『恭子さん』

                          二次元世界の調教師:作
 
第24話 恭子さんに貞操帯を嵌めて撮影初日終了

 ーーアカンアカン。本番は厳禁と言う約束やったやないか。俺が理性を失ってどうす
る。全く、これじゃボンの事を責められんで……

 何の罪もない人妻の恭子さんに横恋慕して寝取りたいと言う守男を俺は激しく非難し
たが、手の込んだ罠に嵌まってやむなく彼女の調教に着手した所なのだ。
人の道に外れた人妻寝取りは俺の主義にも反するし、恭子さんを性調教しても生身の男
性で彼女を犯す本番行為は絶対しない。

 これは恭子さんにAV出演を承諾させると同時に、俺自身に課した最後に守るべき道
徳的枷のつもりだったのだ。
なのにいきなり禁を破ってしまおうとは。
いくら恭子さんが魅力的な女性でも、絶対に範を超えてはならないと、彼女自身に拒絶
して貰った俺は自戒を新たにした。

 だが、筆くすぐりで一度極めただけで成熟した人妻の体が満足する筈はない。同性ゆ
えにそんな恭子さんの欲情ぶりがわかるのだろう、久美が言った。

 「じゃあ、レズったげようか、恭子さん」
「えっ!? いけません、そんな……」
「女同士なら浮気にならないし、いいでしょ、恭子さん」
「あ、駄目です、イヤッ!」

 俺が正面にいたために、背後から寄り添っていた久美は、毛筆を置き両手で恭子さん
の大きな美乳に触れていた。
相変わらず目隠しされている恭子さんはなすがままになって悲鳴を上げるが、そんなに
強く拒絶しているようには見えない。

 調子に乗った久美は片側の乳頭を摘んでクリクリと弄り、首筋をネロネロと舐めるネ
ッキングの体勢に入ると同時に、もう片手を緩んでしまった股間に向かわせる。
「駄目って言いながら、こんなになってるわよ、恭子さん。クリちゃんはビンビンだし、
中は大洪水じゃない、フフフ」
「あっ! ああ、ああ……」

 久美は同性だけに女の快感のツボを心得ているのだろう。
調教師の俺の目から見ても巧みな指裁きで股間の花弁を柔らかくくつろげつつ、合わせ
目のクリ豆に刺激を加えて、恭子さんを歓ばせる。

 目が見えないとは言え、恭子さんも久美が弄り易いように正座だった脚を投げ出し開
いて指を迎え入れていたから、欲情が募って仲の良い先輩のレズ愛撫を受け入れてしま
ったようだ。
久美の指がビロンと広げてしまった陰唇の内部から、ドロドロと白濁した熱湯のような
花密が溢れ出して内股を滴り落ち、この麗人の肉体の懊悩を物語っていた。

 そして、久美の指が二本挿入されクチュクチュと激しく動くと、恭子さんはもう歓喜
の声を慄わせながらよがり泣くばかりになっていた。
程なく二度目の絶頂が訪れて、ビクビクと体をおののかせる恭子さん。
「ハハハ、婦長さんは中々のテクニシャンやな。悪いがもう今日は時間がない」

 男が射精すれば一区切り付いてしまうが、レズビアンの歓びには際限がない。
放っておけばいくらでもレズっていそうな2人だったが、ここで俺がストップを掛ける。
目隠し緊縛された恭子さんが、二度も本気でアクメを晒してくれたのだから、初日とし
ては十分だろう。

 何より久美が責め手に使える事がわかったのは大きな収穫である。
本番は出来ないから、もしかすると俺より効果的に恭子さんを性悦の虜に仕上げてくれ
るかも知れない。

 「奥さん、まだエッチしたりんやろうが、堪忍やで」
「そんな事、ありません」
「ほうか? 婦長さんと、えらいラブラブやったやんか。まあ、ええ。続きは又今度や。
おい、婦長。奥さんに、ええお土産をくれたるから手伝え」
「はい。ああ、そんな物を……」

 久美もこれを使われて完璧な性奴隷状態に貶められ俺の調教を受けた女だから、見た
だけで興奮したように声を微妙に上擦らせていた。
それは股間に装着する頑丈そうな黒革のT字帯、いわゆる貞操帯と言うSMグッズであ
る。

 久美はそれ以上何も言わなかったが、恭子さんを怯えさせるには十分だったろう。
実際これは一日中性を管理する恐ろしい道具だ。
人妻が他の男に使われて、夫との性交を不能にしようと言うのだから不道徳極まりない
が、AV撮影期間だけだと騙して恭子さんに装着してしまうつもりなのだ。

 俺と久美は恭子さんの縄を解いて畳の上に仰向けで横たえ、長い脚を開かせると、そ
のおぞましい貞操帯を尻の下から当てがい、目隠しも外した。

 「奥さん、ここからはオフレコや。今日からAVが出来上がるまで、この楽しいパン
ツをはいて貰う事になるで」
「ええっ!?」
「知っとるか。貞操帯っちゅうて、コレを着けるとセックスが出来へんようになるんや」

 「そんなの、困ります」
「あら、恭子さんは毎日達也君としないといけないの?」
「そういうわけでは……」

 久美のからかいに口ごもってしまう恭子さんだが、こんな会話を続けながらどんどん
本格的な貞操帯が嵌められてしまう。
恭子さんはさほど抵抗せず、むしろ体を動かして装着を助けてしまう従順さだった。

 生来の素直な性格に加えて、二回も完璧にアクメを味わわされて、ますます大人しく
なってしまったのだろう。
典型的なマゾ気質の女性らしい反応だ。

 「撮影の時、奥さんには今日みたいに本気で燃えて貰わなアカン。せやから少しの間、
旦那とのセックスは我慢してや。いや、わてもかわいそうやと思うんやが、実はあの男
の命令やねん」

 「そうなんですか」
「そうなのよ。私も知ってるけど、ヤクザみたいな怖い人よ。恭子さん、とんでもない
人に睨まれちゃったけど、羽黒さんが何とか丸く収めて下さるから、ちょっとの間だけ
の辛抱よ」

 「あ、あの…よろしくお願いします、羽黒さん。撮影はどのくらいで終わりますか?」
「そうやな、あの男次第やが……ま、10回も撮ったらたぶん大丈夫やろ。次からは奥
さんの都合がええ時に来てくれたらええで。うまくすりゃ一月も掛からへんで」
「ありがとうございます! 私、頑張りますから、本当によろしくお願いします」

 麻里のパトロンだと言う、存在しない「あの男」を引き合いに出して脅すと、恭子さ
んは面白いように騙されてしまい、俺の良心はズキズキと痛む。
撮影は10回くらいと言ったが、それだけ今日のような性調教をエスカレートさせて施
してしまえば、貞操帯で性欲を管理される恭子さんは恐らく夫の事など忘れて肉欲に乱
れ狂い、二度と戻れない性奴隷の肉体に変えられてしまうに違いない。

 久美が同席する以上手抜きも許されず、俺はこの素晴らしい人妻に悪魔のような仕打
ちを加えるよりないのだろうか。
が一方、さっきいきなり本番行為の禁を破りたくなったように、半生を女の調教に捧げ
て来た俺の男の本能は、容姿も性格も性的にも最高の女性である恭子さんを貶め地獄の
底に堕としてしまう事に、黒い歓びを覚えずにはいられない。

 今も貞操帯などと言うおぞましい道具を彼女の豊満な腰に食い込ませるように装着さ
せながら、夫に隠れて性を管理され調教に狂わねばならない恭子さんの苦しみを想像す
ると、俺のシンボルは性懲りもなく強烈な勃起が治まらないのだ。

 「奥さん、ココに小さな穴が開いとるやろ。オシッコは出来る筈やから心配はいらん。
せやが、ココに網みたいのが入っとろう? これは自慰防止版、言うて、指を入れて一
人エッチ出来んようになっとんのや。次からは道具とか使うて慰めたるさかい、オマン
コが疼いても我慢やで、我慢」
「だ、大丈夫です、そのくらい」

 ーーそうはイカンのやで。いずれエッチい薬とかも使わして貰うからの

 数日間性行為を我慢するくらい大丈夫だと答えるよりなかったろう。
だが、強烈な媚薬を用いられたら禁欲自体が地獄の苦しみとなってしまうのだ。
アタッチメントとして男根型バイブレータを入れて貰わねば体が保たなくなって来るだ
ろう。
そして、その男根は黒幕である守男のシンボルを象ったものだ。

 「問題はウンチの方やの。奥さんは便秘でっか?」
「はい、どちらかと言えば」
「じゃ、撮影の時まで我慢してえや。出えへんようなら、浣腸してドッサリひり出させ
てやるさかい」

 「えっ!? そ、そんなの、撮影するのですか?」
「まあ、あれだけの大金を稼ぐビデオやからな。本番とか、アンタの体を傷付ける事は
絶対せえへんから、我慢してえな」
「大丈夫よ、顔は隠して貰えるんだし」
「わかりました。我慢します」

 浣腸は当然だがこのAVを騙った調教で、アナル開発は不可欠なメニューであった。
本番は駄目でも、アナルなら……今日一日ですっかり恭子さんの魅力にやられてしまっ
た俺の頭には、そんな不埒な計画も浮かんでいた。

 恐らく夫にも犯されてはいないであろうアナルの処女を、俺の怒張で突き破ってやる
のだ。
そのためには、太いモノを加える事が可能になるよう繰り返し調教して、尻穴に歓びを
覚えさせながら拡張していく必要がある。

 前穴には守男のペニス型を、後穴には俺の改造ペニスをくわえ込んで、大歓びで何度
も極めてしまうような奴隷女に堕ちた時、恭子さんの調教は完了だ。
そして彼女は、黒幕である守男へと引き渡される……

 ーー本当にいいのか? アイツにこんないい女を……

 こうして複雑な思いを噛み締めながら、恭子さんの調教初日は終了したのである。


               
    この作品は「新・SM小説書庫2」管理人様から投稿していただきました。