|
『ティーチャーズペット』
二次元世界の調教師:作
第4話 みなみはキモオタ先生と結婚し彼氏と別れる運命に泣き出してしまう
「あれ? みなみちゃん、ご主人様にキスされて嬉し泣きなのね。泣くのはまだ早過
ぎるわよ、フフフ……」
田中さんの言葉は本当でした。
この後起こる信じられない出来事に比べたら、キスくらいどうと言う事もない行為だっ
たのです。先生も言います。
「キスくらいで泣いちまうなんて、カワイイな、みなみ! 洋子なんざ、スッパダカ
になってマタを広げとけ、と命令して、ぶち込んでやったらようやくヒイヒイ嬉し泣き
を始めたんだからな」
「だから、あれは痛かったんだって!」
この首輪の恐ろしさがわかって来た私はもう涙が止まりませんでした。
操られるわけではありませんが、命令に従わねば絞め殺されるので、頭の中に浮かんだ
行動を取らざるを得ないのです。
イヤだイヤだと思いながら、何でも命令通りに動かなくてはならないのですから、まだ
操られる方がましでした。
「みなみ、俺はお前の事が前から好きだったんだ」
「あれ、先生。私にはそんな事一度も言わなかったじゃん」
「悪いな、洋子。お前はこの首輪調教システムがちゃんと作動するかどうか、試してみ
ただけだ。大人しそうだったからな」
「ふうん、本命はみなみちゃんだったんだね。いいよ、先生。アタシ、アンタとエッ
チするのマジで苦痛でさ、ゲロゲロ吐きそうだったもん」
「おい、みなみ! ペットとして飼ってみて、気に入ったら結婚してやるからな」
「良かったねえ。おめでとう、みなみちゃん」
ーーじょ、冗談じゃないわ! でも、この首輪がある限り、コイツの言いなりになるし
かない。ああ……
私はあり得ない運命をほのめかされて打ちひしがれ、悲嘆の涙にくれるばかりでした。
「ねえ、みなみちゃん。ホントはあんなキモイ先生と結婚するのなんか、絶対イヤだよ
ね」
先生の質問には正直に答えねばならないのですが、田中さんなら黙っていても首輪は反
応しませんでした。
「おい洋子、余計な事だ。わかってら、そんな事は。みなみがどう思ってようが、俺
の好きにするだけさ。ペットなんだから、ご主人様には絶対服従だ」
「バカだね、先生。だからアタシ、この子が喜んで先生と結婚する気になるようにした
げよう、って言いたいんだよ」
「あのな、この首輪でも人の気持ちを変える事は出来ねえんだぞ」
「みなみちゃんを優しくエッチしてやって、先生のデカチンの虜にしちゃえばいいんだ
って。間違えても、いきなりぶち込んじゃ駄目だよ。実は私も、最後の頃はマジでヤバ
かったもん。初めはとにかく痛かったし、ザーメン飲まされんのも死ぬほどイヤで、ゲ
ロゲロ吐きそうだったんだけど、だんだんハマっちゃってさ……悔しいけど、やっぱデ
カいチンポって、いいなって。いやでも、やっぱもうこれ以上やってるとマンコがガバ
ガバになっちまうから、もういいよ。みなみちゃんに、ノシ付けてくれてやるわ」
田中さんが先生のモノを嬉しそうに頬張り、大量の精液を喜んで飲んでいたショッキ
ングな光景が、頭の中に蘇りました。
私もああなってしまうと言うのでしょうか。
「そろそろ自由にしてやろう」
先生と田中さんが手早く私の体の拘束を解放しましたが、全く動けませんでした。
『おとなしく椅子に座っていろ』と命令を吹き込まれていたからです。
逃げようと試みるとすぐに首輪が締め付けを開始し、私は次第にパニックを通り越して、
本当に命令に操られて直接体を動かされているようなアブない心理状態に陥って来まし
た。
こんな事が続いたら、もう初めから命令に逆らう気も失い完全に操られるだけのお人
形さんになってしまうかも知れません。
それは想像しただけでも体が凍り付くような恐怖で、又全身から冷や汗がドッと吹き出
て来たようです。
「アハハ、何だか面接試験を受けてる真面目な受験生みたいだね」
「よし、それじゃ先生が質問してやろう。洋子も聞いてみたい事があったら言ってみろ」
「うわあ、面白そうじゃん」
おとなしく椅子に座っていなければならない私は、確かにお行儀良く膝を揃えて座り、
両手をその上に置く、と言う面接試験みたいな格好になっていました。
「みなみ、お前はバージンか?」
「はい」
「男とキスしたのも、俺が初めてか?」
「はい」
「良かったね、先生。イマドキちょっといないよ、こんな子。キレイで、頭も良くて、
おまけに全然男を知らないんだよ、みなみちゃん」
「気に入ったぜ」
ーーそんな……
私はどんどん不幸のどん底に引きずり込まれて行くような気分でした。
先生に気に入られてしまったら結婚を強要されてしまうのです。
私は小さい頃から美人だともてはやされて来ましたし、勉強も良く出来たので、このク
ラスでもごく自然に学級委員に祭り上げられていました。
別にイヤではありませんでしたし、誇らしく思っていたのですが、そんな自分が呪わ
しくさえ感じてしまいました。
「アタシなんか頭は悪いし、背が低くてガリガリだし、この子の方が絶対先生の結婚
相手にふさわしいよ。ウフフ、泣いたって駄目だからね、みなみちゃん。ちょっと美人
だからって、お高く止まっていられるのも今のうちだよ、アハハハ……」
田中さんがそんな風に思っていたなんて、考えた事もありませんでしたが、その言葉
にはハッキリと私に対する敵意が感じられて、ゾッとしました。
それにしても、田中さんと私は話をした事もなかったのに、どうしてこんなに嫌われな
くちゃならないのでしょう。
私は誰からも嫌われないように、努めてみんなに優しく接してるつもりで、お高く止
まってる、だなんて言われた事は一度もないのですが。
でもそれには理由があったのです。
「ねえ先生。彼氏はいるのかって、聞いてみてよ」
「みなみ、付き合ってる彼氏はいるのか?」
「はい」
「名前も聞いて」
「誰だ。名前を言え」
「……んあっ! た、高橋誠君です」
「あの、背の高いやつか?」
「はい」
どうやら本当に知らないらしい先生に名前を教えるのをためらった私も、首輪に絞め
られては敵いません。
高橋君も同じクラスメイトで、サッカー部のとてもカッコイイ男の子。
彼の方からコクられて1年の時からお付き合いを始め、今クラスの中では公認の仲でし
た。
「彼とは別れてよね、みなみ」
「ど、どうしてですか」
「アタシ、高橋君が好きなんだ。アンタはこのキモオタ先生のペットになって、たぶん
おヨメさんにもらってもらうんだから、別れて当然でしょ!」
「そんな、ひどい……」
「キスした事もねえんだろ。アタシ、アンタさえ別れてくれりゃ、彼にコクってゲット
する自信あるんだ。アタシひどい内気だったけど、この先生とエッチしまくったおかげ
で、ずいぶん積極的になれたと思うんだ。そういう意味じゃ先生に感謝してるよ」
「そうか、ペットにしてやって良かったんだな、洋子。わかったかい、みなみ。高橋
とは別れなさい」
「イヤです。そんなの勝手過ぎます」
その言葉を発するのは少しためらいましたが、口で言われた事には逆らっても首輪は
反応しませんでした。
それに嘘は付けないのですから、私は正直にそう言ったのです。
「何口こたえしてんだよ、コイツ。ペットのくせに生意気な……」
だんだん本性を現して来た田中さんが低い声で言いましたが、もちろん彼女の言う事
は無視しても構いません。
私はシクシク泣いていましたが、ある事に気付いて密かにチャンスをうかがっていまし
た。
|