「女優・樋山香奈子」

                             赤星直也:作

第12話 暴漢

 翌朝、香奈子と康子の自由が戻ったが「ひどい、ひどいわ!」乳房を揺らせて泣い
ている。
「泣くなよ。これは女優の宿命なんだから」
「何よ、散々レイプして置いて!」泣きながら言う香奈子に「悪いようにはしないか
ら、もう泣くな」石川は犯しまくった淫裂を名残惜しそうに触ると「イヤ、イヤよ。
もう触らないで!」股間を両手で隠す。

 「嫌われたか。それよりシャワーで洗わないとな」
「わかっているわよ、そんな事言われなくても!」
「わかっているか。シャワーを浴びたら送ってやる。そんな姿では帰れないだろうか
らな」
(そうだわ、パーティドレスだから電車では帰れない)項垂れて、康子と香奈子は浴
室で、シャワーを浴びていく。

 「康子さん。レイプされたけど、どうしよう?」
「どうするって、どうしようもないわよ。レイプされただけ損なのよ」
「警察に訴えましょうよ!」
「香奈子、何言っているのよ。そんな事したらマスコミが騒ぐわよ『犯された女優・
香奈子』ってタイトルで!」

 「イヤよ。そんな事になるなんて」
「ここは、おとなしくした方がいいわね」
「でも悔しいわ。レイプされただけ損だなんて!」
「損じゃないわよ。リサさんと相談しましょうよ」
「そうした方がいいみたいね」2人は石川に犯された淫裂を丁寧に洗っていく。

 体を洗い終えると、2人は両手で乳房と股間を押さえて戻ってきた。
「いいね、このオ○ンコとオッパイが!」
「イヤ、触らないでよ」逃げるようにして、脱がされたパーティドレスを着込んでい
く。
(急いで着ないと、また触られる…)ドレスに足を通してから持ち上げ、股間と乳房
を隠した。

 「終わったか。送ってやるぞ!」石川の運転でリサの屋敷まで送られた。
「寄ってよ。リサさんに報告しないと!」
「言いつけるのか、オ○ンコしたことを!」一瞬にして、石川の顔色が変わった。
「当然でしょう。私達を散々レイプしたんだから」石川の腕を掴み、屋敷の中に連れ
込むと、中にはリサの他に久美もいた。

 「リサさん、話があります」
「あら、どうしたの、石川さんも一緒だなんて」
「ほら、言いなさいよ、私と香奈子にしたことを!」康子が石川の腕を引いた。
「わかったよ、言うよ」石川はばつが悪そうにしゃべり出した。

 「実は、香奈子さんと康子さんとオ○ンコしてしまいました。無理矢理やっちゃい
ました…」
「それって、レイプでしょう。やってしまったの?」
「はい、申し訳ありません」頭を下げる石川だが「それだけで、済むと思っているの。
レイプしたのよ!」リサの声が荒くなった。

 「どうしたら許して貰えますか、リサさん?」蛇に睨まれたカエル見たいに、縮こ
まる石川だ。
大女優の前では石川でさえ、かなわない。
(だらしないわね。それでも男なの?)康子と香奈子は黙って見ている。

 「そうね。坊主になって貰いましょうか!」
「坊主ですか、それだけは許して下さい。撮影ができなくなってしまいます…」泣き
出す石川だ。
「あら泣いているの。だったら、あそこの坊主だけでいいわ。それに、これからは香
奈子と康子を大事にすることね」

 「あそこってオチンチンのヘアですか?」
「そうよ、ここで剃るのよ」
「わかりました。剃りますから見て下さい」
「香奈子、カミソリと石鹸の用意をして!」
「はい、リサさん」言われるまま、香奈子と康子は女性用のカミソリと石鹸を運んで
きた。
それに洗面器に入れた水も。

 「準備はできたわ、始めて」
「わかりました、直ぐにやります」石川は4人の前でズボンを脱いだ。
(あの下がオチンチンね!)パンツ姿の石川を見つめる4人だ。

 石川は、恥ずかしそうにパンツを脱いで、下半身を丸出しにしていく。
(お、オチンチンだわ。あんなに小さいくなって!)股間の肉竿は小さく萎縮してい
る。
「石川さん。そんなに小さいの、オチンチンは?」久美はからかって言う。
「やりすぎたんですよ。もう立たないみたいですから…」石鹸を泡立て股間の絨毛に
塗っていく。

 「ねえ、香奈子と康子さん。ヘアを剃ってみない?」
「おもしろいわ、剃りたいな」リサの言葉に笑顔の2人だ。
「私にもやらせて、おもしろそうだし」久美も言い出す。
「いいわよね、石川さん?」

 「好きにして下さい。準備ができましたから」
「じゃあ、やるわよ」最初はリサがカミソリを持った。
リサは肉竿を掴んでカミソリを当てて「ジョリ、ジョリ!」数回カミソリを動かし
「はい、今度は久美よ」久美も渡されたカミソリで石川の絨毛を剃って行く。
その後、香奈子と康子も剃って、石川の股間の絨毛が消えて、みっともない格好にな
っている。

 「石川さん、感想はどうかしら?」
「恥ずかしいです。こんなチンポコですから…」
「ねえ。そのまま出して見せて!」
「出すって、まさかザーメンをですか?」
「勿論よ。オナニーして出してなさいよ」

 「無理です、昨日何回も出しましたから、こんなに元気がないんです…」
「やりなさい。私のヌードで出すのよ!」
「リサ、私も脱ぐわよ、2人のヌードで出さなかったら承知しないからね」
「そ、そんなー!」悲鳴に近い声を上げる石川だが、リサと久美はもう全裸になって
しまった。

 「やりますよ」石川は2人のヌードを見ながら肉竿を擦りだした。
最初は萎縮していたが、次第に膨らみ堅くなっている。
「出しますから、オッパイを触らせてください!」切なそうに肉竿を擦りながら言う
と「だめ。その代わりに、ここも見せてあげる」淫裂を指で広げ中まで見せていく。

 「あ、あ、あー!」喘ぎながら、手の動きを早めていくと「香奈子、もうすぐ出す
わよ」康子が耳打ちした。
「でる、でるー!」石川は声を上げて、白い液体を先端から噴射した。
「あら、まだ元気があったのね」白い液体は、前にいたリサの体に着いている。
「リサさん申し訳ありません」石川は自分の出した精液を丁寧に拭いていく。

 「オッパイにも付いているわよ」「ここですね」丁寧に乳房も拭いてく。
「もう許して下さい」石川が泣き声で言うと「いいわ、許してあげるわ。でもあなた
のオチンチンを撮らせてね。口封じしないと…」
「わかりました。私も2人の事は絶対に言いません」

 「わかっているのね、お互いの担保が!」
「これで許して貰えるなら、何も言いません!」リサは下半身丸出しの石川の姿をカ
メラで撮った。
「もう帰ってもいいわ。それから、収録の時はよろしくね」
「わかりました」脱いだパンツとズボンを履くと、石川は帰った。

 「香奈子、これからは気をつけなさいよ。男はセックスしか考えない動物だから」
リサはパーティドレスの肩紐をずらしていく。
パーティドレスが足下まで落ちて、香奈子は生まれたままの裸になった。
「はい、気をつけます」香奈子もリサの揺れている乳房を撫でていく。

 「痛かったでしょう、ここが!」散々犯された淫裂を撫でていくと「はい、セック
スって、痛いだけですね…」
「そうよ。だから、女性同士が一番いいのよ」リサは香奈子をやさしくソファに寝か
せて、抱きついいた。

 「康子も気をつけるのよ」久美も康子のパーティドレスを脱がし「はい、久美さん」
康子も久美の乳房を撫でてから、抱きついていく。
「いい子よ、康子は」久美と康子は唇を重ね乳房を潰しあって、二組のカップルは昼
近くまで抱き合った。

 そして、昼食を済ませて、香奈子と康子はBBNのスタジオ入りし「あら、珍しい
わね」「お久しぶりです」香奈子は美和子と鉢合わせになった。
「『雪化粧』の主役をやっているんだってね。ま、降ろされないように頑張るのね」
「はい、絶対に降ろされないように頑張ります」皮肉にも、平然と答える香奈子だ。

 「香奈子、急がないと…」
「そうね、美和子さん失礼します」康子は気をつかい、香奈子と美和子を引き離して
いく。
しかし「いい気になっているわ、懲らしめてやる」美和子は携帯で連絡を取っていく。
「香奈子が、どんな顔になるかしら?」笑顔で電話を切る美和子だ。

 一方、そんな事を知らない香奈子は控え室に入り、収録前の準備をしていく。
「香奈子さん、衣装合わせをお願いします」
「わかりました」スタッフに従い、衣装室で衣装合わせをしていく。

 衣装合わせを終えると早速「雪化粧」の収録が始まった。
「3,2,1.キュー」カメラが回り、香奈子が演技をしていくと石川が現れた。
(イヤだわ。レイプされた相手と抱き合うなんて!)香奈子は石川の顔を見つめなが
ら抱きついて、唇を重ね合う。

 石川も香奈子を抱きしめると「OKです!」香奈子はバツが悪そうな顔で石川から
離れていく。
「ごめんよ、香奈子さんが素敵だったから。それにマネージャーの康子さんも…」言
い訳をする石川だが(勝手な事を言って!)黙ったままの香奈子だ。

 そこに「香奈子、次の準備よ」康子が現れて石川と引き離していく。
(フン、レイプしておいて何言うのよ!)康子も石川とは口を開こうとはしない。
「嫌われたか、無理もないよな…」頭を掻いていく石川だ。

 「次は喫茶店でのシーンです」スタジオの中に作られたセットで再び収録が行われ
た。
収録は夜遅くまで行われ2時を回っている。
「今日はここまでです、お疲れさんです」監督の言葉で収録が終わった。

 「明日は3時からです、体を休めて下さい」スタッフの言葉を聞きいて、スタジオ
から出ていく香奈子と康子に、石川が声を掛けてきた。
「送ります、心配ですから」
「あら、危ないのは石川さんじゃないの」無視してBBNから出ていく2人だ。

 そんな香奈子と康子を見つけたのか、車が近づいてきた。
その車のドアが開き、男が飛び出して香奈子に抱きついた。
「いやー、だれかー!」「おとなしくしろ、騒ぐな!」男は康子には目向きもせず、
香奈子を車に乗せようとしていた。
「か、香奈子ー!」康子も必死で香奈子を守ろうとしている。

 その時「何をしているんだ!」石川が現れて男と揉み合っていく。
「助けて、石川さん!」
「わかっています。お詫びをしないと」石川は男を背負い投げで投げた。
「うつ!」投げられた男はコンクリートの上で動かない。

 「ブォー!」車は男を残して走り去っていく。
「だから言ったでしょう、危ないって!」
「石川さんが仕組んだんでしょう。こんな卑怯なことまでも!」
「違います。僕はこんな事はしません…」石川はそう言って、気絶している男の顔を
見つめていく。

 「どこかかで見た顔だ、誰だっけ。確か、αプロの俳優だと思うんだが…」
「αプロ!」石川の言葉に香奈子と康子は絶句した。

 「康子さん、リサさんに連絡した方がいいよ。こいつは縛って、逃げないようにし
ないと!」
「だったら、これを使って」香奈子は首に巻き付けたスカーフを石川に手渡した。
それを受け取った石川は。男の両手を後ろ手にして縛った。
「念には、念を入れないとね」さらにズボンのベルトを抜いて、肩に巻き付けた。

 「これでいいよ。車を持ってくるから」石川は走って車を走らせてきた。
「こいつを先に乗せないと…」石川は香奈子の手を借りて、男を後ろに乗せた。
「ほら乗って、危ない思いはイヤだろう?」
「今度だけは信用する!」康子と香奈子も石川の車に乗り込み、リサの屋敷に向かう。

 「リサさんとは、連絡が取れたのか?」
「ええ、αプロと連絡を取るって言っていたわ」
「そうか、これはスキャンダルになるぞ!」長年の感を効かせる石川だ。

 石川はスピードを上げて走っていく。
「ほら、もうすぐだよ」正面に明かりが灯ったリサの家が見えてきた。
「あら、車が一杯だわ」
「ホントだ。やはり、大事件になるかも知れないぞ!」石川は空いている所で車を停
め、男を引きずり出した。

 「ほら、しっかりしろ!」両手で頬を叩いていくと「うー!」男の意識が戻ってき
た。
「おい、何でこんな事をしたんだよ」
「脅されたんだ。俺だって、やりたくなかった!」

 「誰に脅かされたんだ?」
「今は言えない。俺が言わなくて、もいずれわかるさ」
「そうだな。その通りかもな…」石川が腕を縛った男と一緒に、屋敷に入るとリサや
久美が、心配そうに出迎えた。

 その中に、見慣れない顔があり、その男は縛られた男を見るなり「立川、とんでも
ないことをしたな!」いきなり、その男が縛られた男に飛びかかった。
「やめなさい、みっともないわよ!」
「すみません、申し訳ありません」

 その姿に「石川さん、あの人誰なの?」香奈子が尋ねた。
「ああ、あの人か。αの社長だよ」
「じゃあ、犯人はαの関係者なのね!」改めて思い知る香奈子だ。