「全裸の新体操女王」

                      赤星直也:作

第13話 インタビュー

 その後も、美紀は監督をしながらテレビ出演をしているが、相変わらず視聴率が取れ
なかった。
「小森君、ユニフォームを変えてやろう。これを着てくれ!」和田は番組を潰すよりは
美紀の色気での存続を望んだ。

 美紀は言われた通りに、着替えてきた。
新しいユニフォームは、脇の下が大胆にカットされて、膨らみが丸見えで、胸の部分も
大きくUカットされかろうじて、乳首が隠れている。

 「和田さん、許して下さい。いくら何でも、これでは恥ずかしいです…」
「レギュラーを無くすよりはいいだろう。これくらい我慢しないと。今日からはこれで
収録だ!」脇から手を入れて、乳房を握りしめた。

 「でも、恥ずかしいです。オッパイの見えそうな姿が、テレビで流されるなんて…」
「生活がかかっているんだろう。我慢しないと」和田は後には引かないつもりだ。
(やるしかないわ。オッパイが飛び出すのを見られても、レギュラーを守らないと…)
美紀も覚悟して収録に望んだ。

 収録が始まり、美紀が体を動かすと、小さな布から乳房がこぼれ出ている。
その度に「いや~!」悲鳴を上げ、慌てて仕舞い込んでいくが、いつまでもそれを繰り
返す訳には行かない。

 「何、やっている。いつまで付き合わせる気だ!」スタッフから怒鳴られた。
「すみません、次で最後にします…」泣き顔になって詫びていた。
そして、また収録が再開され、体を動かすとやはり、乳房がはみ出してしまった。

 しかし、今回は目の下を赤くしながら、乳房を隠そうとはせずに、露わにしたまま演
技している。
(オッパイがテレビに流されるけど、我慢しないと…)体を震わせながら作り笑顔をし
ている。
それを(そうだ、それでいい。お前のオッパイ・ポロリが狙いなんだからな)和田は目
を細めていた。

 そして、数日後の深夜に新しいユニフォーム姿の美紀が、テレビに映し出された。
挨拶が済み、演技を始めると乳房が飛び出していく。
「見たくもない。こんなのイヤ。もう恥ずかしくて町を歩けない…」アパートで泣き続
ける美紀だ。

 だが、意志に反して新しいユニフォームを着てから、男性の視聴者が増えた。
「いいね。元日本代表がオッパイ、ただで見せてくれるんだから」男性達はティッシュ
を用意し、肉竿を擦りながら眺めていた。

 しかし、美紀にはもう一つの仕事がある。新体操の監督兼コーチである。
近々、競技会が行われる事になり、気合いが入っていた。
今日も全裸になって指導していると「監督、取材の申し込みがありますが?」顧問の竹
下が尋ねてきた。

 「取材はイヤ。フルヌードよ。こんな姿を見られたくありません!」キッパリ断った。
「でも、相手は女性ですが?」
「それでもいや。ヌードを見られるのは、イヤなんです!」

 「しかし、内の大学出身でしてね。断るのは難しくて…」
「お願いです。そこを、何とかして断ってください」必死に頼み込んでいる。
「監督、だったら取材する方もフルヌードになって貰ったらいいじゃないの?」聞いて
いた部員が声を掛けた。

 「それは、いい考えだ。お互いが素っ裸なら、何の問題もないや!」
「でも、2人だけフルヌードだなんて、変です。何て言い訳するんですか?」
「そうだよな。そうだ、部員も全員裸になろう。裸でぶつかり合って、練習していると
言う事にして!」

 「顧問、見たいんでしょう。また私のヌードを?」
「見たいよ。でも、今回は監督の顔を立てる為に協力してくれ。キャプテン!」竹下は
キャプテンと呼んだ部員の首元から手を入れて乳房を掴んだ。

 「ダメ、男は嫌いなの。監督ならいいけど…」
「男もいいぞ。これが膣に入ると気持ちいいんだから」部員の手を股間に押しつけた。
「不潔。奥さんに言いつけるわよ!」

「冗談だよ、でもいいオッパイだな。生で見せてくれ」
「だったら、今度の試験、目こぼしして。口でもしてあげるから」耳元でそっと言う。
「男嫌いじゃなかった?」
「落第が掛かっているから、これは別よ。触りたいんでしょう、私のオ○ンコを?」

 「ああ、触りたい。本当にいいんだな?」
「いいわよ、練習が終わってからなら。でも、誰にも言わないでね」
「わかっているよ!」キャプテンと竹下は密約を結んだ。

 「監督。私もフルヌードになるから、取材受けましょうよ」密約を結んだキャプテン
は体操着を脱ぎだした。
「そうね。私も先輩のフルヌードが見たいから脱ぐわ」こうして、部員達が裸になって
いく以上、美紀は断れなくなり、渋々「わかりました、取材に応じます…」と承知した。

 「よかった、直ぐ呼んでくるからね」竹下は体育館から、取材者を呼びに行く。
その間に、部員達の皆が、生まれたままの姿になっていく。
乳房は大きいのや、小さいのとバラバラだが、股間は皆が綺麗に剃ってありピンクの淫
裂が剥き出しになっている。
(恥ずかしいわ。こんな姿を取材されるなんて…)不安を感じながら、指導を始めた。

 指導を始めてから暫くすると、若い女性が入ってきた。
女性も、生まれたままの全裸になっており「よろしく、お願いします!」真っ赤な顔に
なり、胸と股間を押さえている。

 「こちらこそ、よろしくお願いします。カメラは、撮らないで下さいね」
「勿論です。私も撮られたくはありません。早速ですが、どうして裸で練習を?」
「ヌードですと、体の筋肉の動きが見えます。ですから、弱い筋肉を見つける為に、ヌ
ードで練習をしています…」最もらしい理屈を並べていく美紀だ。

 取材の女性は話す間中、股間から手を放さない。
「あの~。どうして、手で押さえているのですか?」
「私、恥ずかしいんです。皆さんヘアを剃って性器を剥き出しなのに、私だけヘアがあ
るなんて…」

 「だったら、剃りましょう。ヘアを!」部員達は強引に、女性の絨毛を剃り始めた。
「ダメ、全部はイヤです。上だけでも、残して下さい!」
「わかっていますよ」慣れた手つきで絨毛を剃っていき、恥丘に三角形に残すだけに
し、淫裂の周りを剃り上げた。

 「これで、おあいこね」剃られた以上隠す、必要もない。
「そうね、早速だけど、聞いていいかしら?」インタビューが始まった。
部員達は、これからの豊富などを話し、美紀もインタビューされると、自分の考え通り
に話した。

 そして、インタビューが済むと雑談が始まった。
「先輩、ヌードは恥ずかしくないですか?」
「恥ずかしいとか言っていられないの。取材が出来なかったら、首になっちゃうのよ」
「へえ。厳しいんですね」

 「当然よ。監督だってテレビでオッパイを見せているでしょう。私だって、男に抱か
れる事もあるのよ」
「イヤじゃ、ないですか?」
「イヤでも仕方ないの。取材命令が出たら、イヤでも男に抱かれるしかないのよ。相手
の取材条件がセックスだったら…」美紀はそれを(そうなのよね、現役を引退したら働
く場所も限られてしまうのよ)頷きながら聞いていた。

 取材は2時間程で済み、また練習が始まると「何やっているのよ!」美紀の罵声が響
いていく。