「失われた絆」

                             赤星直也:作

第18話 焼き印

 恵と忠明の離婚は、城北署内にあっという間に広まった。
「別れたんだってな」忠明は同僚からも聞かれ、うんざりと言った顔をしている。
同じように恵もうんざりと言った顔をしていた。

 しかし、それ以上に中尾がうんざりした顔だ。
別れた2人が同じ警察署にいる訳には行かないからで、その点を忠明は理解しており
「課長、私はいい仕事を見つけましたので…」辞表を出してしまった。

 「本当にいいんだね?」内心、中尾は喜んでいたが一応留意した。
「はい、拉致されて私には警官は無理と思いまして…」
「そうか、それなら仕方ないな」辞表を受け取ったが(これで、拉致の件が誰にも知
られずに済む…)内心は笑顔の中尾だ。
同じように「これでやりやすくなったぞ」目黒も中尾と同じ考えだ。

 そんな中、アパートに帰ろうとする恵が八重に呼び止められた。
「話があるの。乗りなさいよ」
「イヤよ。また痛い思いをさせられから」
「イヤなら、ビデオがどうなっても知らないわよ」
「それはやめて。乗るから、ビデオはなかった事にして」急いで車に乗り込んだ。

 車は程なくして、八重の屋敷に着いた。
「ここでは、何をするかわかっているわよね?」
「もう許して。ヌードはイヤです…」拒んだ瞬間にムチが恵を襲い「ヒー。脱ぎます
から打たないで!」泣きながら服を脱いでいく。
「そうよ。最初からそうすればいいの」恵は次々と脱いで、生まれたままの姿になっ
た。

 「こっちよ、来なさい!」言われるままに、地下へと歩いていくと(誰かしら、見
慣れない顔だわ)全裸のまま鎖で吊された女性がいた。
女性は「許して下さい。何でも言う事を聞きます!」泣きながら八重に頼み込んでい
る。
「まだダメよ。もう少し、痛い思いをして貰うわ。その前にいい物見せてあげる」恵
は治郎兵衛に両手を鎖で縛られ吊された。

 「私の趣味はわかるわよね?」ムチが乳房を叩き「ヒー。痛いのはイヤです。許し
て!」泣き叫ぶ恵だ。
「だったら、これからは男と寝るのよ。お金を貰って!」
「イヤ、売春はしないわ。私を見くびらないでよ!」
「そう。だったら痛い思いをして貰うだけよ」尻、乳房、淫裂とムチが打たれ、全身
に赤い筋ができている。

 「どう、その気になった?」
「イヤ、絶対に体は売らないわ」
「そう、残念ね。これが最後だけど、客を取るわよね?」
「しつこいわね。どんな事があっても客は取らないわ」
「仕方がないわね。治郎兵衛準備して」治郎兵衛が慌ただしく動いていく。

 (もしかして、犬とのセックスでは…)初めて連れ込まれた時の事を思い出し「イ
ヤ、犬とはイヤ。そんな事したら死んでやる!」叫ぶ。
「あら、覚えていたんだ。そんな事しないから安心して。ただ、肌に跡が残るけど…」
恵の顎を指で持ち上げると、治郎兵衛が電気コードの付いた器具を運んくると「いや
よ、こんなのいや~!」真っ青な顔になり震えだした。

 「今更遅いわ。あなたは一生、私の奴隷として働くの。それがこの印だからね」焼
き印のスイッチを入れた。
「やめて。言う事は何でも聞きます、許して!」叫ぶが無駄で、治郎兵衛は尻をアル
コールで消毒していく。
「許して。お嬢様、もう逆らいません!」泣き叫ぶが、八重は顔色一つ変えず、熱く
なるのを待っている。

 「お嬢様、そろそろです」久美が言う。
「いい、これがお尻に付くのよ」赤くなった焼き印には記号があり「イヤ、イヤ!」
恵は暴れるが、治郎兵衛に押さえられてしまった。

 「行くわよ」八重の持った焼き印が、恵の尻に押しつけられ「ギャー!」大きな悲
鳴を上げ、尻からは異様な臭いがしていく。
それに、恵の淫裂からも黄色い液体が噴射していく。
「もう、いいでしょう」焼き印が外され、尻には赤く焼けた跡が残っている。

 「あら、気絶しているわよ。それにしても、こんなに漏らして」淫裂から拭きだし
た液体は、太股を伝わって足首まで流れている。
それを見ていた女性が「いや、私はいやです!」泣きだしてしまった。
「だったら、早く、私の奴隷になる事ね」乳房を撫でると「なります、お嬢様の奴隷
になります…」承知する。

 「いい子ね。早速だけど男に抱かれてくれない?」
「そんな、セックスだなんて。妊娠したら困ります…」
「大丈夫よ、薬があるから。イヤなら、あなたもあのようになるわよ」
「抱かれます、男に抱かれます!」
「治郎兵衛、降ろして!」若い女性は鎖を解かれ「一緒に来るのよ」女性は八重の後
ろを歩き、八重の部屋へと向かった。

 「お嬢様、恥ずかしいです。せめて、パンティだけでも履かせて下さい…」
「そのままの方がいいの。それよりも、オ○ンコに一杯出されるのよ。私の替わりに
ね」
「お嬢様の替わりですか?」
「そう、生理だから出来ないの。その分、浮気が出来ないようにあなたが精力を吸う
のよ」話しながら部屋に入っていく。

 「おお、可愛い子じゃないか!」
「そうよ、あなたの為に用意した子よ。でも、本気にならないでね、あくまでも代理
よ」
「わかっている。早速やらせてくれ」若い女性はベッドに押し倒され、乳房を吸われ
ていく。
「お嬢様、怖いです」
「大丈夫よ、痛いけど我慢するのよ」女性の淫裂に肉竿が押し込まれて「う、う~!」
顔を歪めて痛みに耐えている。

 「気持ちいいよ。こんなに締められたオ○ンコは、八重と初めての時以来だ!」
「イヤだわ、まだ覚えていたなんて…」
「当然さ、真っ赤な血でシーツを汚したんだからな」なおも腰を沈め「ヒ~!」体を
浮かせて悲鳴を上げた。
「出して下さい、私の体の中に…」
「わかっているよ、一杯だしてやるからな」腰の動きを早めていく。

 一方、残された恵はまだ気を失ったままで、治郎兵衛は焼き印の後を丁寧に消毒し、
漏らした淫裂も丁寧に拭いていると「う、う~!」やっと意識が戻って「ここは…。
痛い、お尻が痛い!」泣きだしてしまった。
「あら、気が付いたのね。治郎兵衛、体を洗わせるから降ろして!」久美に言われ、
鎖が解かれると「来なさい、一杯漏らしたから洗わないと」シャワー室に連れ込まれ
て、恵は丁寧に淫裂を洗った。

 「どう、スッキリしたかしら?」
「はい、でもお尻が痛くて…」
「そうよね。見てみなさい」鏡を見せると「イヤ、イヤです!」自分のお尻を見て、
泣きだしてしまった。
尻には赤くタダレた焼き印の跡がある。

 「これで、あなたも立派な売春婦よ。これからは頑張るのよ」
「イヤ、売春なんてイヤです」泣きながらうずくまった。
「イヤなら仕方ないわね。もっと酷い目に遭いたいなら、逆らいなさい!」
「逆らいません、売春もします。ですが、同僚に知られたら…」また泣きだした。
「そんな心配しなくていいわよ、こっちがうまくごまかすから。ほら泣かないの」久
美も恵が売春を承知すると、態度を変えて優しくなっている。

 恵は焼き印の跡を消毒され、服を着るとアパートまで車で送られた。
「待っていたぞ」アパートには目黒が待っていた。
「何か用で?」
「用があったから来たんだ。とにかく中で話そう」2人は部屋に入った。

 「話の前にやらせろよ」
「イヤ、セックスはイヤです!」恵は次々と服を脱がされたが、パンティだけは必死
に押さえた。
(お尻だけは見られたくない…)焼き印の跡を見られる訳には行かないが「ビリビリ
!」パンティが引き裂かれた。
「やめて、お願いです!」恵は痛いお尻を床に付けている。

 「いい眺めだ。まずは一発だ!」目黒も服を脱ぎ、裸になると覆い被さって「イヤ。
四つん這いはイヤ。普通でして!」足を絡ませ四つん這いになるのを拒む。
「わかったよ、だったら恵が上だぞ。それなら四つん這いは勘弁してやる」
「やります、上でやります」目黒の肉竿を掴み、馬乗りになった。

 (これなら、お尻を見られないし…)淫裂に肉竿を押しつけ腰を沈めていく。
「いいよ、凄く気持ちいい!」根本まで吸い込むと、ゆっくりと腰を動かし始める。
目黒は、揺れる乳房を掴み揉んでいき「あ、あ、あ!」喘ぎながら腰を振っていく。
やがて、淫裂も反応して淫汁がこぼれだした。

 「オ○ンコしたかったのか?」
「そんな、オ○ンコだなんて嫌いです…」途切れ途切れに言いながら腰を振っていく。
「言えよ。やりたかったんだろう?」乳首が掴まれ「はい。したかったです…」素直
に言う。
「これからは、俺がお前の亭主だ。いいな!」
「はい、わかりました」

 「だったら、もっと激しくやれ!」
「これくらいですか?」肩を手で押さえ、腰の振りを激しくする。
「そうだ、それでいい!」目黒も次第に登りつめて「あ、あ~!」遂に噴射した。
「気持ちよかったぞ。これからもやらせろよ」恵を抱きしめ乳房を押しつぶして(ど
うしよう。八重さんとの事を言った方がいいのかしら?)悩んでいる。
その夜、目黒は恵を一晩中抱きしめていた。

 翌日、恵は休暇を取ってアパート探しを始めた。
勿論、目黒には言ってある。
目黒も職業柄、詳しいから大体の事を教えて、言われた通りの不動産屋でアパートを
見つけ契約した。

 「これで、あの人とは関係ないわ」アパートに戻ると、1人でくつろいでいたが、
八重が現れた。
「仕事を休んだそうね」
「はい、アパートの引っ越しがありまして…」
「あら、引っ越すの?」
「はい、あの人とは別れましたから…」元気なく言う。
「そうなんだ。別れたなら都合がいいわ。早速だけど、あなたにして貰いたい事があ
るの」

 「もう、客を取れとでも?」
「違うわ、エステよ。綺麗にしないとね」
「そんな余裕はありません。生活費はギリギリですから…」
「お金の心配はしないで。とにかくいらっしゃい」八重の車に乗せられて繁華街へと
向かう。
「ここよ、停めて!」小さなビルの前で停まると「いらっしゃい、綺麗にするから」
八重と一緒にエステの看板が掛けられたドアを開けて中に入った。

 「予約して置いた鈴木ですが?」
「お待ちしておりました。どうぞこちらへ」白衣を着た女性の案内され、小さな部屋
に入っていく。
「鈴木様、お予約はピアスでよろしいのですね?」
「はい、この人です。でも、場所が場所ですから…」恵を前に連れ出す。
「と、おっしゃいますと?」
「性器よ、性器にピアスを付けるのよ。外人がやっているやつよ」

 「ああ、性器ピアスですか。それでしたら、モデルさんはやっておりますよ。とに
かく、仰向けに寝ていただかないと」
(ピアスなんて要らないわよ)泣きたいが、言われれるままベッドに仰向けになると
「失礼します」エステ嬢はスカートを脱がし、パンティも引き下げた。

 「あら、剃ってらっしゃるのね」生えかけの絨毛に覆われた淫裂が現れた。
「そうなの、ヘアが邪魔なんです。口でされるのが好きだから」
「そうですか。どうせなら生えないようになさっては?」
「出来るの、そんな事が…」
「はい、多少高めですが、後も残りませんよ。それに、ここも脱色なさってはいかが
で?」肉襞を掴む。
(永久脱毛なんてイヤ。子供じゃないのよ。それに性器はが黒ずむのは年だから仕方
ないのよ…)恵は黙って聞いている。

 「お願いするわ。どうせなら、オッパイも綺麗に出来るかしら?」八重は恵に脱ぐ
よう言い(こんな所でヌードはイヤなのに…)渋々、シャツ、ブラジャーと脱いで、
恵は一糸まとわぬ全裸になった。
「綺麗な体ですわ。ここを脱色すればかなり若返ります」乳首を指で転がし「あっ!」
恵の口から声が出る。
「乳首が敏感なのよ。とにかく、全部やっていいわ」
「ありがとうございます。まずは脱毛から致します」レーザー光線で毛根を焼き切っ
ていく。

 その間(やめて。ヘアはそのままでいいのよ!)恵は目を閉じ、ヘアの生えていな
い性器を想像している。
脱毛は1時間ほどで終わり「ご覧下さい」鏡が股間に当てられた。
「もういいです!」鏡を見るなり目を背け(一生、こんな性器なんだ…)閉じた目か
ら涙が垂れた。

 脱毛が済むと黒ずんだ肉襞の脱色が行われた。
少し、染みますよ」その言葉通りに薬品で肌が焼けるような感じがする。
「う~!」歯を食いしばり堪える。
「オッパイにもしますからね」乳首と乳輪にも薬品が塗られ(このままでいいの。若
返らなくてもいいのよ)焼ける思いを堪えた。

 暫くすると、焼けた気分も収まり「はい、これが脱色した後です」また鏡が当てられた。
「恥ずかしいです、こんな子供のような性器では…」声を上げたが無理もなかった。
綺麗に脱毛されて、肉襞もピンクに戻り、まるで、少女のような性器になっており、
乳房も気になった。

 すると「はい、ご覧下さい」エステ嬢が気を効かせた。
(こんなピンクじゃおかしいわ。この年でこんなピンクだなんて…)膨らみが小さか
ったら、少女の乳房と同じだ。
「ピアスを忘れないでね」
「わかっています」肉襞が掴まれ(イヤ、ピアスはイヤです!)太股が震えている。

 「ご安心下さい。直ぐに終わりますから」言い終わらない内にチクリと痛みが走る。
「はい、終わりました」手を当てると、肉襞同士がピアスで繋がっている。
(こんな姿で一生を送るなんて…)閉じた目から。また涙がこぼれた。