『哀奴まどか』

                             イネの十四郎:作
序 章 創 生 (1)

 アアァァッッ・・アアアァァァッッッ・・・アァッ、アァッ・・・

 ・・・これで何度目になるのでしょうか。
果てしのない苦痛の中に、私はまた絶頂を迎えようとしているのです。

 本来なら、甘美な快感をもたらしてくれるあの淫靡な器具が、私の敏感な器官を苛
み続けているのです。
これほど長い時間、永遠かとも思われる時間を責め続けられると、これは苦痛・・・
本当に苦痛でしかないのです。

 その苦痛の中で、私の肉体はまるで機械のように一定の周期で反応してしまい、大
波の頂点を超えて、また谷底に転がり落ちるのです。

そう、私は奴隷・・・性の奴隷なのです・・・


 私の名は「まどか」、ある大学の付属高校3年生です。
体付きはどちらかと言えばふっくらとしている方でしょうか。
一応クラスでは美形、というよりカワイイと言われています。
街を歩いていると、時々声を掛けられることもあるので、まんざらでもないのでしょ
う。
昔は、こんな奴隷になる前は、男性から声を掛けられるのは少し嬉しかったのです。

 私は4人家族、父母と妹、それに子猫のミミがいます。
私の家庭は裕福な方なのでしょう、付近でも大きな家に住んでいます。

 父は仕事の都合で、よく外国に出張しています。
ある商社の役員を務めているのです。

 私と妹――同じ高校の1年生です――が大きくなってからは、母を伴って出張する
ことが増えました。
向こうでは、人を招いたり招かれたりする時に、夫婦揃っている方が、都合が良いそ
うなのです。

 その留守の間、私と妹の2人だけでこの家で過ごすのです。

 妹は、学年は2年下なのですが、誕生日の関係で実際には1歳と3ヶ月位しか離れ
ていないのです。
内気な私と違って、明るい、積極的な性格だと思います。
小さい頃からスポーツをしていたからでしょうか、体格も私より大きい位です。
2人で並ぶと、知らない方は私の方が妹だと思われることも多いのです。


 私には、幼い頃から被虐への願望があったようです。
テレビや映画の中で、美しい女性が悪役に捕らえられるシーン、少女漫画の中でヒロ
インが男の人にいたぶたれるシーンを見つけると、心の奥に何とも言えない感覚が湧
き起こるのです。
甘いような、酸っぱいようなその感覚の中で、「あぁ、私もあんな風に苛められてみ
たい」と思っていたのです。

 もちろん、私はそんな気持ちを誰にも気取られないようにしていました。
誰も知らない、私だけの秘密だったのです。


 去年の夏、私がたまたま家に1人でいた時のことです。
その日私は、インターネットでいろいろな検索をしてみたのです。

検索キーは「拷問」「奴隷」「苦痛」・・。
そうして見つけたHPを、次々と見ていったのです。
一つのHPから次のHPへ、リンクを辿り続けたのです。

 表示される画像はどれも衝撃的な、私にとって余りにも衝撃的なものばかりでした。
私は魅入られたように、パソコンの前から離れることができませんでした。

 やっとの思いでパソコンの電源を切ったのは、もう真夜中を過ぎていたのでしょう
か。
その時、私の下着はぐっしょりと濡れていたのです。


               

  この作品は、”ひとみの内緒話”管理人様から投稿していただきました。