|
「コートの貴公子」
赤星直也:作
第21話 レジェンド(最終話)
2人は密かに愛を誓うが、周りではそうは思っていない。
真一と優子が大学に行くと「サインして~!」女子大生が真一を取り囲んで、優子を
弾き出していく。
それでも(もう少しの我慢だし…)耐えているがストレスが溜まっている。
それは真一もわかっており「どうしたらいいんだろう?」悩んで雅美と相談した。
雅美も同じ体験をしているから「任せて、何とかするわ。それより、コーチは大丈夫
なの?」反対に心配される。
「それが、なかなか見つからなくて。大学のコーチではレベルが合わないし…」真一
も悩んでいた。
「いっそのの事、私がしようか。合宿所ができるまでだけど…」
「助かります。是非お願いします」真一も胸の支えが取れて一安心している。
その夜、優子は雅美と向き合って話している。
「優子さん、真一さんを信用しないとダメよ。約束は必ず守る人だから」
「それは、わかっていますが、嫉妬して…」優子も悩みを一気に打ち明けて顔が明る
くなって「優子さん、久しぶりに2人だけでやろうか?」雅美が誘う。
「いいわね。暫くやってないし」優子も乗り気だ。
「それならやろう!」2人はリビングで服を脱がせ合い、全裸になると抱き合う。
「そこいいわ、指でして…」
「私もされたい…」乳房と淫裂を撫で合い「あ、あ、あ~!」声をあげ出すと「ずる
いよ、2人だけだなんて!」「そうだ、抜け駆けはダメだ!」真一と庄司が現れた。
「だったら来て。一緒にやるから!」その言葉に、2人も服を脱いで全裸になると
抱き付いた。
「真一、着けたわね?」
「勿論さ。卒業したら、着けないからね」優子の胸に顔を埋め淫裂に肉竿を押し込ん
でいく。
「庄司さんも大丈夫よね?」
「雅美、着けないでやろうよ。そろそろ産まないと、チャンス逃しちゃうよ」
「庄司さんが望むなら、着けないでいいわよ」庄司は避妊具無しで雅美の淫裂を突き
だし「あ、あ、あ~!」「いいわ、凄くいい!」2人が喘ぎ声が響いている。
こうして、雅美が真一のコーチになると、大学側も気を遣って部員とは別なコート
を用意した。
そのコートでは「何やってるのよ。真面目にやりなさい!」怒鳴り声が響いている。
勿論、優子もスタッフとして、ボールを集めをやっていた。
コーチに雅美がついた事で、真一の実力が全開となり、大学生の大会では相手にな
る選手はおらず、日本の大会でも格段の差があって、試合にはなってない。
「困ったわね。いっそのこと、全豪テニスに出てみようか?」雅美の提案に「出たい
けど、遠征費が…」真一は尻込みする。
「何とかなるわよ。とにかく、行こうよ!」積極的な雅美に折れて真一も決意した。
雅美は大学と交渉して、遠征費用を何とか工面し「予選を通過すれば、元は取れるの。
頑張ろうね」励ます。
その次の日から真一の目つきが変わり、動きも軽やかになっている。
「行ける、この調子なら予選は通る…」雅美も笑顔になっている。
国内で練習を重ねていると「貴公子、全豪へ挑戦!」新聞も報じ、テレビも取り上げ
て「貴公子、無謀な挑戦!」との記事もある。
それでも予選が始まると、真一はメルボルンパークのコートにやったに立っている。
予選は順調に勝ち進んで、本戦の出場権を得た。
「やったね、これで遠征費は何とかなるわ」通過に笑顔の2人だ。
予選会が終わると組合せが発表され、第1回戦はチャレンジカップで優勝した事の
あるジョニクロスだ。
「相手はベテランよ。揺さぶった方がいいかも」
「そうだね、サーブも注意だね」2人は作戦を立てて試合に臨んだ。
ジョニクロスは完全に真一をなめていたが、真一のサーブに反応できてない。
慌てて、ボールに食いつくがスピ-ド、揺さぶりに負けてセットを落とした。
「くそ~!」やはり、プロだから、本領を発揮したが、リターンが確実に決まり、サ
ーブポイントも多く、真一が3-1で勝った。
続く第2戦は第16シードのヘデナシで、全豪では準決勝まで行った事がある相手
だ。
それでも、真一は怯まず、前後左右と揺さぶっていく。
それに、サーブも的確に決まっていて、勝負は一進一退の接戦となり、最終セットま
でもつれ、3-2で真一が勝利した。
「勝ったよ、雅美さん!」
「そのようね。でも、次はもっと強敵よ!」
「わかってる、世界4位だからね」慎重になる真一だ。
そして、3回戦が始まった。
相手は世界4位のオットニーで、タフな選手で巧者でもある。
真一は苦戦しながら食らいつき、各セットがフルポイントに及び大接戦となっている。
互いにセットを取り合い、2-2で迎えた最終セットも、5-4と全く読めない試合
で観客も固唾をのんでいる。
しかし、経験豊富なオットニーは、揺さぶりを掛けて、6-4で勝利した。
「畜生。後、少しだったのに!」コートで泣き崩れる真一に、観客は総立ちして拍
手を送り、オットニーも抱きかかえて、励ましの言葉を掛けている。
勿論、この事は日本でも報道され感銘を与えた。
それから4年後、真一は生まれ故郷で、ラケットを振っていた。
大学を卒業した真一は、故郷を拠点として練習を重ねて試合に臨んでいた。
そんな真一に「あなた、雅美さんが、今夜来てくれだって!」言葉を掛ける優子だが、
腹が膨らんでいる。
「そうか、庄司さんも一緒かな?」
「そうみたいよ」そう言うと優子はコートから去り、真一も後片付けをしていく。
そして、夜になると別荘に行って雅美と試合の事を話し合う。
雅美はこの別荘を住まいとして、強化選手のコーチを兼ねて真一のコーチをしてい
た。
「今度の試合は…」雅美は説明し「今夜、一緒にいいでしょう。あれでされたいの?」
庄司に甘えていく。
「子供も寝たし、始めるか!」その言葉で4は服を脱ぎだし、全裸になると「縛っ
てされたい…」手を差し出す。
「わかっている、こうだな!」両手を縛ると、鴨居に巻き付けてバンザイになった。
「雅美、行くぞ!」後から両乳房を握りしめ、肉竿を押し込むと「いいわ、乱暴に
されるといい!」声をあげ出す。
「優子もいいだろう?」
「縛るなら、オッパイだけにして。立ってはきついの…」
「わかったそうする」優子は乳房を縛られ寝かされた。
「乗らないで。後から軽くよ」その言葉通りに横臥位での結合が始まった。
「いいわ。軽くされても、気持ちいい!」喘ぐ優子と雅美の淫裂に精液が送り込まれ
る。
「あなた、良かった。これで二人目は確実よ」淫裂から淫汁を流しながら雅美が言う
と「そうだよ、できてるよ」庄司も言う。
それから数ヶ月後、マスコミには「貴公子、パパになる!」の見出しで報道されて
いた。
「まいったな。こんなに騒がれちゃ!」
「これでいいのよ、騒がれた方がスポンサーも着くし」そう言う雅美の腹も膨らんで
いる。
「そうよ。お金はいくらあってもいいのよ」優子は赤ちゃんを抱いている。
「そうだな、とにかく頑張らないとな!」真一は持った新聞を広げると「貴公子、
国内では敵なし!」との見だしで書かれてあり、テレビでは「貴公子が全英のシード
を得ました」と流していた。
このように、マスコミは真一の事を「貴公子」と呼び、語り継がれている。
~完~
|