『時を巡る少女~アナタのためならエッチな女の子になります』

                              とっきーさっきー:作

第18話 女どうしでセックス


 「美桜、仕上げよ」
快楽と悲嘆と。互いに引っ張り合い、裂かれていく美桜の乙女心。
そんな中、サキコが呼び掛けてくる。

 (仕上げって、なんのこと?)
てっきりこのまま、サキコの舌と唇で恥ずかしい絶頂へと。
八割くらいそれを望んで、残り二割の理性が拒んでみせて、それなのに女どうしで繰
り広げる痴態は、思わぬ方へと展開しようとしていた。

 「足を拡げなさい。オマ〇コがしっかりと覗くくらいにね」
「はあぁ、こんなの……恥ずかしい……」
美桜の上で逆さを向いていたサキコだが、今度はその美桜と真正面から対面している。

 上体を起こした美桜の足首を掴み、口では命じておきながら、それよりも先に彼女
の腕を動かすと大きく股を割り開いていく。
「あらぁ、シーツまで汚しちゃって。美桜ったらイケナイ子ね」

 サキコの目が、赤裸々な姿を晒す美桜の花弁に当てられている。
口角を片方だけ持ち上げて、含んだ笑いを見せつけ、そのうえで小馬鹿にするような
セリフをぶつけた。

 「こ、これは……」
「隠さないで。そのままびしょ濡れのオマ〇コを晒しているのよ」
言い訳も許してもらえない。
追い打ちをかけるサキコの声に鋭さが増し、美桜は開きかけた唇を慌てて噤ませた。

 「ねぇ、松葉崩しって知ってる?」
「まつばくずし……?」
けれども閉じたばかりの唇は、たどたどしい声音に開かされていた。
サキコが問い掛ける謎の単語を、美桜は受け取った通りに訊き返していた。

 「知っているわけないよね。美桜はまだバージンで、それにレズるのだって初体験
だったよね」
それなら訊かなければいいのに、サキコは自分自身を納得させるようにつぶやいてい
た。

 「だから美桜に教えてあげる」
そして言葉を通してではなく、サキコは身体を使ってレクチャーするように……
「な、なにを?! 嫌……怖い……」

 拡げられたまま、美桜の片足だけが持ち上げられていた。
向かい合うサキコも股を開き、片足だけを浮かせた。
視界を塞ぐようにして圧し掛かり、美桜の舌と唇で愛撫させられた女の亀裂が、美桜
の目の奥を撫でるように眺めている。

 「美桜ったら、身体がカチカチになってる。なんにも、怖くなんかないからね」
「や、やだ……近づかないで……あぁ、ひあっ!」
サキコの白い裸体が滑るように接近する。

 宙に浮かせた美桜の足首を片手で掴み、反動をつけるようにして下半身を前進させ
るのだ。
Vの字に開かされた美桜の両足と、Vの字に開いたサキコの両足と、それが互い違い
に交差し、合体を目指していた。

 愛液と唾液と、ミックスされた体液でヌラヌラするサキコの亀裂が、同じようにヌ
ラヌラと光る美桜の亀裂と対面していた。

 「美桜も腰を押すのよ! あたしのオマ〇コにひっつけるの!」
思わず逃れようとした。
しかしサキコは許しはしない。

 怒気をはらんだ強い口調をサキコは美桜にぶつけると、足首を掴ませた片手をあっ
さりと離した。
両手を腰の後ろへと回し、手のひらをシーツに沈める。
そのまま腕の力をフルに利用して、一気に美桜の身体へと。
赤く腫れぼったくさせられた美桜の花弁に、サキコの花弁が強く圧着する。

 「ヒァッ! ヒャァッ!」
美桜が甲高い悲鳴をあげた。
「んふぅっ……美桜のオマ〇コ、あったかい……」
サキコが潤んだ声を漏らした。

 ぬちゅぅ、にちゅぅっ……

 男性器を持たない女の子どうしが、足を絡め合い、お互いの秘めた女性器を結合さ
せた瞬間である。
たっぷりと淫らな液を含ませた柔肉どうしも、絞り出すようにふしだらな水音を奏で
た。

 「はあっ、だめぇ……こんな格好、ふぅ……くふぅっ」
「逃げないで、美桜。くは、んはぁ……二人でエッチしているところを、そこにいる
翔吾にも見せつけるのよ」

 お互いの両足をクロスさせたまま、サキコが腰をガンガンと突いた。
ぷっくりと膨らんだ陰唇の肉が、ぶつかり合い、押しつぶし合い、ねっとりとした蜜
液がどちらともなく滲み出し、美桜はただされるままの性人形に成り下がっていた。

 (翔くん、わたしを見ないで。そのまま死んだフリをして、こっちに目を向けない
で)
女性どうしで肌を重ねるなんて。
女性どうしの大切な処を愛し合わせるなんて。
女性どうしなのに、感じる声を漏らして、快楽に身を震わせるなんて。

 女性器と顔面とを密着させる『シックスナイン』から、女性器と女性器を結合させ
る『松葉崩し』、或いは『貝合わせ』へと。
あどけない少女の仮面を見せながら、サキコの卓越した性妓に美桜は翻弄される。

 無垢な心は拒絶のポーズを取って見せても、女として熟しかけた19才の肢体は、
沸き立つ性の快楽に弄ばれていく。

 「はぁ、ふぅ……美桜、素直になるのよ。んぐぅ、んはぁ、とっても気持ちいいで
しょ? オマ〇コが蕩けそうなんでしょ?」
「あぁ、だめぇ……でもぉ、がまんできないのぉ……身体が熱くてぇ、んふぅ、おぉ
……オマ〇コ、溶けちゃうぅっ」

 サキコが息を荒げながら訊いて、美桜が喉を上ずらせて答えていた。
性に怯えるピュアな女の子を卒業させる。
突き上げる快感に身を委ねようと、美桜の方からも腰に動きを持たせた。

 「あはぁ、そうよ……美桜、腰をひねってピストンするの。んんっ、美桜のオマ〇
コから……オチ〇チンが生えてるって思って、サキコのオマ〇コを……んふぅ、そ、
そう……突いてぇ、もっと……」

 「気持ちいい、オマ〇コ……んくぅ、いいぃっ!」
女の子と女の子のセックス。
幻影の中でいきり立つ極太なペニス。
美桜とサキコは、ソレを抜き挿ししていた。
濡れそぼった膣肉に咥え込ませ、お互いに綱引きをするように引いては、お互いの愛
しさを分かち合うように膣深くへと押し込んで。

 (わたしって、翔くんと初体験してないのに、サキコとセックスしてる。美桜のオ
マ〇コに見えないオチ〇チンを入れてもらって、サキコのオマ〇コにも、美桜が生や
したオチ〇チンを挿し込んでいるの)

 じゃちゃ、にゅちゃ、にちゅぅっ……
「あふぅっ、はあぁっ……こんなのぉ、初めてぇ……あっ、あぁぁぁっっ!」

 どこまで昇り詰めるのだろう?
女どうしのセックスに終わりなどあるのだろうか?
切なくてもどかしい快感に、美桜は腰の動きを速めた。
サキコを見習いシーツに埋めた手のひらが、指の関節を折り曲げ、シルク地のそれに
深く爪を立てた。


                
       
 この作品は「羞恥の風」とっきーさっきー様から投稿していただきました。