事」

                             赤星直也:作

第7話 ダンスのレッスン


 良子は奈美、昌子と一緒に家を出て町に向かった。
道路は混んでいないから、すんなりと目指した建物に着き「着いたわよ、良子は分かっ
ていると思うけど逆らったら痛い思いよ。それに素っ裸で町を歩かせるからね」奈美が
念を押す。
「逆らいません。ですから、それだけは許して下さい」

 「奥様、それだけじゃダメですよ。あの写真もばらまくとおっしゃらないと!」昌子
の言葉に「絶対逆らいません。ですから、ヌード写真だけは誰にも見せないで下さい」
「分かっている。オ○ンコ丸出しの写真を見たら、お嫁に貰う人もいなくなるしね」勝
ち誇ったように話す。

 (そうよ、あの写真が表沙汰になったら大変だわ。だから、早く手を打たないと…)
黙ったまま奈美の後ろを歩いて、中に入るとレオタード姿の女性で溢れかえっている。
(もしかして、私はヌードで?)良子は不安を感じて歩いていくと「ようこそおいで下
さいました」若い男性が3人を出迎えた。

 「実は、この子が踊りを習いたいと言いまして…」
「それでしたら、着替えてください。もうすぐ初心者コースが始まりますから」
「急いで来たから、レオタードは持っていないの。だから、特別な姿でやらせて」
「かまいませんよ、服装は自由ですから。ただ、踊りやすい服装でお願いしますよ」注
意を受けた奈美は「昌子、良子の準備を頼むわよ」言い残すとレッスン場に入った。

 「まずはシューズね。これを履いて」ダンス用のシューズを履かされた。
「昌子さん、レオタードはないですか?」
「そんなの、ある分けないわよ。あなたは特別な服装でいいって言ったでしょう?」
「特別と言われても、このままでは踊れませんし…」

 「鈍いわね。それを脱ぐのよ。裸で練習するの!」
「そんな、こんな大勢の前で裸になるなんて…」顔から血の気が引いていく。
「約束したからには、やらないとは言わないわよね?」
「も、勿論です。でも、警察沙汰になったらどうすればいいんですか?」

 「馬鹿ね、ここは建物の中よ。公の場所じゃないから平気よ。ほら、急いで脱ぐのよ」
(イヤよ、ヌードでやるなんて出来ない…)ボタンに手を掛けるが、なかなか外れない。
「1分以内で脱がなかったら、逆らったと見なすわよ。いいわよね?」
「逆らっていません、今脱いでいます…」震える手でボタンを外すと、裾を持ち上げ頭
から脱いだ。

 「服は私が預かるわ、あなたも入るのよ」良子は黒いストッキングとガーターベルト
だけを身にまとい、乳房と綺麗に剃り上げられ淫裂を晒したままレッスン場に入った。
良子が入ると「ヌードよ、しかもフルヌードだ!」声が上がると、その声に皆が振り返
り、軽蔑した目で見ている。
(そんな目で見ないで。好きでやっている訳じゃないのに。これには訳があるのよ)裸
になったのも捜査のためだと言いたいが、それは叶う訳がない。

 白い目で見られながら両手を後ろに組み、乳房と淫裂を晒していると「岡林さん、い
くら何でも裸では困ります」コーチも困った顔をしている。
「そう言わないで。この子が裸になりたいと聞かなくて。コーチには後でいい事してあ
げるから」
「仕方ないな、今回限りですよ」奈美の意味がわかったのか、渋々承知してレッスンが
始まった。

 コーチは「はい、ここで足を高く伸ばして!」音楽に合わせて手本を示す。
それに倣って女性達が次々と足を上げていく。
(私もやるしかない…)振り向くと奈美と昌子が見つめているから、皆に倣い足を伸ば
すと、それを待っていたかのように、コーチが股間を食い入るように見ている。
それは良子にもわかり(性器を見られている…)顔が強ばっている。
それでもレッスンは続けられ、踊るに連れ、皆が汗を流しレオタードが濡れている。

 そして、レッスンが終わると皆が出ていくが、良子達3人とコーチだけが残された。
「良子、コーチには特別なお礼をしないといけないわよ」
「特別とおっしゃいますと?」
「あなたの好きなヌードを許して貰ったのよ。それ相応ののことをしないとね」
「そうよ。好きなオチンチンシャブリでもしてあげたら」

 それには(イヤよ、そんな事したくないわ)強ばった顔が更に強ばった。
「そうね、昌子が言う通りだわ。ほら急いでやるのよ」奈美が言えばやるしかなく、良
子はズボンのベルトを外して引き下げていき、更に、パンツも引き下げて肉竿を掴んだ。
(これをなめるなんて…)目を閉じて口を押しつけた。

 「もっとよ、全部入れるのよ!」更に口を押しつけて、肉竿の大部分を吸い込むと、
頭を前後に動かし出す。
「ウグ、ウグ!」呻くような声を上げて動かすと、肉竿も限界まで膨らんでいく。
「気持ちいいや。出したくなっちゃう…」
「出しても良いですよ。この子は出されるのが好きですから」
(違うわ、私はそんな変態じゃないわよ。これは捜査のために我慢して…)言ったら、
お終いだから黙って口を動かし続けた。

 やがて、喉の奥に不快感が感じられた。
(出された、精液を出された…)頭を上げると白い液体が口から垂れている。
「良かったです。でも、裸ではこれっきりにしてくださいよ」コーチは自分からズボン
を直していく。
「わかりました。明日からはちゃんと着させます」
(良かった、もう裸でやることないし…)不快な液体を我慢しながら飲み込んだ。

 「そうと決まれば、買い物よ。似合うのがあればいいけど…」
「捜せばあるわよ。行きましょう」3人はまた車に乗り込み、町の中を走りレオタード
を買った。
「奥様、この際だからもっと過激な衣装も用意した方がいいのでは?」

 「そうなのよ、私も思っていたの。今夜はそれでやらせましょう、そうすれば太郎さ
んも早く出すし…」
「そうですよね、奥様も楽ですしね」勝手に話すが良子は心配顔になっている。
それから暫く走ってまた停まり「行きましょう」3人は車を降りて店に入った。

 「いらっしゃいませ!」若い女性の店員が声を掛けてくると「過激な衣装が欲しいの
よ」いきなり言う。
「それでしたら、こちらなどいかがでしょう?」ナイロン製の薄い服を指さす。
「それくらいじゃダメよ。良子、見せてお上げ!」
(そんな、ここで裸になれだなんて…)また顔が強ばった。

 「奥様の言いつけよ。過激なのが欲しいと言ったじゃないですか。これよりも過激な
物を捜して貰わないと」昌子も言う。
(恥ずかしいけど、脱ぐしかないわ…)震える指先でボタンを外し、裾を持ち上げると
「そ、そんな~!」店員は下半身を露わにした良子に声を上げた。

 「ねえ、これよりも過激なのがあるかしら?」
「は、はい。これなどいかがでしょうか?」無毛の股間を見つめてからカタログを捲っ
ていく。
「良いわね、良子にはこれが似合うわよ」ネクタイを締め、肩までも手袋をした女性を
指さした。
勿論、パンティは履いているが、乳房は丸出しで、良子と同じくガーターベルトとスト
ッキングを着けている。

 良子は見るなり(イヤよ、そんなの着たくもないわよ)下を向いて顔を上げようとは
しない。
「他にないかしら?」奈美の言葉で、店員はまたカタログを捲った。
「これいいわね、面白そうだし」
「これはマゾの衣装です。オッパイも締め付けられますし、両手も簡単に縛れます」確
かにリングがある。
「面白そうね、これもいただくわ」奈美は次々と買い込んで行くが(要らないよ。どう
せ、私が着させられるんだから…)顔を上げられなかった。

 そして、買い物が済むと屋敷に戻った。
「良子、わかっているわよね。あなたの踊りで私を楽にするのよ」
「そう言われても、旦那様次第ですから…」
「あら、逆らう気なの。そんなにお仕置きされたいんだ!」

 「そんな、お仕置きだなんてイヤです。必ず奥様をお楽にします」
「最初からそう言えばいいの。セックスが5分で終わるように頑張るのよ。もし、5分
以内で太郎さんが射精しなかったらお仕置きするからね」
「頑張ってみます…」小さな声だ。

 「奥様、お仕置きは何に致しましょう?」
「そうね、木馬が良いわ。足に重りをタップリ付けて」不適な笑いを浮かべている。
(お仕置きなんて、絶対にイヤよ。恥ずかしくても早く射精させないと…)踊りの振り
付けを考えていく。

 良子が真剣に考えている間にも時間が過ぎて岡林が帰宅した。
奈美は「あなた、今夜は面白い志向でやわよ」笑顔で出迎え、それには「面白い志向ね。
今夜は楽しめそうだな」岡林も笑顔になっている。

 良子はその間も振り付けを思案してるが、時間が過ぎて夫婦に呼ばれ「ほう、これも
いいな。返って色っぽいよ」見るなり声を上げた。
良子は肩までの手袋をし、ネクタイを締め、太股までのストッキングを身に着けただけ
だ。
乳房と淫裂は丸出しで、乳首には金色のピアスをいている。

 「あなた、気に入ったかしら?」
「勿論だ。ガーターベルトも良いけど、こんな姿も良いよ」
「ほんとだわ、もう堅くなっているわよ」奈美は岡林の肉竿を掴んでいる。
「奈美。それより、口でしてくれないか?」

 「いやよ。昌子、代わりにして!」
「わかりました。奥様のためでしたら何でも致します」昌子は岡林の前で膝を付き、肉
竿を口に入れた。
「良子、わかったわね。昌子のように言われたことは何でもするのよ」
「はい、そうします」返事をすると、音楽を流して習ったばかりのダンスを始めた。

 良子が踊るたびに、ネクタイと乳房が一緒に揺れ、淫裂も形を変えていく。
「良いよ、凄くいい。奈美にもやって貰いたいな」
「いずれはね。今はダメよ、それよりも早くして。もうカチカチでしょう?」四つん這
いになった。

 「わかっているよ。昌子、もう良いぞ!」昌子が退くと奈美の腰を押さえて、肉竿を
淫裂に押し込むと「う、う~!」呻き声を上げながら体をくねらせていく。
「良子、早く出させて。5分以内で出させなかったらお仕置きだからね!」肉竿のピス
トンが始まり乳房が揺れていく。
(そんな事言われたって無理よ。セックスの相手はあなたなんだから)ダンスをやめ、
腰を下ろして足を開いた。

 それには「?」怪訝な顔をしながらピストンしている。
良子は悩んだ末に(恥ずかしいけど、これが一番男が喜ぶって書いてあったし…)週刊
誌に書かれていたのを思い出し「あ、あ、あ~!」声を上げ、指で淫裂を撫でだした。

 「見ろよ、良子がオ○ンコ弄くっているぞ!」興奮して肉竿も更に堅くなっている。
「ほんとだわ。オナニーしている…」驚く2人だが(言わなくて良いわよ。黙って見て
てよ!)指で淫裂を広げて、クリトリスも撫でていくと「凄いよ、興奮してきた!」岡
林の動きが速まった。
それだけではなく、嫌がっていた奈美の淫裂も濡れたのか「ヌチャ、ヌチャ!」湿った
音に変わっている。

 それは良子にも聞こえ(もう少しだわ。もう少しで…)腰を浮かせながら声を上げて
いく。
「あん、あん、あん!」指の動きも速めていくと「限界だ。出る、出る…」根本まで押
し込み、動きを停めた。
「感じる、エキスが気持ちいい…」奈美がこんな事を言うのは初めてだ。
「良かったか、奈美?」ぐったりする奈美に寄り添い乳房を吸っていく。
「初めてだわ、オチンチンで気持ちいいのは…」流れ出る精液を拭こうともせずに、余
韻に浸っている。

 「ところで、お仕置きってどういう事だ?」
「太郎さんが、5分以内で射精しなかったら、お仕置きさせようと思ってたの」
「俺に5分以内で出すようにしたわけか。せめて10分以内にしてくれよ」
「そうね。変わりに、あなたがお仕置きしたら?」
「そうだな。俺を見くびったバツに、良子をお仕置きだな」

 それには「話が違います。旦那様とはそのようなこと約束していません!」悲鳴に近
い声を上げている。
「諦めなさい。私じゃなくて太郎さんがやるんだから」
「旦那様、お許し下さい。痛い思いはもうしたくはありません!」
「痛い思いがイヤか。それなら痛くないのでやるよ。奈美、これから出かけよう」
「そうね、屋外ヌードも良いしね」

 「そんな、外で裸なんてイヤです。人に見られたらどうすればいいんですか?」
「あら、逆らうの。逆らったらオ○ンコ丸出しの写真が公になるはずよね」
「それだけは、許して下さい」謝る良子の目からは、止めどなく涙が流れていた。

 そんな良子に「お嬢様。もう遅いですから、今日はこれくらいにしては?」昌子が助
けに入った。
「そうよね、もう遅いし。今度逆らったらホントにやるからね!」
「もう逆らいません…」良子は土下座して自分の部屋に戻ったが、悔しさが込み上げて
いる。
「悔しい。ねじ伏せたいけど、やっと掴んだ手がかりだから…」捜査の糸口だからそう
は行かず、ただ、耐えるだけだ。