「淫らな病院」
 
                                赤星直也:作

第3話 モデル

 「これでも、そんな言い方する元気あるの?」勝ち誇ったように淳子が言うと「謝り
ます。この通り謝ります!」頭を下げて謝った。
「今更遅いわよ。それくらいじゃ、気持ちが収まらないわよ!」
「そこを、何とかお願いします…」今迄とは、打って変わり土下座して謝った。

 「そんな、謝り方では納まらないわ。とにかく、これを病院の中に貼るからね!」
「それだけは、やめて下さい。言われた通りに、謝りますから許して下さい…」泣きな
がら頭を下げた。

 「そこまで言うなら、考えてもいいわ。でも、やれるかしら?」
「何でもやります。ですから、それを貼るのだけは、許して下さい…」その言葉に淳子
の目が怪しく輝いた。

 「そう、何でもするんだ。それなら、健康診断は、フルヌードで受けて貰うわ!」
「そんな、フルヌードで健康診断を受けろだなんて…」顔がブルブル震えている。
「どうするの。やるの、やらないの?」
「時間を下さい…。今、言われても考えないと…」

 「そうよね。人前で素っ裸になるんだからね。いいわ、明日まで待つわよ」未姫は淳
子の部屋から出て、自分の部屋に戻っても、まだ震えが停まらない。
「どうすればいいの。フルヌードなんて、イヤよ!」考え込んでも、いい案は浮かばな
かった。

 翌日、睡眠不足のまま、病院で診察していると、淳子が顔を出した。
「おはようございます!」昨日とは違い、丁寧に挨拶したが「あら、どういう風の吹き
回しかしら。あんなに無口だったのに…」軽く突き放された。

 (どうすればいいのよ。大勢の前でヌードなんて、絶対になりたくないし…)考え込
むと「明日よ、明日には返事が欲しいの」反対に催促された。
「わかっています…」項垂れて返事し、診察を始めるが「朝倉君、どこか具合でも悪い
のか?」内藤が、元気のない様子に気づいた。

 「どこも、悪くありません。ただの、寝不足ですから…」
「そうか、それならいいが。とにかく、体だけは気を付けてくれないと」
「はい、健康には注意します」返事して診察を始めたが(どうしたらいいのよ。ヌード
はイヤだし…)その事が、頭から離れなかった。

 それでも、午前中の診察を済ませ、休憩し時間になると建物から出て、中庭にある芝
生に横になった。
「どうしたら、淳子さんの機嫌が直るかしら?」青空を見ながら考えていると、その様
子を、男性と女性が病棟から見ている。

 「大部、悩んでいるみたいだね」
「そのようね。フルヌードが、かなり効いたみたいだわ」
「フルヌードか。朝倉だったら、ぜひ見てみたいね」
「見るだけでいいのかしら。あれもしたいんでしょう?」
「オ〇ンコか。いずれやるよ…」

 「やってもいいけど、私を捨てないでよ。あなたのために、演技しているんだから」
「感謝してる。捨てるようなことはしないよ」男性は女性に抱きつき、服の上から胸を
撫で出す。
「約束よ。体まで許したんだから!」
「約束するよ。それより、これからの事だが…」2人はヒソヒソ話しだした。

 その夜、未姫は思い切って、淳子の部屋を訪ねた。
「あら、どういう事かしら。私の部屋に来るなんて!」
「お願いがあって、参りました…」
「フルヌードの検診かしら?」

 「そうです。お願いですから、人前でのヌードだけは許して下さい」正座して頭を床
に付けた。
「そんな事したってダメよ。私は、まだ納まっていなし…」
「そこを、お願いします。何でもしますから、人前では許して下さい!」その言葉に淳
子の目が輝いた。

 「本当に、私のいう事を聞くの?」
「勿論です。どんな事でも聞きます!」
「どんな事でもするなら、頼みがあるの」
「何でしょうか?」
「モデルをやって欲しいの。ただのモデルじゃなくて、素っ裸のモデルだけど…」

 「私に、ヌードモデルになれと、言うのですか?」未姫の顔が引き吊っている。
「そうなの。しかも、病院で撮るの。人前じゃないから、いいでしょ?」
「ヌードだけなら我慢しますが、撮られるのは…」
「誰にも見せないわよ。それとも、大勢の前での裸がいいの?」未姫は黙り込んでしま
った。

 「返事は、今じゃなくて、明日でいいわよ」
「わかりました。考えさせて下さい…」元気なく、自分の部屋の入っていくが「どっち
もイヤよ。裸になるなんて、イヤに決まってるわよ」独り言を言って考え巡らしていく
と「同じヌードなら、人前でない方がいいかも…」次第に、モデルの方に傾いた。

 そして、約束の日になると「どっちを選ぶの?」淳子が聞いてきた。
「モデルをします。その変わり、公にしないと誓って下さい」
「誓うわ。約束破ったら訴えてもいいわよ。何なら、私のヌードも撮っていいわよ」

 「淳子さんの、ヌードをですか?」
「そうよ。そうすれば、お互いに同じ立場だし」
「そうさせて下さい。ところで何時に?」
「そうね、今度の土曜がいいな。私は夜勤だし」

 「わかりました。土曜ですね?」未姫はそれだけ聞くと、診察室へと向かうが「面白
くなってきたわ。ヌードなら、イヤらしく撮らないと…」笑顔で、未姫の後ろ姿を見つ
める淳子だ。

 未姫がモデルを承知すると、淳子は準備を始めた。
「これを着せた方がいいかも…」ネットのアダルトサイトを調べていく。

 そして、土曜日の夜になった。
「行きたくないけど、約束だし…」ヌードモデルはしたくないけど、性器丸出しの写真
を、病院にバラまかるれから、行くしかなかった。

 未姫はこっそり寮を抜け出し、静まりかえった病院に入り、救急用の診察室に向かう
とて「未姫、わかっているわよね?」淳子が待っていた。
「わかっています。ですから、この事は誰にも言わないと…」

 「わかっているわよ。ここではまずいから行こう!」急患を知らせる、ポケットベル
を持ち、一般病棟へと向かう。
静まりかえった病院の中に「ヒタ、ヒタ!」2人の足音だけが響き渡り、内科の診察室
に入った。

 「ここで、全部脱いで!」淳子はカメラを構え、未姫に向けた。
「脱ぐのは、撮らないで下さい。全部脱いでからなら、いいですが…」
「そうは行かないわ。写真というのには、順番があるの」理屈を並べながら撮りだす。

 (そんな事するなら、脱がないからね…)そう叫びたいが、弱みがあるからには逆ら
えず、次々と脱いで、下着だけになった。
「パンティからよ。そっちから脱ぐの!」未姫は淳子に背中を向けて、両手でパンティ
を掴んだ。

 「誰が、背中を向けろと言ったのよ。こっちを向いて脱ぐのよ!」
 「脱いだら、お見せしますから、脱ぐのだけは…」
「ダメ。言う事を聞かないなら、約束は守らないわよ!」そう言われれば、淳子の方を
向いてパンティを引き下げた。

 「そこで、停めて!」太股まで下げられた所で、注文が付いた。
(こんなのイヤ。どうせなら、脱いでからにして…)太股まで下がったパンティは淫裂
を押さえる裏地まで見える。

 更に、股間も露わになり、ごま塩のように生い茂る絨毛も見え、ピンクに割れた淫裂
も覗いていた。
「いいわよ。凄くいい!」そんな姿を、淳子はカメラに収めてから、パンティを足首か
ら脱がせた。

 未姫は、ブラジャーだけを身に着け、下半身を露わにしたままで立たされた。
「ブラも、脱いでいいわよ!」カメラに収めながら注文を付け、言われるまま、背中の
ホックも外して、乳房も露わにした。
「これで、いいんですよね?」ブラジャーも脱いで全裸になると、両手を後ろで組み、
女性のシンボルを露わにする。

 そんな未姫の全裸を、淳子は満足顔で、スイッチを押し続けた。
暫く撮ると「これを着けて!」準備した物を身に着けさせる。
腰には、金色のウエストチェーンを巻き付け、クビにも同じように、ネックレスを巻き
付けた。

 「いいわね。そこに座って!」椅子に座らされ、また撮られる。
「足を開いて!」カメラが、正面から狙いを定めた。
「そんな所から撮ったら、見えます!」
「オ〇ンコね。それなら心配ないわ。誰にも見せないから…」

 「でも、性器を撮られるのは、イヤなんです…」足は広げたが、股間を両手で押さえ
ている。
「やらないなら、それでもいいわよ。あれが、どうなっても知らないからね」そう言わ
れれば、手を退けるしかなく、露わになった淫裂が口を開いている。

 その淫裂を数枚撮ると「手で広げて!」過激な注文が付いた。
「そんな、性器を広げろだなんて…」未姫の顔が引き吊っている。
「やらないなら、それでもいいわよ!」
「やります、ですから…」指を割れ目に入れ、広げると膣腔や、尿道が覗いている。

 未姫は恥ずかしさに、顔を背けたが「こっちを見て!」カメラを見つめさせられる。
(こんな姿、撮らなくていいのに…)逃げ出したい思いを我慢していると、乳首は限界
まで膨らんでいる。

 「手を退けてもいいわよ。次はこれを…」今度は診察で使う上着を渡された。
「ボタンはしないで。前を広げてオッパイを丸出しよ」
(それだったら、着なくていいのに…)黙って腕を通して胸を露わにする。

 「いい感じだわ。これも持って」聴診器も首から掛けて、女医らしくなったが、下半
身を隠す物はなく、淫裂が丸見えになっている。
そんな未姫を、淳子は撮っていく。

 それが済むと、また全裸にされ、黒い縁取りだけのブラジャーと、ストッキングにガ
ーターベルトを着けさせられる。
「これはイヤ。これだけは撮らないで下さい…」風俗嬢顔負けの姿に、手で乳房と股間
を覆う。

 「誰にも見せないわよ。それとも、素っ裸の検診の方がいいの?」
「これでいいです…」脅されては逆らえず、風俗嬢同然の姿がカメラに収められた。

 淳子は、なおも未姫に注文を付け「ここに寝てやるの。指でね!」
「指でやるって、まさか…」
「勘がいいわね。そうよ、オナニーするの」
「イヤよ。絶対、そんな事しないからね!」

 「あら、言う事を聞かないんだ。それなら、こっちだって考え直さないと…」
「やります。ですから…」弱みを突かれればやるしかなく、診察用の小さなベットに仰
向けになり、乳房を揉みながら、淫裂を撫でだした。

 「そうよ。もっと、指を入れて!」言われるままに、指を膣の中に入れると、スイッ
チが押された。
(何も、こんなの撮らなくてもいいのに…)目を閉じて指を動かし続けた。

 それを、淳子はカメラに収めていたが、服を脱いで抱きついた。
「ダメ、ここは仕事場です!」未姫が拒んでも、淳子は乳房に顔を埋め、揉みながら乳
首を吸い出した。
「ダメ…。そんな事ダメ…」急所の乳首を攻められては一溜まりもなく、背中が浮き、
弓のように反っていく。

 (これ以上されたら、変になっちゃう…)堪えるが、もう片手が、淫裂を撫でだして
「ダメ、そこをやられたら…」手を押さえると「一緒にやろうよ」そう言うと、向きを
変えて、股間を顔の上に持ってきた。

 「やって。意味わかるでしょう?」そう言って、淳子は未姫の淫裂を、舌と指で撫で
出す。
「あ、あ、あ~!」すかさす声を上げるが、淳子の動きは停まらず、股間を顔に押し付
け(催促してるわ。やるしかない…)未姫も目の前にある淫裂を広げ、指と舌を使い撫
でだした。

 それには、淳子も体を震わせ、腰を動かし出す。
(指が濡れてきた。気持ちいいんだ…)ヌルヌルした液体が指に絡まるが、なおも動か
していく。

 その時「ピ、ピ、ピ!」淳子のポケットベルが鳴った。
「いい所なだったのに!」起きあがると、急いで服を着だす。
勿論、ブラジャーやパンティを着けず、直に着ていく。

 「未姫、後は頼んだからね!」着終えると、診察室を出て、走って救急用の診察室に
向かった。
「急患か。いずれは私もやるんだ…」遠くから「ピーポー、ピーポー!」救急車の音が
聞こえる中、服を着だした。

 着終えると、淳子が脱いだ下着を見つめる。
「こんなのを、着ているんだ。派手なんだけどな…」袋に詰めて診察室から出て寮へと
向かった。

 寮に戻った未姫がくつろいでいる頃「うまくやったでしょう。だから今夜はしてよ」
男性のズボンを引き下げ、股間に顔を埋めてた。
「わかっている。タップリ見せられたから、入れてやるぞ!」女性のズボンを引き下げ
ると、パンティは履いておらず、無毛の淫裂が露わになった。

 「相変わらず、パイパンか…」淫裂を撫でると、肉竿を掴み、後から押し込んだ。
「凄くいいわ。指よりもいい…」喘ぎ声を上げながら、壁に両手を付け、やっと立って
いた。

 「俺も気持ちいいぞ。出してもいいか?」上着の中に手を入れ、乳房を揉みだした。
「出してもいいわよ。あれ飲んでいるし…」
「それを聞いて、安心した!」肉竿のピストンが始まり「ヌチャ、ヌチャ!」湿った音
が響いている。

 翌日、部屋に淳子が現れた。
「未姫、あれどうした?」
「これですね」下着を詰めた袋を渡す。
「ありがとう。でも、カメラはどうしたの?」

 「カメラって、淳子さんが持って、いったんじゃないですか?」
「急患よ、私が持っていける訳ないでしょう。と、いうことはあそこにあるんだ。行こ
う!」寮から走るようにして診察室に戻ったが、カメラはない。
「あれを見られたら、困るわ!」顔色を変えて、捜す2人だ。