「欲に満ちた白い天使」

                     赤星直也:作

第12話 中絶薬

 色目を使う奈美に「とにかく、簡単な検査をしましょう。そうでないと僕は犯罪者に
なってしまいます」後藤は冷静に行動して診察台に奈美を乗せ膣の中を覗くと、射精
したばかりだから白い液体が張り付いている。
「僕の精液で汚れてますね、拭いてから診察します」膣の中に綿棒のような物で皮膚
を採取し試薬に漬けて何もなかったかのように振る舞っている。

 「どう、わかるでしょう?」奈美は気が気でないが「汚れてますから今日は無理で
すね。明日もう一度やりましょうよ」結論の先送りをした。
「でもも、早いほうがいいはずよ。何とかして欲しいわ」
「手配だけはします、処方は見てからにしましょう」後藤は慎重に行動している。

 「わかったわ、明日も見てね」奈美は服を着ると出て行き「どういうつもりなんだ
ろう、妊娠はしてないのに…」試薬の色を見ながら思案し「相談した方がいいかも…」
院長室に向かった。
院長室に入ると茉莉もいて「丁度いい。相談したいことがありまして…」奈美が妊娠
してないのに流産させる薬を欲しがっているのを伝えた。

 太一は「流産させる薬か…」ピンと来てないらしいが「有里よ、有里さん赤ちゃん
が狙われている!」茉莉は声を上げた。
「奈美がそんな事するはずないよ」
「何言ってるのよ。有里さんの子がいなくなって得するのは誰か考えて!」茉莉が言
うと「確かに奈美の居場所がなくなるよな…」太一も理解したようだ。

 「後藤さん、薬だけど誤魔化せないかしら?」
「出来ますよ、栄養剤を処方しましょう」
「そうしてくれ、後は奈美の様子を調べないとな…」太一が思案してると「沙織と里
奈がいるわよ」茉莉の提案で2人は院長室に呼ばれた。

 2人は心配顔で怯えていたが「実は事務長なんだけど…」太一が話し出すと2人も
真剣な顔になっている。
「やってくれるよね?」太一の言葉に「これで許して貰えるならやります」承知して
奈美の監視を引き受けた。

 そんな事など知らない奈美は翌日も後藤の診察室を訪ね「また疼いてしまって…」
下半身を剥き出しにすると診察台に乗り足を開いていく。
「診察してからやります」いつもと違って膣の中を診察し「何ともないようですが、
薬を処方しましょう」そう言うとズボンを引き下げ淫裂に押し込んでいく。

 「そうして貰えれば安心です…」上擦った声で言い(うまく行ったわ。セックスが
効いたようね)そう思いながら淫裂から淫汁を流し膣奥に射精させた。
後藤は射精を済ますとズボンをはき直し「行きづらいでしょうから貰ってきましょう」
診察室から出て行き、暫くして薬袋を持って戻ってきた。

 「朝の食後に飲んで下さい」袋を渡し「2日分しか処方できませんから忘れずに飲
んで下さいよ」注意を言い「わかりました」奈美は受け取ると事務室に戻って「どう
やって渡したらいいんだろう?」思案した。
「私が持って行ったら不審に思われちゃうし…」考えていると「事務長、訪問看護の
収支です」里奈が書類を持って来た。

 「ご苦労さん!」ねぎらいの言葉を掛けるが(そうよ、この子に頼めばいいんだ!)
閃いて「ちょっといいかしら?」里奈を誰もいない会議室に連れ込んで「お願いした
いことがあるのよ」里奈の肩を撫でながら言う。
「頼みって何ですか?」
「有里さん届けて欲しいのよ」言い訳を話しながら頼み「やってくれるなら、いいこ
としてあげる!」里奈のボタンを外して乳房を吸い出した。

 「困ります、まだ仕事がありますから…」そう言いながらも拒まないと「私のを吸
っていいわよ」自分からボタンを外して乳房を露わにしていく。
「吸っていいんですね?」
「勿論よ。あなたは特別だから」その言葉に里奈は息を弾ませて乳房をに吸い付き
(うまく行ったわ、レズはやりたくないけど…)笑顔になっている。

 暫く乳房を吸い合うと里奈はナースステーションに戻って沙織に相談し「茉莉さん
に言った方がいいわよ」「でも、怖いわ、一緒に行こうよ」2人は茉莉の病室に向か
った。
病室に入り「事務長からこれを有里さんに渡してと頼まれました」茉莉に薬袋を見せ
ると「やっぱりそうだったんだ!」推理が当たり「とにかく、言われた通りにしてに
やって」平静にやるよう命じた。

 里奈は奈美から言われた通りに有里に手渡し、奈美のアパートを訪ねると「ありが
とう、お礼に見せてあげる」里奈を中に入れると服を脱ぎだす。
「事務長、まさかヌードに?」驚く里奈に「そうよ。私と楽しんでもいいのよ」笑顔
になって下着も脱いで全裸を露わにしていく。

 「そんな、楽しむだなんて…」里奈が顔を赤らめると「知っているわよ、私が相手
では不足なの?」唇を押しつけ服を脱がしだす。
「本当にいいんですね?」
「いいわよ、だからあなたもやるの」下着姿にして唇を重ねて「これから脱ごうね」
パンティを引き下げる淫裂は剥きだしになっていた。

 「ヘアを剃っているんだ…」驚くに奈美に「訳があって剃っています…」恥ずかし
そうに答え「そうね、そのほうがいいかもね」奈美は里奈を寝かせると乳房を撫でな
がら恥丘に顔を移して舌で淫裂の愛撫を始めた。
舌と指を使い、クリトリスとGスポットを触っていくと「あ~!」声を上げながら里
奈の腰が動いて流れ出た淫汁で指が濡れていく。

 奈美は指と舌で愛撫を繰り返しているが(気持ちいいなら試したい…)欲が出たの
か「私にやって欲しいの…」体を入れ替え仰向けになると足を開いた。
「わかりました」里奈は奈美がやったように舌でクリトリスを舐め、指でGスポット
を撫で出すと「あ、あ~!」声を上げながら腰が動いて淫汁が流れ出してきた。

 「これでいいんですよね?」指を動かしながら尋ねると「そう、それでいい…」背
中が浮いて反り返っている。
2人はその後も抱き合い里奈が帰ったのは10時過を過ぎている。

 翌日の夜、奈美と沙織が夜勤のためナースステーションで待機していると「ちょっ
といいかしら?」茉莉が訪れた。
里奈は茉莉に昨日のことを聞かれ「言われた通りにしました…」経過を告げる。
「そうなんだ。あれもやったんだ…」奈美の大胆さに驚きながらも「暫くは言われた
通りに動いて!」そう言って病室に戻っていく。

 茉莉が帰ると「里奈、浮気したの?」沙織が悲しそうな顔で言い「あれは仕事よ、
沙織のことは忘れてないわよ」唇を押しつけて行く。
「それならいいわ、夜勤が明けたらいいんでしょう?」機嫌が直ったのようで「勿論
よ。私の所でやろうよ」里奈はそう言うが(奈美さんが怖くなってきた…)不安も感
じている。