「地獄の囚人」

                     赤星直也:作
第17話 報復

 「桐子さんだったわね。体が震えているわよ」怯える桐子とは対照的に余裕の涼子だ。
「この私をどうする気なの?」
「何もしないわ。ただ、ここでの出来事を誰にも言わないと誓えばね」

 「そんな事できないわ。私は法律を守る弁護士よ!」
「そうよね。だから困るのよ」うんざりと言った顔でテーブルに本を置いた。
「見て。これがあなたの全てよ」桐子はそれを手に取り開いた。
「やめて。こんな事イヤ~!」見るなり悲鳴を上げたが、それは今まで受けた辱めをま
とめた写真集だ。

 タイトルも「片山桐子の全て」と書かれ、全裸にされ犯されている写真や、自分から
股間の絨毛を剃っていく写真がビッシリと載っている。
「これを見たら、親も悲しむでしょうね。ショックで死んだりして!」笑い声を上げて
いるが、その傍らでは涙を流しながら桐子が呆然としていた。

 「これを、どうする気なの?」
「売りに出そうと思うの。女弁護士の本番写真としてね」
「やめて。そんな事されたら、生きていけない…」涙がが止まらない。

 「何も、酷い目に遭わせようと言うつもりはないわ。ただ、誰に頼まれたか知りたい
の」
「誰にも頼まれていません。自分からここに来ました」
「そう、誰にも頼まれていないんだ。何の為に来たの?」涼子の鋭い尋問が続く。

 「弁護した被告が死亡した理由を知りたくて…」
「ああ、あれね。確か小川千香と言ったわね。男に抱かれるのが嫌がっていたわ」
「無理に仕向けられたら、誰だっていやです」

 「でも、あなたは違うわ。自分で体を売っているから」
「酷い。自分ではしていません…」
「そうかしら。『オ○ンコ見せ子』と言って、人前で素っ裸になっていたじゃないのよ」
涼子は写真集を捲って指さした。

 「それは、仕方なくやりました…」
「そんな事、信じると思う人いるかしら。とにかく出所するまでは体で稼ぐのよ」
「イヤです。もう売春はしたくありません!」
「やらないと言うなら仕方ないわ。これが弁護士仲間に配られるだけよ」

「それだけは、やめて!」
「だったら、素直に抱かれるのよ。誰にも知られないようにするから」赤子をなだめる
ような言い方だ。
桐子もこの写真を配られるのはイヤだから頷いた。

 「そうよ、それでいいの。今日は特別な衣装を用意したから着て」涼子は薄いナイロ
ンの白衣を用意した。
(これだったら、素っ裸と同じよ)そう言いたいが、黙って囚人服を脱いでいく。

 そして、全裸になると直に着てナース帽もかぶらされ、看護婦姿になったが、薄いナ
イロンは肌に密着して女性のシンボルがを透かしている。
「いいわね、こんな制服だったら男もイチコロよ」ゴマ塩のようになった淫裂を触りな
がら言う。

 「本当だわ。男だけでなく、飢えた女だってイチコロかもよ」刑務官達も冷やかし、
白衣を着込むと特別面会室に連れて行かれた。
「真面目にやるのよ。手抜きしたら承知しないからね」それには答えず、黙ったままだ。

 そして、中に入れられ、暫くして男が現れ「ほ~、看護婦か。これもいいね」目を輝
かせて見つめ、その前で桐子は正座した。
「私をお買いあげいただき…」いつものように正座して始めると「挨拶はいい。早くし
てくれ」男は我慢できないのか、役目のしない白衣を脱がしていく。

 「自分でします…」
「俺にやらせろ!」白衣が脱がされ白いストッキングだけ身に着けている。
「今度は私が…」桐子が脱がしていき、シャツ、ズボンと脱がして全裸にした。
(こんな事したくないけど…)勃起した肉竿を口に含み、それを美智や美香が見守って
いる。

 そのころ、所長室では涼子が男と話し合っていた。
「片山桐子か。弁護士だったとはな…」
「そうよ。このまま、外に出さないで置いた方がいいかもよ」
「それじゃ、困るよ。人手が足りなくて困っているんだから」

 「そうよね。外人も取り締まりがうるさいから、出所した女が一番かもね」
「そう言う事。何とかしてくれよ」男は甘えるように涼子に抱き付いた。
「出してもいいけど、秘密を守れるかしら?」
「試してみたらどうだろう?」男は、涼子のボタンを外して、ブラジャーを捲ると吸い
付いた。

 それには涼子も「あ、あ、あ~!」気持ちよさそうな声を上げていく。
「わかった、試してみる。それより、あそこにも…」男の頭を抱きしめた。
その言葉に、乳房を掴んだ手がスカートを脱がした。
すると、短い絨毛に覆われた淫裂が露わになり「履いてないの。早くして欲しい…」涼
子は仰向けになって、男の肉竿を淫裂に向かえた。

 それから1週間が過ぎ、桐子も後2日で出所の運びとなっている。
「新藤妙子。面会人よ」和子が迎えに来た。
(どういうつもりかしら。偽名で呼ぶなんて…)身元がばれたのに、まだ偽名で呼ぶの
に不審に思った。

 それでも、和子と一緒に面会室に入ると「新藤さん、本来なら小室さんが来るはずで
したが、仕事がありまして…」男は変わりに来た理由を述べた。
そして「死亡の理由が、わかりましたか?」と質し、それには桐子も戸惑っている。

 (どうしよう。虐待があるけど売春させられているのがわかってしまうし…)悩む桐
子だが(私は弁護士よ。正義を通さないと…)と思い切って「実は、この刑務所では虐
待が…」と告げた。

 それには面会に来た弁護士も驚き顔になっている。
「本当なんです。それだけではなく、服役囚に売春までさせています」桐子は今までの
事を一気に話した。
それを聞いた弁護士も驚き顔で「そんな、売春だなんて信じられない…」それだけしか
言えなかった。

 暫く沈黙してから「証拠がありますか?」と質した。
「はい。ここからでたら、証明します!」
「わかりました。小室さんには、私から話しておきます」

 「よろしくお願いします」面会に来た弁護士が帰った。
(売春の証拠だけど、私がやっているのを公にするしかない…)正義の為にこれから起
こる不幸を覚悟した。

 面会の来た弁護士が帰った翌日、桐子は所長室に呼び出された。
「せっかく、もうすぐ出所だというのに残念だわ」独り言のように言う。
「所長。何の事ですか?」それには意味がわからず桐子が聞いた。

 「これよ。こんなのがあなたの所から見つかった以上は、取り消して貰うからね」白
い粉末を見せる。
「それは間違いです。私は何もしていません!」
「そうかしら。これから検査すれば、直ぐにわかるわよ」涼子の合図で桐子は両脇を抑
えられた。

 「間違いです。私は何もしていません!」いくら叫んでも聞く様子はない。
(罠だわ。昨日の事を根に思っているんだ…。でも、いずれは小室さんが来て助けてく
れるし…)桐子にはまだ余裕があり、顕子と美香に両脇を抑えられ、車に乗せられ刑務
所から出た。

 刑務所を出てから30分ほど走ると、見覚えのある建物が見えてくる。
「イヤ。ここはイヤ~!」思い出したのか、暴れ出した。
「イヤでも行くわよ。これも用意してあるの」桐子の全裸写真で、名前と番号が書かれ
ている。

 「美香。どうせなら、今から丸出しで行こうよ」
「そうよね。どうせ脱ぐんだから」嫌がる桐子の囚人服が、2人によって脱がされてい
く。
下着が露わになったが、それも脱がされ全裸にされた。

 「ここを見たら、男が喜ぶわよ」淫裂を広げた。
「やめて、お願いです!」
「暴れないでよ。そんな事するなら、こうよ」後ろ手に手錠が掛けられて、桐子の自由
が奪われて、車も建物の駐車場に停まった。

 「降りるのよ!」嫌がるが、全裸で引き下ろされ歩かされた。
すると「証明書をお願いします」まだ若い警備員が声を掛けてくる。
「はい、これよ」顕子が証明書を渡すと、ジッと桐子の淫裂と乳房を見て(性器を見ら
れている…)顔を背けた。

 「前を向くんだ!」警備員は乳房を握りしめた。
「やめて、触らないでよ!」
「だったら、正面を向け。確かめているんだから」写真との見比べだ。
「ほう。写真にはオ○ンコの上にホクロか…」そう言うと、淫裂を触っていく。
「いや、そこはいや!」指が膣の中に入って動き出した。

 「確かめているだけだ。我慢しろ!」指は執拗に動いてから抜かれた。
「ホクロもあるな。入っていいです」やっと許可され、中に入ていく。
建物に入ると、桐子は検査室に連れて行かされ「これに出して!」素っ気なく紙コップ
が渡される。

 「足を広げるのよ!」言われるまま足を開くと、淫裂に紙コップが押し当てられた。
それには「ここじゃイヤ。トイレでさせて!」と顕子に頼む。
「それは無理だ。大事な証拠品だから、ビデオにも撮る!」カメラが向けられた。
「やらないわ。こんなのイヤよ!」

 「だったら、罪を認めるのね。それなら何もしないわよ」
「認めません。やっていませんから!」
「だったら出すのよ。証明する為にも」そう言われれば、逆らえない。
(人前ではイヤだけど…)股間に力を入れた。

 すると「バリ、バリ!」音と共に、黄色い水が噴き出していく。
(撮らないで。ビデオはイヤ!)顔を背けようとすると正面を向かされ、嫌々カメラを
見つめるしかない。
その間にもコップは黄色い液体で満たされて「もういい。これで充分だ」力を抜くと噴
出も止まった。

 コップの液体はスポイトで吸い上げられ、数種類の薬品に入れられる。
暫くすると「覚醒剤だ。間違いない!」と男が叫んだ。
「間違いよ。私はそんなのやった覚えないわ!」首を振って言う。
その言葉に、また同じ事を繰り返したが、結果は同じだ。

 「これで、言い逃れはできないわね」
「知らないわ。私はやっていない!」あくまでも認めようとはしなかった。
「仕方ないわね。体に聞くわ」
「イヤよ、もういや。やっていないから、もう一度調べて~!」叫ぶが外に連れ出され、
部屋に連れ込まれると、中には男が2人いる。

 「尋問よ。覚醒剤を使っていたの」
「そうか。それだったら手加減できないな」後ろ手にされたまま、ロープが巻き付けら
れた。
それに、足首にも巻き付けられ引き上げられていく。

 「イヤ、やめて~!」叫ぶが、足を広げたまま宙に浮いている。
「桐子、誰から貰ったのよ」
「やっていま、ヒ~!」言い終わらない内に、男の持ったムチで背中が叩かれた。
「正直に言えよ。言わないと、もっと痛い思いだぞ」もう1人は乳房を揉んでいる。

 「信じてください。本当に私では…。ギャ~!」またムチで打たれ、今度は尻に赤い
筋が出来た。
「言えよ、言うんだ!」2人の男は執拗に桐子を責め立てていく。
「私じゃない。私はやっていません…」元気だった声が次第に涙声に変わっている。

 それでも、男の持ったムチが桐子の体を叩いて「ギャ~!」と悲鳴がやむ事がない。
「痛いのはこれくらいにして、気持ちいいのにしたいが、いいかな?」
「好きにやってもいいわよ。私達は遠慮するから」
「助かるよ。ここしばらく、やっていないから、たまっているんだ」

 「だったら、思い切りやって上げて。弁護士だけど凄く好きなのよ」そう言い残して
顕子と美香が出ていく。
「弁護士か。それにしても言い体つきだ」2人の男は桐子の体を触っていく。
だが、桐子は返事すら出来ない状態だ。

 男は服を脱ぐと、足の間に入ってきた。
(やめて。レイプはイヤ~!)そう思うが声も出ない。
「行くぞ!」無抵抗の状態のまま、腰を押さえられ肉竿が淫裂を突き刺し「うっ!」と
呻き声を上げるのがやっとだ。

 「いいね。締まりもいいぞ!」宙に浮いた桐子の腰を掴み、動かしていくと「ピシャ、
ピシャ!」淫裂に肉竿が入る音が響いている。
「俺も手伝うぞ!」もう1人も横から手を伸ばして乳房を掴んでいく。
「形といい、柔らかさといい、ダントツだな」満足そうな顔つきだ。

 一方、顕子と美香はマジックミラー越しに眺めていた。
「凄いわね。私もあれでやって欲しいわ」
「わかっているよ。今度やってやるから、今は我慢しな」2人も後ろから男に抱かれて
いた。

 「出してもいいわよ。あれ飲んでいるから」
「嬉しいね。俺もたまっているんだ。思う存分やらして貰うよ」2人は桐子が犯されて
いるのを眺めながら、淫裂を肉竿で突かれていく。
勿論、そんな事など桐子は知るよしはなく、これが仕組まれた罠だとも知らない。