「OL哀歌~加奈子編」

                               赤星直也:作

第35話 株主総会


 加奈子は有美に連れられてホテルに泊まることした。
「加奈子さん、恐かったでしょう?」
「もう、レイプはされたくないし…」加奈子にやっと安らぎが戻ってきた。

 「加奈子さん、悪いけど先に電話させてね」部屋に入るなり、有美は電話を掛けて
話し合っている。
「いいわね、必ず買い押さえるのよ!」そう言って電話を切った。
「加奈子さん、ゴメンね。今夜は久しぶりにいいでしょう?」有美が加奈子の着てい
る服を脱がせだす。
「その気になれないかも。それでもいいならいいけど…」

 「それでもいいの。今夜は私が行きたいの」加奈子の胸が開き「有美さんも脱がな
いと!」2人は向かい合って、お互いに脱がし合う。
「加奈子さんのオッパイ、大きくて羨ましいわ」ブラジャーが脱がされ、乳房が揺れ
ている。
「有美さんのだって、形がいいわよ」有美のブラジャーも脱がされていく。

 「有美さん!」加奈子は有美の胸に顔を埋めて、乳房を撫でていく。
「大きくなりたいわ。加奈子さんみたいなオッパイに!」加奈子の頭を抱きながらベ
ッドに導いた。
「有美さん、ここも欲しいの?」
「そう。欲しいの、して!」加奈子の手が淫裂を撫でてから「有美さん、入れるわよ
!」指が淫裂の中に入っていく。
「いいわ、いいわよ!」有美の腰が浮き上がり、淫汁を流しだし「もっと、もっとし
て!」指が二本になった。
「そうよ、そうして、もっとして!」喘ぐ有美は遅くまで加奈子と抱き合った。

 翌朝、有美は加奈子と一緒に三友商事に出向くと「これは 高島さん。こちらから
出向くものを!」恐縮している社長だ。
「申し訳ないけど、お宅の大泉課長と中原部長、首にした方がいいわよ」
「とんでもないことを言い出すなんて、高島さんらしくありませんね」事情を知らな
い社長は、怪訝な顔になっている。

 「とにかく、2人を呼んで!」
「わかりました」強い口調の有美に、社長も従い、しばらくして「失礼します」ドア
がノックされて2人が入ってきた。
「あんた達、言いたいことある?」有美が睨んで言う。
「あります。あれは加奈子君から、頼まれたことです!」

 「そう、頼まれたの…。いいわ、加奈子さんも呼んで。今すぐに!」怒りの顔で怒
鳴った。
「わかりました」大泉は加奈子を呼び寄せた。
「説明して。昨日事を!」有美の言葉に加奈子が事情を話しだした。

 すると「違う。俺は君から頼まれたじゃないか、レイプしてくれと!」反論してい
く。
「そうだ。私も確かに聞きましたよ、レイプしてくれって!」その言葉に泣き出す加
奈子だ。
「社長さん、どうお考えですか?」
「中原部長と大泉課長が嘘を言っているとは思えない。加奈子君が嘘を言っているよ」
自信ありげに言う。

 「もういいわ。あなたは社長の資格がないから解雇するわ」有美がキッパリ言った。
「解雇…。馬鹿なことをおっしゃって。いくら大手の不動産のオーナーでも、私を解
雇なんかできませんよ」余裕たっぷりの社長だ。
「あら、そんなこと言っていいのかしら。財務部に問い合わせて株の状況を調べさせ
た方がいいと思うわよ」笑顔の有美に不安になっていく社長だ。

 「もしもし、俺だ。聞きたいことがある!」社長は電話を掛けて問い合わせている。
「な、何だと。名義変更が殺到しているって。で、だれだ。相手はだれだ!」体を震
わせながら有美の顔を見ている。
「そうか、60%以上もか。なに、また追加だと!」後は声にならない。

 「高島さん。ど、どういうつもりで買い占めを!」
「あなたを解雇するためよ。社員をレイプするような役職者を信用するなんて失格で
すよ」
「知らなかったんだ…」狼狽える社長だが「嘘ですよ社長。私はレイプなんかしてま
せん!」中原がなおも言い切った。

 「ひどいわ、私を二度もレイプしておきながら、ひどい!」
「レイプなんかしてない。君から頼まれてしたんじゃないか!」
「高島さん。こう言ってるんだ。2人を信用したい…」
「どこまでお人好しなのかしら。いい、売り上げを伸ばしたのは一体誰と思っている
の。加奈子さんがヌードを覚悟で販売したからよ」

 「そんなの関係ない。中原と大泉の計画がよかったからだ!」
「もういいわ。聞きたくない。商法に則り、臨時株主総会を開催します。それから、
加奈子さんは私が預かりますからね」有美は加奈子を連れて、社長室から出た。

 それから数日後、有美の主張した臨時株主総会が開催された。
「議長、社長解任を提案します!」遂に有美は宝刀を抜いた。
有美は株を80%も押さえていたので総会も有利に動き、出席者も有美の意向を汲ん
で、解任に回っていた。
その為に、総会はすんなり進み、30分で決着がついた。

 「社長に高島有美を任命します」議長の宣言で新役員が決定し、新社長になった有
美は翌日から出社していた。
「あら、部長と、課長がいないの?」
「はい。2人は昨日、社長に辞表を出してやめました」
「あら、そうなの。残念ね」有美はそれだけ言って「木村君、課長やってくれるわよ
ね?」任命する。
「は、はい。頑張ります!」

 「木村さん、おめでとう。今夜おごってよ」彩子と雪江がねだると「勘弁して。オ
ケラなんだ!」財布を振って全てを見せている。
「木村さん、これからは無駄使いはだめよ。大切に使わないとね」
「はい、今度の給料から考えます」

 「いい心がけね。いいわ、今夜は私がおごってあげるから、みんなで行きましょう
!」
有美の言葉に「ありがとうございます。助かりました!」木村は礼を言う。
そして、仕事を終えると、有美のおごりで酒盛りを行った。

 翌日、有美は車椅子に乗った健三を伴って出社してきた。
「健三さん、おはようございます」加奈子はスケスケの下着を着けて挨拶した。
「綺麗だ、綺麗だよ加奈子さん。今夜、遊びに来てくれない?」
「構いませんが、あれはなしですよ」顔を赤らね小さな声で言うと「それは承知して
ますよ」健三も笑顔で答えた。

 「加奈子さん、もう下着姿はやめなさい。これからは部長の秘書をしますから」
「部長とおっしゃいますと?」
「健三が営業部長に就任します」
(健三さんが部長になるんだ。でも大丈夫かしら?)心配そうな顔の加奈子だ。
「わかったら着替えてきなさい。彩子さん雪江さんも着替えてきなさい!」有美は強
い口調で言う。
「わかりました、着替えてきます」加奈子達は更衣室に入り、制服に着替えてから戻
ってきた。