「欲に満ちた白い天使」

                     赤星直也:作

第10話 茉莉の入院

 そして、臨月を迎え有里が無事に女の子を出産すると茉莉は「この子は私が育てる!」
と言いだし、仕事が終わると抱いている。
「私が産んだのに…」約束したとは言え、惨めさを感じて「棄てられるかも…」母のよう
な惨めな思いはしたくはない。
(ここに居るには事務長のようにそれなりのポストを貰えばいいんだ…)有里は保身
のためとはいえ欲が芽生えている。

 一方、茉莉は子供を生まれた事で満足だったが安心したのか、3ヶ月が過ぎた頃に
目眩で倒れた。
恵子や有里は心配して太一に連絡し、診察させると「もしかしたら…」ガンの症状が
出ている。
太一は茉莉を入院させて精密検査を受けさせようとしたが、子供と切り離されるのが
イヤだから「何でもないわよ」そう言って受け入れない。

 太一はどうにか説得し、検査を受けさせると乳癌と診断され「子供をやっと授かっ
たのに…」茉莉は嘆いた。
「大丈夫だよ、今はいい薬があるから」太一は励ますが茉莉には通じず塞ぎ込んでい
る。
それでも自宅で子供の世話をしていたが「私が死んだらこの子が可愛そう」そう思い
込み無理心中を考え出した。

 当然、太一も茉莉の行動がおかしいのに気付き、嫌がる茉莉を入院させて子供から
切り離し、有里と恵子が世話をすることにした。
有里は子供の世話が出来るから喜んでいたが、入院した茉莉に代わる人材不足で太一
を悩ませている。

 そんな太一に「兄さん、手伝おうか?」妹の美奈が声を掛けてきた。
「美奈、仕事はどうする気だ。掛け持ちは出来ないぞ」
「やめたいの。事務長がセクハラするのよ」
「そうか、それなら手伝って貰おうかな」太一も承諾して事務長代理に抜擢された。

 だが、有里にはそれは不安材料で「もしかしたら、美奈が相続するかも…」自分の
居場所が失われる恐れがある。
それでも「産んだのは私だし…」子供の世話をしながら家事をしているが「何とかし
てポストを貰わないと」思案している。

 一方、入院した茉莉は「あの子が代理だなんて…」美奈のことを知っているから落
胆している。
「私が死んだら娘はきっと追い出されてしまう」美奈とは不仲だったから報復を恐れ
ていた。
「何としてでも娘を守らないと…」思案して「そうだわ、有里にも産ませて恩を着せ
ないと…」思いついた。

 茉莉は病室に有里を呼んで「自分の子が欲しいでしょう?」自分の思いを話した。
それには「いいんですか、産んでも?」驚くと「その代わり、娘も一緒にお願いした
いの」美奈との関係を打ち明けた。
「そうだったんですか…」頷く有里に茉莉は「お願いだから娘を守って」手を握り締
めて頼み込んでいる。

 「わかりました。私が産んだんですから必ずお守りします」そう返事し(面白くな
ってきたわ、これで味方が増えたし)笑顔になっている。

 「良かった、これで安心だわ。太一には私から言っておくから毎晩子作りに励むの
よ」
「そんな、毎晩だなんて体が持ちません」顔を赤らめて言うと「若いから大丈夫よ、
頼んだからね」茉莉は笑顔になっている。

 有里が家に戻り、茉莉から言われたことを恵子に伝えると「敵が味方に変わったん
だ!」笑顔になっている。
「そうなの。今夜からは遠慮無くやるわよ」
「それだったら、色っぽいのを着ないとね」恵子が引き出しから黒い下着を取り出す
と有里は「ヌードがいいと思うけど…」乗り気では無い。

 「裸もいいけどチラリもいいのよ。とにかく着なさい」仕方なしに渡された下着を
着込んでいくと、乳房や淫裂がスケスケで卑猥に感じられる。
「そうね、これで院長の子を産むわ」有里は自分の姿を鏡に写して誓った。

 そんな事とも知らず、帰宅した太一は「お帰りなさい」有里がスケスケ下着で出迎
えたから「…」声も出せない。
「驚かせてご免なさい。院長に喜んで欲しくて…」謝る有里だが「凄くいいよ、これ
はいい!」玄関なのに乳房と股間を撫でていく。
「ここでは何ですから、奥でしましょう」太一を抱きしめると2人はリビングに向か
った。

 リビングでは恵子もスケスケ下着で出迎え「2人ともスケスケか…」驚くが「だっ
て、奥様から言われまして」有里は太一の服を脱がし出す。
「そうか、そんな事か。それなら俺も頑張らないとな」太一は全裸にされると有里の
下着を脱がせ抱き付いた。

 「まだ早いです。濡れてませんから…」
「やってる内に濡れるよ、抑えが効かなくて」肉竿が淫裂を突き刺しだすと(それでい
いのよ。もっと奥まで入れて…)拒もうとはせず「あ、あ、あ~!」声をあげだした。

 激しく動いていた肉竿だが次第にゆっくり動き出し「やってくれ!」太一と有里の
体が入れ替わった。
有里が両手で太一の胸を押さえ、膣穴で肉竿を擦って行くと太一は両乳房を掴んで揉
みだす。

 時折、手の力が入りすぎたのか乳首から白い母乳が吹き出していく。
それを眺めながら徐々に登り詰めて「出る~!」淫裂の中で噴射し(射精された!)有
里にもわかる。
「出したぞ…」「わかります。暖かいし…」有里はそのまま太一に抱き付き唇を押し
つけた。

 2人は暫く重なり合っていたが「院長、一緒にお風呂いいでしょう?」有里は甘え
るように言い「構わないよ、行こうか」浴室に入った。
浴室に入ると有里は太一の体を隅々まで洗い、太一も有里を洗って夫婦のように振る
舞っている。

 その頃、美奈は内科医の坂口と居酒屋で一緒に飲んでいた。
「先生、義姉の具合はどうなの?」不仲とは言え気になるようだ。
「いい薬があれば早く良くなるんだが…」
「良い薬がなかったら、どうなんですか?」
「時間が掛かるな。2年は入院になるだろうな」
「そうなんだ、2年も入院するんだ」美奈は気落ちしたように返事したが(それなら
明日にでも…)よからぬ事を考えている。

 翌日、美奈は診察時間が過ぎると婦人科の後藤を訪ねた。
「先生、具合が悪くて見て欲しいの」甘えるように頼み込み「構いませんが仕事は良
いんですか?」後藤も事務長代理だけに慎重に対応している。
「それは大丈夫なの。でも秘密にしたいから2人きりで診察を受けたいんです」
「わかりました。誰も入れないようにします」そう言うと看護婦は自分から出て行き
診察室に鍵を掛けた。

 「実は私のあそこなんですが…」恥ずかしそうに下を向くと「見ないと何もわから
ないです。脱いで見せて下さい」脱衣籠を指差す。
「わかりました」美奈は後藤の見ている前でスカート、パンティと脱いで絨毛の生い
茂った股間を露わにした。

 「脱いだら、ここに乗って下さい」言われるままに美奈は診察台に乗り、足を開い
て淫裂を露わにするが(これが事務長のオ○ンコか…)普段と違い興奮が高まってい
る。
それは美奈にも感じられ(それでいいの。もっとオ○ンコ見せてあげるわよ)限界ま
で足を開いて淫裂の中まで晒した。