『性教育』 Shyrock:作 第8話 石崎の指し棒が少し上に移動した。 「性器の上部にポツンとついている突起がある。皮をかぶっている場合が多いがこの 部分を陰核という。クリトリスと言った方がみんなもよく知っていると思うが」 先端がクリトリスを覆う包皮に軽く触れた。 皮の上からであっても敏感な箇所に触れられて、未来は思わず声を上げてしまった。 「きゃっ・・・」 「発生学的には男性のペニスにあたり、神経終末が集まり女性の身体の中で最も感じ やすい部分と言われている」 今度は播磨の手下が注文をつけてきた。 「先生、皮に隠れてるからよく分からないんですけど。後学のためにしっかりと見て おきたいので、ちょっと皮を広げてくれませんか?」 未来は血相を変えた。 「それはだめです!先生、触らないで!」 「そうだなあ・・・。私も別に触りたい訳ではないのだが、これも教育の一環だ。愛 川、悪く思うな」 「ええ~~~!?そんなぁ~!!」 石崎は親指と人差し指の2本をあてがい陰唇を広げた。 「いやぁ・・・」 未来は耐え切れず顔を背けてしまった。 「すげえ!」 「・・・・・・」 「わぁ!」 生徒たちは唖然としている者もいれば、食い入るように見つめている者もいる。 広げられたのは陰唇だけではなかった。 陰核包皮も指で丹念に広げられ、その奥に潜む艶やかな真珠が曝け出されてしまった。 未来は顔を伏せて上げようとしない。 「大部分の女性は普段包皮に包まれているが、まれに皮のかぶっていない剥き出し の女性もいると言われている」 すでに指し棒で指し示す必要などないように思われたが、石崎はあえて先端で艶やか な真珠を突付いてみせた。 「いやぁ・・・」 「性的に興奮すると充血して勃起する。大きさは人それぞれである」 石崎はそう説明しながら先端でグリグリといじくる。 「いやぁ・・・やめてください・・・」 「ふふふ、触られてちょっと興奮してきたのかな?少し硬くなったような・・・」 「うわ!ほんとだ!コリコリしてきたぞ~!」 播磨がわざと大げさに喚きたてる。 「もうやめてあげてよ」 「そうだわ。もう十分よ」 堪りかねた女子生徒が顔をしかめ、中止を訴えた。 「もう少しで説明が終わる。愛川もここまでがんばってくれたのだし」 「そうだそうだ!ここまで聞いたんだし最後まで授業を聞こうじゃないか!」 「オレもそう思う」 数人の男子生徒が石崎に続行を促した。 石崎が肯き授業を続けた。 「それからこの陰唇の下恥と肛門の間の部分を会陰という。別名蟻の門渡り(あり のとわたり)ともいわれている。初産の時にここを少し切開する場合が多いんだ」 「へえ~」 「こわぁい・・・」 「それからここがみんなもよく知っている肛門。説明するまでもなく大便排出用の 部位だね。ただ肛門は男女共に性感帯の一部で、舌や指先によるソフトな愛撫で快感 を得られる事が多いのだ。こっち系に走ってしまうとアブノーマルになってしまうけ どね」 「へえ、そうなんですか」 この作品は「愛と官能の美学」Shyrock様から投稿していただきました |