『加奈子 悪夢の証書』
 
                 Shyrock:作
第13話


 園木は一点だけを凝視してバイブレーターを宛がう。
阿久原も口を真一文字に結び、速い操作でバイブレーターを駆使してい
る。

 女の鋭敏なスポットに集中砲火を浴びた加奈子は、耐えられるはずも
なく、艶やかな声で泣き叫んだ。
「いやぁぁぁぁぁ~~~~~~!!もうだめぇぇぇぇぇ~~~~~~!
!」

 (グィ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ン!)
(ヴィィィィィィィィ~~~~~~~~~~~ン!)

 「あぁ、ダメ、ダメ、あぁ、ダメ、ダメ!!いっ、いっ、いっちゃう
!いっちゃうぅぅぅぅぅ~~~~~~~~~~~~!!!!!」
阿久原たちの執拗なまでのバイブ攻撃の前に、加奈子はあっけなく昇天
してしまった。

 「あらら・・・奥さん、もうイキはったんかいな?えらいはようイキ
はったもんやな~」
「ホント、マジ早いっすね~」
「ぼとぼとになってるし。」

 阿久原が挿し込んでいたバイブを引き抜くと、まるで水飴のような粘
り気のある糸がスーッと引いた。

 「なんとまあ、よがるし、おまけに終わった後は糸まで引くし、ほん
まに奥さんてスケベーやな~。」
「そ、そんなこと・・・」
「奥さん、嘘言っちゃダメだよ~。汁を太股まで垂らしてスケベーじゃ
ないって、そんなの通らないよ~。」
「・・・・・・」

 加奈子は自分が情けなかった。
突然現れたこのような野卑な男たちに、散々肉体を弄ばれ、あろうこと
か絶頂に達してしまうとは・・・。

 女の性の脆さとはかなさを初めて味わうこととなった加奈子は無念の
涙にくれた。
だが悪夢の責めはまだ序幕であった。

 加奈子は天井から下ろされ戒めを解かれた。
腕が痺れて思うように動かない。
だが、休む間もなく次の屈辱が加奈子を待っていた。

 阿久原がにやりと笑った。
「奥さんは毎日通じあるんか?」
「え・・・?」
「便秘せえへんか、と聞いとるんや。」

 突然、突拍子もないことを質問されて加奈子は戸惑った。
「はい、ふつうです・・・」
「今からおなかすっきりさせたるさかいに、四つん這いになってもらお
か~」

 彼らが次に何を企んでいるのかを察知した加奈子は、思わず後ずさり
してしまった。

 「えっ!?いいえ!それは結構です!」
「悪いけどなあ、奥さんに断る権利はないんや。」
「で、でもそれだけは嫌です!」
「つべこべいうんじゃねえよ~!」

 園木は乳房の上辺りを強く押した。
「きゃっ~!」
押された弾みで加奈子は後にひっくり返ってしまった。

 「暴力はあかん。」
「はぁ・・・しかし・・・」
「『女性にはやさしく』がわしのモットーや。がははは~~~」

 ニヤニヤしながら園木を諌める阿久原の手には500mlの浣腸器が
握られていた。
「さあ、奥さん、ハイハイしてもらいまひょか~。」