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Syun:作 おことわり この作品は全て空想で書かれています。実在の人名、団体とは一切関係がありません。 また、この作品の著作権は「Syun」が所有してます。作品の無断転用もかたくお断 りします。違反した場合「著作権法」によって「刑事罰」と「民事罰(損害賠償)」 が与えられますので、ご承知下さい。
(1)旅行エージェントの知人からの頼み 俺は、ホスト・クラブに勤めているものの、売り上げランクは15位以下になりはじめていた。 気持ちが落ち込んでいた。 しかし、俺は俺なりに、生きるために働いていた。 俺の指名客は少ない。 しかし、2〜3人連れの客が、店のナンバーワン・ホストのコウジを指名してやってくると、俺 は、コウジに呼ばれ、コウジのヘルプとして、コウジのボックスに付いた。 ヘルプとして付くとして付くと、何割かが俺の売上げ金額に加算されていく。 ホストとして生きるために、後からこの店に入ってきた、いわば後輩のヘルプとして、彼らの ボックスに行くこともあった。 プライドは傷つくが、何もしないよりは、はるかにましであった。
ある夕方、早くの頃だった。 俺は、出社していて、ケイタイが鳴っているのに気がついた。 めずらしいこともあるものだ。 スイッチを入れると、男の声で。俺は、苦笑していた、「女からかかってくることはないか!」 「あっ、シンイチか。おれおれ。第一旅行の、田村だ」 「あっ、田村さんですか。いつもお世話になっています」 「今、君、ひま?、実は、君のところの店の近くまで来ているのよ。再会という喫茶店。ちょっ と、出てくれない?」 「いいですよ」 第一旅行は、旅行エージェントで、いつも、定期的に女性団体客を俺の店に連れて来てくれると ころなのだ。 俺は、一応、マネージャーにことわって店を出た。 喫茶店の再会はすぐ近くにある。 「よぉー、シンイチ、すまんすまん」 「いやー、びっくりしましたよ。田村さんから、電話もらって」 「どう、シンイチ、景気は?」 「よくありませんよ」 「そうか、おまえは、特にそうかもしれんなぁー」 「田村さん、どうして、そんなこと、わかるんですか?」 「そりゃ、俺も、もう47歳よ。多少は人間を見る目も育つわな。俺から見ても、おまえ、おと なしすぎてさ、商売人向きじゃねぇなぁ、と思うもの」 「そうですかねぇー」 「で、シンイチよ。その商売人向けでないところを見込んで、おまえに頼みがあるのよ」 「えっ?!、そんな商売人じゃない僕に、何か、できるんですか?」 「あさってが、俺のエージェントで、客を連れて行く日になっているよな」 「そうですね」 「あさっては、15人のメンバーだ。その中に、俺の知り合いがいるのよ。ほれ、これっ」 スナップ写真だ。 なかなかの美人だ。 しかし、年はかなり行っているようだ。 「それで?」 「つまり、この女を、おまえさ、口説いてみてくれよ」 「えっ、田村さんの知り合いなんでしょ。そんな人を何で、僕が?」 「この女の名前は、橋元良子というんだ、顔と名前、よく覚えておけよ」 田村さんは、すぐに写真を背広の内ポケットに、しまい込んだ。 「でも、僕には、事情がよく飲み込めなくて」 「おまえなぁー、俺の頼みだろぉーが」 「はい、わかってます」 「つまりな、シンイチ、この人、結婚はしているんだ、年も40は超えている。しかし、その旦 那というのが、一回りも年上で。しかも、糖尿病になって、この人、性生活が満たされていない らしいんだ。だからさ」 「田村さんじゃ、だめなんですか?」 「バッカァー!」 田村さんが、妙に、あわてている。 で、僕は突っ込んだ。 「あっ、もしかして、田村さん、すでに、この人と、お手合わせを」 「ったく、しようがねぇーな。まぁ、実をいえば、そうなんだ。しかしなぁ、なんでか、よくわ からんが俺のとき、その女、イかなかったのよ」 「へぇーっ、そんなことが」 「そんなことがあるんだよな。つまり、親しすぎてというか、新鮮味がないというか」 「でも、田村さんがやられて、そんなのだったら、僕なんかじゃ、とても」 「でもも、かしこも、いいから。とにかく、シンイチ、挑戦してみてくれや。直接的には、お礼 はできんが、おまえんとこのマネージャーには、おまえに世話になったこと、ちゃんと報告して おくからさ」 「でも、田村さん、どうして、僕なんかに?」 「そりゃ、おまえは信用がおけるからよ。おまえ、口が堅いそうだし」 「ですかねぇ?」 「それにさ、仕事柄、おまえのところのマネージャーとは、よく飲んでいてな。おまえはあまり というか、ほとんど遊んでいないというじゃないか。少なくとも、アッチの方の病気なんかはな いはず」 「まぁ、その辺は、大丈夫なんですが」 「ともかく、その橋元という女、俺の会社じゃ、大切なお客さまなのよ。その旦那というも会社 の役員でな、けっこう、その会社とも、うちは取引がある」 「じゃ、大変なことですね」 「まぁ、そうだ。だから、がんばってくれよな」
実際、この頃、俺の売上げは落ちていた。 マネージャーの心象もよくしておかないと、まずい。 このままでは、ホテルのレストランのボーイにでもなるしかなかった。 もうひとふんばりしなくてはと思っていた。 失敗は覚悟の上で、旅行エージェントの田村さんの頼みを引き受けようと思った。 (2)ダチが、俺の計画の邪魔を? 当日がやってきて、女性団体客が一斉に店に入ってきた。 エージェントの付き添いは、田村さんではなかった。 少し、気が引けた。 田村さんがいれば、それなりに心強かったのに。 しかし、橋元良子という人はすぐにわかった。 写真より美人だった。年齢は、40歳くらいかなと思われた。 俺は、積極的に出ていた。 そして、ホストの仲間を何人か、押しのけるような形で、橋元良子のそばに付いて行った。 仲間のホストたちが、不思議そうな顔をしていた。 『今夜はシンイチのやつ、なんか、えらく元気がいいなぁー』というような顔をしていた。 実際、今日は、俺は、吹っ切れたようなところがあるのかもしれない。 相手は、パック旅行でやってくるお上りさんなのだ。それに経済的に安定した主人がおられるの だ、40代なら高校生ぐらいの子どももいるだろう。 そういう女が、俺なんかにのぼせるはずはない。
女が相手をするとすれば、せいぜい性の快楽を追求するためのツールとして、考えてのことだ ろう。 その橋元良子さんという女性とは、ゴルフの話で盛り上がった。 ご主人ともコースを回られるらしい。 しかし、彼女は、週に1回、ゴルフ教室に通っていると言った。 そしてそこで、色々な人たちと交流できるのがいいと言った。 「若い男性や女性もいて。でも、60代、70代のおじいちゃん、おばあちゃんもいるのよ。ま さしく、老若男女が、一堂に会して、という感じなのよ」 俺は、良子という中年の女性が、結構、気に入りはじめていた。 しかし、俺のボックスに、コウジがやってきたのだ。 今夜はコウジに指名客が付いていなかったらしい。 団体客にコウジが付くことはめずらしいのだ。 俺は、良子さんと、せっかく仲良くなりかけていたのに。 ともかく、俺のボックスに、店でナンバーワン・ホストのコウジがやってきたのだ。 今夜はコウジに指名客が付いていなかったらしい。 おのぼりさんの団体客に、コウジが付くなんてことはめずらしいことなのだ。 コウジと良子さんは盛り上がっていた。 俺は息苦しくなった。 コウジには、オーラが立ち上っているように、俺には思える。 例えば、テレビドラマの俳優で言えば、木村拓也とか福山雅治のような。 俺には決してない、雄としてのフェロンモンを、コウジは発しているように見えるのだ。 だからこそ、コウジは、ナンバーワン・ホストの座を占めることができるのだろう。 俺は、コウジが席を立ったとき、コウジの後を追っていた。 コウジをフロアの隅に呼び出した。 「コウジ、俺の頼み、聞いてくれるか?」 「何だよ、改まって」 「あの、良子という女、ちょっと、わけがあってな。今夜、俺が誘いたいのよ」 「ほぉー、そいつは、めずらしいな」 「まぁ、ちょっと、な」 「が、シンイチよ、相手はまだお前の指名客じゃ、ないんだぜ」 「まぁ、そりゃ、そうだが…」 「まぁ、シンイチよ、どんな訳があるかしらんが、お前と俺、同じスタートラインに立って、競 争しようじゃないか」 「……」 見ると、もう、コウジは背を向けて、席に戻ろうとしていた。 俺は、腹を立てていた。 (友達甲斐のない奴だ、まったく)
俺も席に戻った。 俺も、わざわざ、旅行エージェントの田村さんに頼まれたのだ。 後には引けなかった。 エージェントの田村さんから、いいようにマネージャーに口添えをしてもらい、俺は、俺のホス トとしての職を守っていかねばならないのだ。 良子さんの右手にはコウジがいて、左手には、俺が座っていた。 そして、コウジと俺とは、あいだに良子さんを挟み、火花を散らしていた。 話しかける回数はコウジの方が多かった。 しかし、俺は、じっと辛抱していた。 もっとも、良子さんもほとんどコウジの方を向いていて、これはだめかなと、思うときがあった。 と、コウジの大きな声が、俺の耳元にまで届く。 「店、出てから、どこかで会いたいな」 「いいよ」 良子さんの、明るい声まで俺の耳に入った。 俺は、ガックリと来た。 しかし、それを顔に出さないようにして、俺は良子さんにも、コウジにも明るく振る舞っていた。 団体客の、タイムアウトの時間が来た。 この一団としては、一応は、これから、旅行エージェントの随行員の案内で、宿泊先のホテルに 戻ることになるのだ。 俺は、店の前で、コウジともども、良子さんに手を振って、別れを告げていた。 俺は、コウジに背中を叩かれた。 俺は、振り向いた。
コウジは、俺にメモを渡した。 「シンイチ、後は、おまえの腕しだいだぜ」 「なに?」 「何って、あの、良子という女のことよ。このメモの喫茶店に11時に、おまえが行くんだ。 俺が急に飲みすぎて気分が悪くなって、店を早引けしてしまったとか、言ってな。そして、その 喫茶店で、おまえ、がんばってみろよ」 コウジは、それだけ言うと、背を向けて行ってしまった。 俺は、まったくプライドを傷つけられたような気がした。 喫茶店に行く気がしなかった。 良子さんは俺を待っているのではない。コウジを待っているのだ。 しかし、俺は思い直していた。 もし、喫茶店に俺が行かなければ、コウジの評判を落とすことになりかねない。 それに、良子さんは、その喫茶店でずっとコウジが来るのを待っているかもしれない。 たぶん、コウジはその喫茶店には行かないだろうから。 (3)俺は、俺なりの理由で会いに行った 俺は、良子さんの待つ喫茶店に向かっていた。 たぶん、これ以上、良子さんに迷惑をかけてはいけないからだ。 一応、俺が顔を出せば、コウジが来ないということだけは、良子さんにわかるはずだ。 それに、もう俺は、喫茶店で良子さんに会ったとしても、良子さんを口説くことはないだろう。 あの時、少なくとも、良子さんは、コウジを選んだのだから。 俺は選ばれなかったのだ。 俺にも一応、プライドというものがある。 俺は、良子さんを口説くつもりではなく、コウジが来られないことを告げに、閉店時間よりは早 めに店を出て、良子さんの待っている喫茶店に出かけることにしたのだった。
良子さんは、すでに来ていた。 「すみません、橋元さん。コウジが来られなくなりました」 「どうして?」 良子さんは、眉を吊り上げていた。 ウェイトレスが来たので、俺も、コーヒーを注文し、良子さんの前に座った。 良子さんは、機嫌がわるそうだったが、俺は、勇気を出して、言葉を発した。 「あいつ、あれから、急に飲みすぎて。トイレで吐いてしまって。二、三歩、歩くのもやっとの ほどで。で、僕は肩を貸してやり、タクシーに乗り込ませ、早引けさせてやったんです」 「……」 「あいつ、1カ月に一度くらい、ああいうことがあって。あいつ、結構、チャンポンも平気だし」 「あなた、コウジさんとは、どういう関係なの?」 「いや、僕たちはあの店の同期入社で。それで、ダチというか」 「あっ、そうなの。友達だから、あなた、友達のお使いで来たって、わけ?」 「そうです。あいつ、ここに来られないこと、気にしていて。ほんと、橋元さんにおわびしてお いてくれって、言ってましたから」 「フーン、あんたも、律儀な人だね。いい年をして、人の恋路の使いの役とはね」 何か、皮肉っぽい言い方だな、と俺は思ったが、ここで腹を立てても仕方がないと思った。 コーヒーを飲みながら、良子さんを見ると、ひどく気落ちしている表情だった。 で、俺は言った。 「じゃ、僕、ホテルまで、お送りします」 俺は、伝票を取って、レジに向かった。 タクシーの後部座席の奥に、良子さんを乗せ、俺は聞いた。 「お泊りのホテルは、どこですか?」 「第一ホテルの本館よ」 「じゃ、運転手さん、第一ホテルの本館経由で、西大久保まで」 タクシーの中でも、良子さんは元気がなさそうで、不機嫌そうで、一言もしゃべらなかった。 俺は、タクシーのメーターがどんどん上がっていくのが気がかりだった。5,000円以内く らいでは目的地に着いて欲しいな、と考えていた。
やっと、第一ホテルに着いた。 メーターは、4,100円だった。 「運転手さん、ちょっと、待っていて」 そう言いおいて、俺は先に降り、タクシーを降りてきた良子さんに言った。 「今日は、本当にすみませんでした。コウジともどもおわびします。でも、また、気が向いたら、 店の方へ起こしになってください」俺は、待たせているタクシーに乗り込もうとした。 と、俺は、腕をとられていた、見ると、良子さんの腕に。 「あなた、ちょっと、あそこの第一ホテル別館のロビーで待っていて」 良子さんは、そう言うと、もう背を向け、本館の玄関へ向かっている。 俺は、迷いながらも、何かコウジにでも伝言があるのだろうかと思い、お金を払ってタクシーを 去らせた。 そして、別館のロビーに行き、ソファに腰掛けていた。 「お待たせ」 良子さんの声が、後ろでした。 良子さんは、隣りのソファに座った。 その表情を見るに、機嫌はよさそうだった。 コウジにすっぽかされたショックから立ち直れたのだろうか、と俺は、怪訝そうに、良子さんの 顔を見ていた。 と、隣にいた良子さんが、俺の体の方に、身を寄せながら、話しかけているのだ。 「本館はね、ツアーで一緒の人たちがいてね。で、別館の方に部屋を取ったのよ。で、あなた、 付き合ってくれるよね」 「はぁ?」 俺は、あっけにとられるやら、不可解な思いで頭の中が混乱していた。 俺で本当にいいのだろうか。男と女がホテルの一室に、一緒に入るということは、話だけではす まないはずだが。 良子さんは、俺でがまんするか、と、コウジをあきらめたのだろうか? 迷 っていると、良子さんは、フロントに歩み寄っていた。 そして、フロント・マンから部屋のキーをもらっている。 俺も覚悟を決めた。 良子さんがエレベーターの前に立たれたので、俺は、急ぎ足で、良子さんのそばに立った。 (4)俺は、ひょっとして良子さんが気に入っていたかも 部屋に入ると、良子さんは、すぐに、バスルームに消えた。 俺は、緊張していた。バスルームに消えたということは、良子さんも、いよいよ俺でがまんす ることを決意したのだろう。 緊張しながらも、しかし、俺はうれしかった。 これで、旅行エージェントの田村さんにも義理が果たせるし、田村さんは、このことをマネージ ャーにも報告してくれるだろう。 俺は、良子さんのあと、バスルームを使った。 バスルームを出てみると、良子さんは、もうベッドに入っていたので、俺は、ベッドに入ってい る良子さんを襲った。 良子さんは、いきなりの俺のキッスを、それでも受け止めてくれた。 で、俺は、キスをしながら、良子さんのバスローブの襟元をはだけて、乳房に手を添えた。 柔らかい乳房だった。 それを俺は揉みしだいた。 揉んでいると、指先に、コリッと突起したものがあたり、親指と人差し指で、固くなった乳首を 愛撫した。 その尖った乳首が欲しくて、俺は、乳首を吸っていた。 良子さんへのサービスなのかもしれない、俺は乳首を吸いながら、柔らかい乳房も指で揉んでい た。
俺は、酒は入っていたが、すでに真ん中のモノがおっ立っていた。 乳首からくちびるは離さなかったが、手はおなかのあたりにすべらせていた。 おなかは出ていなかった。 やはり、ゴルフ教室などでからだの手入れをしているせいなのだろうか。 そして、バスローブの紐を解いたが、良子さんは、パンティを穿いていた。 俺はパンティの上から、ドテを撫でた。 そして、窪みに中指を充てがい、指先にやや力を込め、下から撫でこすってみた。 こすっているうちに、そこがやや湿ってきた。 俺は、それに自信を得て、下から上へ、上から下へと、縦に割れた窪みを丁寧に撫でていた。 「ウン」 かすかに、良子さんが、うめいたような。 その声が、かわいらしくて、俺は、くちびるを乳首から離して、良子さんのくちびるに持ってい った。 すると、良子さんは、チュウチュウと、俺の口を吸ってくれた。 あまりの気持ちよさに、俺は、自分を忘れそうになった。 で、俺は、良子さんに、キスを受けながらも、それに溺れないで、右の中指で、良子さんの窪み をいじくるのをやめなかった。 中指の腹に、布地の上からでも、クリクリッとした固いものを感じることができた。 俺は、パンティの上から、手を突っ込んだ。 そして、下へ差し入れる。指先が濡れる。 (はて、エージェントの田村さんは、不感症気味だと、言っていたはずだが?)
一瞬、そんな思いが頭の中をよぎった。 さらに、指を下の方に移動させる。 そして、指先を下へ折ってみる。 ビッショリと指先が濡れた。 俺は、中指の指先を 濡れた良子さんの蜜壺に差し入れた。 「アッ、ウーン」 良子さんが、腰をよじっている。 さらに、俺は、蜜壺をいじくった。 しかし、手首にパンティの上の端がかかって、まずい。 俺は、お尻の後ろに手を回し、腰を上げさせ、パンティを引き下ろした。 そして、両手を使って、良子さんの足首からパンティを抜いた。 俺は、それから良子さんの横にからだを寄せ、乳首をくちびるで愛撫しながら、良子さんの濡れ た蜜壺に、指を出し入れした。 「ハン、いいわ、あなた」 「そうですか。よかった」 「もう、わたし、あなたのモノが欲しいわ」 「あのーぉ、コンドーム、つけましょうか?」 「大丈夫よ、今日は、安全日だから」 「ああ、そうなんですか」 俺は、にっこりと笑っていた。 いくら中年になっているとはいえ、こんな美人の良子さんとナマでできるなんて、最高な気分だ ったのだ。
俺は、その気分に乗って、丸裸になった。 そして、良子さんの背中の下にあるバスローブも剥ぎ取って、良子さんも丸はだかにした。 俺は、良子さんが痛がられてもいけないと思い、もう一度、蜜壺に指を差し入れ、濡れ具合をチ ェックした。 そこは、十分濡れていた。 俺は、上半身を起こしたままで、良子さんの両足を広げ、良子さんの足のあいだに入った。 そして、僕は、天井を向いているボクのモノを90度ばかり引き下ろし、良子さんの、濡れそぼ ったオ○ンコの入り口に宛がった。 腰を前に進める。 ヌルッと、抵抗もなく、俺のモノは、良子さんの中に入っていった。 良子さんの中は、とても熱くて、俺は、とても気持ちよくなり、思わず、目をつむった。 でも、自分だけ気持ちがいいというのも、わるい気がして、上半身を起こしている俺は、両手の 自由が効くので、右の親指の腹で、良子さんのクリトリスを揉んだ。 そして、陰核を揉みながら、腰を前後に動かし、抜き差しをしていった。 良子さんの顔を覗いてみるのだが、さほど気持ちがいい、というような表情ではなかった。 で、俺も疲れてきて、上半身を、良子さんのからだの上に、ゆっくりと重ねて行った。 「アン、来てくれたのね」 俺が、からだを重ねていくと、良子さんは、むしろ、喜んでくれたようだ。 でも、あまり俺の体重がかかっても、重いだろうと、良子さんのからだの横においた、両腕のひ じで、自分の体重を多少、受け止めてはいた。 しかし、良子さんが顔を突き上げて、キスを求めてきたので、俺はディープキスをせざるを得な くなり、もう、良子さんのからだに乗っ掛かっていった。 俺は、キスをしながら、それでも、腰を上下させながら、抜き差しをしていた。 その方が、俺自身も気持ちがいいし。 すると、良子さんは、自分の腰を持ち上げ、両足を上げるようにして、俺の腰に、足をからめて きた。
俺は、もう、そうした良子さんの仕草がかわいくて、腰のあたりもしびれてきた。 それに、良子さんは、下から首を上げるようにして、俺にキッスをしてくるのだ。 俺も興奮してきた。 腰の動きを速めざるを得なかった。 俺は、深く、そして、激しく、腰を振っていた。 と、良子さんが、腰を突き上げ、上半身を反り返していた。 良子さんの中に入っている俺のモノが、奥で締め付けられる。 「アッ、イクイク、来て 来て」 良子さんが、叫んだ。 その良子さんの切なげ声が、俺の頭の中を真っ白にした。 そして、俺は、深く突き入れたと同時に、ドクドクッとエキスを吐いていた。 そして、俺は、小刻みにからだを痙攣させている良子さんのからだを抱きしめた。 俺は、終わってからも、良子さんがいとおしくて、ずっと、良子さんのからだの上に乗っかって いた。 俺のモノが、柔らかくなって、良子さんの膣口からの抜け落ちそうになったときも、俺は、まる で快感の名残りをむさぼるように、腰を良子さんに押し付け、そのモノが抜けないようにしてい た。 「あっ、もう、わたし、帰らなくっちゃ」 良子さんの声で、俺は気がついた。軽く、俺は眠っていたようだ。 俺は、起き上がろうとした。 「あっ、あなたはいいわよ、せっかく部屋、取っているんだから、あなたは泊まっていきなさい よ」 良子さんは、そう言いながら、バスルームに走っていった。 俺は、良子さんから、お金を出されていた。 受取るとき、躊躇はしたが、タクシー代が欲しかったから、おずおずとながらも、手を伸ばして いた。 「どうも、すみません」 と言いながら、俺は結局、受取っていた。 そして、良子さんは、何の未練もないように、くるりっと俺に背を向け、ドアの外に、消えていった。
俺は、何だか、ひとりで、この部屋で眠るのがいやになった。 起き上がって、洋服を見につけ、俺は部屋を出た。 エレベーターを降りた。 ドアが開く。と、ロビーのソファのところに、良子さんがいた。 こちらに背を向けて。良子さんは、ケイタイで誰かと親しげに話しているようだった。 そして、その背中は、俺なんかの他人を決して受け付けないようなものがあるように思えた。 いや、良子さんの背には、俺とのセックスの余韻など、全く感じられないように見受けられたの だ。 俺は、見てはならないものを見たかのように、反射的に、エレベーターの「閉」のボタンを押し ていた。 ホテルの玄関を出るには、良子さんの目の前を通り抜けなくてはならない。 俺は、また、エレベーターで上に昇っていた。 そのエレベーターの中で、俺は、『良子さんは、家族に電話をしているのだ、たぶん、相手は子 どもさんか…』と思った。 そして、女にとって、セックスも、結局、衣食住といった生活の一部と何ら変わらないものなの だと思われた。 セックスとは、好きな者同士が、その愛を確かめ合う行為ではないのか?。 安い、早いの外食店で、食事する。 腹いっぱいになる、そして店を出る。 店の外にいったん出れば、料理の味も、店の雰囲気も、もう忘れている。 要するに、手っ取り早く食欲が満たされれば、それでいいのだ。 俺は、自分のやったことが、いかにも陳腐なことのように思えてきて、虚しさが胸に広がってい くのを感じていた。 (おわり) 【home】 【menu】 |