『恭子さん』 二次元世界の調教師:作 第22話 婦長と一緒にAV出演 「本当にいいの、恭子さん」 「はい。私達の不始末を、成本さんに尻拭いして頂くなんて出来ません。ですから」 「わかったわ。だったら、羽黒さん、約束して下さい」 「何や」 「恭子さんは人妻なんですから、絶対にバレないよう顔を隠してあげて」 「ほうやな。必ず目隠しして撮影したるから、まず大丈夫やで」 久美は恭子さんの救いとなるような条件を出しているようだが、守男の言いなりの彼 女は俺との打ち合わせ通りにしゃべっているのであり、AV撮影を装った性奴隷調教と して目隠しを義務付けるのは却って好都合なのだ。 視界を奪われた女性は、全身に鳥肌が立つくらい敏感になってしまい、恭子さんがど んなに夫に操を立てようと体を固くしても必ずや性の歓びに我を忘れてよがってしまう 事になるだろう。 「それから、本番はいけません」 「そら、浮気になるからの。わてのポコチンを奥さんのまんこにぶち込むようなマネは 絶対せえへんわ。約束するで」 普段は間違っても「本番」などと口にしそうにない久美と俺のやり取りを、恭子さん はどんな気持ちで聞いているだろう。 AV出演を承諾した彼女により一層覚悟を促すつもりで、俺は敢えて野卑な言葉を使う。 そして久美の縄に手を掛けながら、恭子さんに服を脱ぐよう言った。 「奥さん、これから早速第一回の撮影をしてあの男に報告せなアカンのや。パンツと ブラだけになってくれまへんか」 「下着はいいのですか」 「何せ無修正やから、おいおいスッポンポンになって貰いまんがな、SMっつうのは 意外と服着たままのが喜ばれるんや。次から婦長さんみたいに白衣を持って来てえな。 それで縛らして貰いまひょ。そないな色気のない私服では困るんで、今日の所は下着で 撮らして貰うわ。奥さんも裸になるより、ええやろ」 「気を使って頂いて、どうもありがとうございます。あ、あの、全然セクシーな下着 じゃないんですけど、どうかよろしくお願いします」 「そないにかしこまらんでも、ええがな。もしかして、白でっか?」 「ああ……はい」 「そら最高や。奥さんみたいな別嬪さんが、白パンツなんかはいた日にゃ、男はみな 興奮しまくりやで。ほら、わてももうビンビンになって来たわ」 「あっ!」 「この程度で恥ずかしがらんといてえや。奥さんはアダルトビデオに出らはるんやで」 「すみません。でも、やっぱり恥ずかしくて」 ーーぐああ! 何つうええ女やねん。久美といい、細川病院のナースは最高やな 服を脱いでAV撮影されようかと言うのに、実に上品で礼節を失わず、少女のように 恥じらって見せる恭子さんは、今縄掛けしている先輩の婦長久美を調教した時の事を思 い出させてくれた。 そして久美も年齢の割に愛嬌のあるかわいらしい外見だが、モデル体型で美形の恭子 さんはルックス的にも最上の部類である。 俺が何もしないのに暴発しそうなくらい強烈に勃起してしまったイチモツを取り出して 見せ付けると、恭子さんはビックリしたような声を出し、目を反らして大柄の体を丸め 込むようにして脱衣を続けた。 その間、俺の手は止まっていたのだが、ここで久美が意外な提案をする。 「羽黒さん、この縄解かなくても結構です」 「何でや」 「恭子さん、あなたにだけ辛い思いをさせたくないの。私も一緒にビデオに出るわ。い いでしょう、羽黒さん」 「成本さん、何てことを! いけません! そんな事は」 「いいのよ、恭子さん。私はホンのちょっと、脇役でいいから。さっきの約束、ちゃん と守ってるかどうかチェックしてあげるから」 「それはありがたいお申し出やの。わても絶対約束違えるような事はせえへんつもり やが、婦長さんに見張っといて貰えば安心やな、奥さん。それに婦長さんも一緒に縛ら れてくらはるなら、きっとええビデオが撮影出来まっせ」 一緒にAVを撮影される、すなわち恭子さんの寝取り調教に立ち会わせて貰う、と言 う久美の申し出は打ち合わせにもなく、俺にとっても大いに意外だったが、ムクムクと 妄想がわき起こる嬉しい提案だ。 恭子さんも諦めて覚悟を決めたのか、黙ってパンツルックの服装を脱ぎ、純白の下着 だけの姿になっていた。 大人の女性が女学生のような飾り気のない白下着を着用するのは珍しいと思うが、こん な清楚なイメージの長身美女だと実によく映えて、素直に美しいと俺は感動した。 ーー久美のやつ、もしかして恭子さんに……よしよし、そのうちお前にもガッツリか わいがらせてやるからの、この別嬪さんを…… 上品で素直な性格の良さと言う共通点はあるものの、小柄でぽっちゃりした久美と恭 子さんの外見は好対照なくらい違う。 俺は二人の女を見比べて、久美が自分よりずっと美形の恭子さんにレズっ気を起こして、 AVに一緒に出演させろと言ったのではないかと思い当たった。 普段の二人は職場の上司と部下に当たるが、ほとんど仲の良い姉妹みたいに気兼ねも なく良い関係だと聞いている。 だが、弟守男を溺愛している久美が、その弟が横恋慕して寝取り調教し、愛人奴隷に堕 とそうとしている恭子さんに、複雑な感情を覚えない筈はない。 結ばれないとわかっていて、実姉なのに愛人奴隷として守男にかしづいている久美が、 自分に向けられるべき愛情を奪ってしまいかねない恭子さんに、嫉妬に似た気持ちを覚 えない方が不自然なのだ。 だとすれば、その感情が恭子さんをレズビアンの毒牙に掛けてさめざめと泣かせてや りたい、と言う欲望に転嫁してもおかしくない。 俺はここで、いずれ久美も責め手として恭子さんの調教に加担させてやる事を決意した。 「では、奥さん。下着だけにならはった所で、新しい縄で縛らせてもらいますわ」 「羽黒さん、痛くないよう優しくしてあげてね」 「へえへえ、わかっとりまっせ。奥さん、この赤い縄、太い紐みたいでっしゃろ? 女 の人の肌を傷めんよう柔らかい素材を使うた特注品でんねん。痛うも痒うもないさかい、 気い楽にしとってや」 「あ、あの……縛られるなんて初めてなんで、どうかよろしくお願いします」 「それにしても奥さん。アンタ血管が浮き出とるくらい色白やなあ。お肌もスベスベで 綺麗やし、こら男は辛抱たまらんで」 「ああ、そんな……恥ずかしい」 お世辞でも何でもなく思った通りに、絶世の美女ぶりを褒めそやすと、恭子さんは恥 ずかしがった。 俺は彼女にソフト縄を掛けようとしてから、思いついた事を実行に移した。 「そや、せっかくやから婦長さんの隣で縛られてえな。さ、あっちへ行きまっせ、奥 さん」 「そんな……」 「恥ずかしがらないでこっちへいらっしゃい、恭子さん。私だって、縛られてるんだか ら」 「はい。わかりました」 上司の隣に並んで縄掛けされる事にためらいを見せた恭子さんも、久美本人に促され ては拒絶出来ず、従順に腰を上げると純白下着だけの姿で床の間の方へ向かった。 「どや。ちっとも痛ないやろ?」 「はい。あ、ありがとうございます」 久美もそうだが、初めてのSMビデオ撮影とあって、恭子さんに余計な警戒心を抱か せまいと俺の縛りはひどく緩いものだった。 おかげでわざわざ馬鹿丁寧にお礼を述べる若妻の性格の良さが、俺の良心をチクチクと 刺す。 ーー俺はアンタを騙して旦那から引き離し、守男の女にしちまおうと企む悪漢やで。 そないに礼儀正しゅうされたら、気がひけるやろが。俺に気を許しとったら後で後悔す るで 特注品の柔らかい紐縄は女の柔肌にフィットして、多少圧迫感を覚えるくらいでほと んど痛みはない筈だ。 しかし撮影と言う名の調教が進むに連れて、縄の食い込みはきつくなり、乳房は括り出 すように緊縛され股間にも刺激的な縄目を味わって貰う事になる。 恐らくその頃にはどんな女でも持っている被虐を歓ぶマゾ気質が開花してしまい、縄 掛けされただけでひどく興奮しどうしようもなく濡らしてしまう事だろう。 久美がそうだったように。 そして苦痛の全くない緩慢な緊縛ではあっても、正座して下着の上から後ろ手にまと めてキッチリ縄で縛っているから、もう十分体は不自由なのである。 俺が顔を隠すと言う約束通り黒い布をガッチリ巻いて目隠ししてやると、恭子さんの色 白な美貌が次第に紅潮し、全身がワナワナと小刻みに慄え始めた。 俺はついでに久美にも目隠しを施してから言う。 「さ、これでアンタらの顔は誰だかわからへんで。撮影の準備完了や」 「あ、あのう……」 「どないしましたかな、奥さん」 「いえ、何でもありません」 ーーハハハ、怖じ気付いても、もう遅いで。アカン、もうどうにもチンポの収まりが つかへんくらい、興奮して来たで。俺も悪い男やなあ 縛られ目隠しされて不安になったのか、恭子さんが怯えたように口を開く。 恐らくAVに出て淫らな行為を働かれても、人の妻として絶対に嫌らしい反応を見せて はならないと、誓っていたのだろう。 それが視界を奪われてしまっった事で、本能的にヤバイと察知したに違いない。 あるいは夫との性生活でこんなSM的プレイも経験済みなのだろうか。 いずれにせよ早くも狼狽の色を隠せない恭子さんの反応から見て、この美しく貞淑な人 妻が手もなく性調教のプロである俺の手管に籠絡されてしまうのは間違いなさそうだ。 守男の奸計で心ならずも哀れな人妻の調教を手掛ける事になった筈が、いざ本人を目 の前にするとどうしようもなく胸が躍り股間が昂ぶってしまう自分に呆れながら、俺は 努めて冷静を装うとあくどい計略を仕掛けた。 「撮影したビデオは後で適当に編集するんやけど、設定だけは決めておきまひょ。婦 長さんも奥さんも現実と同じ、美人のナースと言う設定や。二人とも人妻やが、夫の借 金かなんかのせいで売られて、奴隷としてSM調教を受ける。婦長さんは一足先に奴隷 に堕ちとる。ほんで、奥さんは新入りで先輩と一緒に調教される、っつうストーリーや。 どや、良う出来た話やろ。興奮せえへんか、奥さん」 「そんな、酷いお話……」 「まあまあ。ちとリアルっぽいが、あくまでフィクションや」 「そうよ、恭子さん。本当に売られたわけじゃないんだから。撮影の間だけ我慢しまし ょう、いいわね?」 「はい、わかりました」 我ながら嫌らしい設定だと思った。久美も人妻だとか細部は違っても、ほとんど現実 そのままではないか。 久美はもう悪魔のような弟に魂を売ってしまったのか、シレっとして大嘘を吐く。 撮影と言う名の性奴隷調教が完了したら、恭子さんは本当に夫の元から守男へと「売り 飛ばされる」運命なのだが。 「せやから、婦長さんはエッチい事されても歓んでまうんや。目え見えへんから、せ いぜい色っぽい声でよがって、奥さんに聞かせたりいな」 「そ、そんな。恥ずかしいわ」 「コラコラ、撮影の間だけ我慢っちゅうたのはアンタやし、AVに出るっちゅうたのも アンタやろ。覚悟を決めて演技してえな」 「わかりました」 演技も何も、久美は地のまま勝手知ったる俺の性戯にアヘり狂えば良いだけの事だ。 ちなみに小柄だが迫力満点の豊満ボディーを持つコイツは、よがり声も人並み以上にデ カい。 だが、久美の本性を知らず上品な女性だと思っているであろう恭子さんには強烈なイン パクトがあるだろう。 「奥さんはもちろん、絶対にエッチな気分にならんでええ。変な声が出たりせんよう、 歯を食い縛ってでも我慢しいや」 「はい、頑張ります」 「ではビデオカメラを回すからの。こっからは役に成り切って演技やで、演技」 二人とも目が見えないのだからズル出来ない事もないが、俺はちゃんと用意していた 三脚で固定したビデオカメラをスタートさせる。 これでAV撮影とはショボ過ぎるようだが、「店」で素人女性を使い無修正のビデオを 撮影する時は、こんなハメ撮りみたいなやり方なので、あながち嘘ではない。 そして心ならずも性の歓喜にのたうち回ってしまうであろう恭子さんの痴態を撮影す る事には大きな意味がある。 彼女自身に見せて被虐気分を呷ってやる事。 さらには、まさか自分の妻が隠れてAVに出演しているなどと思いもしないであろう、 あのボンクラな夫に見せ付けて、別れを決意させてやる事だ。 どんな修羅場が待っているのか、それともあの気弱そうな男だけにアッサリ兜を脱い でしまうのかはわからないが、全ては守男が描いたシナリオなのだ。 俺の知った事ではない。 すると恭子さんには聞かせないつもりか、久美が小声で俺に言う。 「私は顔を隠さないでも結構ですわ」 そりゃそうだ。そもそも久美はAV撮影など大嘘で、実は恭子さんを騙して性奴隷調 教してしまうための方便だと知っているのだから。 俺は無言で久美の目隠しを取ってやったが、ガッチリ目を塞がれている恭子さんには 何が起こっているかわかる筈もなく、久美も自分と同じように目隠しされているのだと 思っているだろう。 だから俺も久美だけ視界を解放してやった事は黙って隠す事にした。 「二人とも目が見えへんから、わてが合図したる。スタート、言うたら撮影開始やか らの、設定を忘れたらアカンで。アンタらは夫の借金のせいで悪い男に売り飛ばされた、 かわいそうな人妻ナースや。ちゃんとあの男が満足する出来のビデオが撮影出来へんと、 いつまでも撮り直しさせられるんやからな、本気で役に成り切って演技してえな……ほ な、スタートや!」 この作品は「新・SM小説書庫2」管理人様から投稿していただきました。 |