「被虐の目覚め」
                      赤星直也:作

第12話 金の無心

 ホテルを出ると自宅に向かうが「美子さん。たまには、あんなオ○ンコもいいでし
ょう?」尋ねる。
「そうね、うまく言えないけど気持ちよかったのは確かね」
「だったら、またやってもいいよね?」
「たまによ。毎回はいや。変態と思われたくないし…」悶える自分の姿を想像して顔
を赤らめた。
「あれは変態じゃないよ。気分転換にどこの夫婦でもやってると思うよ」
「気分転換に、変態の真似をするんだ…」美子は真一からされた事を思い出している。

 2人が話しながら走っていると「美子さん、買い物してくるね」田中は車を停めて、
何やら買い込みまた走らせ屋敷に着いたのは3時過ぎだ。
田中は戻るなり、テレビとカメラを繋いで操作していると「裕次君、なにやっている
の?」悦子がコーヒーを運んできた。
「ビデオだよ、この前のビデオ!」なおも操作していく、とテレビに美子と悦子の全
裸が映し出された。

 「恥ずかしいわ、性器が映ってるし…」恥ずかしがる悦子に「美子さんも呼ぼうよ。
一緒がいいし」「そうね、呼んでくる」悦子は美子を連れてきて、美子も「ビデオな
んですってね!」気になるようだ。
「始めるよ」田中は操作すると「恥ずかしい、私の性器が!」「いやだわ、あんな顔
して!」2人は顔を赤らめながらも見続けている。

 再生はが進んで、淫裂にディルドーが押し込まれていく。
悦子は、潤んだ目になっていて「悦子さん、興奮してきた?」田中は抱きつき乳房を
撫で出す。
「見ていると変な感じがする。あんなに悶えていたなんて恥ずかしい…」
「恥ずかしくはないよ、自然な事だから」田中の手は服の裾を持ち上げて、乳房を掴
んで揉み出すと「あそこにもしていいわよ…」淫裂を触るように言う。

 田中はスカートの中に手を入れて、パンティをずらして淫裂を撫で出すと「吸って、
おっぱい吸って!」喘ぎ声で言いながら自ら服を持ち上げ乳房を露わにした。
田中は乳首を吸いながら淫裂を撫で、指を膣穴に入れると「あ、あ、あ~!」喘ぎ声
を上げ出す。
それを見ていた美子も「私にも手伝わせて…」悦子の顔を押さえて唇を押しつける。
「美子さん。欲しいの、いいでしょう?」
「いいわよ。やろうね」美子は2人の目の前で服を脱ぎだし、悦子も田中を退かせて
脱ぎ、互いの乳房を撫で合い、乳首を吸い合って「あ、あ、あ~!」声を上げた。

 2人は田中の目の前にも関わらず、淫裂と乳房を撫で合ったり、舐めたりしたが3
0分ほどでやめて服を着だす。
「悦子さん、興奮したの?」田中の問いに「そうなの。恥ずかしいけど自分のヌード
に興奮しちゃった!」顔を上気させて言う。
「美子さんもそうなの?」「そうなの。膣が濡れているのよ」美子も恥ずかしそうに
言う。
「だったら、これからも撮ろうよ。それを見ながらやったらどう?」

 「おもしろわね。でも、誰にも見せないでよ、見られた生きていけないし」
「わかっているよ。それから、これが写真だよ」今度は写真を再生して見せると「も
っとセクシーなのを着ればよかった!」悦子は悔やみ「大丈夫だよ。また撮るからそ
れまで準備すればいいし…」田中は慰めた。

 その日の夕方に、遙香と真一が訪ねて来た。
遙香は「お店が開店したの、遊びに来ない?」新しい店のチラシを渡す。
「クラブか、たまにはいいかも。裕次君も一緒でいいわよね?」
「構わないわよ。悦子さんも一緒に来てね」遙香は承知して、暫く話すと帰った。

 2人が帰ると「開店祝いだから、何か持って行った方がいいわよね?」「そうだね、
お祝い金でいいんじゃないかな。準備しておくよ」田中は事務室に入ってのし袋に金
を詰め込む。
「悦子さん、私たちも着替えましょうよ!」2人は部屋に入って着替えを始め、田中
も着替え、9時になると3人は車に乗って、遙香の店に向かった。

 遙香の店は開店日にも関わらず、客はまばらで空いている。
3人はホステスに案内されて、席に座ると遙香が現れた。
「遙香、これお祝いよ」のし袋を渡すと「ありがとう、とにかく飲んで!」そう言っ
て戻っていく。
「ホントはお祝いなんかしたくないのよ」愚痴る美子に「そんな事言わないで。とり
あえず飲んで!」悦子と美子はウィスキーを飲むが、田中はノンアルコールビールを
飲んでいる。

 3人は1時間近くいて屋敷に戻った。
「美子さん。あの店持たないよ、もうすぐダメになるね」田中が言うと「私のそう思
う、商売っ気が全然ダメだし…」美子もそう思った。
「もしかしたら、また金の無心に来るよ」心配そうに田中が言い「そうなったら、守
ってね。裕次君だけが頼りだし」田中に抱きついた。
「任せて。とにかく、何か言われたら必ず言ってよ」田中は念を押した。

 それから一週間後「姉さん、話があるの」また遙香が訪ねて来て「つなぎ資金が足
りないのよ、融資してくれない?」金の無心にきた。
当然断ると「あ、そう。妹がどうなってもいいのね!」捨て台詞を吐いて帰った。
「このままで済めばいいけど…」美子は田中にも伝え「それでいいんです、任せてく
ださい!」安心させようとしている。

 それから暫く、平穏だったが「妹さんの事で話があって!」やくざ風の男が訪ねて
来た。
怯える美子だが「どのような要件ですか?」田中が相手に出て対応している。
男は、真一の借金を美子に払えと言い、田中は別れた後の借金だから義務はないと言
い張った。
強く出た真一が弁護士に入って貰うと言うと「わかった、言っても無駄だな」引き下
がり、帰って行く。

 「裕次君助かったわ。私1人だったら、払わされていたわ」「そうよ、見直したわ
よ裕次君」2人は褒めるが「まだ問題があるんだ!」田中は美子に子供がいないから、
遙香が全財産を相続すると言う。
「そうよね、子供がいないからそうなるわ」美子もそれはわかっていて「養子ならい
いんだよね?」閃いた。
「まあ、養子ならいいでしょう。結婚して産む方法もありますが…」

 それを聞いていた悦子は「美子さん、養子よ、養子を貰った方がいいわ!」言い出
す。
「でも、そんな人いるかしら?」
「いるわよ、美子さんの目の前に!」悦子言うと「僕が養子ですか?」田中は驚き顔
になった。
「そうよ、そうだった。お願いだから養子にになって!」頼み込むと「そうしたら、
美子さんに産んで貰えなくなっちゃう…」躊躇っている。

 「何言ってるのよ。年の差を考えて。私では無理よ。だから、悦子さんに産んで貰
いましょう!」
「私が裕次君の妻ですか?」驚く悦子に「お願いしたいの。この3人で何時までもい
たいの。いいでしょう?」涙を流す美子に「わかりました。養子になります」田中は
承知し「今すぐは無理です…。でも、いい妻になります…」悦子も承知して、話がま
とまった。

 話がまとまると田中は風呂に向かい「悦子さん、今夜は裕次君の相手をお願いする
わね」美子に言われて悦子は着替えを持って浴室に向かう。
「裕次君、着替え持って来たわ、ついでに洗ってあげるね」服を脱ぎ、下着も脱いで
全裸になると田中の元へ向かい「背中からでいいよね?」石鹸を泡立てて、背中に塗
っていくと「僕も洗うよ」振り向いて悦子の首筋から下へと石鹸を塗って、乳房も撫
でるようにしながら塗っていく。

 「恥ずかしいわ、乳首が膨らんでいくし…」悦子も田中の首筋に石鹸を塗り、腹へ
と塗っていくと「ここにもする?」肉竿を撫でた。
「出来たら、して欲しいな。僕もやるし」田中の乳房を撫でていた手が股間を撫でだ
だす。
「指は入れないで。後でいい事してあげるから…」悦子は肉竿を掴んで擦っていく。
「今夜はしていいの?」なおも淫裂を撫でると「着けてならいいわ。危ないし…」そ
の後太股にも塗るとお湯で石鹸を洗い流す。
「今度は背中だよ」向きを変えさせ、背中に石鹸を塗るとお湯で洗い流し、浴槽に浸
って体を温めた。

 暖まった2人が浴室から出てリビングに向かうと「悦子さん、今夜やるんでしょう
?」美子から言われる。
「そのつもりです…」返事すると「私も一緒でいいよね?」「勿論です、3人一緒で
すから」「ありがとう、それならお風呂入らないとね」美子も浴室に入った。