「哀れみの女刑事」

                             赤星直也:作


第12話 生け贄


 杉下と貴子は腕を組み、夫婦を装いながら入ると「会員証を!」覗き窓から言われる。
杉下がポケットから何やら取りだし、見せるとドアが開けられ、が中に入るとまた鍵が掛けられた。
(厳重だわ、一体なんだというのよ)周りを気にしながら歩いて行くとリングがある。

 (何のためにリングがあるのよ…)見ていると「いいか、ここで面白いをやるんだ!」なれなれしく肩を抱いた。
(やめてよ、レイプしたくせに…)避けたいが、されるがままにしていると「お~!」声があがった。
「貴子、いよいよ始まるぞ」杉下が喋ると同時にリングに2人の女性が上がった。

 (あの子だわ。捜している子だ…)捜査本部で捜査している人物がリングの上にいる。
しかも、2人は生まれたままの姿で乳房と無毛の淫裂を晒しており、貴子が見ていると「カーン!」ゴングが鳴らされ2人は組み合う。
「レスリングだわ…」呟くように言うと「そうだ。ただし、何でもありのレスリングだ」杉下の言葉通りで、足で蹴ったり殴り合ったりしていく。

 やがて、足蹴りが股間に当たり、苦しいのかマットに蹲った。
それでも容赦なく背中に蹴りを入れていく。
足を上げてけるたびに淫裂が口を開くが、恥ずかしがる様子は全くない。
(こんな事って許されるのかしら?)怯えてなおも見守ると、顔面にもパンチを入れて血が噴き出した。

 「もうすぐ決まるぞ」杉下が呟くと、その言葉通りに仰向けに倒れて動かない。
「貴子、見ろよ。ションベン漏らしたぞ!」倒れた女性の淫裂から液体が噴いて歓声が上がっていく。
その歓声を沈めるかの用に「カーン、カーン!」ゴングが連打された。
そのゴングに歓声も治まり、女性はリングから降ろされたが、変わって別な2人が立ったがやはり生まれたままの姿だ。
(この子もそうだわ。どうしてここにいるのよ…)疑問が疑問を呼んでいくが「カーン!」ゴングの音と共に戦いだした。

 こうして、3組の女性が戦い終えると静けさが戻り、静けさに不安を感じ「ねえ、これで終わりなの?」杉下に尋ねた。
「気になるなら、見に行くか?」
「見たいわ、どうなったのかを…」失踪した女性だから当然だ。
「わかった。その代わり、もう一回オ○ンコやらせてくれよ」

 「イヤよ。セックスなんていや…」
「イヤなら、教えないぞ」
「わかった、軽くよ。それに、お腹に出さないと誓って!」
「誓うよ、オ○ンコできるなら」貴子がセックスを承知すると、2人は別な部屋に入るが、貴子は声を上げる寸前だった。

 先ほど負けた女性が両手、両足を縛られ大の字になっている。
「何が始まるの?」
「負けたバツとしてダーツだ。貴子もやるんだぞ、ここまで来てやらないと怪しまれるからな」
「わかったわ、やるわよ」覚悟するとダーツが一本渡された。

 (ご免なさいね。外すようにするから)当てないつもりでいると「貴子、外したら素っ裸にされるぞ、ちゃんとやれよ」注意された。
「そんな、ヌードだなんて…」自分が大勢の前で裸にされるとあっては話が違ってくる。
(やるしかないわ、痛くないように…)ダーツを当てる事にした。 

 「それでは、始めます」司会が開始を告げると「俺はこいつだ、負けやがって!」向き合うと「次は勝ちます、お願いですから投げないで~!」悲鳴を上げた。
「そうは行かないな、オ○ンコもやらせて貰うぞ」そう言って、ダーツを投げた。
その瞬間「ギャ~!」悲鳴を上げ、全身を震わせ出した。

 ダーツが乳房に刺さって血が流れている。
(そんな、酷すぎるわ…)顔を青ざめる貴子だが「許して、セックスしますから許して下さい」詫びを入れたが「オ○ンコだ、オ○ンコに当ててやる」ダーツを投げると「ギャ~!」悲鳴が上がった。
ダーツは恥丘に刺さり、血が流れている。
「ちぇ、もう少しでオ○ンコだったのにな」苦笑いをしている。

 その後も、次々とダーツが投げられ3人の体に突き刺ささり、血まみれになっていく。
そして(やるしかないわ、裸にはなりたくないし…)貴子も放った。
「ギャ~!」太股に刺さって悲鳴を上げた。

 皆が投げ終わると女性は降ろされ、手当を受けてからテーブルに寝かされ足を開かされた。
「セックスなの?」
「そうだ。負けるとこうされるんだ!」杉下が言う通りで、3人の淫裂に肉竿が押し込まれ「許して、許して~!」悲鳴を上げている。

 (酷いわ、酷すぎる…)目を背けたくなる光景に貴子は杉下に抱きついたが「もういいのか。次は楽しめる場所だぞ」部屋を出て隣の部屋に入った。
その部屋はギャンブル場らしく、ルーレット台が置かれている。
「やってみるか?」
「レートが高いんでしょう?」
「まあな。こっちも不景気だから別なのにするか」隅にあるソファーに座ると「お飲物はいかが致しましょう?」全裸の女性が現れた。

 「水割りをくれ。それから、家内があんたとレズをしたいそうだ。勿論、俺ともオ○ンコするけど」杉下が言うと少し考え「わかりました。それでしたらこちらへ」2人を案内していくが(イヤよ、レズなんて絶対イヤ。まして、3人でセックスだなんて変態のすることよ)逃れたいが無理だから一緒に付いて部屋に入った。

 「水割りをお持ちしますから、暫くお待ち下さい」女性が出て行った。
「貴子脱げよ。これから楽しまないと」
「わかったわ、軽くよ。まだ膣が痛いから優しくして」貴子が脱ぎ出すと杉下も脱いでいく。
そして、2人が全裸になると「お待たせしました」水割りを運んできた。

 「貴子、早速やれよ」杉下が催促するがなかなか踏ん切れない。
「奥様、私がリードを…」女性が貴子の胸に顔を埋めて乳房を揉み出した。
「優しくして、優しくよ…」貴子が言うと慣れた手つきで乳房を揉み、淫裂へと伸びる。
(何よ、この感触。レズってこんなに気持ちいいんだ…)生まれて初めて味わう感触だ。

 「私にも…して、あそこにも…」体が入れ替わり、貴子が淫裂撫でだすと「貴子、我慢できないよ」背中から杉下が抱きつき淫裂に肉竿が入れられた。
すかさず「あ、あ、あ~!」喘ぎ声を上げ出すと唇を吸われる。
(変態よ。こんな事変態がすることよ…)頭ではそう思うが、貴子も吸い返した。
それに、もう淫裂のなかがヌルヌルになっていて(昨日は痛かったけど、今日は気持ちいい…)杉下の肉竿に満足している。

 やがて、肉竿が登り切ったのか「でる、でる!」声を上げた。
「ダメ、お腹はイヤ。出さないで!」その声に抜いた肉竿を女性の口に入れた。
「う~!」全てを出し切るように身震いするが、拒もうとはせず放出を待ち、出し終わると「ゴクン!」と飲み干し「お拭きします」汚れた肉竿をタオルで拭き取る。

 「楽しかったぞ、もう少し休ませてくれ」
「わかりました」女性は出ていき2人きりになった。
「貴子、気持ちよかっただろう?」
「良くない。レズだなんて良くない…」
「嘘言うな。オ○ンコが濡れたじゃないか。それより飲めよ」貴子も一口飲んで「ところで、ここは…」聞こうとすると口が塞がれた。
(そうだった。ここでは詮索しない方がいいわ)夫婦を装い、また飲みだし30分ほど休んでから服を着て出た。

 建物から出ると2人は一緒に歩いていくが(どうして私を連れて行ったのかしら?)杉下の行動が気になっている。
それを悟ったのか「知りたいか、連れて行った訳を?」と尋ねた。
「勿論よ、知りたいわ」
「あんたに潜り込んで欲しいからだよ。相手は中国マフィアで、大物政治家と絡んでいるようだ。潰して貰わないとこっちが危なくてな」

 「それで、私を連れて行ったんだ…」
「それだけじゃないぞ。あんたと一緒に暮らしたくてね。オ○ンコが一番良かったし」
「馬鹿にしないで。散々レイプしておきながら、何が一緒に暮らしたいよ!」
「そう怒るな。これを報告したら手柄になるぞ」

 「その通りかも。でも、レイプされたビデオはどうなるのよ」
「俺が預かる。あんたに虐められないようにするために。それに、これからもオ○ンコしたいしな」
「勝手にしなさいよ。私はもう相手はしないからね」機嫌悪くアパートに戻った。

 貴子は戻るとすぐに若林と連絡を取っていく。
「はい、そうです。確かにいました…」
「相手ですか、杉下泰三と名乗っています…」
「はい、わかりました。そうします…」指示を聞くと電話を切ったが、散々犯された事は報告しなかった。

 一方、杉下も鈴木と会っていた。
「うまくいきました。何とかなりそうです」
「そうなればいいがな。うまく、奴らに目を向けさせないとな」
「そうですよ、その間にタップリ稼がないと」

 「そう言う事だ。それより、別な刑事とやったか?」
「まだですが…」
「やってみないか。いい女だぞ、最近まで処女だったんだ」
「やりたいのはやまやまですが、やったばかりでして…」
「そうか、残念だな。とにかく、見るだけ見ておけ」2人は特別会員室に入ると、良子が3人の男に抱かれていた。

 「許して。もう膣が痛くて無理です…」
「まだ時間があるんだ。やらせろよ!」嫌がるが四つん這いにされ、後ろから挿入されていく。
「あ、あ、あ~!」首を振り喘ぐ声を上げると、別な男に乳房を掴まれ「乳もいいじゃないか。素人はこれだからいいんだよ」満足そうに揉んでいる。

 「お気に召しましたか?」鈴木が声を掛けると「ああ、最高だよ、これなら安いよ」満足そうに応えると2人は部屋から出た。
「上玉がいるともっと稼げるのにな…」
「でも、程々がベターです。余り派手にやると警察が…」
「そうだな。前の失敗は繰り返したくないし」2人はこれからの事を話し合った。

 翌日、良子が署に出向くと若林から呼び出され捜査本部に出向いた。
「糸川君、休養はこれで終わりだ。これからは捜査に加わって貰う!」
「わかりました、全力を尽くします」
「早速だが、陣内君が思わぬ手がかりを掴んでね。それで2人一緒に潜り込んで貰うよ」

 「それでしたら、私1人で出来ます」
「イヤ、そうは行かない。相手はただ者じゃないぞ。人殺しも簡単にやる相手だ。一緒にやってくれ」
「わかりました、相手は誰ですか?」
「陣内君だ。君より先輩だが、修羅場をくぐっているから頼りになるよ」若林は貴子を紹介した。

 「陣内です、これからはよろしくお願いします」
「糸川です、こちらこそお願いします」2人は握手をするが目と目で火花を散らし合っている。
(ふん、この若造が…)(何よ、年寄りのくせに…)口にこそ出さないが火花が燃えたぎっている。
そんな2人に若林が説明をし、それを聞いている2人だが心中穏やかでない。
(イヤよ、どうしてこんな人と一緒よ)顔を見合わせている。

 だが、若林の命令と会っては従うしかなく「これから、会うから来てくれ!」2人は若林に連れられて捜査本部を出て行く。
本部を出た若林は人目をはばかるようにしながら静まりかえった建物に入り、2人も後を追うように入っていくと驚き顔になっていく。

 (なんでよ。どうして、あんたがいるのよ…)2人とも同じ事を喋る寸前だ。
若林が会おうとしたのは、鈴木と杉下だからだ。
「警視、久しぶりですね」
「挨拶はいい。この2人を送り込んでくれ」

 「それはかまいませんが、責任は持ちませんよ。相手は情け容赦ない相手ですからね」
「わかっている、2人もその覚悟だ」
「そこまでおっしゃるならかまいません。ですが、こっちの頼みも聞いて貰えませんと…」
「わかっている。好きにしていいぞ」若林の言葉に鈴木と杉下の目が輝いた。

 「本部長、好きにしていいってどういう事ですか?」貴子と良子も不安そうに尋ねたが「抱かれろ。その後は2人に従え!」それだけ言うと外に出ていく。
「待って、本部長!」後を追うとしたが「聞いただろう、まずは素っ裸になって貰うぞ!」行く手を塞いで襲いかかった。

 「イヤよ、イヤ~!」悲鳴を上げるが外には聞こえない。
「おとなしくやらせろ!」2人は乱暴に服を剥ぎ取りだし「やめて、お願いです!」抵抗しても力負けし、ブラジャーからは乳房が飛び出している。
それでも抵抗するが次々と服を脱がされ全裸にされた。

 「やめて、レイプはイヤ!」手で淫裂を隠すが、燃えたぎる2人は容赦なく淫裂に肉竿を押し込んでいく。
「イヤ~!」痛みに悲鳴を上げたが、入った肉竿はピストンを始めて「う、う、う!」2人は嗚咽を上げるだけだ。