「恥辱の投薬ミス」

                    赤星直也:作

第2話 患者の死

 その間にも、有田は急激に容態が悪化して昏睡状態なってしまった。
「ダメだ。助からない!」ようやく、病室に戻った直美が家族に告げると「覚悟はで
きてます…」有田の長男と妻が、震えながら答えた。
(どうしよう。投薬ミスを、言った方がいいのかしら。それとも…)考えを巡らす直
美だ。

 「先生、心拍が停止しました。マッサージを始めます!」
「やめて下さい。どうせ、助からないのですから、このままにして下さい!」妻が言
だす。
「そうです。何度も危ないところを助けていただき、感謝してますが、尊厳死を選ば
せて下さい!」長男も言う。

 「でも~!」香奈が不満げに言う。
「そうしたまえ。家族が願っているんだから」院長の小泉が現れ、香奈を説得してい
く。
「わかりました…」有田から酸素マスクが外された。

 「脳波が消えました!」真澄がモニターを見ながら言う。
「ご臨終です…」直美は震えながら告げた。
「先生。よく、ここまでやっていただき、感謝してます」長男は直美の手を握り、礼
を言う。

 (違うのよ。私が殺したような物なの。これは投薬ミスなのよ!)叫びたい気持ち
を堪えて、頭を下げている直美だ。

 「先生、後は家族に任せて下さい!」
「わかりました…」直美と看護婦達は病室から出た。
それと共に、有田も霊安室に移され、葬儀屋によって運ばれた。
有田の件は、これで決着が付いたが、直美の心は晴れなていない。

 直美はその後、診察室に戻ると、患者の診察を始めた。
(有田さんの事は、忘れないと…)思いを消そうと、患者の診察をしていくが「先生、
体大丈夫ですか。そんなに張り切って!」香奈も心配している。

 「大丈夫よ、香奈さん。これくらい平気よ!」
「先生、顔とスタイルがいい上に、タフなんですね。美人は弱いって嘘なんですね」
「あら、そんなこと言っても、何も出ないわよ」
「香奈ちゃんの言う通りよ。私もそう思っているの」
「あら、真澄ちゃんまでもが…」照れくさそうに、笑顔を作っていた直美だ。

 翌日、診察している間は、直美の頭から投薬ミスの事は消えかていた。
しかし、自分のマンションに戻ると思い出す。
「どうしよう。今更、投薬ミスでしたなんて、言えないし…」直美は考え巡らしてい
たが、1週間後にはもう、すっかり脳裏から消えている。

 そして、いつものように明るく振る舞っている直美に「先生、明日の土曜日、遊び
に行っていいかしら?」香奈が直美に尋ねた。
「いいわよ、歓迎する」
「私もいいかしら?」真澄も尋ね「もちろんよ、2人で来てよね」承知した。
「よかった。今度の土曜日は非番なので、どうしようか2人で悩んでいたんです」笑
顔の香奈と真澄だ。

 「どうせなら、泊まっていったら。布団くらいは何とかなるわよ」
「いいの、そんなにしてもらって?」真澄は心配顔だ。
「いいわよ。気遣うんだったらお酒くらいは用意して」
「はい、先生!」香奈が返事をし「楽しみに、待っているわよ」3人は笑顔で、患者
の診察をしていた。

 翌日、直美は部屋を掃除し、香奈と真澄の現れるのを待つと「ピーン、ポーン!」
チャイムが鳴った。
「どちら様ですか?」
「先生、遊びに来たわよ」香奈の声だ。
「待って、直ぐ開けるから」直美はドアを開けて中に2人を迎え入れた。

 「先生、お酒あるわよ。今夜は飲もうね」
「いいわね、飲もう!」3人は部屋に入ると雑談していく。
「先生、少し飲もうよ、今日は非番だし」
「そうね、飲もうね!」3人は昼間だというのに、水割りを飲んだが、かなり飲んだ
せいか、酔いも回っている。

 「私、一度でいいから、先生のオッパイを見たいな」「私も見たい!」香奈と真澄
は酔っていたが正気だった。
「そんなこと言わないで。私のオッパイは、たいしたことないわよ」笑って答える直
美だ。

 「でも、見たいの。見せて下さい」香奈は酔ったふりして、直美に抱きつく。
「香奈ちゃん、酔ってる!」直美は香奈と一緒に、カーペットの上に倒れた。
「先生、オッパイが欲しいの!」香奈は、直美が着ている服のボタンを外し「だめよ。
私のオッパイは、恥ずかしいくらい、みっともないのよ!」慌てて両手で、胸を隠し
ていく。

 「先生、私にも触らせてよ!」酔ったように振る舞っている、真澄も直美に抱きつ
いた。
「真澄ちゃんも、酔ってる!」直美は、まだ笑顔でいた。
 
 「先生、可愛い!」真澄は酔ったふりして、直美に抱きつき両手を押さえた。
(そうよ、真澄。いくわよ)香奈は胸のボタンを一気に外していく。
「だめよ。そんなことして!」直美のブラジャーが現れた。

 「あら、先生ったら、真っ白なんだ。色気ないわね、私は黒よ!」
「香奈、ほんとなの。見せて」
「いいわよ、真澄!」香奈がシャツを脱ぐと「す、凄いの着ている!」直美は声を上
げた。

 香奈は、シースルーのブラジャーで、乳房が透けて丸見えだ。
乳首も、固く膨らんでいるのがわかる。
「先生、これくらい当たり前よ。先生も見せないと」直美は香奈と真澄によって、上
半身は、ブラジャーだけの姿にされた。

 「羨ましいわ。このオッパイが!」香奈は、真っ白な直美のブラジャーを捲り上げ
た。
「だめよ。恥ずかしいわ、こんなオッパイで!」慌てるが「先生、綺麗よ!」真澄は
背中のホックを外し、直美の乳房が露わになっている。

 「欲しいの。先生!」香奈は両手で、直美の乳房を撫でてから掴んだ。
「ダメよ。香奈ちゃん!」しかし、香奈はやめようとせずに、乳房を揉んでいく。
直美の手が、乳房に集中していると「先生、下は何色なの?」真澄がスカートを脱が
せていく。

 「それは、ダメ!」直美の手が、スカートを押さえると「先生、吸わせて!」無防
備になった乳房を香奈が吸いだす。
「あ、あー!」直美は乳首も吸われて(感じるわ。気持ちいい!)スカートを押さえ
ている手の力が抜けた。

 「先生!」スカートが一気に足から抜かれ、直美は真っ白なパンティしか、身につ
けてない。
真澄は、その最後のパンティを下げていく。
「だめよ。それだけは、だめ!」しかし、パンティは膝まで下げられ、直美の股間が
露わにされた。

 「先生のヘアが見える!」
「見ないで香奈ちゃん、恥ずかしいのよ」
「どうして?」
「少ないでしょう、私のヘアは…」
「そんなことないわよ。私のを見て!」香奈は自分からスカートを脱いだ。

 「凄いのね…」香奈は、パンティもブラジャーと同じくスケスケだった。
(ヘアが、多いのね…)直美は香奈の股間を見て(私のは、少ない…)コンプレック
スを感じた。

 その間に「いやー!」真澄によって、直美のパンティが、脱がされてしまった。
「隠さないで。見せてよ!」
「見せ物じゃないのよ。ヘアは!」嫌がる直美だが、股間を押さえていた手は香奈と
真澄によって、退けられていく。

 「あら、先生のは少ないのね!」恥丘に、申し訳なさそうに淫裂を隠す程度に生え
ている。
「可愛いわ。私は、ない方が好きよ」真澄は指で、割れ目にそって撫でていく。

 「そんな事は、いけない事よ!」慌てて真澄の手を押さえる直美だ。
「先生。せっかくだから、楽しみましょうよ」香奈は両手を背中にやり、ホックを外
した。
そして、肩紐を下げていくと、香奈の乳房が露になっている。

 「これで、先生と同じよ」パンティも脱いで全裸になった。
「私も、楽しみたいわ…」真澄も着ていた服を脱ぎだすが、全裸になった香奈は、直
美に抱きつき、唇を重ねていく。
「だめよ。いけない事よ!」直美は香奈の顔を、押さえている。

 「先生、いけない事じゃないわ。普通のことなのよ」真澄も全裸になった。
直美と違い、股間をびっしちと絨毛が覆っている。
「だめ。やめて!」直美は香奈と真澄に挟まれ、体を撫でられていく。
「いや、やめて!」必死に逃れようと抵抗する直美だ。

 「先生、そんなに、私が嫌いなの?」
「嫌いじゃないわ、イヤなの。これは、いけない事よ。やめましょう」直美は乳房や、
淫裂を撫でられている。
「真澄、仕方ないわね」「言いたくないけど、仕方ないし…」2人には、何か考えが
あるようだ。 

 「先生。有田さんのカルテを調べたんです…」香奈の言葉に、忘れたことが思い出
された。
「処方欄の日に、2回と書きましたよね?」真澄が淫裂を撫でながら言う。
(知ってたんだ。投薬ミスを!)体が震えていく直美だ。
「あの薬は、副作用が強くて、週2回の使用が限界なんですって。日2回だと副作用
で、死ぬ事もあるんだって!」香奈と真澄は、薄笑いを浮かべていた。

 「何が、望みなんですか?」体を震わせながら聞き返す直美だ。
「望みは、先生を私達のセックス相手にする事よ。それに奴隷に!」
「そんなの、断るわ。相手なんか、するもんですか!」直美の怯えに、乳房がプルブ
ル震えている。

 「先生、公にしてもいいのよ。そうしたら、先生は損害賠償で提訴されるわよ」
「勿論、医師としては、生きていけなくなるわよ。それに、弟さんの学費を払ってる
そうね。弟さん、困るわよ」香奈と真澄は直美を脅迫している。