『サチ ドールハウス』
 
                    Shyrock:作
第6話

 バイブは両親に見つからないように机の奥に隠しました。
嫌悪感もあったので、数日は触れることもありませんでした。

 しかし、「夏休みまでに」という叔父の言葉が時々頭をかすめました。
言いつけを守らなければきっと叱られる・・・いや、叱られるだけでは済まなくて、
きっと恐いお仕置きをされる・・・と恐怖感ばかりがつのりました。

 私は夜中両親が眠った頃を見計らってバイブを取り出しました。
そして叔父の言いつけどおりに、バイブの先をよく舐めてそっとアナルに宛がいまし
た。

 最初のうちは、入れた瞬間その異様な感触に身体をこわばらせていましたが、しだ
いに慣れていき、スムーズにさし込めるようになりました。
ただ、直腸を刺激したせいか、ときおり便意をもよおしてしまうことがあったので、
事前にはかならずトイレに行きました。

 夏休みが近づく頃にはすっかり慣れてしまい、嫌悪感もかなりうすれていました。
その間叔父は一度も着ませんでした。
両親の会話から、叔父は海外へ出張していることをあとで知りました。

 夏休みに入ってまもなく叔父が家にやってきました。
その日も両親は仕事に出て留守だったと思います。
叔父は海外出張のみやげにチョコレートをくれました。

 パッケージには横文字ばかりが並んでいて、何とかいてあるのかさっぱり分かりま
せんでした。
だけど外国のチョコレートをもらったことが、子供心にすごく嬉しかったのを憶えて
います。

 噛むと中にナッツが入っているのが分かりました。
「どう?美味しいか?」
「うん、美味しい」
叔父はやさしい表情で私に語りかけてきました。

 「サッチャン、ところでどうだい?この前預けておいたものはちゃんと使ってる?」
話題がそのことに及ぶと、どう返事すればよいのか分からず黙ってしまいました。
叔父はもう一度尋ねてきました。

 「どうなの?」
「う、うん・・・使ってる・・・」
私はうつむいたまま蚊の鳴くような小さな声でそう答えました。
その瞬間頬が燃えるように熱かったのを憶えています。

 叔父は満足そうに微笑みながら語りかけてきました。
「そうなんだ。ちゃんと使ってくれてるんだぁ。じゃあ上達振りを見せてもらわない
といけないね」
「・・・・・・」

 叔父は私にバイブを持ってくるようにいいました。
カーテンは閉じられリビングルームは薄暗い部屋に変わりました。

 ソファの横に座り叔父は唇を重ねてきて、そっとつぶやきました。
「サッチャン、じゃあ上達ぶりをちょっと見せてもらおうか」

                

   この作品は「愛と官能の美学
」Shyrock様から投稿していただきました