『放課後の憂鬱』 ジャック:作 第9章「初めてのキス」(4) 「・・あん・・あっ、ああ・・みんなくるよぉ・・」 「だぁいじょうぶだよ。そんなすぐこねーよ。気にすんなよ。それよりも・・」 「あぁぁぁ! だめだったらぁ・・・・」 ゆうこは甘ったれた声で悶えている。 吉田はゆうこのTシャツを脱がした。ゆうこの豊満な胸があらわになり、吉田と唇を重 ねた。 藍はどきどきしながら、息を殺してその光景を覗いていた。 (・・・あ、あんなこと・・・ああ・・) 吉田の手はゆうこのブルマーの上から股間を触りだした。 「あっ! あぁぁぁ!」 その瞬間、ゆうこの声が大きくなり、気持ちよさそうに目をつぶっている。 藍は覗いているうちに変な気持ちになってきた。顔を赤くして、目はうつろになってき た。 そして、廊下であることも忘れ、胸に手を持っていった。 吉田はゆうこのブルマーを下ろすと、ク○○○スを触りだした。 「あぁぁぁ! いいっ! いいよぉ!」 (あぁ、すごいっ。あんなところ、触られてる・・あぁ・・) そして、藍の期待通りの展開となっていった。 「ああぁぁ! いれてっ! いれてぇ!」 ゆうこがそう言うと、吉田がズボンを脱ぎ始めた。 そしてあっという間に吉田の下半身があらわになった。 (・・・あぁ! す、すごく大きくなってる・・) 藍の心臓は破裂しそうな勢いだった。はぁはぁと息が苦しくなってきた。 吉田はゆうこを床に寝かすと、その上に乗りかかった。そして、ゆうこの中に挿入した。 「あぁぁぁぁぁ! いいっ。いいよぉ、もっと、もっと激しくしてぇ・・」 ゆうこは悶えながら吉田に催促していた。吉田もスピードを上げていった。 藍は知らす知らずのうちに手で股間を触っていた。スカートの前を捲くり、パンティに 手を入れて・・ (・・すごい・・気持ちよさそう・・あぁぁぁ!) 「藍ちゃん?」 藍はその声にハッとして、急いで手を戻した。 「藍ちゃん、何してんの? そんなとこで。中にはいんなよ。」 高科だった。藍は慌てて、部室に入ろうとする高科を止めた。 「あ、だ、だめです。今は、ちょっと・・・」 「だめ? どうして? いいじゃん。入ろうよ。」 「だっ、だって・・これじゃ・・・」 藍は高科に扉の隙間から中の様子を覗かせた。 「またやってるな・・まぁあいつら付き合ってるからさ。しょうがないけどな。」 「で、でも・・部室でなんて・・」 「なに言ってるの、藍ちゃん。藍ちゃんだって抱き合ったりするだろ?」 高科の質問に藍は顔を真っ赤にして反論した。 「し、しませんよ。そんな・・まだ・・」 「まだ?」 藍は「経験ないから・・」といいそうになったが、すぐに詰まった。 藍は自分が処女であることが遅れていて、恥ずかしいことのように思えた。 「・・い、いや、こんなところでは・・しません・・」 「いいじゃないか。別に。あのくらいするさ。」 「・・・せ、先輩も・・スルんですか?」 藍は思わず高科にそう聞いてしまった。 高科はドアの隙間から覗きながら、 「俺は付き合ってるヤツ、いないからさ・・」 高科の答えに、藍は何故かホッとしていた。 「・・・あ~あ、それにしてもやりすぎだな。学校の中であそこまでしちゃあまずい よなぁ。なぁ、藍ちゃん?」 高科はそう藍に振ると、ここから覗いてみろ、というしぐさで藍を扉の隙間から中を覗 かせようとした。 藍はそれに誘われるように再び中を覗き込んだ。 中では吉田とゆうこが全裸で抱き合い、キスしている。 (あぁ、あんなこと・・してる・・) 藍はドキドキしながら覗き込んでいた。 藍ちゃん!」 真剣に覗き込む藍に高科が声をかけた。 藍ははっと我に返り答えた。 「・・・えっ? あっ、先輩、なんです・・・うっ!」 無防備に振り返った藍に、高科は突然唇を重ねた。 (・・・うっ、うっ・・あっ・・・・) 藍は何がなんだかわからなかったが、少しして目を閉じていた。 高科のキスは、いままで藍が経験したことがないほど激しかった。 高科は藍を抱きしめた。 藍は吸い込まれるようにして高科に身を委ねた。 やがて高科は舌を藍の口の中に潜り込ませてきた。 藍はされるがままに受け入れていた。 それは一瞬の出来事だったのかもしれない。でも藍には長い、長い時間に思えた。 高科が唇を離した。しかしまだ抱きしめられたままだった。 「・・・せん・・ぱい」 藍は高科の胸に顔を埋めた。 藍はそれまでキスをしたことがなかったわけではないが、ほんの一瞬唇を合わせる程 度のものだった。 この前、真里に唇を奪われた記憶が、一瞬頭に浮かんだ。しかしあれは、まったく別の ものだった。不快ではなかった。 が、高科とのように、胸が張り裂ける思いではなかった。 藍にとって、それはファーストキッスだった。 藍はこのまま時間が止まってしまえばいい、と思った。が、すぐにその幸せな時間は過 ぎ去っていった。 「あれ? 先輩! 今日は遅くなるんじゃ・・あっ」 伊藤がさちと向こうからやってきて、藍はすぐに高科から離れた。 さちが伊藤に「バカッ、余計なこと言わないの」と言いたそうに肘鉄をしたが、藍はそ んな様子には気が付かなかった。 「おう、今日はな、用事がなくなったんだよ。さぁ入るか・・」 高科がそう言うと藍が慌てて 「えっ? まだ、だめ・・」と止めた。 が、高科はさっさとドアを開け、中に入っていった。 藍も下を向きながら高科に続いた。 藍が顔を上げると、まるで何もなかったかのように、吉田もゆうこも着替えて座って いた。 「・・あれ?」 藍は不思議そうに思わず声を出してしまった。 「ん、どうした?」 高科が藍に聞くと、「えっ? あっ、何でも・・ないです。」と答えた。 何がなんだか、わからなくなっていた。 「さぁ、今日もハードだぞ!気合いれて行こうな!」 高科がそう言うと、皆が立ち上がり、準備をはじめた。 「今日は頼むよ、藍ちゃん。休んだ分、取り戻してな!」 高科はそう言うと藍を肩をぽんと叩いた。 藍は、なんともいえない連帯感に嬉しくなった。 さっきの熱いキスが、高科への思いを強めていた。 同時に高科が、もしかしたら自分のことを好きでいてくれてるかも、と期待に胸を膨ら ませていた。 この作品は「ひとみの内緒話」管理人様から投稿していただきました。 |