「地獄の囚人」

                     赤星直也:作
第21話 出所

 翌日の昼休みに桐子は洋子に呼ばれた。
「妙子、大変な事になったわね」
「何の事ですか?」

 「言わなくていいわよ。あの入れ墨を見て全てがわかったの…」その言葉に桐子は嗚
咽を上げながら蹲った。
「泣かなくていいわよ。逆らったらあの子のように殺されたかもかもしれないし…」桐
子の背中を撫でていく。

 「こうするしかなかったんです…。生きる為にも…」
「そうよ、それでいいの。この事は誰にも言わないから安心して」
「ありがとうございます。恩は一生忘れません」泣きながら返事をした。

 そこに「ここにいたのね。妙子、今夜は付き合って貰うからね」美香と顕子が現れた。
「そうよ、今夜が最後お仕置きよ」
「イヤ、痛いのはイヤです!」
「痛いのばかりじゃないわよ。気持ちいいのもしてあげるわよ」
「そうよ、今夜の衣装は特別製を用意して置くからね」2人はそれだけ言うと去った。

 そして、夕方になって「新藤妙子、出なさい!」和子が迎えに来た。
(行きたくない。でも、行かないと…)黙ったまま檻から出ていくと、洋子達が心配気
に見つめていた。

 桐子は和子に連れられて、刑務官宿舎に向かうが「ここで着替えてよ」途中の部屋で
着替えをさせられた。
(イヤよ、こんな姿なんて…)黒の隠す役目をしない下着を着せられ、乳房と淫裂が剥
き出しになっており、さらに首輪も掛けられた。

 「いいわよ、今夜は可愛がってあげるからね」ブラジャーから飛び出した乳房を掴み
握りしめたが「うっ!」痛みに声も出せない。
「これくらにして置くけど、本番ではこうはいかないからね」手を退け、桐子を宿舎の
広間へと連れ込んだ。

 「待っていたわ。早速、ショーを始めましょうよ!」その言葉に音楽が流される。
(やるしかないわ…)覚悟を決めて音楽に合わせて踊り出すと、その踊りを刑務官が見
ている。
(見ないで、お願いですから…)作り笑顔をし、乳房を揺らせながら踊りだす。

  踊りは10分ほどで済んだ。
「妙子。本名は片山桐子だったわね。ここでの出来事を喋る元気ある?」それには黙っ
たままだ。
「漏らすのは勝手だけど、これを見て!」分厚い本を見せた。

 それを見るなり、桐子は声を上げて泣きだした。
「そうよね。こんな写真が表沙汰になったら、死ぬしかないわよね」
「そうよ。こんなオ○ンコ写真集が表沙汰になったら、困るのは桐子だもんね」その声
で刑務官達が笑い出す。

 その笑いの中で「お願いです。誰にも言いませんから、その写真だけは、なかった事
にして下さい!」皆の前で土下座した。
「そう下出に出られたら考える。とにかく、ビデオもあるのよ。見る?」
「見たくありません…」泣き声が大きくなった。

 「見たくないならそれでもいいわよ。ここを出たら何をするか知っているわよね?」
その問いには大きな声で泣き出した。
「泣いたってダメよ。言わないなら、こうしてあげるから」桐子の衣装が剥ぎ取られて
いく。

 「やめて。お願いです!」叫んでも数人係で、アッという間に生まれたままにされた。
「あら、いいわね。これは一生消えないそうよ」淫裂に彫られたバラの入れ墨が鮮やか
に見えている。
「見ないで。お願いです!」隠そうとするが隠せない。

 「何をするか言うまで、お仕置きよ!」両手が後ろ手に縛られ、Yの字で逆さ吊りに
された。
「降ろして。お願いです!」泣き叫ぶと「ちゃんと言えるようになるまではお仕置きよ」
美香達はムチで桐子を叩きだした。

 「ギャ~!」悲鳴を上げるが、ムチは止まらず全身に赤い筋が出来ていく。
「お許し下さい。ここを出たら、体を売って男に抱かれます!」
「やっと言えたわね。でも、遅かったから、もう少し痛い思いよ」今度は淫裂にローソ
クが入れられた。

 「イヤ。ロウソクは入れないで~」叫んでも膣の中にスッポリ収まり、火が灯される。
「やめて。お願いですから火を消して!」溶けたろうが淫裂に流れ叫んでいる。
「まだ消すのは早いわよ。あなたの職業は何なの?」

 「弁護士です。それに…」言葉が途切れた。
「それに何よ。言わないならここにもよ!」肛門にもロウソクが押し込まれ、火が付け
られ「ギャ~!」溶けたろうが流だし悲鳴を上げた。

 「熱いでしょう、もっと熱くなるわよ」吊り下がった体を揺すった。
当然、溶けたろうが流れ出して「ギャ~!」また悲鳴が上がった。
「しょ、職業は弁護士です。それに、売春婦しています…」言い終わると声を上げて泣
きだした。

 「そう、売春婦なんだ。これからも続けるの?」
「はい、命令された通りに売春を続けます…」
「そう、それならいいわ。ここでの出来事はどう説明するの?」その問いには黙ったま
まだ。

 「返事はどうなのよ」乳房が叩かれ出した。
「ギャ~!」悲鳴を上げ体を揺らせていく。
「何もありませんでした。普通の刑務所です…」顔を歪めて言う。
「そうよ、何もなかったのよ。もし、何かあったら、あなたのビデオと写真が証拠品に
なるしね」

 「それだけじゃないわ。この入れ墨も証拠として、裁判所で見せる事になるわよ」そ
う言われて泣き声が更に大きくなった。
(そうよ、あの写真とビデオが証拠になるんだ…)桐子は心底から沈黙を決め込み「何
もありませんでした。囚人への虐待もありませんでした…」涙を流しなら答えた。

 「やっとわかったようね。痛い思いは許してあげる」ロープが解かれ逆さ吊りから解
放された。
「何をするかわかっているわよね。あんたが先にやるのよ!」レズ用ディルドーが渡さ
れた。

 「わかりました。私がお相手します…」項垂れて股間に取り付けていく。
その間にも刑務官達は服を脱いで、下半身を剥き出しにしていく。
(いつまで、こんな事をやらされるかしら?)不安を感じながら、股間にそそり立った
ディルドーを取り付け終えた。

 「私の準備は良いわよ」桐子を抱きながら仰向けになっていく。
「顕子、誰とやるの?」
「隆よ、隆とセックスするの」目を閉じ妄想している顕子に覆い被さり、ゆっくり淫裂
に押し込んでいく。

 「隆、いいわ。乱暴にしてもいいわよ」桐子の腰を押さえて催促し(こうなったら、
とことんやってやる!)意を決め、腰を密着させた。
「あ、あ、あ~。隆のオチンチンが入っている~!」顕子は桐子の手を掴み乳房を掴ま
せた。

 仕方なく、それに答えるべく、乳房を握りしめながら腰を動かしていくと「ヌチャ、
ヌチャ!」と音と共に淫裂からは淫汁が流れてくる。
「隆、いいわ、凄くいい!」桐子の腰を押さえて喘ぎ声を上る。
(狂っている。ここは皆が狂っている!)そう思いながら腰を振り続けた。

 そして翌日、涼子との約束通りに出所した。
出所すると、直ぐに勤務先の法律事務所を訪ねた。
「ご苦労だったね。で、どうだった?」いきなり所長の小室が尋ねた。

 「色々調べましたが、これといったのはありませんでした…」今まで受けた虐待を封
印した。
「そうか。あそこは何かあると思ったのにな」残念そうか顔をする。

 (小室さん、許して下さい。ホントは言いたいのですが、言えないんです…)項垂れ
て小室の顔をまともには見る事ができない。
そんな桐子を察したのか「とにかく、体を休めた方がいいよ」と3日の休暇を与えた。
「わかりました。そうします」それを素直に受けて事務所から出た。

 事務所を出て、久しぶりに繁華街を歩いていると「待っていたよ、桐子!」後ろから
声がする。
振り返ると2人が立っていて「あ、あなた達は…」見覚えのある顔に声も出ない。

 立っていたのは劇場の支配人と、顕子の弟の斉藤健太で「覚えていましたか。立花幸
平ですよ」桐子の手を握る。
「な、なんのようですか?」
「頼みたい事がありましてね。ここでは何ですから…」

 「今、いそがしいですから…」
「そうは行かないな。あの事を知られたら困るだろう?」健太は桐子を睨む。
「わかりました。話を伺います」
「そうこなくちゃ。案内するよ」桐子は2人に連れられ、繁華街にあるビルに入って、
事務所に連れ込まれた。

 「片桐先生。早速ですか、出所後の素っ裸を見せて貰えませんか?」ドアを閉めるな
り立花が言い出した。
「イヤです。もう、ヌードはイヤです!」
「そうは行きません。出所記念の写真も撮らないとね」カメラをセットしていくが(脱
がないわ。ヌードにはならない…)黙ったままだ。

 「先生、刑務所での約束忘れたのかな。この写真集がどうなってもいいんだね?」桐
子のレイプ写真集を見せる。
「やります。お願いですから、それだけは…」堪えきれず涙声だ。
「わかっているならいいです。まずは素っ裸ですからね」その言葉にボタンに手を掛け
脱ぎす。

 服を脱ぐと、下着も脱いで全裸になった。
股間は相変わらず絨毛が剃ってあり、淫裂にのバラが目立っている。
「ほう、あなたはバラですか。私も客になりたいですね」立花は桐子の淫裂を撫で「や
めて下さい!」その手を押さえ声を上げた。

 「立花さん。そんな事より、先にやる事があるでしょう?」
「その通りです。面目ない」頭を掻きながら手を退けた。
「片山さん、まずは両手を広げて!」桐子は指示された通り、2台のカメラの前で股間
から両手を退けていく。

 (撮らないで。ヌードは撮らないで…)太股が震えている。
「顔も上げて!」項垂れた顔を上げ、カメラを見つめた。
「そうです、いいですよ」2人はスイッチを押したのか、閃光が瞬いた。
(私の性器が撮られた…)桐子の顔色が蒼白になっている。

 「もっと、笑顔になって下さい」そんな桐子に、無理な注文が付けられた。
(やるしかない。どんな事でも…)売春を他人に知られる訳には行かないから、言われ
た通りにしていく。

 「いいですね。座って思い切り足を開いて下さい!」Mの字開脚をさせられた。
両手で足を押さえたまま笑顔を作り、それを正面から2人が撮っていくが、今の桐子は
それを拒む気力すら消えている。 

  撮影は1時間ほどで済んだ。
「片山さん、僕もあたなを買いますよ」立花が服を脱ぎだした。
「イヤです。今日はイヤです!」
「そうは行きません。はい、5万です」札を桐子に投げたが、拾おうともせずに蹲った
ままだ。

 すると「約束はどうなったのよ。あなたは、売春婦として生きていく約束もしたわよ
ね?」ドアから美智が入ってきた。
(言いたくない。あんな事は…)そう思いつつ「私をお買いあげいただき、ありがとう
ございます」正座し涙声で頭を下げ「そうよ。それがあなたの仕事よ」勝ち誇った顔の
美智だ。

 「わかったら、客として扱って欲しいな」全裸になると、立花は桐子の前に立った。
「お口のご奉仕からさせていただきます…」両手で肉竿を掴み口を押しつける。
「いいよ。弁護士さんのフェラは最高だ…」満足そうに手を伸ばし乳房を揉んでいき、
それを拒もうともせず、口を動かし続けた。

 「凄いな、これは絵になるぞ!」斉藤はそれを撮りだしたが(チンポを咥えたのは撮
らないで…)首を振る事しかできない。
「フェラはもういいよ、早くやってくれ!」立花は勝手に仰向けになった。

 「それでは、私のオ○ンコで、ご奉仕をさせていただきます」
「後ろ向きでやれ。入っているのを見たい」言われるまま、背中を向けて馬乗りになる。
(まともだわ。これだと、まともに撮られてしまう…)カメラに怯えながらゆっくり腰
を沈めた。

 (きつい。まだ準備が出来ていない…)濡れていない淫裂は、肉竿が入ると痛みを感
じている。
それでも、堪えて腰を動かすと「いいね。オ○ンコに入っていくのが見えるよ」立花は
桐子の腰を押さえて動かしていく。

 (やめて。そんなに早くしたら、痛いだけよ)相変わらず辛そうな顔だ。
そんな桐子を斉藤が撮っているが「立花さん。オッパイ揉みながらやって下さいよ」
「わかった。こうか?」上体を起こし乳房を握りしめた。
(イヤ、オッパイはイヤ!)顔を背けながら腰を振ると「正面を向いて!」直ぐに注意
された。

 (セックス中は撮らないで…)作り笑顔をしながら腰を振っていると、膣の中に暖か
いのを感じた。
(射精だわ…)動きを停め、結合したままでいると淫裂から白い液体が流れていく。
「中出しですね」相変わらず斉藤が撮っている。

 「斉藤さん。今度は私が撮りますから、脱いだら?」
「オ○ンコしたいのは山々ですが、あいにく、お金が…」
「そんなの要らないわ。出所祝にやって上げますよ。それに、あなたが童貞を捧げた相
手ですからね」美智は勝手に承知した。

 「それでしたら、遠慮無く」斉藤も服を脱ぎだす。
(イヤよ。これ以上辱めないでよ)そう思っても、桐子は四つん這いにされ、後ろから
射精された淫裂に、また肉竿を押し込まれた。
「あ、あ、あ~」喘ぎ声を上げ、垂れ下がった乳房を揺らせ、髪の毛を振り乱している
と「いい眺めですね」2人の行為を今度は立花が撮っていく。