「堕ちたアイドル」
  
                            赤星直也:作

第19話 露出命令


 ビデオが届いてから、1週間がたった。
千夏と宏美は、前ボタンのワンピースを着込んでいく。
「これなら直ぐに着られるし…」下着は一切付けておらず、乳房と淫裂が剥き出しだ。
しかも、股間の絨毛は綺麗に剃り上げ、淫裂の割れ目が覗いている。

 ワンピースに腕を通すと、ボタンを止め、マンションを出て、浮かない顔のまま車
に乗り込んだ。
「行くわよ」運転する宏美は元気がなく、千夏も元気のない顔をし「やるしかないの
よね…」呟くように独り言を言っている。
「そうよ、やるしかないのよ」宏美も呟くように言う。

 その後は黙ったままだ。
程なくして、車はデパートの駐車場に着いた。
「準備はいいわね?」宏美はサングラスを掛け、ボタンを外していくと、胸元が開き
乳房の膨らみが覗いている。

 「宏美さん。どこから監視しているのかしら?」千夏はボタンを外しながら尋ねた。
「わからないわ。でも、やらないと、どうなるかわからないし…」ボタンを外すと狭
い車の中で脱ぎだし、白い肌の乳房とピンクの淫裂が卑猥に見えている。
「恥ずかしいけど、これがあれば我慢出来るし」千夏もサングラスを掛けてからワン
ピースを脱いでいく。

 2人は乳房と淫裂が剥き出しの全裸になり、小さなバックを手に持ち車から降りた。
そして、デパートの入口に向かうと「キャー!」突然全裸で現れた2人に買い物客が
悲鳴を上げた。
「そんな、フルヌードよ。オッパイと性器が丸見えよ!」
「あんた達、恥ずかしくないの?」中年の女性が腕を掴んだ。

 「勝手でしょう。ヌードのどこが悪いのよ?」その手を振り払い、2人は店内へと
入っていく。
(恥ずかしいわよ。やりたくないけど、ビデオが公になったらもっと恥ずかしいし…)
早足で歩く2人の乳房が左右に揺れている。

 「いらっしゃい…」店員も乳房と淫裂を晒す2人に言葉が続かない。
「貴金属はどこかしら?」
「4階ですが…」
「4階ね、ありがとう」礼を言い、エレベーターに向かう。

 「見ろよ、素っ裸だぞ。しかもヘアを剃ってオ○ンコ丸出しだ!」その声に店員や
買い物客が振り返り「変態よ、変態だわ!」声をあげ出す。
「いいじゃないか。見せたいんだから、見てやろうぜ!」2人を取り囲みじっと淫裂
を見ている。
2人はサングラスを掛けているからまだ我慢が出来た。
エレベーターを待つ間が長く感じられている。
(早き来て、早く!)わずか数秒だが1時間に感じられた。

 「チーン!」エレベーターのドアが開いた。
2人が真っ先に乗り込むと、その後を数人の男性が乗り込むが、女性は乗らなかった。
それには(乗らないで、お願いですから…)中で何をされるかわからず、不安になっ
ている。

 ドアが閉まりエレベーターが動き出すと「何をするのよ!」千夏と宏美は乳房や淫
裂を触られだした。
「素っ裸になるんだから、こんな事されるのは覚悟の上だろう?」開き直ってやめよ
うともしない。
「やめて、お願いですから触らないでよ。見るだけにして!」

 「オ○ンコを見せられ、それだけで我慢できるわけないだろう。オ○ンコはしない
から、触らせろ!」なおも触り続ける。
触るだけならいいが、指を淫裂に入れ広げられた。
「ほう、まだ綺麗オ○ンコじゃないか」
「本当だ。ピンクじゃないか!」肉襞が引っ張られていく。
「う、う、う!」手を押さえられ、狭いエレベーターの中で嗚咽を上げることしかで
き2人は、乳房を揉まれ赤く染まっていく。

 (着いて、早く止まって!)祈りが届いたのか「チーン!」音がした。
それと同時に手が退けられ、エレベーターの動きも止まって「スルスル」ドアが開い
た。
「キャー!」また悲鳴が上がり、買い物客が2人を指さしている。
その悲鳴で人垣ができ「素っ裸だ!」「本当だ、素っ裸だ!」乳房と淫裂を晒す2人
に歓声が上がっていく。

 「済みません、退いてください!」人垣を退け、下着売り場に向かうと、テレビカ
メラが見える。
「カメラさん、あれ撮って。ハプニングよ!」スタッフ達が駆け寄り、カメラが向け
られる。
「そんな、取材だなんて…」全裸姿を撮られていく千夏と宏美だ。
「ちょっと、こっちを撮ってよ!」大きな声がした。その声は聞き覚える声だ。

 (もしかして…)体が強ばった。
「すみません、ちょとハプニングがありまして」言い訳するスタッフの前に女性が現
れた。
「あら、素っ裸じゃないの。オッパイと性器を丸出しにして、いやらしいわね。マネ
ージャー来て。面白いわよ!」それは同じ事務所の愛子だった。
「どうしたんだ、俺はテレビに映らなくてもいいだろう?」三沢も現れ(そんな。あ
の2人がここにいるなんて…)動揺を隠せない。

 「凄い度胸じゃないか。よく素っ裸でいられるよな」感心して2人を見ており、テ
レビカメラも2人を撮り続けていく。
「インタビューして貰えませんか?」
「わかりました」愛子はマイクを受け取り千夏に話し掛ける。
「恥ずかしくありませんか?」質問には答えず首を左右に振っていく。

 「恥ずかしくないんですね?」

(恥ずかしいわよ。やらない訳にはいかないからヌードになっているのよ)首を縦に
振る。
「ヘアまで剃っていますが、何人とセックスしましたか?」その質問には答えず、イ
ンタビューを振り切るようにして歩き、宏美も一緒に歩いていく。

 「よくやるよな…」
「ホントよ。性器丸出しだなんて非常識よ!」背中から愛子と三沢の話が聞こえた。
「とにかく、取り直しましょう。邪魔も消えましたから」
「わかりました」再び愛子のレポートが始まった。

 だが、千夏と宏美は、まだデパートの中を歩いていた。
「変態よ、変態がいる!」皆が2人を指さし(好きでやっている訳じゃないのに…)
悔しさを堪え貴金属売り場に来た。
「私に似合うネックレス下さい」全裸で現れた2人に店員も戸惑いの顔を隠せない。

 「ネックレスですか…」乳房と淫裂を見つめて言う。
「このヌードに、似合うのが欲しいのですが…」
「ヌードに似合うのですか…」ケースを開けて金色に輝くネックレスを差し出した。
「いいわね、これで足りるかしら?」バックから金を取りだし手渡す。
「ありがとうございます…」唖然とした顔で礼を言う。

 2人は買い込んだネックレスを巻き付け、またエレベーターに戻っていくが、全裸
で歩く2人を取り囲むように人垣が出来た。
その人垣を押しのけてエレベーターに乗り込んで下へと降りて出口へと向かう。
「キャー!」訪れた買い物客は、悲鳴を上げ続けたがその側を歩いて、駐車場へと向
かった。

 「恥ずかしかった。変態呼ばわりされたし…」
「でも、まだあるのよ。今度はもっと恥ずかしい事なのよ」
「わかっている、とにかく急がないと」2人は停めてあった車に乗り込み、ワンピー
スを着込んでから走り出した。

 宏美は大通りから裏通りに入り、車を停めた。
「ここよ、ここなの」停まった所にはポルノショップの看板がある。
「急ごう、いつまでもいたくないし…」
「そうね、早く済ませないと」車から降りて店に入った。

 「いらっしゃいませ」アルバイトの店員が声を掛ける。
「く、下さい…」恥ずかしそうに項垂れたままだ。
「何をお求めでしょうか?」店員の言葉に、ワンピースのボタンを外しながら「ここ
が、気持ちよくなるのを欲しいの…」ボタンを外し終えるとワンピースを脱いだ。
「そ、そんな…」突然、全裸姿になった2人に声が出ない。

 「あるでしょう。ここに入れるのが!」宏美は両手で淫裂を広げ、膣の中を見せた。
「私もここに入れるのが欲しいの…」千夏も淫裂を広げている。
「わかりました、サイズはどれくらいで?」
「これに合うのよ。指を入れて確かめて…」顔は下を向いたままだ。
暫く店員は黙り込んでいたが「わかりました指で確かめます」真っ先に千夏の淫裂に
指を入れて「あっ!」思わず呻くような声を上げた。

 膣に入った指は、ゆっくくりと動いていく。
(やめて、指なんか入れないで!)恥ずかしくて、店員の顔をまともに見られない。
「狭いですね。でも、普通サイズがいいと思いますよ…」指が抜かれた。
「私のはどうかしら?」今度は宏美の淫裂に指は入っていく。
「ん、ん、ん!」入った指が膣皮を撫でていく。
(やめて、そんな事しなくてもいいわよ!)宏美も恥ずかしくて顔を上げられない。

 「あなたは、少し太めがいいかも…」やっと指が抜かれ、ガラスケースからバイブ
を取りだし、並べられる。
「これが、あなたので、少し太めがあなたです…」店員は説明していく。
「聞いてもわからないわ。お願いだから、それを入れて…」

 「そんな事したら、売り物になりません。それはダメです!」
「買うわ、お金もあるわよ」財布を広げ、中を見せると「わかりました。試します」
バイブを手に持ちスイッチを入れた。
「ウィ~!」唸り音が響いていく。

 そして、宏美はピンクの突起に押し当てられ「あ、あ、あ!」たまらず声を上げて
いく。
「凄いでしょう。これを入れるんです」先端が膣腔に押し当てられた。
(ダメ、そんな事されたら感じちゃう…)腰を引くがバイブが入り込んでいく。
「あ、あ、あ!」心地よい振動に声を上げていると根本まで入り込んだ。

 「入りましたよ。そうしたら、ゆっくと動かします」バイブがピストンされていく。
それが数回繰り返され「わかったでしょう。このようにお使い下さい」店員は宏美に
握らせ、今度は千夏の淫裂に押し当てると「ん、ん、ん!」千夏も呻くような声を上
げた。

 「気持ちいいわ。早く入れて!」
「わかりました」振動しながらバイブが、淫裂に入り(入れないで、そんなの欲しく
ない!)だが、根本まで入り、ゆっくりと出し入れを繰り返していく。
「ここを、持ってやって下さい」
「わかりました…」千夏もバイブを動かしていく。

 初めは嫌がっていたが、徐々に反応して淫裂が潤っていく。
「気持ちいいわ、お願いだからオッパイにして。このまま行きたいの」
(行きたくない、でもやらないと…)
「わかりました、こうですね」千夏の乳房を掴み揉んでいく。

 「私も行きたいの。私のオッパイにもして」宏美も言いたくないが言っている。
「わかりました、2人一緒にしましょ」2人の乳房を掴み揉んでいく。
「いいわ、気持ちいい」
「ホントよ、行きそうだわ」真っ赤な嘘を言いながら店員に乳房を触らせている。

 バイブを淫裂に入れてから10分程が過ぎた。
「お客様、もうそろそろよろしいのでは?」
「そうね、邪魔しちゃ悪いわね」代金をバイブを抜いて店員に渡す。
それを丁寧に拭き、箱に詰め込んでいく間に、脱いだワンピースを着込んで、代金を
払うと急いで立ち去り、車に乗って走った。

 「これが最後よ。恥ずかしいけどやるのよ」
「わかっているわ」車は郊外に向かって走り、やがて、森林公園が見えてきた。
宏美は駐車場に車を停めてボタンを外していく。
「見られても我慢よ。最後だから」肩から脱いで2人はまた全裸になった。

 「行くわよ」全裸になって車から降り、公園に入っていく。
「キャー!」いきなり現れた全裸姿に、家族連れが悲鳴を上げた。
「ヌードよ。しかも、ヘアまで剃って!」指差し声を上げていく。
(黙っててよ!)サングラスを掛けても、恥ずかしくて下を向いて歩いていく。

 それに、手には、先程買い込んだバイブがあった。
「芝生の所がいいわね」
「そうね、どうせならね」歩いて行くと人垣があった。
「見ろよ、素っ裸じゃないか!」声が上がると、人垣が千夏と宏美に集まってくる。

 「見ろよ、オ○ンコ丸見えだぞ」
「凄いや、ロケは休憩だ!」男達が全裸の2人を食い入るように見ている。
「監督、そりゃあないわよ」「そうよ、こっちだって時間があるのよ」2人には聞き
覚えがある。

 (もしかして…)不安げに顔を上げると純子と雅子が目に入った。
「2人とも来いよ。面白いぞ!」監督の声に駆け寄った。
「凄い、オ○ンコ丸見えよ」
「しかも、ヘアまで剃って、恥ずかしくないのかしらね」思わぬ2人の出現に体が震
えていく。

 「いいだろう、休憩で?」
「いいわよ。どうせなら、この2人も撮って上げて」
「勿論さ、俺も撮るぞ」スタッフがカメラとビデオで宏美と千夏を撮っていくが、芝
生の上に座り、箱を開けていく。

 「見ろよ、バイブだぞ!」
「まさか、あれで…」驚きの声が上がる中、2人は抱き合い乳房を触り合っていく。
「あ、あ、あ!」人目を憚らず声を上げている。
「入れて、欲しいの…」
「わかった、入れるわ。私にもしてね」2人はバイブを手の持ち、シックスナインの
体位で淫裂を触り合う。

 「凄いな。裏ビデオ以上じゃないか…」
「ホントだな、これを撮らない手はないよな」カメラを向けて撮っていく。
その前で、淫裂に買い込んだばかりのバイブを押し込んで「いいわ。気持ちいい!」
「私も気持ちいい!」声を上げていく。

 撮影スタッフ達は、食い入るように見ているが、純子と雅子はしてやったりの顔で
見ていた。
(見ないで下さい、お願いですから…)サングラスでわからないが、眼からは涙が流
れていた。