『性教育』
 
                    Shyrock:作

第5話

 生徒たちは息を潜めて成りゆきを見守っている。
未来の肌からショーツが離れた時、一瞬どよめきが起こった。
手で隠そうとはしているが、隠し切れず指の隙間から黒い翳りがチラチラと見え隠れ
している。

 「手はのけなさい」

 残酷な言葉が未来を突き放す。
威圧に屈した未来は手をゆっくりとのけた。
生徒たちの目に未来の黒い翳りが飛び込んできた。
頬を染めてうつむいている未来に、石崎の冷徹な言葉が飛んだ。

 「机に上がりなさい」
「・・・・・・」

 未来はおずおずと机に近づいた。
半べそをかき今にも泣き出しそうになっている。
出来るだけ足を開かないように注意しながら、机に尻を着きゆっくりと卓上に登った。
 生徒たちへは目を逸らし、身体も正面を向かず横向きのままだった。
またしても石崎の非情な言葉が飛んだ。

「横を向いたままじゃ授業にならないよ。身体を皆のいる方へ向けなさい」
「は・・・はい・・・」
「体育座りで座りなさい」
「はい・・・」

 未来は石崎の指示どおり、尻を机に着け折りたたんだ足を両腕で抱え込んだ。
足をたたんでいるため、すべての生徒から恥ずかしい箇所を覗かれることはなかった
が、斜めにいる生徒からは膝の隙間から白い下着が覗けて見えていた。
播磨とその仲間に至っては、わざわざ立ち上がって覗き込み、卑猥な言葉をつぶやい
た。

 未来に恥辱の命令がなされた。
「では今から女性器について説明をするので、愛川、足を開きなさい」
「・・・」

 未来は膝を揃えたままなかなか体育座りを崩そうとしない。
「さあ、早くしなさい」
石崎の冷徹な催促が飛ぶ。
未来は顔を真っ赤に紅潮させ、ゆっくりと膝を開き始めた。
生徒たちは固唾を飲んで見守っている。

 膝を約45度開いた頃、未来は膝の動きを止めてしまった。
「先生・・・もう・・・もう無理です・・・」
「何を言ってるんだ。しっかりと開きなさい!」

 石崎は未来の中断を許さなかった。
未来は俯いたままゆっくりと膝を開いていった。
(あぁ・・・恥ずかしい・・・皆に見られてるのに・・・)

 未来は激しい羞恥に襲われながら身を震わせた。
まもなく黒い繁みが衆目に浴びせられた。
少なめの繁みでは秘所を隠す効果は乏しく、くっきりと縦に割れた女の印が生徒たち
の目に飛び込んだ。

 生徒たちは唖然としている。
一部の男子生徒は食入るように見つめている。
数多の視線を浴びた未来は、恥ずかしさから身体の震えが止まらなかった。

 石崎が指し棒を取り出し説明を開始した。
いよいよ性教育授業の幕が開いた。
指し棒が性器に近づけられた。

 「一口に女性器と言っても大きくは外性器と内性器に分類させる。外性器は外から
見える部分を言い、内性器は子宮のように外からは見えない部分を言う。今日は外性
器について説明をしたいと思う。え~、愛川、もっと皆が見やすいように股間をもっ
と前に突き出しなさい」

 M字開脚のポーズをとるだけでかなり恥ずかしいのに、さらに恥辱のポーズをとる
よう要求された未来は愕然とした。
(そんな格好、とてもできないわ・・・)

 ためらっていると今度は男子生徒から催促が飛んできた。

 
                

   この作品は「愛と官能の美学」Shyrock様から投稿していただきました