『女秘密捜査官、堕ちる』

                          二次元世界の調教師:作
第4話 崩壊するプライド


 教室のすぐ外での破廉恥な自?行為による強烈極まりない絶頂は私をエクスタシーの彼
方へと連れ去り、しばし恍惚として淫靡な顔を晒しながら茫然自失状態にあった私だが、
すぐに理性が戻って過酷な現実に打ちのめす。

 ーー大人しく私を待っている生徒達が見たら、どう思うだろう? 今更どんな顔をし
て教室に入れば良いのか、ああ……

 嫌らしく疼き上がる肉体を鎮めたい一心で授業を放棄してトイレに逃げ込み燃え盛る
欲情の炎を鎮火した筈なのに、今又神聖な学びの場であるべき教室を目前にしながら改
造された体に巣喰う淫魔に破れ、とても見せられない痴態を演じてしまった私。

 淫らな体液を吐き出す余りにも甘美な絶頂の余韻で痺れ切らせていた頭が、落ち着き
を取り戻すに連れて凄まじい罪悪感でいっぱいに満たされてゆく。
だがここで際限なくぶり返してしまう悪魔の欲情を発散させない事には、残り少ない授
業を全うする事は到底叶わなかったのだ。

 そう自分にいい聞かせた私は、これだけ猛烈な絶頂で欲情を鎮めたのだから大丈夫、
と暗示を掛けて勇気を出し、ようやくやたらと重く感じられる教室のドアを開けたのだ
った。

 近付いてもまるで私語が聞こえて来なかった事からわかっていたのだが、わが娘美菜
子がまとめる品行方正な2-Aのクラスはやはり誰1人教えに背かず、私に指示された
通り静かに自習にいそしんでいた。

 こんなに素直で真面目な生徒達が待っていたと言うのに、私は何と言う恥ずかしいマ
ネを犯してしまったのだろう。

 ますます猛烈な罪悪感に胸を締め付けられながらも、何でもなかったかのごとく平静
を装って授業を再開すると、真剣そのものの眼差しで一生懸命私の言葉に耳を傾け、学
業に没頭する模範的な生徒達の姿に、忘れかけていた女教師としてのプライドが蘇って
来た。

 ーーそうだ、私を慕ってくれるこの子達がいる限り、大丈夫。私はあんな忌まわしい
やつらの思惑通りには絶対ならない。だから、美菜子余計な心配しないで。お母さんは
いつも通りだから。あなたには汚らわしい組織に指一本も触れさせはしない。そして必
ずや、あなたを連れて安全な場所に逃げて見せる……

 どんなに足掻いても打開策が見つからず、最早組織の性奴隷に完璧に堕とされてしま
う一歩手前まで追い詰められている私だったが、この模範的な生徒達のリーダーとして
一心不乱に自習していた美菜子がオズオズと顔を上げ心配そうな視線を送って来た時、
やはり最後に残された一縷の望みを捨てるわけにはいかなかった。

 そのためにも、もうこれ以上肉欲に溺れる無様な姿を見せて娘を心配させる事は出来
ない。
そう固く決意して授業を再開すると、意欲に溢れ真剣に学業に取り組む生徒達のおかげ
もあって、いつも通りの調子を取り戻す事が出来た。

 もちろん限界寸前の肉体の疼きが消えてくれるわけではないが、そんな窮状はおくび
にも出さず平然と授業を進める事は出来たのである。
少し身じろぎする度に女性器と排泄器官の中でズリッと擦れてしまうイボイボの淫具か
ら甘美な衝撃が突き上げて来るのは確かだが、2か月近い二穴バイブレータ付き貞操帯
調教に慣れてしまった今なら、反応を押し殺す事も十分可能なのだ。

 望月に屈服してしまう時を少しでも後延ばしにするため果敢にチャレンジした最後の
授業も後りわずかだ。この調子なら何とかやり過ごす事が出来るに違いない……

 だがそう思い込もうとした私は、やはり冷酷無比な組織の調教師望月を甘く見くびっ
ていた。
残り時間が10分を切った頃、信じられない事態が起こったのだ。

 黒板にタンタンとチョークを走らせ生徒達の方に向き直ってから説明を加えようとし
ていた私は、その瞬間情けない事に手からポトリとチョークを落とし、ウッと悲鳴が洩
れそうになった口と股間に手をやってしゃがみ込んでしまった。

 ーーこ、こんなバカな、一体誰が……うああ~っっ!!

 大人しい2-Aの生徒達だが、さすがに教師の異常を目の当たりにして、口々に大丈
夫ですか、先生、などと心配しながら立ち上がり、私を取り囲むよう教壇の方に集まっ
て来てしまう。

 私はもう耐え切れず「来ないで!」と心中で絶叫した。
だが貞操帯の嵌まった腰をあり得ない甘美な電流に貫かれた私は、淫声が洩れそうなの
を手で塞ぎ、猛然と込み上げて来る絶頂欲求に耐えるだけで精一杯。

 あっと言う間にビッシリと嫌らしい快感に覆われ痺れ切ってしまった腰を上げる事も、
一言の言い訳を口にする事も不可能だった。

 私を突然急襲した、あり得ない筈の甘美な衝撃。
それはおぞましい貞操帯の中に仕込まれて前後の淫穴を深々と打ち抜いていた人造ペニ
スが、本来の性能を発揮して静音だが高速の振動と首振りを始めてしまった事である。

 静まりかえった厳粛な授業中の教室に淫靡なモーター音を響かせなかった事だけは救
いだったが、異常に欲深く改造されてしまった私の膣内の泣き所にピトリとフィットす
るよう刺激イボがデザインされているため、埋まっているだけでもその快感に歯を喰い
縛って耐えねばならないペニス型が激しく慄えながらクネクネと淫らな首振りダンスを
踊って来たのだから、我慢出来るわけはない。

 おまけに痺れるような激しい振動は貞操帯全体に波及して、サックに格納されて刺激
を遮断され解放を渇望していた肥大クリトリスにまでバイブレーションが伝わってしま
うのだから、たちまち絶頂寸前に押し上げられた私は渾身の力を振り絞って、ここでア
クメの大恥を晒してしまう事に抵抗する。

 だがそんな私の窮地を知ってか知らずか、初め遠巻きにしていた大人しい生徒達は、
しゃがみ込んで少しも動けなくなった私を心配し、どんどん近寄って来てしまう。

 生徒達の視線が集中している困ったタイミングで作動を始めたバイブレータに翻弄さ
れて、遂に教壇の上に横座りの体勢になり陰部を押さえ悶絶してしまう私は、この絶体
絶命の窮地の中、恐ろしい事実に気付いて愕然としていた。貞操帯の鍵を管理しバイブ
レータのリモコンを所有しているのは、住み込み警備員に正体を隠して私を監視し調教
するため組織から派遣されて来た調教師望月だけの筈だ。

 二穴バイブ付き貞操帯調教が始まってから二ヶ月あまり、これまでただの一度もヘラ
ヘラ笑う望月の目の前以外でこの快楽振動が作動した事はなかったのだから。

 ーーこの生徒達の中にリモコンを持った者がいると言うのか!? そんな、まさか…
…ああ、もう、もおっっ!! 

 授業時間には中庭で植え込みの手入れなどをしている住み込み警備員の望月が教室に
潜んでいるとは考えられない。
それにこんなリモコンの到達範囲など限られている筈で、今心配そうな顔で私を取り囲
んでいる生徒達の中に、なぜか私を奴隷調教するためのリモコンを隠し持ち素知らぬフ
リを装って操作している者がいるのだ。

 そんな信じ難い結論に到達した私は、寸前で踏ん張り取り囲む生徒達に監視されなが
ら絶頂に達してしまう恥に頑強に抵抗しながら、いよいよ破滅に近付く私と美菜子の運
命を暗示された気になり、次第にパニックに陥って来た。

 待ち望んだ快楽振動に歓びを隠せない女の部分とクリペニスから欲情が火のように吹
き上げて、失禁したも同然に洩らしてしまった淫汁が貞操帯から溢れ出しあろう事か太
股から滴り落ちてしまう冷たい感触まで感じてしまった私は、タオルを投げ入れられる
寸前まで追い詰められたボクサーのようなものだった。

 ーーヒイイ~ッッ!! あ、悪魔……い、いくっ! イクイク、いぐううう~っっ
っ!!!

 もう間違いない。
私を慕い心配しているフリをした生徒達の中に悪魔の調教師望月の手下が隠れており、
リモコンバイブでイカされそうになってオロオロする私の痴態をあざ笑っているのだ。

 そして明らかに変調を来している私を心配してくれている大多数の生徒達は、まさか
私が股間の性的快感に取り乱し悶絶しているなどとは夢にも思わず、悪魔に取り憑かれ
た女教師を眺めているかのように恐る恐るだが着実に間合いを詰めて至近距離で取り囲
んで来る。

 そんな最悪のタイミングを見計らったのだろう。
何者かが操るリモコンバイブが、とうとう最も恐れていた禁断のアナルの中で炸裂した。

 小刻みに振動しながらグリグリと首を振る人造ペニスに性器より更に強烈な性感帯で
ある排泄器官の内壁を擦り上げられる悪魔の快楽で、最後まで残っていた羞じらいも慎
みも完全にむしり取られてしまった私は、謹厳な女教師の仮面をかなぐり捨てて生々し
い呻き声で咆哮すると、全身をピクピクと痙攣させながら何度でもおかわりが利いてし
まうアナルによる連続絶頂に陥っていた。

 最早ここが授業中の教室である事も、取り囲んだ生徒達に凝視されている事も頭から
消し飛び、女の欲望のままにイキ狂うだけの淫らな人形と化した私は、いつしか視界が
ブラックアウトして、完璧に意識が遠のいていったのである。


               

    この作品は「新・SM小説書庫2」管理人様から投稿していただきました。