『放課後の憂鬱』

                               ジャック:作
第3章「もう一人の藍」(2)


 同じ頃・・・
高科は学校へ戻ると部室に向かった。そこには吉田、伊藤、柴田が待っていた。
「先輩~、ひどいっすよぉ、本気でなぐんだもん!」吉田がにやにやしながら高科に言
った。
「ば~か、あのぐらいやんなきゃ、すぐばれるっつうの!」高科も笑いながら返した。

 「でも、うまくいってんすかねぇ?」伊藤が高科に聞いた。
「脈ありだな。いい線いってんじゃねーか? でももう少し仕掛けなきゃな!」高科は
三人を呼び寄せ小声で話し始めた。
「・・・・、・・・・・」
「そりゃかわいそー! でもいいっすね、その計画!」
高科の計画を聞き終わった吉田が、頓狂な声を上げた。

 「だろ? じゃあ、早速実行に移すぞ!」
高科が三人にそう言うと、「OKっす!」と三人は答えた。
「・・でも、ヤバくないっすか? それ。」
吉田は少し不安げに高科に聞いたが「その写真とこのビデオがありゃ、いけるっしょ!」
高科があんまり自信ありげに答えたので、吉田たちもそれ以上何も言わなくなった。
藍はくもの巣にかかった獲物となっていたのだ。

*---

 「高科先輩・・・」
藍は、「もう一人の藍」がそう呟くのを聞いた。そして「もう一人の藍」が、胸を隠し
ていた手の片方を動かすと、ゆっくりと乳首をつまんだ。
「あっ!」
藍の体に電流のようなものが走り、その瞬間「本当の藍」は意志を喪ってしまった。
藍はもっと強く乳首をつまんだ。

 「あぁぁぁ!」
だんだん自分の乳首が硬くなってきている事に気づくと、もう片方の手も同じ事をし始
めた。両方の乳首を強く、そして弱くつまんでみた。
「うぅ、あぁぁぁ!」
その姿が鏡に映っている。藍は鏡から目をそらせることができなかった。鏡に映る自分
を見つめながら、藍は胸を揉み始めた。

 濡れたTシャツは、しわくちゃになりながらも、かろうじて胸を隠している。
しかし藍のだんだんと激しくなる愛撫によって、すぐに乳首も見え隠れするほどとなっ
た。
「あっ、あっ」
藍は小さな呻き声を、小刻みにあげ続けた。

 次に藍は鏡を見つめたまま右手を胸から下ろし、ブルマーを擦り始めた。
はじめはへそのあたり、そして下腹部・・
股間をわざと避けるように、次に足の付け根へと手をのばし、ブルマーのラインをなぞ
ってみた。
「あああああぁぁっっ!」

 藍は少し声のトーンが上がったことに自分ではっとした。しかし、止めなかった。止
められなかった。
指を、ブルマーの足の付け根の部分から、少しだけ中にもぐりこませた。

 しかしすぐに抜き取った。まるでじらすかのようにブルマーの上から股間の部分をさ
すった。
「うっ、うううっ」
藍はまた違う快感に襲われ、声をあげた。
それまで手のひらで股間をさすっていたが、今度は指を立てると、つめの先をあ○この
割れ目にそって這わせてみた。

 「ああああああああっ!」
いままで鏡の前に立っていた藍が、その瞬間、腰が砕け中腰になった。
(あぁ、す、すごい感覚・・こんなの初めて・・)
藍はバージンだったが、オナニーの経験はあった。が、こんな感覚は初めてだった。

 (・・もしかして、私、襲われたかったの?・・)
鏡の前にしゃがみこんでしまった藍は、ついにブルマーの中に手を入れてしまった。
「ああっ! あぁっ! い、いい・・・」
藍の手は激しくブルマーの中で動いている。クチュクチュといやらしい音を立てて・・
藍はTシャツを脱いで、左手で乳首を力いっぱい摘んでいた。

 「あっあっあっあっ・・・」
藍は我慢できなくなり、ブルマーをひざのあたりまで下ろした。
濡れたブルマーの内側には、かけられた水とは明らかに違う水分が、股間から糸を引い
ている。

 それを見た藍は、「あ、あぁ、こんなに濡れてる・・」と呟くと、鏡に映る自分と見
比べた。
鏡の中の自分は、いつもの藍ではなかった。
何者かに襲われ、まさに食い散らかされようとしている哀れな獲物・・・
おののき、それでもなお逃れようとして必死に抗い続ける幼い贄・・・
それでいてその何者かを受け入れるように、可憐な蕾を開きかけている・・・
そんな「もう一人の藍」がそこにいた。

 直接、藍はク○○○スをいじり始めた。
「あぁ、だ、だめぇ!」
藍はまるで他人に触られているかのように、抵抗する言葉を発した。
「いっ、いやぁ、だめぇ・・・」

 藍の両手は、藍の性器を激しく責め上げた。片手はク○○○スを擦り、もう片手は割
れ目の中を、幾重にも折り重なる襞を掻き回すようにしている。
「あぁ、あぁ、だっだめ、やめてぇぇ!」
ついに藍は、指を襞の奥まで差し込んだ。
それは、とうとう「もう一人の藍」が何者かを迎え入れた瞬間だった。

 藍はブリッジのような格好で鏡に股間を向け、いじりつづけた。せわしく両手を動か
し、突き入れた指を一層激しく出し入れしている。
そして最後に藍の体が、えびのように激しく反った・・・
「あああああああ! いっいくっ、いくぅ!」と大きな声をあげた。同時に絶頂に達し
た。

 藍は上半身裸で胸をあらわにし、濡れたブルマーをひざの下ぐらいまでだらしなく降
ろした格好で、鏡の前に崩れ落ち、失神していた。
「もう一人の藍」はそれと同時に姿を消した。

 しばらくして、藍は意識を取り戻し、我に返った。
「えっ、あっ、ああぁ・・」
藍が股間に手をやるとぐっしょりと濡れていた。藍は赤くなった。

 (わ、わたし、どうしちゃったの・・)
ようやく起きあがった藍は、ちゃんとブルマーを脱ぎ着替えると、気怠そうに体操服を
洗濯した。
その時藍は、自分で自分がわからなくなっていた。

 (きっと、夢なんだ・・夢だったのよ・・・)
藍はそう言い聞かせた。そうすることで「本当の藍」を取り戻そうとした。
しかし、「もう一人の藍」は消えてしまった訳ではなかった。
それどころか「本当の藍」を、明日の出来事が消してしまうのだった。


              

    この作品は「ひとみの内緒話」管理人様から投稿していただきました。