『見果てぬ夢2』

                           とっきーさっきー:作

第33話 夢の終点


 黒川信人の視点

 「よぉ、すまなかったな。手加減はしたつもりだったが、つい昔を思い出してな」
「いえ、そんな。滅相もないっす。貴方様が伝説の総長様だったとは……俺たち、殴
られたことを一生の光栄にするっす」

 ハンドルを握るリーダーが頷いて、後部座席のふたりも同意したように深く頷いた。
その顔は、どれも赤黒く腫れあがり、つい同情したくなる有様だった。

 「おっ、サンキュー。ここで下ろしてくれ」
俺を乗せた車は、料亭『花山』の門の前で止まった。
「兄貴、お気をつけて」
「お前らもな。悪ふざけもほどほどにな」
「わかっておりやす。これからは名誉総長の名に恥じない行動をお約束するっす」

 俺は車から降りると、足早に門をくぐった。
魔王の城に乗り込んだ二人の姫。
それを追う騎士になったつもりの俺は、迷宮の奥へと進んで行った。
----------------------------------------------------------------------------
 岡本典子の視点

 「もう、みんなエッチなんだから。これで見える?」
私は河添が準備したディルドを跨ぐと、股を大きく開いてしゃがんだ。
人差し指と中指でVサインをするように、割れ目のお肉を拡げていく。

 男たちはというと、畳に顔をひっつけるようにしてそれを見上げている。
細長い顔も四角い顔も丸い顔だって、みんな真横になって、目だけを縦にして黒目を
上から下。下から上へと往復させている。

 「それじゃぁ、挿れるわね。うふふ、いただきまぁ~す♪」
右手の指で割れ目を拡げたまま、左手の指をディルドに添えた。
しなくたっていいのに硬質な肌を探るように指を伸ばして、典子の心が怯えた。

 握り締めた指先どうしが、なぜなの? ひっついてくれない?!
丸い筒先を包むように親指と中指を伸ばしているのに、全然届いてくれない。

 私は隣にいる河添を見上げた。
魂の抜けたような顔で突っ立っている男を、哀しい顔で睨みつけていた。

 見損なったわよ、拓也。
男だったら正々堂々と、美里ちゃんのお父さんと勝負すればいいのに。
それなのに、こんな道具まで用意して娘の彼女を苦しめるなんて……

 「お~い、典子ちゃん。早く挿入してよ」
「そうだよ。思いっきり腰を落としてオマ○コを引き裂くようにさ。ひひひひっ……」
そんな私を連れ戻すように、男たちから残酷なヤジが飛ぶ。

 だけどアナタの気持ち、4分の1くらいは典子も同調してあげる。
でもそれは、アナタに誇り高いプライドが垣間見えていたから。
典子を踏み台にして這い上がろうとするアナタに、賭けていたから。私も……

 チュク、チュク、チュク……
「んんっ……はあぁぁ……」

 私は、ディルドの先端を割れ目にキッスさせて腰を揺すった。
美里ちゃんのアソコににも触れた先端に典子の匂いをまぶしていって、彼女の香りを
消し去った。

 そして、残り4分の3でアナタを否定してあげる。
アナタに人生を賭けた典子も全否定してあげる。

 ズズッ……ズリュ、ズリュ……
「くうっ……んああぁぁっ……オ、オマ○コの中にぃ……ディルドがぁっ……はうぅ
っ!」

 典子の割れ目を押し拡げるようにして、ディルドが突き刺さっていく。
傘みたいに張り出したエラが、典子の乾ききった粘膜を引き伸ばしていく。

 だから一緒に堕ちましょ。
どこまでも一緒に。拓也の夢。典子の夢。
その儚い夢のラストを愉しみながら。
---------------------------------------------------------------------------
 黒川信人の視点

 「んんっ……は、はぁぁぁっっ! みぃ、見てぇっ、変態……典子を見ててねぇっ
っ!」
ぼんやりとした明かりの彼方から、聞き覚えのある声が響いた。

 「典子さん?!」
一瞬、俺の足がすくむ。
薄幸な、それでいて触れることが憚れる女神のような典子さんのアノ声に、全身の筋
肉までもが先へ進むことに怯えだしている。

 「だがな、行くしか道はねえんだよ。しっかりしてくれよ、信人」

 そうだ。あの部屋で起きていることを、この目に焼き付けるんだ。
迷宮のラストで繰り広げられる淫獄劇を見届けてやるんだ。
黒川信人の人生を賭けて。

 待ってろよ、美里。
----------------------------------------------------------------------------
 岡本典子の視点

 ズズズッ! ズリュッ、ズリュッ、ズリュッ! ズズズズッッ!
「んんっ……は、はぁぁぁっっ! みぃ、見てぇっ、変態……典子を見ててねぇっっ!」

 私は、一気に腰を落下させた。
息を吐きながら、乾いたままの膣のお肉にディルドを包み込ませていた。

 お尻が冷たい薄板に触れて、頭の中では星が輝いてパーンって弾けてる。
典子の膣がパンパンに膨らんで、粘膜まで引きちぎられそうな恐怖に胃の中身が逆流
しそうになる。

 「おおっ、ホントに飲み込むなんて!」
「見ろよ、ディルドがデカすぎて、オマ○コからはみ出ているぜ」
「でもよぉ、こんな化け物みたいなモノを飲み込むなんて、典子ちゃんもスキモノだ
ねぇ。美里ちゃんと一緒で」

 男たちから、卑猥な歓声があがった。
でも、その声が遠くなったり近くなったりしている。

 「ふぅ、はぁ……は、はいっちゃった……ふふ、典子のオマンコに……全部はいっ
ちゃった……」

 「おい、早く動けよ」
「そうだよ、普段からそのディルドでオナニーしてるんだろ? さっさとピストン運
動してみせろよ」

 「もう、みんな、せっかちなんだから。だけど……んんっ、ただオナニーしたって
面白くないでしょ?」
ディルドを咥え込んだまま、取り囲む男たちに目を合わせていく。

 「まあ……そりゃ、そう……かもな」
男のひとりが、黒目を天井に向けてつぶやいた。
それを見て、残りの5人が頷いた。

 「賭けをしてみましょうよ。の、典子がピストン運動しながら、オチ○チンを……
おしやぶりするの。典子がイッちゃうより先に……オチ○チンを射精できたら、アナ
タたちと朝までセックスしてあげる」

 「それじゃ、典子ちゃんがフェラより先に絶頂したら?」
「そのときは……そうねぇ。アナル限定セックスって……どうかしら? も、もし、
お尻の穴が汚いって思うなら、アナタたちの手で……浣腸してくれたって構わないわ
よ」

 「おい、聞いたか? 朝まで典子ちゃんと生セックスだとよ」
「でもな、アナルセックスも捨てがたいぜ。なんといっても、典子ちゃんに浣腸でき
るんだぜ」
「俺はどっちでも構わないぜ。でもなぁ、典子ちゃんはそれでいいのか? 俺たちだ
けおいしい思いをすることになってもよぉ」

 「え、ええ、典子は……平気よ。だって、こんなにたくさんの生オチ○チンを……
あ、愛せるんだもん。うふふ♪」
私の提案に、意義はなかったみたい。
「決まりだな、これで」
互いの顔を見合って頷き合う男たちを見て、その視線を拓也に合わせた。

 「おしゃぶりするオチ○チンは、たく……ううん、河添さんのでいいよね。ふふふ
♪」