『恭子さん』 二次元世界の調教師:作 第3話 年上妻とのエッチななれ初め 「もしもし、あ、お母さん」 電話の相手は彼女の母親だった。どうやらあげる物があるから、実家まで取りに来い、 と言う話らしい。 ーーこの所、しょっちゅうだな。やっぱりボクが働いてないからか……うう、恭子さ ん、上手過ぎるよ。マジで又ヤバくなって来た 恭子さんはボクが失職してる事を直接の上司である看護師長さんにしか話していない と言うのだが、やっぱり実のお母さんには相談してるんだろう。 週に一度は食料品だの生活用品だのをくれるのだから。 ボクはお母さんに対して心から申し訳ない気分を覚えながら、恭子さんの超絶手コキ テクによってムクムクとわき起こって来る射精欲求を、下半身をよじり尻穴をキュッと 締めて堪えねばならなかった。 ここでザーメンの無駄遣いを我慢した所で何のプラスにもならないが。 もともとこの縁談に恭子さんのお母さんはあまり乗り気ではなかった。 うちは父子家庭で、恭子さんは母子家庭なんだけど、それぞれの親の態度は対照的。 うちの実家は、恭子さんを連れて紹介に行ったらその美形ぶりに親父の方がうろたえて しまい、ボクに良く似た内向的で人見知りする父親が恥ずかしかったくらいである。 女性の方が5歳上と言う条件もむしろ大いに喜んでくれ、でかしたぞ達也、年上の女 房は金の草履を履いてでも探せ、と昔から言うんだからな、とちょっと怪しい「金言」 まで口にする始末だった。 だが恭子さんの母親に挨拶に行った時は、初めからいい顔をされなかった。 その時ボクは教職浪人中だったから仕方ないんだけど、5歳も上の三十路に近い女性を 貰ってやろうと言うのに、そんなに不機嫌な顔をしないでも良さそうなものだ、と身の 程知らずにも思ってしまったくらいである。 きちんとした仕事に就けるまで娘を嫁にやるわけにはいきません、とハッキリ言われ てしまったのだが、恭子さんが強く説得してくれたおかげで、教員採用試験の合格をも って結婚にこぎ着ける事が出来たのである。 それなのにせっかく就いた職をたった一年で離れ恭子さんのヒモ状態になってしまっ たボクの事をお母さんがどう思っておられるかと考えると、胸が潰れるように辛い。 その上皆が熱望している子供も出来ない、となったら、別れなさいと言われたっておか しくはないだろう。 だが、駄目夫の快感のツボを心得ている恭子さんの手コキは、電話の片手間なのにシ コシコと規則正しくリズミカルで、着実にボクを押し上げて来る。 仮性包茎の男性ならわかると思うが、包皮を被せたまましごくと丁度良い刺激になるし、 潤滑剤も不要でいつでもどこでも手軽にシコる事が出来るのだ。 電話が終わるなり、ボクはすぐさま泣き言を口にする。 「恭子さん、ごめんなさい。もう保たないよ」 「しょうがないなあ。夜までしっかり溜めといてよ、タックン。んふふ、いいニオイ……」 ようやくボクのパンツの中から引き抜いた手のニオイを嗅いで、ニッコリと微笑む恭 子さんはヘンタイだけど、この上なく愛おしい。 「タックンのおちんちんシコシコしてると思い出しちゃうな。覚えてる?」 「もちろん」 「人に隠れてするのが、ハラハラして気持ちいいんだよね」 恭子さんと出会った時の事は、当然昨日のように良く覚えている。 それもこの「手コキ」がもたらしてくれた仲なのだから。 当時大学生だったボクは交通事故で脚を大怪我し、数ヶ月間細川病院に入院した。 その時ボクの担当に付いてくれたナースが恭子さん。 人見知りする内気なボクに彼女は優しく接してくれて、間もなく気軽に話が出来るく らいになった。 モデルのような抜群のルックスに、年上で優しい、と言う理想的な女性だったから、ボ クも勇気を出して話すようにしたのである。 もちろん恭子さんは仕事で接してくれてただけだと思うけど、ボクが父子家庭である 事を打ち明けると、母子家庭だった恭子さんも大いに共感を示してくれて、話が弾むよ うになった。 決して幸せではない境遇だけど、それが恭子さんとお互いを親密に感じさせてくれる要 因だったとすれば、人生何が幸いするかわからないものだ。 そして骨折した脚にギプスを嵌めて吊られ、ほとんど身動きが取れない辛い入院生活 で、毎日一番の楽しみだったのは恭子さんが入浴出来ないボクの体を濡れたタオルで拭 いてくれた事。 彼女に対する恋心が芽生えていたボクにとって、憧れの美人ナースの白く柔らかい手が 優しく体中を清めてくれるのは、正に至福の時だった。 もちろんパンツの中だけはタオルを手渡されて自分で拭くのだけど、彼女に体中を拭 かれてドキドキと興奮冷めやらぬボクは、痛い程ギンギンに屹立してしまっている大事 な部分を拭きながら、危うく達してしまいそうになった事すらある。 恭子さんはボクがパンツの中を清め終わるまで、恥ずかしそうに目を反らしはするも のの、すぐそこで待機していてくれたので正直ヤバイ状況だったし、今ここで彼女の手 が勃起まで清めてくれたらどんなに幸せだろう、とあり得ない妄想まで抱いてしまった。 何しろ脚を怪我してただけだから、一日に何発もせんずって出していたボクにとって、 日一日とどんどん溜まっていく性欲は密かに大きな悩みの種でもあったのだ。 手は自由だけど体が動かせないので、下手にせんずって後始末が出来ないとさすがにマ ズい。 特に初めの頃は憧れの恭子さんにバレてしまうのだけは絶対に嫌だった。 嫌われてしまうに違いない、と純情なボクは思っていたのである。 だがやはり我慢出来るのもせいぜい一週間足らずで、ボクは何とかティッシュの用意を するだけのコツを会得すると、就寝時間後にシコシコと励むようになっていた。 その時は本当に申し訳なく思ったのだけど、オカズはもちろん恭子さん。 彼女の笑顔を思い浮かべるだけで猛烈な射精欲求が込み上げて来てしまい、二度三度と 飽きもせず自慰行為に耽ったものである。 妙な理屈と思われそうだが、しばらく経つとボクはこんなに良くしてくれる担当のナ ースで抜きまくるのは悪い、と罪悪感を覚えるようになった。 そこで友人に頭を下げ、下宿に置いてあるエロ本を持って来て貰い、オカズに使うよう になる。 例の羽黒の古書店で安価に購入した中古のエロ雑誌が大量にあったのだ。 そんなある日の事だった。 わざとのつもりはその時はなかったけど、後から思い返せば、心の奥底でもしかしたら、 と勝手な期待をし、あえて厳重に隠さず目に触れそうな場所にウッカリを装い置いてい たような気もする。 オカズに使っていたエロ本を恭子さんが見つけてしまったのだ。 ボクはまだ当時彼女があんな淫乱な性癖の持ち主だなどとは夢にも思わず、いざ見つ かってしまってから即座に後悔したのだけど、何とその男の妄想が実現してしまうのだ から世の中わからない。 ボクの趣味であるブルセラ系やSM系のエロ雑誌を発見した恭子さんは、うろたえる ボクを尻目に興味深そうに中身を確かめると、ニッコリと笑って「手でしてあげようか? タツヤ君」と、その時すっかり仲良くなり下の名前で呼んでいたボクに申し出てくれた のである。 貧乏学生だったボクが個室に入れるわけもなく、仕切られているとは言え何人も同室 している大部屋で、まさかの展開だった。 あまりに大胆な彼女の提案にボクはもうしどろもどろになり、誰も覗いちゃいないよな、 と不安になりひどくドキドキしながら、ようやく小声を絞り出し「お願いします」と答 えたのを覚えている。 すると恭子さんは大胆にもすぐその場でシコシコと始めてしまい、ボクはもうハラハ ラ、ドキドキ、自分の手で処理するのが馬鹿らしく思える程強烈な快感で、女の子みた いに情けなく断末魔の呻き声を上げると、あっと言う間に弾けてしまう。 毎晩励んでいたのに、一体どこにそれだけのザーメンが溜まっていたのかと思う程大量 の射精が恭子さんの手を汚し、辺りに飛散した。 なのに年上美形で優しいナースは怒るどころか、「すごーい」と感心してくれて、甲 斐甲斐しく後始末。フキフキされてると又もやムクムクと勃起してしまったのだが、そ れを見た恭子さんの言葉でボクは完全にノックアウト、彼女の虜になって勇気を出し、 交際を申し込む気になったのだ。 「又やってあげるから、自分でしないで溜めててね。今度はオクチがいい? タツヤ君」 こうして辛かった入院生活はバラ色に変わり、恭子さんの手や口で抜いて貰うのが毎 日の大きな楽しみとなった。 多忙なナースの仕事の合間を縫って処理してくれるので、いつやって来るかわからなか ったが、それが又スリリング。 恭子さんはイケない人で、S心を出したのか内気なボクが恥ずかしがるのを楽しみ、 わざとすぐ外に人がいるような状況でやってくれるようになり、ボクはサルみたいだっ た高校時代に戻ったかのようにドッピュンと勢いよく大量の精子を放出したものだ。 彼女が休みの時は、ムラムラして溜まって来るのがわかる精を精一杯我慢して、彼女 が来てくれるのを待った。 こんな入院生活がずっと続いてくれたらいいのに、と本気で願うようになり、退院が決 まってから恭子さんにお付き合いを申し込むと、彼女の方が妙に恥ずかしがりながらオ ッケーしてくれて、ボクは胸がズッキーンとなってしまった。 「こんなオバさんだけど、ホントにいいの? タツヤ君。ありがとう、嬉しいわ」 恭子さんに、こんな事他の患者にもした事があるのか、と聞いてみると強く否定された。 タツヤ君があんまりかわいそうだったから、などと言われたけど、どうやら彼女は内向 的で女性と付き合った事すらなかった情けないボクに、激しく母性本能をかき立てられ てしまったらしい。 やはりボクにとっては理想的な異性だったわけだけど、本当はもう一つ恭子さんがボ クにアプローチして来た理由もあったのだ。 それはこの病院の副院長で、「若先生」と呼ばれていた細川先生の存在。恭子さんはこ の病院の跡取り息子に見初められて、言い寄られていたのだと言う。 ボクは後からそれを知り、まさかと驚いた。細川先生は眼鏡を掛けたクールな風貌で、 ダンディな格好良い男。 何より大病院の御曹司なのに、どう考えたってボクとは月とスッポンではないか。 恭子さんは、私なんかとは釣り合わない、同じ片親育ちで貧乏暮らしのボクの方が私 には釣り合ってるの、と信じられない事を言う。 が、後から思えば、人見知りするばかりで人を見る目がまるでないボクと違い、恭子さ んは細川先生の人間性を見抜いて敬遠していたのである。 彼女は人の悪口を絶対に言わないから、そんな事を口にする事はなかったけれど。 細川先生は、恭子さんがボクと付き合い始めてからも諦めず、プロポーズして来たらし い。 彼女がボクとの結婚を急いだのは、そういう事情もあったのである。 この作品は「新・SM小説書庫2」管理人様から投稿していただきました。 |