『もえもえ おいしい話』
 
                    Shyrock:作

第8話「目隠しの正面だあれ?」

 車山医師は指圧の手を休めることなく、もえもえに答えた。
「大丈夫、大丈夫。潤滑油を出すためにはこれが一番なんです。暫くの間、辛抱して
くださいね」
「あ……はい……あのぅ……?」

 「なんですか?」
「そこを揉むと疲労が取れるんですか? 逆に疲れるような気がするんですけど」
「ええ、ここには膨大な数の細かな神経が集中していて、揉むと疲労回復するばかり
か、性感アップにつながるんです。つまり一石二鳥というわけですね。ははははは」
「あぁ……そうなんですか……はあぁ……はぁ~……」

 その後もクリトリスへの指圧がつづき、ついに耐えきれなくなったもえもえから拒
絶の言葉が漏れた。
「あっ、あっ、せ、先生……そこをいじられると、私、変になりそうですぅ……あっ、
あっ……やっぱりダメですぅ……もうやめてくだ……あぁん、ああ~っ……」

 もえもえは腰をよじって、車山の『クリもみ』から逃れようとした。
「う~ん、困るんですよね。あんまり動かれると指圧ができないんだなあ……。そう
だ、細田君、ちょっと手伝ってくれないかね」
「はい、どのようにすれば?」

 「草木さんが動かないように、そうですね、おっぱい辺りをしっかりとつかんでて
ください」
「はい、承知しました」

 (うそ! あん細田とゆう人にオッパイば握らせようとしとる! 車山先生はお医
者さんやけん仕方がなかけど、他の人に触られるのは嫌ばい!)
「あの、先生! 私、動きませんから先生お一人でも大丈夫です……」

 「まあまあ、そう言わずに。検査を早く終わらせるために細田君にも手伝ってもら
いましょう」
「はい……」

 男性の、おそらく細田らしき手が、もえもえの乳房をギュッとつかんだ。
「あっ……」

 ときおりその感触を確かめるかのように、指を小刻みに動かしてくる。
(あぁん、そんな触り方ばしたら感じちゃうよ~。こん人、わざと目立たなかように
指ば動かしとるの?)

 うら若き美女の豊かな胸を任されたことで興奮しているのか、それとも、姑息にも
意図的に愛撫を加えようとしているのか。
どちらなのかは判断がつかなかった。

 ただし、胸部愛撫よりも秘所愛撫の方がより感じやすい。
直接クリトリスを揉みほぐされているのだから、平静を保つことなど所詮無理な注文
であった。

 クリュンクリュンとクリトリスが揉みほぐされていく。
「ふぁあ……はふぅ……あぁん……」

 初めのうちは懸命に声を堪えていたもえもえであったが、『クリもみ』をされてい
るうちに、我慢できなくなってついに悩ましげな声を発してしまった。
それと同時に秘裂からはトロリとした半透明の液体が溢れている。

 しばらくすると、車山医師の低い声が聞こえて来た。
「膣がかなり柔らかくなったと思うので、そろそろ器具を入れても痛くないはずです。
では今から器具を挿入しますので、もうちょっと脚を開いてくれますか?」
「えっ? まだ開かないといけなんですか?」

 いくら検査だと分かっていても、やはり開脚することには抵抗がある。
これ以上開くと、もしかしたら肉襞まで覗かれてしまうかも知れない。
外性器を見られるだけでも恥ずかしいのに、内部まで見せるなんて耐えがたい。
そんな暗澹たる気持ちのもえもえであった。

 だけど、ここまで来て検査を中断すれば、せっかくのがんばりがすべて水泡に帰し
てしまうだろう。
もえもえは歯を食いしばってこらえながら、大きく脚を開いた。

 「細田君、草木さんの脚をちょっと押さえておいてくれますか?」
「はい、先生」
(なして脚ば閉じんごと、押さえてなかといけんと? 私は一体なんばされると?)

 そのとき、突然、ねっとりとした生温かい粘膜状のものが敏感な突起に付着した。
「えっ……っ? そんなっ……!」
(なに? この感触!? もしかして……うそっ!)
目隠しされてはいるものの、この感触は紛れもなく男性の舌だと、もえもえは確信し
た。

 たまりかねてもえもえは車山医師に訴えた。
「先生、もしかして……し、舌じゃないでしょうね!?」
「ごほん。心配しなくても大丈夫ですよ。ちゃんと潤滑油を出すための器具を使って
いますので」

 もえもえの問いかけに車山医師はすぐに返答した。
もしも車山医師がクンニリングスをしているのであれば、すぐに返答ができないはず
だ。
と言うことは、やはり思い過ごしだったのか……?

 車山医師との会話中クリトリスへの触感は止まり、会話が終わると同時に硬くなっ
た突起を今度は飴玉を転がすような感触がもえもえを襲った。
(あぁん、やだぁ、やっぱりこん感触は人間ん舌ばい。え? まさか! もしかして
!?)

 もしかしたらクリトリスを舐めているのは、車山医師ではなく、中村社長かもしれ
ない。
直感的にそう思った。

 (そ、そげんな……こりゃ大変や! 私はやっぱり騙されと~んかもしれんばい!)
「あのぅ、すみません……」
「どうしたのですか?」

 車山医師が返事をした。
「オーディションをやめて帰りたいんですけど……」
「ここまで来て何を言ってるんですか。出演はもうすぐですよ。がんばりましょう」

 今度は細田が答えた。
やはり股間に顔をうずめているのは中村に間違いない。
そのとき、ふと幼い日に聴いたわらべ歌がもえもえの脳裏をよぎった。

 『かごめかごめ 籠の中の鳥は いついつ出やる 夜明けの晩に 鶴と亀と滑った 目
隠しの正面だあれ?』
べちょべちょと音まで聞こえるほど舐め方が激しくなってきた。

 (あぁん……! そげんねぶりちゃいやだ~、ああぁ~、あああ~ん……ああ、だ
めぇ~)
「あっ、あっ! ダメです! や、やっぱり……帰り……ます! ああっ、あああ~
っ……」


                

   この作品は「愛と官能の美学
」Shyrock様から投稿していただきました