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「狙われた母娘」
赤星直也:作
第1話 悪企み
「お母さん、ここだわ、ここよ」
「そうね、それにしても広い学校だね」
「だって、有名な高校よ。野球では甲子園が常連なんだから」
「でも、美智が勤まるかしらね、教師だなんて信じられないし」
「そうかもね、お父さんが生きていたら大笑いするわよね」2人の親子が笑顔で「明
峰学園」と書かれた校門をくぐった。
2人はこの春から明峰学園に採用された親子で、母親の方は宮園淳子で野球部宿舎
の寮母として採用され、娘の美智は美術の教師として採用され赴任してきた。
「お母さん、あそこが職員室よ、行きましょう」2人は校舎が並ぶ中から職員用の建
物を見つけて歩いていく。
「職員室はこちらでよろしいのでしょうか?」
「ええ、そうですが、どちら様で?」
「寮母に採用された宮園です。こちらは美術教師に採用された娘の美智です」淳子が
名乗ると「寮母さんね。それでしたら校庭で練習している野球部の監督にお会い下さ
い。娘さんは教員ですから、こちらですが…」事務員は素っ気なく言う。
「わかりました、会ってきます」淳子は美智と別れて校庭に向かい「こちらですよ」
美智は校庭を歩く淳子を見つめてから、事務員の後に続いていく。
校庭を歩いている淳子は、校庭で部員達を怒鳴っている監督に挨拶した。
「お忙しいところ申し訳ありません、今度赴任して参りました宮園です」
「ああ、寮母さんだね、私は監督の高田です。あそこが野球部員専用の宿舎なんだ。
早速だが、頼んだよ。引継をしてくれ!」淳子に素っ気なく言う監督の高田だ。
「わかりました。引継をします」淳子は高田に言われた通りにグランドの側に建って
いる寮に向かった。
一方の美智は事務員に校長室へと案内されて「宮園美智と申します。これからもよ
ろしくお願いします」丁寧に言う美智だ。
「ああ、新しい美術の先生でしたね。よく来てくださいました。私は校長の坂上とい
います」校長と美智は挨拶を交わし、坂上に連れられて職員室に入っていく。
「皆さん、新しい先生です」その声に視線が美智に集まった。
「宮園美智です、よろしくお願いします」お辞儀をして挨拶をしていく。
「宮園先生の机はここです」「わかりました」言われるままに椅子に座る美智だ。
「始業式は明後日ですから、それまではゆっくりくつろいでください」
「ありがとうございます。そうさせて貰います」
「それから宿舎を用意しました。お母さんとの一緒はできませんから、職員宿舎をご
利用下さい」
「そうですよね、寮生と一緒じゃ変ですよね」笑顔で話していく。
「初めてでしょうから、校舎の中を見て回っては?」「そうさせて頂きます」美智
は坂上の言葉に、生徒が勉強している校舎を見学していく。
校舎はまだ春休みなので生徒はあまりおらず、部活動で登校した生徒達ばかりだ。
生徒達は「新しい先生ですか?」見慣れない美智に声を掛けてくる。
「今度、美術を教える事になった宮園美智よ、よろしくね」
「はい、こちらこそ!」生徒達は返事をし、生徒と挨拶を終えると再び校舎の中を見
学していく。
「ここが美術室ね」ドアを開けて中に入ると教材が置かれてある。
「ダビテの彫刻だわ。それにビーナスもある!」並んでいる石膏の彫刻はリアルにで
きていた。
「オチンチンと性器がハッキリ作られている!」ダビテの像の肉竿が生々しい。
顔を赤らめ、そっと肉竿を触ると「冷たい。彫刻だもの当然よね」その後、ビーナ
スの割れ目を触ってみた。
「よく出来ているわ。ヘアを剃ったら私のもこうなのかしら?」割れ目を指で撫でた。
「もっとないのかしら?」興味深く、部室の中を調べてみると「あら、絵画だわ、
これは生徒が描いたものだわ」教師の美智は見ただけで生徒の書いたものとわかり
「ヌードだわ。生徒がどうして女性のヌードを描けたのかしら。モデルは誰かしら?」
次々と疑問点が浮かんでくる。
考え巡らせていると「どなたですか?」生徒が声を掛けてきた。
「今度、ここで教鞭をとる事になった宮園美智です。美術担当なもんで、つい…」
「新しい先生ですか。僕は美術部部長をしている中井欣也といいます。先生は当然顧
問になって貰えますよね?」
「皆が望むんだったら、いいわよ」
「部員達は喜びますよ。これで僕もやりがいがあります。なんてったって、綺麗な先
生が顧問なんだから!」
「あら、お世辞は要らないわよ。でも、高校生でもヌードはいいの?」
「ここではいいんです。でもヌードは美術部と写真部だけですがね。極秘ですけども」
「モデルはどうしたの。モデルさんはヌードでしょう?」
「部員の姉さんや、先生の知り合いにお願いしてます。芸術のためですから協力して
くれましたよ」
「えっ、皆が素人なんだ!」驚きの声を上げる美智に「そうです。そのうち先生もモ
デル探しをお願いしますよ」
「わかった、やってみる!」
「それを聞いて安心しました」部長の中井は、描きかけの絵を取り出し描き、美智
は(上手だわ。筋がいい…)それを感心し見ている。
「恥ずかしいです。できあがったら批評を頼みますから、それまでは見ないで下さい
よ。ほら、行って!」
「わかったわ、後で見せてね」美智は部室から出ると、校舎の中を見て回り寮に向か
うが練習している野球部員が見つめている。
「あそこがお母さんの仕事場なんだ…」野球部員の宿舎を見ながら隣にある職員用
宿舎に向かう。
宿舎には管理人がいて「すみません、新しく赴任しました宮園ですが?」声を掛けた。
「ああ、宮園美智さんだね、3階が部屋になってます。これが部屋の鍵ですよ」管
理人から鍵を受け取り、歩いて行くと「新人さんですね?」「はい、宮園です、よろ
しくお願いします」笑顔で挨拶をして自分の部屋に入った。
部屋の中は綺麗の掃除されており「これが私の荷物だわ」届けられた荷物を解いて整
理を始めた。
一方の母親の淳子は30人近い寮生の面倒で忙しかった。
「食事は調理人が作るの。朝と夕方に通ってくるから、もうすぐ来るわ」その言葉通
りに「こんばんわ」挨拶をしながら調理室に3人が入って行く。
「あなたはお風呂の準備をしないといけないのよ」先輩の指示に従い風呂の準備を
し、ボイラーのスイッチを入れお湯を温めていく。
「昼間に浴槽を洗うのよ、大きいから大変だけどもね」浴室は大きな浴槽があり、2
0人ほどが同時に入れる。
「食事はこちらで摂るのよ」いろいろアドバイスされ、淳子は寮の中も案内され(大
変だわ。こんなに仕事があるなんて!)溜め息をついている。
やがて、練習で汚れたユニフォームを着た野球部員が一斉に入り込んできた。
「そんなに汚して大変ね、お風呂が沸いてるわよ」
「ありがとうございます」部員達はユニフォームを洗濯機の中に押し込み、下着姿の
まま、自分達の部屋に向かう。
「たくましいでしょう。一度でいいから抱かれたいわ。きっと何回もしてくれるわ
よ」パンツを見つめる前任者だ。
それには(いやね。ここは学生が相手だから、そんな考えは邪道よ)聞き流す淳子だ。
その間にも寮生は入浴を済ませ、食堂に皆が入っていく。
「聞いて。今度の寮母さんよ。まだ若いからよかったわね」その言葉に顔を赤らめ
る淳子だ。
「宮園淳子です。歳は40過ぎですから若くはありませんが、よろしくお願いします」
「こっちこそ、お願いします!」部員達も挨拶して食事を摂っていく。
それから数日が過ぎ、始業式も無事にすんで美智は授業を行っている。
「今日はルネサンス時代について講義します」美智は教科書に書かれている内容を話
しながら解説してく。
(焦らない、焦らない!)自分に言い聞かせながら始めての授業を無事に終えること
ができた。
授業を済ませて職員室に戻ると「どうでしたか、初めての授業は?」「はい、緊張
して大変でした」「初めは誰でもそうですよ、時機になれますから」校長の坂上が励
ます。
暫くしてチャイムが鳴り、同僚達は一斉に教室に向かうが、授業のない美智と野球部
監督の高田が職員室に残された。
「宮園さんでしたよね?」
「はい、宮園淳子です。美術を教えてます」
「僕は高田和茂といいます。体育を教えているんですよ」
「道理で、体格がよろしいのね」
「鍛え方が皆とは違いますからね。どうです、私をモデルにして描いてみては?」
「いいですわね。何かの機会にお願いするかも」
「今でもいいですよ。ヌードにもなりますよ、素っ裸にも」
「そ、それは考えさせてください。フルヌードだなんて!」顔を赤らめる美智だ。
(いやらしいわ、セクハラよこれって!)下を見つめたままだ。
(いいね、この子とオ○ンコしたくなった!)ギラリと目を輝かせていが、美智はそ
んな高田の考えなど知るよしもない。
そして、放課後になり「先生、部室に来てください」部長の中井が美智を呼びに来
て、一緒に部室に入ると部員達が出迎えている。
中井は「新しい顧問の宮園さんです!」部員に紹介する。
「宮園美智です、これから一緒に部活をしましょうね」顔合わせが終わり、職員室に
戻り帰り支度を始めた。
「そうだわ、お母さんに会って来ないと!」ふと思いついた美智は母のいる寮に向
かった。
「あら、美智、大丈夫なの?」
「ちょっと寄っただけだから。それよりどう。忙しいでしょう?」
「30人もいるから大変なのよ」2人が立ち話をしていると「あれ、宮園先生、どう
してここに?」高田が声を掛ける。
「母に用事があって、寄らせて頂きました…」
「母?」
「高田さん、娘なんですよ。たった一人の子供なんですが」
「ああ、寮母さんの娘さんだったんですか。気が付きませんでした」
「私こそ黙っていて申し訳ありません」美智と高田は話すが(おもしろいや、親子で
同時にオ○ンコしてやるからな)考え巡らしている。
美智が自分の宿舎に戻ると、高田は早速、悪企みを実行していく。
「確か、カメラがあるはずだが…」野球部員と一緒に住んでいる高田はカメラを取り
出した。
「これで良しと」部屋の電気を消し、明かりが灯っている向かいの職員用宿舎に望遠
カメラを向けていく。
「正面だ、正面があいつの部屋か!」思わず声を上げ(これはラッキーだ。おもし
ろいのが撮れ放題だしな)ニヤニヤしながら美智の姿を「カシャ!」シャッターを押
してカメラに納めていく。
数枚美智の写真を撮るとパソコンに取り組んで、美智の画像にヌードの女性の姿を
合成していく。
「うーん、イマイチだな。でも、母親なら誤魔化せるぞ。娘のヌード写真だとか言っ
て!」高田はニヤニヤしながらも、さらに合成していく。
「よし、これでいいか。まずは母親の素っ裸からだな」合成を終えるとプリンした。
それはいかにも美智が隠し撮りされたようになっており、画像もわざとぼかし、乳房
と股間のヘアがハッキリわかるようにしてある。
それに、顔は鮮明になっており「これで、何とかなるかな。見てろよ、親子の素っ裸
を撮ってやるからな」プリントされた画像を見ながら微笑む高田だ。
翌日、授業の合間を縫って高田は野球部員の寮を訪れた。
「あら、高田さん今頃どうしたの?」
「ちょっと、寮母さんに話があって。ここでは何ですから中で」
「どんな話ですか?」不安を抱きながら淳子は高田に言われて、寮の中にある応接室
に案内した。
「お話って、どんな事ですか?」
「実は…」高田は自分が合成した美智のヌード写真を見せた。
「これは娘の美智だわ、オッパイや、ヘアまで出して!」後は声にならない。
「もっとあるんですよ」(効いたぞ、これで母親からフルヌードになって貰うぞ!)
笑いたい気持ちを抑えて残りのプリントを見せていく。
「高田さん。どうしてこれが…」後は声にならない。
無理もない。愛する娘のヘアヌード写真を見せられたのだから当然で、体が小刻み
に震えている。
「隠し撮りされたんですよ、娘さんは!」
「何とかなりませんか、これを取り返してください!」すがるように高田に詰め寄る
淳子だ。
(いよいよだ。これが第一歩だぞ!)高田は淳子の顔を見て「方法が1つあります。
お母さんのヘアヌードと交換して貰うんですよ。ネガと一緒に!」
「そんな、私のヘアヌードだなんて!」淳子の顔が真っ青になり、唇がブルブル震え
ている。
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