「哀れみの女刑事」

                             赤星直也:作

第18話 陵辱ゲーム


 「そんなに震えるなんて、寒いのか?」笑いながら2人の乳房を撫でた。
「寒くはないわ、怖いだけよ。どうしてここにいるのかと思うと…」
「簡単だ。やつらには行き先がないんだ。だからここに居るんだよ」

 「でも、親や兄弟が居るはずよ」
「引き取らなかった。売春や麻薬を知った者など、親や兄弟でも、受け入れなかった!」
「それで、ここにいるのね」
「そうだ。麻薬は出なかったし、売春は現行犯じゃないとダメだしな。猥褻物陳列罪で
1週間程、豚箱に入っただけさ」

 「みんな、そうなの?」
「違うな。ほら、失踪した奴が居たろう。あいつは麻薬が出たから、未だに豚箱暮らし
だ」
「それは、あの人のせいじゃないわ。蛇島が無理矢理やったはずよ!」
「そんなの関係ないさ。警察にとっては、麻薬が出れば罪人なんだ!」白石の言葉に黙
ってしまった。

 「そんな怖い顔するな。もっと驚くのがあるから」白石に押されるようにして、更に
奥の部屋に入ると「貴子、良子!」たどたどしい日本語で呼ばれた。
「小華よね、小華でしょう?」
「そうよ、小華よ」紛れもなく中国の警察官小華で、良子達と同じく、生まれたままの
姿になっていた。

 「国に帰ったんじゃ、なかったの?」
「帰ったわ。でも、辞めさせられた…」
「どうしてよ。どうして辞めさせられたのよ!」

 「兄さんが、麻薬をやっていたから。兄さんが皆を助けたのに、麻薬が出たから刑務
所に入れられて…」後は泣くだけで言葉にならなかった。
「わかっただろう。日本だって、中国だって罪人には冷たいんだよ。俺だって、親から
見捨てられいるんだ!」鈴木の言葉に静まり返った。

 その静けさを破って「兄さんと言っていたわね、島で抱き合っていた人なの?」尋ね
た。
「見てたんだ。兄さんと言っても義理の兄さんよ。血はつながってないの」
「愛していたのね」
「そう。だから、危険覚悟で潜り込んだの」2人はやっと理解できた。

 「でも、どうしてここに?」
「お金が欲しいの、兄さんの裁判と治療のために。それに、これからの生活費も…」ま
た沈黙が始まった。
その長い沈黙を破って「今日はゆっくり休め、明日は走り回るだろうから」妙に優しい
言葉を掛けたが(走り回るって、どういう事かしら?)釈然とはしない。

 翌日、目が覚めると建物の中に男性が入ってきた。
「ほう、凄い上玉じゃないか!」良子達3人を見るなり声を上げた。
「そうです、今回は割り増しを貰いたいくらいですよ」白石も自慢げだ。
「そう言いなさんな。結構儲かっているんじゃないのよ」
「おかげさまで」笑いが上がっていく。

 「それより、そろそろ準備をしないと」
「そうですね。集めましょう」白石の指示で、女性の皆が一カ所に集められたが、良子
達3人は美しさで、特別際だっていた。

 「狙いは、あの中国人だな」
「あなたもですか、私も狙っていますよ」そんな会話が聞こえてくるが、女性達は後ろ
手に手錠を掛けられていく。
「何よ、何するのよ!」何も知らないから当然だ。

 「説明する。これから30分間でどこへでも逃げてもいいぞ。30分後にお前達を探
し出すからな。1時間経っても見つからなければ、今夜の獲物は許してやる」そう言っ
て、女性の首には首輪とGPS機能が付いた携帯が取り付けられた。

 それは、かくれんぼのようなゲームだが、両手を手錠で繋がれているから、隠れるの
は難しい。
それに、見つかったら何してもいい決まりだから、レイプは覚悟しなければならず「レ
イプはイヤだし…」皆が真剣になっている。

 「ゲーム開始!」白石が叫ぶと、20人の全裸の女性が一斉に走り出した。
乳房を揺らせ、絨毛をたなびかせながら不自由な姿で走り、それを男達が見ている。
「いいね、後ろから見るオ○ンコも」
「そうだよ。パイパンもいいけど、生えているのもいいよな」揺れ動く尻をニヤニヤし
ながら見ていた。

 その間にも時間が過ぎていく。
「そろそろ準備をしないとな…」男達も携帯を持って調べだした。
「何だ、固まっているじゃないか!」
「もっと、散らばらないと面白くないのに…」画面を見ながらマークを見ていると、皮
の紐が渡され、それを受け取り、時計を見ていると30分経った。

 「スタートです。くれぐれも、商品ですから肌に傷つけないでくださいよ」注意され
る。
「わかっている。優しくオ○ンコしてやるよ」笑顔で飛び出した。
「さてと、どれを追いかけようかな?」マークはあるが、誰だか表示されないから、捕
まえてみないとわからない。
とにかく、手当たり次第に捕まえないと、目当てにはぶつからないから、男も運を掛け
て散った。

 そんな男から逃れようと、良子は木立に隠れていた。
(来ないで。来なくていいのよ!)男が近づいて来た。
「ザク、ザク!」靴音が聞こえ、鼓動も高まり「この辺だな、間違いないぞ」声まで聞
こえる。

 そして「いや~!」悲鳴をあげ、逃げる良子だが両手を繋がれているからスピードも
上がらない。
「逃げたって無駄だよ」男が追いかけて、あっさり掴まった。
男は見るなり「上玉じゃないか、運がいいや!」首輪に紐を付け、草むらに寝かせた。

 「許して。お願いですから見逃してください!」必死に頼むが「冗談じゃないよ、高
い金払ってきたんだ。決まり通りにやらせて貰うぞ」服を脱ぎだす。
「今夜は相手します。ですから今は許して!」
「今は今、夜は夜だ!」服を脱ぎ終えると襲いかかった。

 「いや~!」悲鳴を上げたが、悲鳴はあちこちから聞こえてくる。
「こんな上玉とはな!」乳房を握りながら肉竿のピストンを始めた。
「許して、もう許して…」レイプ同然の行為に涙が止まらない。

 しかし、そんな良子を無視して、ピストンのスピードを上げて登り切った。
「う~!」膣の中に放出されると「今夜もやるからな」笑顔で話して服を着ていくが
「う、う、う!」嗚咽を上げている。
「泣く事ないだろう、男はタップリ知ってるくせに…」侮辱の言葉を浴びせながら着終
えた。

 「さてと、オ○ンコもやったし、戦利品を連れて行くか」良子を起こすと紐を引いた。
「イヤ、こんなのイヤ。逃げないから解いてください」
「無理言うな。これが決まりなんだよ。紐が付いてないと、別な男に取られちゃうよ」
まるで犬のように扱われて歩かされて戻ってきた。

 戻ると、貴子も首に紐が付けられ、淫裂から精液を垂らし、同じように小華も垂らし
ていた。
見渡せば、皆が太股まで白い筋が出来ている。
(全員だわ、全員が掴まったあげくやられんだ…)皆が項垂れている。
建物に戻ると手錠と首輪が外され、浴室に連れて行かれ、女性達は真っ先に淫裂を洗い
だす。 

 浴室で体を洗い終えると、また首輪が付けられ、捕まえた男が首輪に紐を付けていく。
「明日までは、俺の所有なんでね」満足顔になっていた。
首輪を付けられると自由行動で、良子は紐引かれて散歩させられた。

 建物から出ると「おい、お前は犬だぞ、四つん這いで歩け!」命令される。
それには「イヤよ、私は人間よ」当然言い返す。
「俺の所有品だぞ、逆らったら、一生消えない焼き印が押されるが、いいのか?」

 「やります、犬をやります…」急いで四つん這いになり「そうだ、それでいい。それ
にしてもいい眺めだな」後ろから覗いている。
(イヤ、見ないで。さっきやったばかりじゃないのよ)淫裂を見られるのはイヤだった
が、指で広げられていく。

 「やめて。そんな事しないで下さい!」泣き声で叫んだ。
「犬のくせに、生意気言うな!」肛門に指が押し込まれる。
「どうだ、何とか言えよ」
「許して下さい、もう逆らいません!」謝るとやっと指が抜かれた。

 「わかったら、少し歩け!」四つん這いで歩いていると小華に会った。
「そんな…」唖然とした顔で見ているが、良子は(見られたくない、こんな姿だけは…)
顔を背けたままだ。
「お宅は犬ですか、いいですな」
「そちらこそ上玉でいいですよ。あそこを見せて貰えませんか?」

 「いいですよ、おい、座って足を広げろ!」小華も言われた通りに座ると、足を広げ
て淫裂を見せた。
「広げろ、もっと見せるんだ!」乳房が握りしめられ「うっ!」痛みに呻き声を上げな
らも。更に広げ、指でも広げた。

 「ほう、綺麗なオ○ンコですね。今夜は楽しみですな」
「お宅こそ立派なオ○ンコですよ。これでしたら200万は安い物です」笑顔で後ろか
ら淫裂を見ている。
2人の笑い声に唇を噛み、涙を堪える2人だ。

 だが、夜にはさらなる辱めが待っていた。
捕まえた男の相手をしなければならなず、大広間に集められ、舞台の上で抱き合わされ
る。
「許して。見られるのはイヤです!」

 「イヤでもやるんだよ。やらないと言うなら焼き印を押してやるぞ!」それには「我
慢します。ですから焼き印しないで!」と泣きながら承知する。
「そうだ、それでいい。タップリかわいがってやるよ」皆に見られながら肉竿で突かれ
ていく。
男達は笑顔で見ているが(酷い。何も人前でしなくていいのに…)女性は下を向いて涙
を流していた。

 やがて呻き声と共に放出され、別な男女が舞台に上がって、同じようにして胎内に噴
射されていく。
良子や貴子、小華も人前で淫裂を突かれ放出を受け、その後は男の部屋に連れ込まれ、
明け方まで相手をさせられた。
翌日も、女性は両手を手錠でつながれて追い回されていた。

 そして最後の日が来た。
「並べ、記念写真だ!」1人1人並ばされて全裸をカメラに撮られていく。
それには「写真は許して、セックスしますから!」土下座しても「ダメだ、それとこれ
とは別だ!」あっさり断られてしまった。
良子と貴子も撮られたが(イヤよ、もう写真はイヤ!)と泣き顔だ。 

 こうして、2人にとっては長い休暇が終わり、普段の生活に戻ったが、エステ通いは
やめる訳には行かなかった。
勤務を終えて2人が悦子のエステに行くと、小華が女性に話しかけられている。
「あれは、レズの相手をした人だわ」良子には見覚えがある。
「売春だけでなく、レズまでさせられて…」2人が見守る中、女性と一緒にエステ室へ
入って行く。

 「レズの方がいいわ。こっちは売春させられるし…」落胆しながら支配人室に入って
行くと「待っていたわよ。大事な話があるの」悦子から言われる。
「大事な話ですか?」
「そうなの。暫く、薬は飲まなくていいからね」

 「薬を飲まなくていいって、まさか、妊娠しろとおっしゃるのですか?」
「そうよ。妊娠して欲しいの」
「イヤ、イヤです。いくら何でも、妊娠はイヤです!」
「私もイヤです。子供を産むなんてイヤです」2人は土下座している。

 「勘違いしないで。妊娠は妊娠でも、あなたのお腹じゃないの。卵子が欲しいのよ」
「私の卵子ですか?」
「そうよ、世の中には卵子を作れない人がいるの。だから、譲ってあげるのよ」

 「待って、それって、違法よ、まだ法律が…」言おうとすると口に悦子の指が当てら
れ「そこまでよ。それ以上言ったら、責任持たないわよ」今までの笑顔に変わり、きつ
い顔になった。
(本気だ、本気で卵子の売買をする気だわ…)2人は黙り込んでしまった。

 「その代わり、男に抱かれるのは許してあげる」
「約束ですよ。もし、出されたら、間違いなく出来ちゃいますから」
「わかっているわよ。報酬は10万よ」笑みを浮かべるが(馬鹿言わないで、卵子は1
00万でも安いのよ。ピンハネする気ね)2人は黙ったままだ。

 悦子は更に「男はダメだけど、女には抱かれて貰うわよ」とも言う。
「れ、レズの相手ですか?」
「そうよ、今度、女性専用の商売を始めようと思ってね。男よりもいいでしょう」
「それはそうですが、女同士となると、ちょっと引けます…」

 「そこを頼むのよ。仕事の邪魔にならない程度でいいから」悦子は食い下がり「イヤ
なら、鈴木さんに焼き印を付けて貰うわよ」最後に脅しを入れる。
「やります、やりますから、焼き印だけはしないで下さい」
「私もそうしたいの。こんな上玉に傷は付けたくないのよ」笑顔で2人の尻を撫でるが
(触らないでよ、あんたに触られるくらいなら売春のほうがましよ)そう叫びたかった。