「淫らな病院」
 
                                赤星直也:作

第36話 再出発(最終話)

 病院から里奈が去ると、淳子は前にも増して横暴になり、その横暴には内藤も手を焼
いていた。
「困ったもんだ。何とかしないと…」何とかしたいが、淳子の後ろには理事達が付いて
いるから迂闊に手は出せない。

 内藤と江藤は話し合うが「理事達を味方に付けないと無理だな」「どうやって付ける
かが問題ですよ」なかなか良い案は浮かばない。
「いっそのこと、宮下を栗林に預けたらどうかな?」何気なく言った言葉が「いいかも
しれないよ。栗林君と仲直りもいいよ。向こうだって助かるだろうし」2人は栗林が医
師不足で困っているのを知っていた。

 「後釜はどうする?」
「甥っ子が医師をやっていたんだが、どうだろう…」
「栗林君の甥っ子か。それなら、いいじゃないか!」
「言いにくい事なんですが、女癖が悪くて、勤まるかどうかが問題でして…」

 「歳はいくつだ?」
「27ですが…」
「まだ若いから、仕込めばいいよ。女癖は朋美に相手させれば何とかなる。すぐに当た
ってくれ!」江藤の指示で、内藤は栗林と甥の高田に合った。

 栗林は承知し、高田も再出発したいと承知して、話がまとまった。
2人が承知すると、理事会が開かれ、人事異動が承認され、淳子は病院から去り、変わ
って、高田が赴任する事になった。

 理事会の決定から、2週間後に淳子は病院を去り、代わって高田が赴任した。
赴任に当たり、内藤は朋美と未姫に引っ越しの手伝いを頼み、2人も承知して手伝って
いる。

 「すみませんね。何せ一人身なもんで…」
「気にしなくていいわよ、これは、洗った方がいいわよ」
「お願いできますか?」
「任せて。これくらい出来るから」2人は部屋に運ばれた衣服を洗濯し、部屋も掃除し
ていく。

 部屋の荷物もほぼ片づいた頃、未姫の携帯が鳴り、病院から呼び出しを受けた。
「悪いけど、失礼するね」未姫は早足で病院に向かい、朋美と高田だけになった。
高田は未姫がいなくなると「朋美な未姫さんよりも綺麗だね」褒めだす。
「そうかしら、姉さんの方が綺麗よ。オッパイだって大きいし…」

 「それだったら、確かめないと。オッパイ見せて!」朋美を押し倒して、シャツを捲
り上げたす。
「やめて。声をあげるわよ!」
「出してもいいよ。でも、これが表に流れるよ」それは朋美が処女を喪失した時の写真
だ。

 「どうして、あなたがそれを…」それだけ言うのがやっとだ。
「ある人から買ったんだ。2千万も払って。だから、元を取り返さないと…」高田はシ
ャツを剥ぎ取り、スカートも脱がして、下着だけにした。
「いいね。ピンクもいいもんだな」ブラジャーに手を掛けると「許して。セックスはし
たくないの…」泣き声になっている。

 「僕は、毎週出さないと、おかしくなるんだ!」乱暴に捲り上げて、乳房に顔を埋め
た。
「やめて、お願いです!」突き放そうとするが、乳房を握られて、乳首を吸われると「
あ~!」喘ぐ声をあげ、力が抜けだした。

 「オッパイが弱点だね。ここはどうかな?」今度はパンティを引く下げていくが「や
めて、それ以上しないで…」言葉も力がない。
高田はパンティを膝まで下げると、一気に足から抜いて、朋美を全裸にした。
「綺麗な体だ。これなら。僕の子を産むにふさわしいな…」朋美を見ながら、高田も服
を脱いで全裸になった。

 「イヤよ。セックスはイヤよ!」泣き声をあげ、両手で股間を覆うが「そうはいかい
な、僕の子を産んで貰わないと」そう言うと抱きつく。
「イヤ。そんなの、勝手に決めないで!」逃れようとするが、淫裂に肉竿が入った。
「痛い…。痛いからやめて!」顔を歪めると「悪かった。ゆっくりやるよ」その言葉通
りに、乳房を愛撫しながら少しずつ、淫裂深く入りだす。

 (痛くない。これなら、気持ちいいくらい…)今まで乱暴に扱われたから、高田の愛
撫に淫裂も反応していく。
「もういいだろう。行くよ!」肉竿のピストンが始まった。
「ピシャ、ピシャ!」乾いた音がしていたが「あ、あ、あ~!」朋美が声をあげ出すと、
淫裂から淫汁が流れ「ヌチャ、ヌチャ!」と粘っこい音に代わった。

 高田は肉竿の動きを速め、膣奥まで突き刺すと、朋美の声も大きくなっていく。
「朋美、出すよ!」「イヤ、お腹はイヤ!」拒むが、膣奥には暖かい異物が漂っていく。
「イヤよ。妊娠はイヤ!」泣きながら起きあがり、浴室に入って体を洗い出す。
「妊娠だけは避けたい…」淫裂を丁寧に洗い終えると、濡れた体で戻ってきた。

 「朋美。拭いてやるよ!」高田はバスタオルで、濡れた朋美を拭いていく。
乳房、淫裂と、もれなく拭くと「もう一回やりたいんだ。やらせてくれ!」また抱きつ
いた。
「やったばかりよ。体が持たないわよ!」拒むが、四つん這いにされ(悪い人じゃなさ
そうだけど、妊娠はイヤだし…)淫裂から淫汁を垂らしながら考えた。

 高田は2回目の噴射を背中に出して終えたが「悪かったな。俺は興奮するタチでな。
それで、何回も失敗してる…」素直に打ち明けた。
「何人をレイプしたの?」
「人聞き悪い事言うなよ。レイプはしてない。大げさに広がっただけだ!」

 「信用できないわ。私をレイプしたんだから!」
「謝るよ。責任取るから、俺の子を産んでくれよ」
「イヤよ。まだ産みたくないわよ」2人はやりとりしてから「もう一回やらせて!」高
田が抱きついたが「イヤよ!」そう言いながらも、朋美は拒まなかった。

 高田の引っ越しが終わると、皆と同じく診察を行っているが、専門外の内科を任せら
れている。
「朋美。言いにくいんだけど、専門は婦人科なんだ…」朋美にだけ、打ち明けた。
「じゃ、内科はダメなんだ!」

 「ダメじゃないよ。タップリ修行してるから平気さ。それより、抜きたいんだ。いい
だろう?」
「勝手に出したら。私は慰安婦じゃないの!」
「だったら、嫁になれ。あの写真を見ながらオナニーする身になってくれ!」

 「勝手にオナニーでもやりなさいよ。誰が、お嫁になるもんですか!」強がりを言う
が(悪い人じゃないから、お嫁になってもいいけど…)踏ん切りが付かない。
「そう言うなよ。今日は非番だろう、待ってる。来なかったら知らないからな!」半分
脅すのが、朋美はイヤだった。

 それでも、診察を終えると、高田のマンションに向かう。
「待ってたよ。これ飲んで!」小さなテーブルに、ビールと一緒にあり合わせの総菜が
置かれてある。
「これじゃ、体に悪いわよ。栄養を考えないと…」
「そんなの、無理だね」確かに、高田の言う通りだ。

 「それより、朋美の裸が見たいんだ」
「お腹に出さないって、誓える?」
「誓う、だから、見せて!」その言葉に朋美は服を脱ぎだした。
パンティ、ブラジャーと脱いで、全裸になると「一人だけヌードはイヤ、亮太さんも脱
いでよ!」両手で乳房と淫裂を押さえ言う。

 「わかった、脱ぐよ」全裸になると朋美に抱きつき、乳房を撫でて淫裂を肉竿で突く
が、朋美は拒まなかった。
そんな事が繰り返され、何時しか朋美は自分から高田の元を訪ねるようになっていた。

 「これ食べるのよ。総菜だけ食べちゃダメよ」自分が作った料理を並べる。
「ありがとう。今夜もいいだろう?」
「お腹に出さないでね」「わかってるよ」2人は全裸になって抱き合った。

 だが、世間は狭い。
朋美が高田と元へ通うのが、病院内に知れ渡った。
勿論、未姫と内藤の耳にも入り「内藤さん、妹の事で…」院長室を訪ねた。
「俺も困ってな、風紀を乱したくないし…」
「話だけ聞きましょうよ。それから処罰を考えて下さい」
「俺もそう思う。診察が終わったら来てくれ」内藤も、事を荒立てたくはなかった。

 そして、診察時間が過ぎ、患者がいなくなると、院長室には4人が集まっていた。
「亮太、どういうつもりだ!」
「おじさん。言いたい事はわかってる。でも、朋美とは別れないよ、俺、本気だよ!」
今までとは違う亮太に、驚いたか内藤の声が停まった。

 「朋美、あなたはどうなのよ?」代わって未姫が問いただすと「亮太さんと一緒にな
りたい…」小さな声で言う。
「それ、本心なの?」
「嘘じゃない、お嫁になりたい!」それだけ言うと、泣き出した。

 「わかった。亮太、責任持てるか?」
「勿論さ。朋美となら巧くやっていく自信はあるよ」その言葉に内藤は暫く沈黙し「わ
かった。一緒になれ!」大きい声だ。
「朋美、一緒になろうな」
「はい。一緒になります!」2人は抱き合うが「おい、外でやれ!」内藤は機嫌悪く2
人を追い出した。

 「内藤さん。めでたい事だから、そんな顔しないで」
「悪かった。あいつだけ、幸せになると思うと、腹が立ってな…」
「内藤さんだって、幸せじゃないですか」
「どこが、幸せというんだ。結婚もできず、1人で暮らすのがのが幸せか?」
(内藤さん寂しいんだ…)初めて知った事実に、言葉が出ない。

 「俺だって、妻が欲しいよ、未姫みたいな妻がな」その言葉に、未姫が泣き出した。
「私だって、お嫁に行きたいわ。内藤さんのお嫁に…」沈黙が続くが「いいんだね、俺
の妻で!」内藤は未姫を抱きしめ、白衣を脱がしていく。
「私こそ、内藤さんの妻でいいの?」未姫も内藤のベルトを外し、ズボンを下げていく。

 「勿論さ。未姫次第だけど…」白衣を脱がすと、スカートを脱がした。
「私でよかったら、お嫁にしてください…」ズボンを脱がすと、パンツも脱がす。
「こっちからお願いするよ、未姫!」パンティを脱がすと、机に仰向けに寝かせ足を開
かせる。

 「はい。喜んで!」「決まったな!」内藤は肉竿を淫裂に押し当てた。
「ゆっくりして。急ぐと痛いし…」
「わかってる…」肉竿がゆっくり未姫の胎内に入っていく。
「幸せよ、私幸せ…」「俺も幸せだ…」肉竿がすっぽり収まり、ピストンが始まった。

 「いいわ…。内藤さんのチンポが凄くいい…」
「俺も未姫のオ○ンコが気持ちいい…」
「オ○ンコというのはやめて…。妻に失礼よ…」
「悪かった…。セックスが気持ちいよ…」
「私も気持ちいいの…」その言葉通りに、淫裂から淫汁が垂れていく。

 「未姫…。産んでくれるよな…」
「勿論…。朋美より先に産む…」
「頼んだよ…」それと同時に膣への噴射が始まり「う~!」唸り音と共に「暖かいわ、
膣が暖かい!」淫裂から白い液体が流れた。

 それから数ヶ月後、二組の合同結婚式が行われた。
式場には病院関係者が参列し、淳子や栗林夫婦もいる。
式は盛大に行われ、最後に新婦と新郎が参列者を送る式が始まると、次々と挨拶する中
「未姫、あれは消したから安心して、人の幸せは邪魔しないわ」淳子が耳打ちする。

 同じように真希子も「あれ、処分したから安心して」耳打ちした。
(そうなんだ、全部なくなったんだ…)負い目が消え、笑顔がいつになく輝いていた。
合同結婚式をきっかけに、旧理事と新理事も仲違いが解けて、運営に支障がなくなり、
栗林とも連帯感ができ、相互に医師の派遣をするようになった。

 未姫が栗林の病院に行くと「助かるわ、内科が不足してるよ」真希子が診察室に案内
するが、以前のように、ヌードになる事はなく、下着を着けたまま白衣を着込んでいる。
「未姫さん、おめでたなんですってね?」
「はい。恥ずかしいけど、出来ちゃって…」

 「内藤さん、激しいの?」
「そんな、激しいかどうかは、知りません…」そう言いながらも、顔が赤らんでいく。
「それじゃ、お願いね」真希子が出ていくと「今夜は、どうやって抱かれようかな。赤
ちゃんに悪さしない、あれかな?」横臥位で抱かれる妄想をしている。
同じように朋美も「今夜は、私が馬乗りになる番だわ」騎乗位を妄想していた。

~完~