「哀れみの女刑事」

                             赤星直也:作

第16話 人工島


 翌日の夜、麗華は3人を連れて町に出て、オーナーになっている酒場へと向かった。
2人は鈴木に連れられて知っているが、小華は初めてだ。
「姉御、珍しいですね」支配人が声を掛けてきた。

 「景気よさそうじゃない?」
「そうなんです。それで、人手が足りなくて困っていまして。店を手伝う女が欲しいん
ですが…」
「わかった、手配しておく。今夜だけなら、この3人を使ってもいいわよ」
「それは助かります。是非、お願いします」3人は麗華を残し、支配人の後ろを歩いて
部屋に入った。

 「早速ですが、着替えて貰わないと」ロッカーから制服を取りだし「これなら。合う
と思うけど」1人1人に手渡し「直に着ろ、下着は着けるな」命令する。
「わかりました」素直に返事をしてから着替えていくが、3人は麗華の言いつけにより
下着は着けていないから、すぐに全裸になった。

 それを見て「パイパンか!」支配人が驚いている。
(好きで剃っているんじゃないわ。無理矢理やられたのよ)怒鳴りたいのをこらへ、渡
された制服を着込んだが「そんな…」声を上げた。

 制服はワンピースだが、胸の部分がハートの形にくり抜かれ、乳房の膨らみが覗いて
いおり、変に動けば乳首まで飛び出す代物だ。
更に、両脇には腰骨までのスリットが入っている。

 「いいね、お似合いだよ」支配人は確かめるかのように眺めると、良子のくり抜きに
手を入れた。
「な、何をするのよ!」慌てて手を押さえると「教育だ。お客はこうするけど、逆らっ
たらダメだぞ。絶対にな!」入れた手が乳房を揉みだす。

 「やめて、その気はないから!」
「お前がイヤでも、客は喜んでやるんだ。金のためだから我慢しろ!」更に揉み乳首も
摘み「うっ!」(張り倒したいけど…)呻き声を上げて堪えた。

 「そうだ、それでいい。ここにもされるぞ!」スリットから手を入れられ、淫裂を撫
でだす。
「やめて。そこだけは…」首を振るが手を抑えはしない。
「そうだ、絶対手を押さえるな。次はお前だ!」小華の乳房を触りだすと「やめて、お
願いよ」たどたどしい日本語で泣き顔になっていく。

 「泣くな、これくらいでどうする。体を売ってる奴さえいるんだぞ!」そう言われれ
ば黙るしかなく、乳首や淫裂を触られても、小華は黙って堪えた。
その後、貴子も触られたが、やはり我慢した。

 支配人から指導を受け、店内に戻ると、先輩と一緒に客の隣に座らせられた。
「新入りか、いい顔してるね」酔った客は真っ先に乳房を触り、その後で淫裂を触って
いくが「パイパンじゃないか!」驚いている。
(恥ずかしい。性器まで触られるなんて…)項垂れたまま、されるがままにしていた。

 そうこうしている内に、時間だけが過ぎて、麗華の姿が見えなくなり(もしかして、
取引をしてるのでは?)カウンターの脇にあるドアが気になっている。
貴子と良子が度々ドアを見つめていると、小華も意味が飲み込めたのか、ドアを気にす
るようになっている。

 3人が見張るようにしていると、中から麗華と見知らぬ男が出てきたが、小華は驚い
たようだ。
(誰よ、あの人は?)小華の驚き顔に2人も脳裏に焼き付けた。
麗華は男と暫く話してから別れ、再び席に座って支配人と話して、12時には良子達と
一緒に屋敷に戻った。

 翌日、まだ明け方だというのに、屋敷の中が騒々しくなっていた。
「起きるのよ!」良子と貴子は真美に起こされた。
「どうしてこんな早くに…」
「いいから服を着るのよ、急いでよ」異様な雰囲気に急いで服を着ていくが(もしかし
て、ガサ入れがあるのでは?)閃いている。

 服を着終え、部屋の外に出ると「こっちよ、来なさい!」良子達3人が真美に呼ばれ
「暫く、隠れて貰うわ。急いで!」ワゴン車に乗せられた。
「いいかい、こいつらに手を出したら麗華様からお仕置きだよ。やりたかったら別な女
にするのよ」
「わかりました。絶対に手は出しません。それにしても、いい顔してるしね」
「顔だけじゃないよ。スタイルも最上品なんだから。とにかく、頼んだよ」

 「わかりました」真美に見送られてワゴン車は走り出した。
(どこに行くのかしら?)不安そうな顔に手下が気づいたのか「安心しろ、殺しはしな
い。それに、手も出さないから」と告げる。
「殺さないのはわかったけど、これからどうなるの?」

 「息抜きだ、お前さん達3人だけはな」
「他にもいるの?」
「行けばわかるさ」それだけ言うと黙り込んでしまった。
(いよいよ、アジトに行くんだ。もしかしたら、そこに麻薬があるかも…)強ばった顔
になっている。
3人はこの状態なら逃げられるが、アジトを突き止めたかったから、逃げようとはせず
に言いなりになっている。

 そんな事とは知らず、ワゴン車は走り続け、いつしか、潮の臭いが漂いだした。
「海だわ、海が近い!」その通りで視界に真っ青な海が見え、ワゴン車はそれでも走り、
海岸線まで来た。
「降りろ、休憩だ!」ワゴン車が停まり、ドアが開いて3人が降りると、島が見えるが
「あそこは一体…」呆然と見つめている。

 「楽園だよ、お前達3人だけだが。他の女には地獄だろうな」
「どういう事よ、教えて!」
「教えてもいいけど、条件がある」
「何なのよ。もしかして、私の体なの?」
「そうだ、しかも3人だ。『オ○ンコさせろ』とは言わないから、オッパイとあそこを
見せて、触らせろ!」」

 「そんなのイヤ。弱みを握って、高飛車に出るなんて最低よ」
「何とでも言え。やらせないならこれからの事は一切、教えないぞ!」
それには3人が顔を見合わせた。

 「これからの事もあるし…」
「セックスだけはしないし…」
「触られるだけなら…」意見がまとまった。
「触ってもいいわ。その代わり、絶対にレイプしないと誓って!」
「わかっている、そんな事はしない。ただ、抜きたいだけなんだよ」
「約束よ…」そう言うと3人は服を脱ぎだした。

 それを見て、手下達はチャックを引き下げ、肉竿を露わにしていく。
(不潔。オナニーしたかったら、陰でやりなさいよ!)やはり、オナペットはイヤだ。
それでも、これからの事もあり、次々と脱いで全裸を晒していく。

 「手を退けて。オ○ンコが見えないよ!」
「入れないで。約束よ」渋々手を退け淫裂も露わにした。
「凄いや。こんな上玉は、滅多にお目にかかれないぞ!」
「そうだよ、オッパイだって…」取り憑かれたかのように、乳房と淫裂を触りだした。

 「ダメ、順番よ、乱暴にされたら痛いだけなの!」
「わかったよ、順番で触るよ」物わかりのいい手下達だ。
それというのも、麗華に告げ口されたら大変だから気を遣っている。

 「柔らかい。それに、オ○ンコも綺麗な形だ…」右手で淫裂を触り、左手で肉竿を擦
っていく。
(不潔よ。でも、セックスされるよりはいいし…)手下達は代わる代わる3人の乳房と
淫裂を触りながら肉竿から白い液体を噴射させた。

 「みんなが出したから、もういいわよね?」
「いいよ、服を着ても」満足そうに全裸を見ており(イヤらしい目だわ。下手をすれば
レイプされかねない。でも、うまく利用できるかも…)3人は服を着て元の姿に戻った。

 「今度はそっちの番よ。あそこは何なの?」
「島だよ。人工の島さ」
「人工の島って、どういう事?」
「造った島なんだ。でも、人が住めるようにはなっている。病院もあるしね」
「だったら、何の苦労もないわよね」
「勿論さ、ただ奴隷だけは別だよ」

 「奴隷なんて、いるの?」
「いるよ。奴らがこの島を支えていると言ってもいい」
「奴隷って、どこから連れてきたの?」
「中国だよ。それに、組織から逃げようとしたりした奴さ」

 「それじゃ、見分けが付かないわよ」
「付くよ。行けばすぐにわかる。それから、この事は麗華様には内緒だぞ。オッパイや
オ○ンコ触ったのが知れたら、俺も奴隷にされちゃうかも知れないし…」
「そんな事なら、触らなければよかったのに」

 「我慢できないよ。こんな美人なんだから」服の上から乳房が触られた。
「やめてよ。もう触らない約束よ」
「わかった。触らないよ」素直に手を引いた。
(麗華と聞いただけで、おとなしくなるなんて…。でも、ここはどこかしら?)思案し
ていると船が近づいてきた。

 「あれで行くの?」
「そうだ、あれで行くんだ」その言葉通りに、はしけには、船が横付けされる。
「行くぞ、乗るんだ!」手下と一緒に乗り込んで島に向かった。

 乗り込んでから10分程で島に着いた。
島は人工的に造られたため平坦で、建物も規則的に並んでおり、3人はその中で豪華に
造られた建物に入れられた。
「来たわね。特上の3人が!」女性が出迎えた。

 「手を出したらお仕置きだよ。麗華様からの命令だ!」
「それは男よ。女同士でオ○ンコはできないわよ」
「指があるぞ、指が…」
「指はいいのよ。後はやるから行きなさい!」

 「わかった、行くよ。麗華様には連絡しといて!」
「わかっているわよ。ほら、行くのよ!」女性は手下を追い払い「後藤沙羅というの。
よろしくね」名を名乗った。
「後藤さんですか、これからどうなるのですか?」
「休息よ、ここでのんびり暮らすの。今までとは行かないけど、不自由はないはずよ」
沙羅は3人を2階に連れて行く。

 「ここが、あなた達の部屋なの。3人一緒よ。それに、服も要らないの」
「ここでも、ヌードですか?」
「そう。この部屋にいる限りは裸なの。ほら、脱ぐのよ」そう言われれば脱ぐしかなく、
屋敷の時と同じく全裸になった。
「噂通りにいい体ね。これから身体検査をやるわ」目を輝かせ、3人の乳房と淫裂を見
比べながら沙羅も脱ぎだした。

 そして、脱ぎ終えると「まずは、あなたから!」小華の乳房を触りだす。
「イヤ。女同士はイヤ!」泣きながらも拒まず、沙羅の思うがままにさせる。
「泣く事は無いわよ。いずれわかるわ」唇も重ねてから乳首も吸い「う、う、う!」嗚
咽を上げても、気にする様子もなく、淫裂を触わり続け指も入れた。

 「次はあなたよ」良子も同じようにされ、嫌々ながらされるがままにしている。
その後、貴子も同じ事をして「今度は、私にするの、3人でね」沙羅はベッドに寝た。
それには顔を見合わせる3人だが頷いてから沙羅に抱きついていく。
「そうよ、それでいいの…」乳房や淫裂を触られ満足顔をしている。

 こうして、30分程沙羅を愛撫すると「行く、行く~!」淫裂から淫汁を流したまま、
動こうとはせずに「ハア、ハア!」荒い息使いで天井を見ている。
それを黙ったまま見ていると「島を知りたいでしょう?」ポツリと言う。

「はい、これから住む所ですから」
「それなら着替えて」クロゼットを指さし、そこを開けると服がぶら下がっている。
「下着はスリップだけよ、しかもミニなの。他は付けちゃダメ」
「生理の時はどうすれば?」
「確認されたら、特製のを履くの」

 「そんな、生理のチェックだなんて…」
「イヤなら、履かなくていいわよ」
「受けます、チェックを」
「そうした方がいいわよ」沙羅も起きあがり服を着だした。

 服を着込むと、沙羅の案内で島を歩いて行くが、建物が気になった。
「ここは何ですか?」
「工場よ。リサイクルの工場なの」
「あそこは?」
「真水を造るの」このように、次々と質問しながら歩いていくと、殴られている工員と
出会った。

 「ほらほら、何やっているのよ!」
「仕事をさぼっていやがるから、ヤキをを入れようよと…」監督者らしい男が言う。
「あまり、無理させないで。これからが大事なんだから」
「わかりました。来い!」髪の毛を掴まれ、顔を上げると男は驚いた顔になった。

 それは男だけでなく、小華の顔も強ばっている。
「ほら、行くんだ!」引きずられていく男に「あの人は?」良子が尋ねた。
「工員よ。産廃の再利用担当だったと思う…」
「日本人じゃないのね?」

 「そんな事聞かないの。それが身の為よ。それより、夕方には面白いのがあるのよ」
「面白いのですか…」
「そう、夕方にわかるわ」笑顔で話す沙羅だ。

 その後も説明を受けながら戻ってきたが、小華の顔色が悪い。
「小華、どうかしたの?」心配そうに声を掛けても「う、う、う!」泣くだけだ。
「ホームシックよ、時期に慣れるわよ」沙羅はあっさり言うが(何かあるわ、様子がお
かしいし…)見守る良子と貴子だ。