|
「全裸の格闘」
赤星直也:作
第1話 夫の死
雪江は太郎に乳房を揉まれていた。
「もう平気よ。雪江を突いて!」太郎の勃起した肉竿を掴むと自分の淫裂へと導いて
いく。
肉竿は膣腔の入口を捜して当て「いくよ」ゆっくり膣深く入り「あん、あん!」体を
反らせていく雪江だ。
根本まで入った肉竿は、挿入、抽出を繰り返して「いいわ、いいわ!」雪江の淫裂
からは蜜が流れている。
「気持ちいいのか?」
「そう。気持ちいいの。奧にいっぱい出して!」雪江は太郎の背中を押さえながら、
自分から腰を持ち上げ、膣の奥まで肉竿を迎えている。
「でる、でる!」太郎は肉竿を根本まで挿入したまま動きを停め「熱い、感じてい
く…」雪江の膣深く太郎の精液が噴射された。
放出を終えた肉竿は萎縮して淫裂との隙間ができ、白い精液が流れだして雪江の肛門
を濡らしていく。
「よかったよ。雪江!」太郎は堅くなっている乳首を吸い「感じる、気持ちいい!」
雪江は再び登りつめ、太郎と抱き合ったまま回転して、上下を入れ替えた。
「あなた。あれをさせて!」
「いいのか、出したばかりだから汚いぞ」
「あなたのなら、汚くないわ」雪江は体を下げて、太郎の萎縮していた肉竿を掴み、
舌でなめだした。
放出を終えたばかりの肉竿には、雪江の蜜と精液が付着しているが、気にもせずな
めていく。
「感じるよ!」太郎の肉竿が再び生き返って、堅く勃起している。
「私にやらせて!」雪江は太郎に馬乗りになり、肉竿を掴むと自分の淫裂に押し込
んでいく。
「あ、あー!」雪江は溜息と共に体を沈めて、太郎の肉竿は淫裂に吸い込まれた。
「いいよ、雪江!」太郎が雪江の乳房を両手で揉んでいくと「いいわ、感じるわ。い
いわ!」夫に乳房を揉まれながら腰の上下運動をしていく。
それは、雪江の体力が続く限り行われ「いいわ、いいわ!」雪江の体が時折、後ろ
に反り返っていく。
太郎もいつしか登り詰め「でる、でる!」叫んで再び肉竿から噴射した。
「感じるわ。あなた!」雪江も腰を密着させて、淫裂から白い液体が再び流れ出し、
液体は太郎の太股を濡らせて「あなた。感じたわ!」唇を求めて雪江は抱きついてい
く。
子供のいない2人は、抱き合って朝を迎え、いつものように「行ってらっしゃい!」
太郎の運転する車は、自宅から会社に向かって走り、車を見送った雪江は、家の中に
戻り掃除を始めていく。
洗濯も始め「ちょっと、休もう!」コーヒーを沸かしていると「プル、プル、プル!」
電話が鳴った。
「もしもし、酒井ですが?」
受話器からは「警察です。ご主人の名前は太郎さんですよね?」
「はい、そうですがなにか?」
「交通事故を起こしまして、病院に運ばれました!」
(えっ、そんな!)信じられないといった顔で「ど、どこの病院ですか?」
「駅の近くにある、大同病院です」
「怪我の状態はどうですか?」真剣な顔になっている。
「私は答えられません。ただ、重傷とだけしか言えません」
「わかりました。直ぐに行きます」
雪江は急いで自宅から出て、大通りに向かって走り「タクシー!」手を振って、タ
クシーを停め病院に向かった。
「急いで下さい!」運転手も雪江の慌てぶりに「わかりました。しっかり掴まって下
さいよ」タクシーは制限速度を越えて走っている。
雪江の乗ったタクシーを赤色灯の付いた車が追跡をしている。
「停まりなさい。スピードオーバーです」
「なんでこんな時に!」雪江は悔しがったが、無情にもタクシーは停まった。
「だめですよ、20キロオーバーですよ」パトカーから降りて警官が言う。
「お願い、早く行かせて。夫が交通事故で大同病院に運ばれたんです。警察では重
傷といってます。お願い、行かせて!」雪江が泣きながら叫ぶと、警官は顔色を変え
「もしや、旦那さんはブルーのアスコットでは?」聞き返す。
「そうです。行かせて下さい!」タクシーを停めた警官は「付いてきなさい。しっ
かり掴まってなさいよ!」そう言うと、警官はパトカーに戻ってサイレンを鳴らせな
がら走りだす。
「飛ばしますよ!」タクシーの運転手も緊張している。
パトカーはタクシーを先導しながら80キロのスピードで走り、激しく揺れたが雪江
は夫の安否が心配で、苦にはならなかった。
タクシーはパトカーの先導で10分後、病院に着いた。
「釣りはいりません!」雪江は急いで降り、受付に向かって走り「酒井です。交通事
故で運ばれた酒井はどこですか?」息を切らせながら言う。
「酒井さんですか。こちらへ!」待合室にいた警官は、酒井と聞いて立ち上がり雪
江を案内していく。
警官が向かう先は病室とは方向が違っており「こちらです!」警官の行く方向に雪江
は心配になっていく。
歩いていた警官は歩くのをやめて、ドアを開けた。
(ここは安置室よ。そんなバカな!)雪江は入口でへなへなと崩れた。
「奥さん、しっかりして下さい!」警官は倒れていく雪江を受け止めて、安置室の中
に連れ込んだ。
安置室の中では、監察医が検死を行っている。
「あ、あなた!」叫んで雪江は安らかな顔で横たえている太郎に抱きついた。
「なんで、こんな事に!」泣きながら夫の顔を撫でていくが、目からは大粒の涙が流
れて太郎の顔を濡らせていく。
「信号無視だったんです。相手も死亡しました…」警官の言葉に驚いた雪江だ。
「夫はいつも安全運転してます!」
「魔物にとりつかれたように、突っ込んだようです…」
警官から、説明を受けていると、ドアが開いてセーラー服の女子高生が入ってきた。
「返してよ。お父さんを返してよ!」涙ながらに雪江にぶつかってきた。
「だめだよ。ここに入っちゃだめだよ!」女子高生は警官によって外に出されて行く
が「人殺し!」と怒鳴っている。
雪江は堪えきれず、再び泣き出した。
「あなた。私どうすればいいのよ!」頬を付けて抱きついていくが「まだ、検死中で
すから!」監察医によって、無情にも雪江は離されてしまった。
次の日の夜に、雪江の住む家には太郎の親戚が集まって、通夜が行われていた。
雪江は親族がいない。
両親も亡くなり、一人っ子の雪江に両親が親戚を教えなかったから、集まったのは太
郎側ばかりだ。
|