『ツレがスケベ小説に染まりまして…』
    
                           とっきーさっきー:作
第15話 浴槽の中で生まれたピュアな恋


 涼花の身体が弾んだ。
吾朗の両腕が、彼女のヒップを下から持ち上げたのだ。
お湯の浮力も生かしてはいる。
けれども鍛えられた男の筋力を主役にして、腰を上下させた。

 「あっ、ああぁんっ、入ってるぅ……はあぁ、出ていっちゃぅっ……」
涼花が可愛らしく鳴いた。

 両手の指を吾朗の首の後ろで組ませて、ギュッと身を縮込ませてしがみついていた。
出し入れされるペニスの感触に、背中を反らせて、丸めて、吾朗と深く結びつき合う
腿の付け根で、強く強く男の身体を挟み込もうとする。

 「はぁ、くはぁ……涼花のなかぁ、ヌルヌルして……気持ちいい……」
「あくぅ、ふぅんんっ、いいからぁ、そんなこと言わなくていいからぁ……涼花のオ
マ○コ、もっと突いて……グチャグチャにしてぇっ!」

 浴室の壁に反響する男女の嬌声。
けれども気になどしていない。
誰かが聞き耳を立てようが、また誰かが鼻息を荒くして、硬い分身や、濡れきった割
れ目に指を這わそうとも。

 「くぐぅ、深いぃ……吾朗ちゃんの太いオチ○チンが、ふぁっ……子宮まで揺らせ
てるのぉっ!」
いつしか、涼花も動いていた。

 か弱い女の子のように身を任せるだけだった彼女は、吾朗に抱かれたまま腰を捻っ
た。
反らしては丸まる背中のラインもくねらせて、男のペニスを更に深く咥え込もうとす
る。

 雄々しく反り返った肉の棒を膣の壁に添わせて、膣奥に潜む幸福の扉を叩かせる。
「り、涼花ぁ! うぅ、はぁっ!」
「はひ、ひあぁっ! 吾朗ちゃんのオチ○チン……気持ちよすぎぃ! エッチなお肉
がぁ、はあぁ、痺れちゃうぅっ!」

 吾朗が呻いて、涼花が途切れ途切れの鼻声を連ねさせて喘いでいた。
無色透明な風呂の湯なのか。
それとも男との共同作業で滲ませた官能の汗なのか。
涼花の背中を光輝く水滴が浮き上がっては、サラサラと流れ落ちていく。

 激しく波打つ湯面に向けて、仰け反っては振り乱すうなじの肌から、ギュギュッと
引き締める両肩の筋肉を通じて、しなやかなくねりをみせる背中のラインを滑らせて。
(吾朗ちゃん、わたしね勘違いしてたかも)
(それを言うなら俺なんか、大間違いをしてたさ)

 懐かしさまで感じる心の会話を二人は再開させた。
押し潰されて、それでもゴムマリのように弾む涼花の乳房と、厚い筋肉の鎧を纏わせ
た頼りがいのある吾朗の胸板。

 触れ合せるというより、強く密着させて狂おしく擦り合わせながら、お互いのハー
トへと忍び込ませていく。
「吾朗ちゃん、あのねぇ……はあぁぁ、涼花は大好き……」
「好きだ、大好きだ! 俺も……涼花ぁっ!」

 湯船の底に直付けさせて、涼花の足が踏ん張っていた。
吾朗の腰を跨ぐようにして下腹部を落とし込み、そのまま一気に上昇させる。
膣の括約筋を恥じらいも忘れて引き締めさせ、鉄芯のようなペニスの肌を愛おしく扱
きあげていく。

 そして、彼女自身が披露する肉のピストンを、吾朗がサポートする。
和式トイレスタイルで向かい合う涼花を見つめて。
彼女の泣き笑いをする顔に向けて、想いの全てを声にしてぶつけて。

 柔らかくてモチモチとしたヒップの肉を、両手で掴んだ。
勢い余って、指先が深く突き刺さろうが気にしていられない。
巨大な桃のような双球をグイグイと押し上げた。

 「あぁぁっ、すごいの! こんなエッチ……ひぅっ、涼花ぁ、初めてなのぉっ!」
涼花の息遣いが変わった。
上げては落とされる激しいピストンに、全身の筋肉を弛緩させては緊張させて、幼い
女の子のように男の肌に寄り添わせている。

 大人の女に成長しきった花弁の肉も、処女だった面影を忍ばせて、男の肉棒と愛の
戯れを続けた。
いつまでも、果てることのない夢を追いかけて……

 「くはぁ、はぁ……お、俺……」
「ちょうだい……吾朗ちゃんの精液……ふぅ、たんさん涼花のオマ○コに……」
脈動するペニス。
包み込み、絡みつく膣ヒダ、濡れきった粘膜。

 涼花は膣口の筋肉に気合を込めた。
抽送しては、流れ込んでくる人肌の湯をシャットアウトさせると、密封された契りの
空間を作り上げる。
迸る体液を詰め込んだペニスが律動のダンスをしてみせ、デリケートで過敏な柔肉が、
薄皮を剥がされながら悦びの涙を沸き立たせて……

 「涼花ぁ! ハァッ……!」
「吾朗ちゃん! ふあっ、とんじゃぅっ! 涼花ぁ、あぁ、はぁっ……いぃ、いくぅ、
イクゥゥゥッッッ!!」

 圧縮された精液が、涼花の膣を満たしていた。
吾朗の腰が真下から突き上げ、涼花の身体が浴槽からジャンプするほど浮いた。
それと同時に、涼花も絶頂の声を張り上げた。

 愛する人の体液を心と身体で感じながら、白い電流を駆け巡らせていく。
幸せなセックスを大切そうに噛みしめながら、火照らせた顔を吾朗の肩に埋める。
「はあ、はぁ……はふぅっ、ふうぅっ……」
荒い息遣いが聞こえた。

 幅広な肩が上下して、華奢な撫で肩も小刻みな震えと共に弾んでいる。
セックスは終えても、吾朗と涼花は結ばれたままであった。
ひとり用の狭い浴槽の中で、性器と性器を結合させたまま、二人は抱きしめ合ってい
た。


                
       
 この作品は「羞恥の風」とっきーさっきー様から投稿していただきました。